JPH0140881B2 - - Google Patents

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JPH0140881B2
JPH0140881B2 JP59231035A JP23103584A JPH0140881B2 JP H0140881 B2 JPH0140881 B2 JP H0140881B2 JP 59231035 A JP59231035 A JP 59231035A JP 23103584 A JP23103584 A JP 23103584A JP H0140881 B2 JPH0140881 B2 JP H0140881B2
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gas
decarburization
deoxidation
moving bed
denitrification
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Kazuya Endo
Ritsuo Okabe
Kotaro Ookawa
Eiji Hatsuya
Hiroyuki Yamasoto
Shinichiro Muto
Makoto Arai
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Kawasaki Steel Corp
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は粉末治金用または粉末のままで利用す
る用途に適する鉄鋼粉の仕上熱処理に関する。
〔従来の技術〕
一般に、工業的な鉄鋼粉の製造法として、鉄鉱
石粉やミルスケール粉の還元法、水、ガス、油な
どの高圧流体を溶湯に噴射するアトマイズ法、鋼
材の切削加工で発生するダライコやシヨツトを粉
砕する粉砕法、高炉スラグや鉄鋼粉を含むダスト
類の粉砕と磁選とを組み合せた製法などがある。
これら製法では、いずれもまず炭素、酸素、窒素
などの不純物が目標とする値より相当高い粗製鉄
鋼粉(以下粗製粉と略す)を製造し、次に適切な
仕上熱処理により粗製粉の脱炭、脱酸、脱窒を行
う。しかし、粉末治金用鉄鋼粉を得ようとする場
合、仕上熱処理における脱炭、脱酸、脱窒が不充
分な場合、鉄鋼粉の圧縮性やその焼結体の機械的
特性が向上しないし、鉄鋼粉を粉末のままで使用
する場合、金属鉄が所望の値より低くなつて、目
的とする用途に合致しない。したがつて、粗製粉
の仕上熱処法につき種々研究されている。
例えば、特開昭58−19401では、油アトマイズ
粗製粉を連続式移動床炉の移動床上に供給し、移
動床上の粗製粉を非酸化性ガス雰囲気に保つた予
熱工程内で予熱したのち、脱炭性ガス雰囲気を保
つた脱炭工程内で550〜1200℃に加熱し、ついで
非酸化性ガス雰囲気を保つた冷却工程内で冷却す
ることによつて、脱炭を能率よく行う仕上熱処理
法を開示している。また、その際に使用すべき炉
構造としては、前記移動床炉の上流側の上方に粗
製粉を供給する供給装置と、その供給装置の下流
側に設け非酸化性ガス供給系に接続した予熱室
と、その予熱室の下流側に設け脱炭性ガス供給系
に接続した脱炭室と、その脱炭室の下流側に設け
非酸化性ガス供給系に接続した冷却室とから構成
した装置であることと、予熱室と脱炭室との境
界、あるいは、脱炭室と冷却室との境界、あるい
はその両方に脱炭室のガスが予熱室あるいは冷却
室に混入することを防ぐ中空構造のガス流出壁を
設けた装置としている。さらに、脱炭性ガス中に
混入した脱炭反応阻害成分を除去しながら、脱炭
性ガスを循環使用する装置と熱処理方法とについ
ても記載されている。
しかし、前記特開昭58−19401は脱炭のみを行
うものであり、脱炭、脱酸、脱窒のうち二種以上
の仕上熱処理を連続的に行う方法ではない。ま
た、使用すべき雰囲気ガスの露点については何も
記載されておらず、予熱室、脱炭室、冷却室での
雰囲気ガスの流れは、各室の圧力差のみで制御し
ており、各室内でのガス流速を増大させる工夫が
されていない。従つて、この技術は脱炭、脱酸、
脱窒の二種以上を効率的に進める仕上熱処理法で
はない。
〔発明が解決しようとする問題点〕
そこで、鉄鋼粉において、脱炭、脱酸、脱窒の
二種以上の処理を連続式移動床炉で連続的に効率
よく行うための仕上熱処理方法及びその装置を提
供することが本発明の目的である。
本発明は、粗製粉の脱炭、脱酸、脱窒の各処理
がもつとも効率的に進む各条件を組み合せ、さら
に雰囲気ガスの流れの速度を増大させる方法を加
味することにより、連続式移動床炉を利用するこ
ととした。
〔問題点を解決するための手段〕
上記目的を達成するため、第1の発明は、鉄鋼
粉の仕上熱処理方法において、移動床炉の処理空
間をその長手方向に分割して各処理工程を独立さ
せ、脱炭工程では600〜1100℃、脱酸工程では700
〜1100℃、脱窒工程では450〜750℃に独立に温度
制御すると共に、移動床上の鉄鋼粉が焼結する位
置以降で雰囲気ガスを撹拌することを特徴とす
る。
さらに第2の発明は前記各処理に使用した雰囲
気ガスを純化して循環再使用する。
第3の発明は上記の方法の発明を効果的に連続
するための装置であつて、連続式移動床炉の原料
走行方向に直交する仕切壁を設けて移動床炉を複
数個の空間に分割し、それら分割された空間には
移動床と向流にガス流路を設けると共に、各空間
上部にはガス撹拌装置を設置した連続式移動床炉
である。
本発明者らは、第一に脱炭、脱酸、脱窒のうち
二種以上の連続的熱処理方法、第二に脱炭、脱
酸、脱窒の各過程での加熱温度、雰囲気ガスなど
の条件、第三に脱炭、脱酸、脱窒の各ゾーン内の
雰囲気ガス流れ速度の増大方法、第四に前記各ゾ
ーンの雰囲気ガスの仕切方法、第五に炉内への雰
囲気ガスの吹き込み位置などを種々検討した結
果、第一から第五までを合理的に組合せることに
よつて、連続式移動床炉でのもつとも効果的な仕
上熱処理方法を確立した。すなわち、前記粗製粉
の脱炭、脱酸、脱窒のうち二種以上の処理を連続
式移動床炉によつて連続的に行う仕上熱処理にお
いて、脱炭ゾーンと脱酸ゾーンとの境界、または
脱酸ゾーンと脱窒ゾーンとの境界もしくは脱炭ゾ
ーンとの境界に、雰囲気ガスの混入を防ぐための
ガス仕切壁を設置し、さらに脱炭、脱酸、脱窒速
度を増加させるための前記移動床上の鉄鋼粉が焼
結する位置以降で炉内雰囲気ガスをフアン等で撹
拌するとともに、脱炭、脱酸、脱窒処理にそれぞ
れ適した雰囲気ガスを移動床炉上の粗製粉の移動
方向と逆向きに流し、しかも、脱炭ゾーンでは露
点30〜60℃のN2,Ar等の不活性ガスもしくは
H2,AXガス等の還元性ガスを導き、600〜1100
℃に加熱し、脱酸ゾーンでは露点40℃以下、望ま
しくは室温以下の前記還元性ガスを導き、700〜
1100℃に加熱し、脱窒ゾーンでは露点40℃以下、
望ましくは室温以下のH2を主体とするガスを導
き、450〜750℃に加熱するように各ゾーンを独立
に制御する。このことによつて、脱炭、脱酸、脱
窒の各速度を増大させることができる。また、脱
炭、脱酸、脱窒に一度使用した雰囲気排ガスを純
化しながらリサイクルして有効利用する。
以下、この発明についてさらに詳細に説明す
る。
本発明者らは、連続的かつ効率的に、脱炭、脱
酸、脱窒処理する方法及び装置につき検討した結
果、連続的に動く移動床を採用した。移動床とし
てはベルト式、またはプツシヤーやローラー上で
トレイを連続的に移動する形式のものも含まれ
る。移動床上の粗製粉をまず脱炭し、次に脱酸し
て、最後に脱窒する工程順序とし、脱炭、脱酸、
脱窒の各ゾーンでの各処理に適した雰囲気ガスを
粉末の移動方向と逆の方向すなわち向流式に流す
こととすれば、各処理を連続かつ効率的に行なう
ことが出来ることを見出した。ただし、前記の各
種粗製粉のうち、脱炭が不必要な場合には、脱
酸、脱窒の順で、脱酸が不必要な場合には、脱
炭、脱窒の順で、脱窒が不必要な場合には、脱
炭、脱酸の順でそれぞれ仕上熱処理すればよい。
このような処理工程順序とする根拠は次のような
ことからである。つまり、 a 脱炭、脱酸、脱窒に好適な加熱温度はそれぞ
れ600〜1100℃、700〜1100℃、450〜750℃であ
る。
b 連続式の移動床炉で最も採用しやすい熱処理
パターンが非対称台形型のパターンである。
c 高温処理が必要な脱炭、脱酸を加熱の前半
に、低温処理が必要でかつ冷却をかねて処理で
きる脱窒を後半にすべきである。
一方、各ゾーン間に、仕切壁を設置しても、粗
製粉の通過部は開口を設け中空とするので、ゾー
ン間での雰囲気ガスの流出、流入が不完全である
から、高露点での処理と低露点での処理と区別す
る方が望ましい。
以上の理由から移動床を採用する仕上熱処理に
おいては脱炭、脱酸、脱窒の順序とすべきであ
る。
移動床に供給した粗製粉は移動床の移動にとも
なつて脱炭ゾーンに入る。この脱炭ゾーンでの必
要条件としては、露点30〜60℃のN2,Ar等の不
活性ガスもしくはH2,AXガス等の還元性ガス中
で、600〜1100℃に加熱する必要がある。露点が
60℃を越えると、後工程で脱酸すべき粗製粉が
600℃の加熱下の脱炭ゾーンでさらに酸化するの
で不可であり、一方、露点が30℃未満では、1100
℃の加熱下でも脱炭速度が著しく低下して、効率
的に脱炭、脱酸することに矛盾する。したがつ
て、脱炭ゾーンでの条件としては600〜1100℃加
熱下で、雰囲気ガスの露点を30〜60℃とすべきで
ある。また、脱炭ゾーンにおける雰囲気ガスとし
ては湿潤したガスであれば、目的は達成されるた
め、非酸化性ガスでよく、N2,Ar等の不活性ガ
スもしくは、H2,AXガス等の還元性ガスが適し
ている。
脱炭ゾーンを通過した粉末は脱酸ゾーンに入
る。この脱酸ゾーンの条件としては露点40℃以
下、望ましくは室温以下のH2,AXガス等の還元
性ガスを使用し、700〜1100℃に加熱すべきであ
る。露点40℃を越えて700℃未満で加熱すると脱
酸速度は非常に小さく、効率的な脱酸処理ができ
ない。また、脱炭でも同様であるが、脱酸温度が
1100℃を越えると仕上熱処理終了後の鉄鋼粉ケー
キが粉砕できない程硬くなり、それを無理して粉
末化すると、通常使用される粒度の粉砕歩留が低
下する上に、鉄鋼粉の成形性が著しく低下してし
まう。したがつて、脱酸ゾーンでの条件としては
露点40℃以下、望ましくは室温以下のH2,ALガ
ス等の還元性ガスを使用し、700〜1100℃加熱と
すべきである。
次に脱窒ゾーンでの条件としては露点40℃以
下、望ましくは室温以下のH2を主体とするガス
中で450〜750℃の加熱とする。鉄鋼粉の脱窒では
鉄鋼粉中の窒素と雰囲気中のH2とが反応し、
NH3となり粉末から除去されるため、H2分圧が
高いほど脱窒速度が大きい。脱窒速度が最大とな
る温度は550〜650℃の範囲にあり、その前後の
100℃を加えた450〜750℃でも十分に脱窒する。
露点40℃を越えると水蒸気分圧は急激に上昇して
H2分圧が低下して脱窒速度が小さくなる。H2
圧低下は脱酸においても不利である。
以上の条件下で粗製粉を仕上熱処理すると、脱
炭、脱酸、脱窒は比較的効率よく進行するが、さ
らに効率を上げるためには、各ゾーンの境界に中
空構造の仕切壁を設置し、かつ仕切壁間で淀んだ
雰囲気ガスをフアン、ブロワー等で撹拌すること
である。次にその詳細を説明する。
前記したように使用すべき脱炭ゾーンでの雰囲
気ガスとしては露点30〜60℃のN2,Ar等の不活
性ガスもしくはH2,AXガス等の還元性ガス、脱
酸ゾーンでのそれは露点40℃以下、望ましくは室
温以下のH2,AXガス等の還元性ガス、脱窒ゾー
ンのそれは露点が脱酸ゾーンの場合と同じくした
H2を主体とする還元性ガスである。
しかし、後述するように各ゾーンへのガス導入
位置、各ゾーンからのガス排出位置を適切に決め
ても、各ゾーンで使用するガスの種類と雰囲気ガ
ス露点が異なるため、ゾーン間での雰囲気ガスの
混入がさけられない。したがつて、混入を最小限
にするためには、各ゾーンの境界に仕切壁を設置
する必要がある。その仕切壁の設計指針として
は、第一に使用する炉は移動床であり、移動床に
供給した粉末は連続的に雰囲気ガス導入口側に向
つて移動するがために、粉末が通過する部分を除
いて、移動床天井と底部とからの上下の仕切壁す
なわち中空構造の仕切壁を設けるべきである。第
二に、各ゾーンで異種の露点、異種の雰囲気ガス
を使用するとすれば、仕切壁の中空部分を小さく
し、各ゾーンでほぼ等しい露点、ほぼ等しい組成
のガスを使用するとすれば、中空部分は大きくす
べきである。中空にする寸法は使用するガスの露
点とガスの組成によつて適宜選択すべきである。
第三に中空構造の仕切壁の設置位置は各ゾーンの
境界とし、各ゾーン内への設置は不要である。ゾ
ーン内に設置すれば導入ガスの圧力負荷をいたず
らに増し、強力なブロワー等の送風機が必要とな
り好ましくない。したがつて、二つのゾーンであ
れば一箇所の仕切壁、三つのゾーンであれば二箇
所の仕切壁を設置すべきである。脱炭、脱酸、脱
窒の各ゾーン間で熱処理温度にギヤツプがある場
合は、必要に応じて各ゾーンの境界内に冷却ゾー
ンを設置してもよい。
各ゾーンで使用する雰囲気ガスの露点または種
類が異なれば、当然独立に各ゾーンへガスを導入
せねばならないが、その導入位置としては各ゾー
ンでの粉末出口付近として向流式とする。排ガス
出口は各ゾーンの粉末入口付近とすべきである。
向流式とすれば、出口付近に近づくほど、脱炭、
脱酸または脱窒に最適のフレツシユなガスが接触
し、各反応は促進するからである。しかし、H2
またはAXガスの一種類のガスを使用する場合の
ように、脱窒、脱酸ゾーンは同一種類、同一露点
のガスで処理でき、脱炭ゾーンでは脱酸ゾーンで
使用したガスを加湿して使用することになる。し
たがつて、この場合、脱窒ゾーンからの排ガス出
口と脱酸ゾーンへのガス導入口は不要であり、か
つ脱酸と脱窒ゾーンとの境界における仕切壁の中
空部分は大きくすべきである。
しかし、炉内に中空構造の仕切壁を設置する
と、大きな問題となる点は、雰囲気ガスの流れが
偏ることと対流が乏しいことである。すなわち、
中空構造の仕切壁のみを設置し、ゾーン間のガス
圧力差を利用して雰囲気ガスの流れをつけても、
移動床上の粉末充填層表面だけであり、仕切壁の
中空部やガス導入口およびガス排出口より比較的
離れた、仕切壁根元と炉内壁付近ではガスが淀
む。この淀みをなくすために、各ゾーン内の炉天
井にフアンやブロワー等を設置する必要がある。
すなわち強制的にガスを撹拌し、粉末充填層表面
に新鮮なガスを送ると同時に、粉末充填層表面付
近に滞留した脱炭、脱酸、脱窒によつて生成した
CO,H2O,NH3を一掃する必要がある。フアン
の設置位置としては粉末が固着する温度領域以降
とし、各ゾーンにつき1箇以上とすべきである。
記すまでもなく、粉体が固着する前の位置でフア
ン等を回転すれば、移動床上の粉末の一部を吹き
上げるなどの欠点があるからである。また各ゾー
ンに一箇以上の設置が適しているとしたが、その
箇数は加熱パターン、フアンの形状、回転数、直
径や設置高さ、移動床上の粉末充填幅などにより
異なるため、適宜選択して設置すべきである。
同時に、本発明には、必要に応じて、各ゾーン
から排出する雰囲気ガスのそれぞれまたは全部を
一緒にして純化しながら雰囲気ガスを循環して利
用する場合も含む。脱炭ゾーンから排出する雰囲
気ガスには循環使用に有害なCOガスが、脱酸ゾ
ーンではH2Oが、脱窒ゾーンではNH3が混入し、
これらのガスをそれぞれ、または全体を一緒に循
環使用すると、雰囲気ガス中には所定量より多い
CO,H2O,NH3を含み、脱炭、脱酸、脱窒に使
用不可能となるからである。
〔作用〕
粗製粉の脱炭、脱酸、脱窒にはそれぞれ最も適
切な温度帯域、ガス雰囲気があり、本発明はこれ
らの処理工程を仕切壁を設けて適切に組合わせか
つ撹拌することにより、これらの相乗効果を巧み
に利用する作用により、連続的に最も効率よく、
粗製粉の仕上熱処理を行うことができる。
〔実施例〕
以下、本発明の実施例について説明する。
従来法として使用した連続式ベルト炉を第2図
に示す。本発明で使用した連続式ベルト炉は第2
図の従来の炉を第1図に示したように仕切壁を設
け、ガス出入口を変更して改造した。したがつ
て、第1図と第2図との炉長は同じである。
第1図に示したように、まず、中空構造の仕切
壁1によつて、脱炭室2、脱酸室3、脱窒室4に
分け、各室にモーター5によつて回転する雰囲気
ガス撹拌用フアン6を設置し、次に雰囲気ガスを
脱窒室4から入れ、脱酸室3へ導き、脱酸室3か
ら炉外に出して、一度冷却された後加湿器7を経
て、脱炭室2に導くようにした。
従来法(第2図)および本発明(第1図)にお
いて、粗製粉8を、原料ホツパー9を介して、平
滑用金属板10によりベルト11に平担になるよ
うにのせ、別に設けた駆動装置により回転するホ
イール12によつて連続的に送り、炉内で脱炭、
脱酸、脱窒して、ケーキ状塊をシールロール13
から排出した。
一方、雰囲気ガス(AXガス)はガス導入口1
4a,14bから導入し、排ガス(AXガス)は
ガス出口15a,15bから排出した。ガス出口
15bから排出したガスはバルブをへて、燃焼器
17で燃焼した。ただし、第2図のガス導入口1
4a,14bはパイプ製である。粗製粉の加熱は
コークスガスをラジアントチユーブ18内で燃焼
して行つた。
粗製粉として、ミルスケース粗還元粉(炭素量
0.28重量%(以下%と略す)、酸素量0.77%、窒
素量0.014%)を使用する場合、従来法では、第
3図の熱処理パターンイとして、AXガスを露点
51℃に加湿し、合計50Nm3/hrをガス導入口14
bから炉内の昇温ゾーンに導入し、同時に、乾燥
したAXガスの合計100Nm2/hrをガス導入口1
4aから均熱ゾーンと冷却ゾーンに導入して、粗
製粉を仕上熱処理した。その結果、炭素量0.009
%、酸素量0.24%、窒素量0.0025%を含有するミ
ルスケール還元鉄粉1.3トン/時間を得た。
これに対し、本発明では、第1図に示す炉を使
用し、乾燥したAXガスを合計150Nm3/時だけ
導入口14aから入れ、ガス出口15aから排出
したガスを露点51℃に加湿して、導入口14bか
ら導き、同時に5個の撹拌フアンを1500rpmで回
転しながら、前記と同じ粗製粉を前記した熱処理
パターンイの条件で仕上熱処理した。その結果、
炭素量0.007%、酸素量0.21%、窒素量0.0018%を
含有するミルスケール還元鉄粉1.3トン/時間を
得た。
粗製粉として、水アトマイズ生粉(炭素量0.18
%、酸素量0.82%、窒素量0.0084%)を原料とす
る場合、従来法では第3図の熱処理パターンロと
して、ガス導入口14bから合計50Nm3/hrの
AXガス(露点40℃)を、ガス導入口14aから
合計110Nm3/hrの乾燥AXガスをそれぞれ導入
し、仕上熱処理した。その結果、炭素量0.009%、
酸素量0.18%、窒素量0.0043%を含有した水アト
マイズ純鉄粉を1.5トン/時間得た。
これに対し、本発明では第1図に示す炉を用
い、乾燥したAXガスを合計160Nm3/時だけ導
入口14aから入れ、ガス出口15bから排出し
たガスを露点40℃に加湿して、導入口14bから
導き熱処理パターンロで、フアンを撹拌しながら
仕上熱処理した。その結果、炭素量0.007%、酸
素量0.15%、窒素量0.0038%含む水アトマイズ鉄
粉を1.5トン/時間得た。
〔発明の効果〕
以上の実施例からも明らかなように、炉内に中
空構造の仕切壁を設置したので各ゾーンの最適条
件の制御ができ、フアン撹拌による、脱窒室の脱
酸室側の隅や脱酸室の脱窒室側の隅に滞留した
AXガスの対流促進と鉄鋼粉ケーキ表面でのガス
流れの速度向上ができ、さらに全ガス量を一方向
から導く方法を採用し、ガスの流れる距離が増加
し、これらの相乗効果によつて、本発明では従来
法に比較して脱炭、脱酸、脱窒の速度が著しく向
上した。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施態様を示す縦断側面
図、第2図は従来法を示す縦断側面図、第3図は
熱処理温度パターン図である。 1……仕切壁、2……脱炭室、3……脱酸室、
4……脱窒室、5……モーター、6……フアン、
7……加湿器、8……粗製粉、9……ホツパー、
10……平滑用金属板、11……ベルト、12…
…ホイール、13……シールロール、14……ガ
ス導入口、15……ガス排出口、16……バル
ブ、17……燃焼器、18……ラジアントチユー
ブ。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 脱炭、脱酸または脱窒のうち2種以上の処理
    を連続式移動床炉で連続的に行う鉄鋼粉の仕上熱
    処理方法において、前記移動床炉の処理空間をそ
    の長手方向に分割して各処理工程を独立させ、脱
    炭工程では600〜1100℃、脱酸工程では700〜1100
    ℃、脱窒工程では450〜750℃に独立に温度制御す
    ると共に、前記移動床上の鉄鋼粉が焼結する位置
    以降で雰囲気ガスを撹拌することを特徴とする鉄
    鋼粉の仕上熱処理方法。 2 脱炭、脱酸または脱窒のうち2種以上の処理
    を連続式移動床炉で連続的に行う鉄鋼粉の仕上熱
    処理方法において、前記移動床炉の処理空間をそ
    の長手方向に分割して各処理工程を独立させ、脱
    炭工程では600〜1100℃、脱酸工程では700〜1100
    ℃、脱窒工程では450〜750℃に独立に温度制御す
    ると共に、前記各処理に使用した雰囲気ガスを純
    化して循環使用し、かつ前記移動床上の鉄鋼粉が
    焼結する位置以降で雰囲気ガスを撹拌することを
    特徴とする鉄鋼粉の仕上熱処理方法。 3 脱炭、脱酸または脱窒のうち2種以上の処理
    を連続式移動床炉で連続的に行う鉄鋼粉の仕上熱
    処理装置において、原料走行方向に直交する仕切
    壁を設けて移動床炉を複数個の空間に分割し、該
    分割空間には移動床と向流にガス流路を設けると
    共に各空間上部にはガス撹拌装置を設置したこと
    を特徴とする連続式移動床炉。
JP59231035A 1984-11-01 1984-11-01 鉄鋼粉の仕上熱処理方法及びその装置 Granted JPS61110701A (ja)

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