JPH0141019Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ［技術分野］ 本考案はガスバーナー、殊に点火室をバーナー
本体に設けているガスバーナーの点火プラグ取付
構造に関するものである。

［背景技術］ 点火室をバーナー本体に設けているものにおい
ては、直接通常燃焼用ガスに点火することから、
パイロツト用ガスを別途供給するものに比して点
火プラグの取り付けの際の位置決めをより正確に
行なわなくてはならないとともに、簡単に取り付
けを行なえ、更には清掃などのための取り外しも
容易に行なえるものとしておく必要がある。

［考案の目的］ 本考案はこのような点に鑑み為されたものであ
り、その目的とするところは点火プラグの取り付
けをねじを用いることなく正確に且つ簡単に行な
うことができるとともに取り外しも容易であるガ
スバーナーの点火プラグの取付構造を提供するに
ある。

［考案の開示］ しかして、本考案は、バーナー本体に付設され
た取付板と、板ばねとにより点火プラグをバーナ
ー本体に取り付ける構造であつて、点火プラグに
形成された溝の下方段部が縁に係止する外側方が
わに開口した切り欠きを上記取付板に設け、両端
が取付板の上面に弾接する板ばねに点火プラグの
上記溝の上方段部と係合する内方がわに開口した
切欠を設け、取付板の切り欠きの両側に孔を穿孔
し、板ばねの切欠の両側の下面に上記孔に係止し
て位置決め用の突起を設けたことを特徴とするも
のであり、ねじを用いることなく板ばねの抜き差
しにより取付板を介してのバーナー本体への点火
プラグの着脱を行なえるようにしたものである。

以下本考案を図示の実施例に基づいて詳述する
と、図中１はヘツド１０とバーナーキヤツプ１１
とからなるバーナー本体であつて、内部には逆火
防止用の多孔板１２が配設され、下面中央には混
合管４の上端が接続されている。そして混合管４
の下端にはドーム状のベース５を介して連結管３
が連結されており、このベース５と連結管３との
連結部に一次空気取入部が形成されている。

バーナー本体１から説明すると、これは前述の
ようにヘツド１０とこれに被せられるバーナーキ
ヤツプ１１とからなるものであつて、ヘツド１０
はその外周部上面に多数の突部２５等間隔に立ち
上がつているものであるとともに外周面の一部に
上方及び外面に開口する凹所１７が設けられたも
のであり、外周部がヘツド１０の突部２５の外周
側に位置するようにヘツド１０に被せられるバー
ナーキヤツプ１１は、その外周部にヘツド１０の
突部２５間の間隔に連なる多数のスリツト２６が
設けられたものであるとともに、ヘツド１０の凹
所１７と同じ位置に下方及び外面に開口する凹所
１４が設けられたものである。そしてヘツド１０
の凹所１７とバーナーキヤツプ１１の凹所１４と
により外部に開口する点火室１３が形成されてい
るものであり、またこの点火室１３はバーナーキ
ヤツプ１１の凹所１４の奥壁に設けられているス
リツト１５を通じて多孔板１２が配設されている
内部空間に連通しているものである。

点火プラグ２は、ヘツド１０の下面に固着され
る取付板６を介してバーナー本体１に取り付けら
れる。この取付板６は第５図にも示すようにＺ字
形に折曲された金属板からなるものであつて、上
部水平片がヘツド１０下面にビス止めされる。そ
して下部水平片には切り欠き６０が端縁に開口す
るものとして設けられているとともに、この切り
欠き６０の両脇上面に一対の孔６１が設けられて
いる。一方点火プラグ２の外周面には環状の溝２
０が形成されており、この溝２０と板ばね７とを
利用することで取付板６への点火プラグ２の取り
付けがなされるものである。板ばね７は中央が両
端よりも高くなる波状とされているものであると
ともに、両端に下方に突出する突起７１を、中央
に後方に開口する切欠７０を有しているものであ
る。

点火プラグ２の上端をヘツド１０の凹所１７の
底面に設けられている孔１８を通じて下方から点
火室１３内に位置させるとともに、点火プラグ２
の溝２０の部分を取付板６の切り欠き６０に差し
込んで溝２０の下方の段部を切り欠き６０の縁に
係止させ、点火プラグ２を取付板６の垂直片に添
わせる。ついで板ばね７の切欠７０を点火プラグ
２の溝２０の上方の段部に係止させて点火プラグ
２を取付板６の垂直片に押し付けるとともに板ば
ね７の両端を取付板６の下部水平片の上面に接触
させて突起７１を孔６１に係合させるのである。
この結果、点火プラグ２は上下方向において圧縮
された板ばね７によつて上方へと付勢された状態
で保持されるものであり、、また板ばね７を側方
に抜き取るだけで点火プラグ２の取り外しを行な
えるものである。尚、第１図中の９は取付板６に
ばね９１によつて装着される熱電対である。

混合管４の下端に設けられているベース５と、
連結管３との連結は線ばね８によつてなされる。
ベース５の下端のフランジ５０には間隔をおいて
数個の切り欠き５１が設けられており、ノズル３
０が中央上面に装着されている連結管３の周部か
らは上方へと立ち上がる数個のＬ字型の係止突起
３５が突設されている。一方線ばね８はＵ弧状で
且つ一端が上方に立ち上がり他端が外周方向に少
し屈曲されているものであつて、その内径は上記
数個の係止突起３５の外面の外接円よりやや小さ
いものとされている。

連結管３の各係止突起３５をベース５の各切り
欠き５１に下方から通してフランジ５０の上方に
突出させ、ついで線ばね８を各係止突起３５の上
端部とフランジ５０上面との間に巻き付けるよう
にして取り付けることでベース５と連結管３とを
連結するのであるが、これはまず第２図に実線で
示すように図中３個ある係止突起３５のうち、２
個の係止突起３５とフランジ５０との間に装着す
る。そして線ばね８の一端の立ち上がり片を押す
ことによつて線ばね８の他端を残る係止突起３５
の方へ移動させ、そして図中想像線で示すように
残つていた係止突起３５とフランジ５０との間に
線ばね８の先端を差し込むようにして位置させる
のである。このようにして配された線ばね８は、
そのばね性により外れることがないのはもちろ
ん、たとえ立ち上がり片を上記と逆方向に引つ張
つても、この力は線ばね８の内径を小さくする方
向に働くだけであるために、抜けるようなことが
ないものである。ベース５と連結管３との連結を
解除するには、線ばね８の立ち上がり片をつかん
でこの部分を外周方向へと引つ張り、係止突起３
５から離脱させることにより線ばね８を外すこと
で行なう。

連結管３におけるノズル３０にばね３４で取り
付けられてベース５の下面開口内に位置する円盤
３２は一次空気の量を制御するためのものであつ
て、ガスの種類に応じた開口面積の孔３３が設け
られているものが使用される。図中３１はノズル
３０におけるガス噴出口である。

［考案の効果］ 本考案は上述のように、点火プラグに形成され
た溝の下方段部が縁に係止する外側方がわに開口
した切り欠きを上記取付板に設け、両端が取付板
の上面に弾接する板ばねに点火プラグの上記溝の
上方段部と係合する内方がわに開口した切欠を設
け、取付板の切り欠きの両側に孔を穿孔し、板ば
ねの切欠の両側の下面に上記孔に係止して位置決
め用の突起を設けたものであるから、点火プラグ
を取付板の切り欠きに側方から挿入して、点火プ
ラグの溝の下方段部を取付板の切り欠きの縁に係
止し、板ばねの切欠を点火プラグの溝に側方から
挿入し、溝の上方段部に切欠を係合させると共
に、板ばねの突起を取付板の孔に係止すること
で、点火プラグのバーナー本体への取付板を介し
た取り付けが、ねじを用いずに板ばねのみで一方
向からの抜き差しで行なえるものであり、着脱作
業が簡単であり、しかも、板ばねの突起を取付板
の孔に係止していることで、板ばねの位置決め固
定が容易に、且つ正確にでき、従つて、点火プラ
グの位置決めが容易、且つ正確にできる効果を奏
するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案一実施例の斜視図、第２図は同
上のバーナーキヤツプを外した状態における斜視
図、第３図は同上の破断正面図、第４図は同上の
ばねと連結管との分解斜視図、第５図は同上の点
火プラグと取付板と板ばねの分解斜視図であり、
１はバーナー本体、２は点火プラグ、６は取付
板、７は板ばね、２０は溝、６０は切り欠き、６
１は孔、７０は切欠、７１は突起である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. バーナー本体に付設された取付板と、板ばねと
   により点火プラグをバーナー本体に取り付ける構
   造であつて、点火プラグに形成された溝の下方段
   部が縁に係止する外側方がわに開口した切り欠き
   を上記取付板に設け、両端が取付板の上面に弾接
   する板ばねに点火プラグの上記溝の上方段部と係
   合する内方がわに開口した切欠を設け、取付板の
   切り欠きの両側に孔を穿孔し、板ばねの切欠の両
   側の下面に上記孔に係止して位置決め用の突起を
   設けたことを特徴とするガスバーナーの点火プラ
   グの取付構造。