JPH0139809B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、フイルターハウジング中で回転する
フイルタードラム上の繊維マツト層を剥ぎ取る装
置に関するものであり、ドラム内部は減圧源に連
結されており、ハウジング中で、フイルタードラ
ムから繊維マツト層を剥ぎ取るための手段を含
み、フイルタードラム中において、減圧状態にさ
れた内部から、フイルタードラムの円筒部分をシ
ール状にむさぐ固定されたカバーが備えられ、該
剥ぎ取り手段によつてフイルタードラムのシール
状にふさがれた円筒部分から繊維マツト層が剥ぎ
取られるようにした装置に関するものである。

このような装置は、例えばリング精紡機の為の
フイルターに用いられる。該フイルターに於て、
吸引システムで収集された繊維が取り戻され、シ
ステム中の圧力損失は実質上、フイルタードラム
と繊維マツトの抵抗で生じる。より厚い繊維層は
フイルターとしても作用し、そしてそれにより、
フイルターから下流に連結された減圧源に強い減
圧が生じても、必要とする分離は持続される。

他方、強い減圧は運動要素と固定要素間の境界
の悪いシール点で多量の不適当な空気（漏れ空
気）を生ずる。

オーストラア特許第214854号明細書から、第１
特許クレームの区分された部分に従つて１つの装
置が知られ、その装置は繊維マツト圧縮ローラ
と、繊維マツト取出しローラと、漏れ空気の入口
をシールするカバーとから成り、内部で半径方向
に伸びそしてフイルタードラム内壁をふさぐ幅の
狭いゴムシール２個を備えている。

これらゴムシールによつて、上記領域のフイル
タードラム上で固定カバーは減圧から仕切られた
シールを形成する。

ハウジング周囲のフイルタードラムは、繊維移
送用空気のための１つの入口開口と、繊維マツト
層剥ぎ取りの為の装置の領域で繊維マツト層の為
の１つの出口開口を持つている。

この装置の不利な点は、カバーの幅狭のゴムシ
ールが弱い接触力で不十分なシール効果を生ずる
か、強い接触力で過度の摩損を生ずるかである。

しかしながら、不十分なシールは、吸引とフイ
ルタードラムに対する繊維マツトの圧接によつて
引出された空気流が繊維マツト層剥ぎ取り領域で
完全に阻止できない不利があり、それ故に繊維マ
ツト層剥ぎ取りに障害が生ずる。

更にまた、この装置の不利な点は、漏れ空気が
前記入口開口を通つてハウジングの中に入ること
が出来るように出口開口が形成されていることで
あり、繊維移送用空気の量が相応して弱まること
である。

それ故に、第１クレームで区分する部分によつ
て装置を作ることが本発明の目的であり、本装置
においては一方で、繊維マツト層剥ぎ取り領域に
おいて漏れ空気流が事実上完全に阻止され、その
上前記漏れ空気の入口をふさぐことである。

この目的は、一方では、カバーを、フイルター
ドラムの円筒内壁に対して可撓性シール薄膜を横
たえたものとすることで達成され、他方では、共
に繊維マツトの把持をする繊維マツト圧縮ローラ
と繊維マツト取り出しローラからなる、繊維マツ
ト層を剥ぎ取るための手段で達成され、そして両
ローラと壁間で、それぞれのシールが、フイルタ
ードラム内と大気間で剥ぎ取り手段とカバーが共
にシールを形成するように設けられていることで
達成される。

本発明によつて達成された利点は、一方では実
質上、フイルタードラムの剥ぎ取り領域に於て繊
維マツトの取り出しを確実に確実に達成する点に
あり、他方では実質上、不必要な漏れ空気によつ
てより不経済な作用を課すことのない点にある。

以下、図面に記載の実施例に基づいて本発明を
詳細に説明する。ハウジング１（第１，６図）に
回転可能に支承されたフイルタードラム２（第
１，６図）が設けられ、その内部に減圧の源、例
えば放射状フアン（第６図に１点鎖線で示す）の
為の供給口３が設けられている。

駆動は、フイルタードラム２が段階的にか又は
連続的にＡ方向回転するように据え付けられてい
る。

フイルタードラムは、支承リング４上に取付け
られ、フイルタークロスで表装した実質的に有孔
金属板のケーシング４ａからなつている。

フアンで吸い込まれる移送用空気流（第１図波
線矢印で示す）によつて運ばれた繊維と不純物は
このフイルタークロス上に沈澱し、繊維マツト層
６を形成する。この繊維マツト層６を取りはがす
ために、実質上繊維層圧縮ローラ７、繊維層取り
出しローラ８とカバー９から構成される装置が用
いられる。ローラ７と８はお互に回転可能で運転
されるように取付けられ、平滑ではあるがマツト
表面を有している。ローラ７と８はそれぞれＢ方
向とＣ方向に回転する。

カバー９は、有孔金属板のケーシング上をその
内側で、少くともフイルタードラム２から繊維マ
ツト層６を剥ぎ取るべき範囲内でしつかりとおお
い穏すシール薄膜１０を包含し、この場所では空
気圧力が繊維マツト層に適用されないように、フ
イルタードラム内部への空気の通過はふさがれ
る。上記範囲は、ローラ７と８がフイルタードラ
ムに隣接しているフイルタードラム円周上の間隔
と実質上一致している。

シール薄膜１０は、可撓性で耐摩耗性のゴム様
の材料、例えば３mm厚のポリウレタン又は0.15mm
厚の弾性鋼板を１mm厚のハバシツトベルトににか
わで接合したものなどで形成され、そして繊維ド
ラムの回転方向に見て、そのシール薄膜の前端が
固定保持材１１に締着されている。

第１支持シート１２と支持材１３はシール薄膜
１０と共に保持材１１に固定されている。

第２支持シート１４は支持材１３に固定されて
いる。両支持シートは弾性鋼シートで作られ、内
在応力によつてそれらはシール薄膜をフイルター
ドラムの円筒内壁に押圧している。支持シート１
２と１４はそれぞれ円周上に規制された金属シー
ト帯を保持材１１か支持材１３に固着して形成す
ることが出来る。

保持材はまたシール薄膜１０、支持シート１２
および支持材１３を取付けるために、円形鉄棒５
上でねじ１６によつて固着されたスターラツプ
（stirrup）１７を包含している。棒１５の円形断
面はスターラツプ１７の回転を可能とし、そして
シール薄膜１０の接触力の調節を可能にしてい
る。棒１５はハウジング１に固定されている。

ハウジング１はローラ７と８の範囲内で開口し
ており、この開口はハウジング部分１ａ，１ｂ，
１ｃ，１ｄによつて限定されている。ハウジング
内部は一方で繊維マツト層を把持しているローラ
７と８間の狭い間隙によつて、そしてまたローラ
７をふさいでいる第１リツプシール１８とローラ
８をふさいでいる第２リツプシール１９によつて
大気から仕切られている。

第１リツプシール１８はハウジング部分１ａに
固定され、第２リツプシール１９はハウジング部
分１ｂに固定されている。

平滑ローラ８のかわりに、リツプ２０を備えた
繊維マツト取出ローラ２１が使用可能である。

この実施例のために、ハウジング１はその上、
第３リツプシール２２がフイルタードラム２、特
にフイルタークロス５をふさぐために固定される
ハウジング部分２５を備えねばならない。この第
３リツプシール２２は使われていない第２リツプ
シール１９の機能を果たす。リツプ２０はハウジ
ング部分１ｂをふさぐことが出来、従つて補足的
にハウジング内部と大気の最初のシールを形成す
る。

更にまた変形例として、溝２３を備えた繊維マ
ツト取出しローラ２４を上述のローラ２１の代り
に用いることが出来る。上述の補足的な最初のシ
ールとして、中間層２６をローラ２４とハウジン
グ部分１ｂの間で且つローラ２４に対して弾性的
に備えることが出来、中間層は例えばポリウレタ
ンで形成され、ハウジング部分１ｂと結合されて
いる。

ポリウレタンは中間層２６でのローラ２４のす
べりを可能にする。

リツプシールは又この変形例にも用いられる。

繊維マツト押圧用ローラ７は、フイルタードラ
ム２上のそして又繊維マツト取り出しローラ８か
２１，２４上の起点（第５図）に於て、フイルタ
ードラム２が繊維マツト層６で覆われてさえいな
ければ、作用のスタート位置にあり、そしてこの
位置から矢印D′の方向に揺動可能である。矢印
ＤとD′の方向は辺２８と辺２９で決定された角
αの２等分線と事実上一致している。辺２８はス
タート位置に配設された繊維マツト押圧ローラ７
の回転軸３０と繊維マツト取出ローラ８の回転軸
３１とを貫通して通過するが、辺２９は軸３０を
貫通し、フイルタードラム２とローラ７に共通の
接線３２に対して直角に伸びている。

繊維マツト押圧ローラ７のＤ又はD′方向の揺
動は、軸３３（略図で示す）に関して揺動する両
方の揺動アーム３４（１点鎖線で示す）の上端で
支持されたローラとして達成される。

軸３３と軸３０を結合している揺動アーム３４
は、ローラ７のスタート位置に於て角αの２等分
線に対し垂直に伸びている。

ローラ７は、ハウジング部分３６と揺動アーム
間の圧縮スプリング３５によつて、矢印Ｄ方向に
繊維マツト６を押圧する。スプリング３５とハウ
ジング部分３６は単純な故に第５図で単に表示し
て説明した。

更にまた、支持シート１２と１４の初期応力を
調整せんがために、従つて有孔金属板上のシール
薄膜の圧接力を調整せんがために、ストラツプ
（第２，５図）に備えられた２つの調整ねじ３８
ａから成つている締付け要素が用いられている。

ねじ３８ａはそれ自体支持材１３に対して押圧
しており、ストラツプ３８はハウジング１の両ハ
ウジング部分１ｃと１ｄで結合されている。

ねじ１６は圧接力調整のため解除可能となつて
いる。

既に説明したように、もし、支持シート１２と
１４を複数に分割された支持シートとすれば個々
の支持体がそれぞれ調整ねじを必要とする。

又既に説明し第６図で示されたように、シール
薄膜の領域に於て、同一構造の両側で実際に空気
がフイルタードラムの内部へ流れ込まないよう
に、有孔金属板ケーシング４ａの打抜き（ハツチ
ングのない部分）をシール薄膜１０が覆つてい
る。

若し不注意な取扱いや他の作用によつてフイル
タードラムがへこめば、端部に凹所が出来るの
で、従つてシール薄膜１０の隣接端部での上述し
たような空気の浸透を阻止するために、支承リン
グ４はフエルト帯３９（第６図）を備えており、
該フエルト帯は内側で軸方向に対抗して支承リン
グ４の内側表面４０をシール状にふさいでいる。
フエルトは又シール薄膜１０に対する案内もす
る。

更に環状リツプシール４１（第６図）がハウジ
ング１の側壁１ｃと１ｄに備えられ、有孔金属ケ
ーシング４ａに対して緊密に取付けられ、それに
よつてフイルタードラム内部への漏れ空気の浸透
を防いでいる。

第１図から第５図に示されたカバー９の変形と
して、微小な不揃いのある有孔金属ケーシングの
運転に追従せんがために、フオームラバー層が支
持シート１２，１４とシール薄膜１０の間に備え
られる。

更に変形として、空気袋４２（第７図）がカバ
ー９ａとして備えることが出来、それは支持板４
３とシール薄膜１０の間に配設され、そして支持
板４３に接続されている。

空気供給管４５は連結ニツプルによつて空気袋
と連結されている。

空気供給管４５（第７図に１点鎖線で描かれて
いる）は、フアンの反対側でハウジング１の側壁
１ｃを通つて導かれ、このハウジングの外側で閉
止中央セツテイングを有する３／３ウエイバルブ
４６と空気排出開口Ｒを有する圧力調整バルブ４
７を通つて圧力空気供給源４８に連結されてい
る。

更に、連結ニツプル４４と３／３ウエイバルブ
４６の間で空気供給管４５は圧力計５０と空気排
出開口Ａを有する圧力調整弁４９（オーバーフロ
ー弁）に連結されている。そして圧力空気供給源
は又ハウジング外側に備えられている。

運転の為に空気袋４２が圧力空気で充たされた
な、バルブ４６は第７図で示される中央セツテイ
ングから連結点ＰとＡが連結されるセツテイング
に切換えられる。圧力調整バルブ４７によつて、
空気袋４２は圧力計で読まれる所望圧力で供給さ
れる。この所望圧力が得られた後、バルブ４６は
中央セツテイングに戻され、それ故に圧力空気供
給システムに於て圧力損失上で空気袋４２中の空
気圧は一様に維持される。

若し、運転の中断で空気袋４２を排出するに
は、バルブ４６の連結点ＡとＲを連結し、その第
３セツテイングに位置を換え、それによつて空気
袋４２中の空気が大気中に逃がされる。

又支持板４３は、支持板に連結された夫々の角
度部材と夫々のねじによつてハウジングの各側壁
に固着されている。シール薄膜１０は支持板４３
に対してねじ固定具によつて固着されている。

【図面の簡単な説明】

第１図は、フイルタードラムを備えたフイルタ
ーハウジングと本発明装置を通る横断面の略図で
ある。第２図は、、第１図における本発明装置の
部分の拡大略図である。第３，４，７図は、それ
ぞれ本発明装置の変形実施例の拡大略図である。
第５図は、第２図の部分の図解説明図である。第
６図は、第１図の−線で縦断したフイルター
ハウジングとフイルタードラムの部分略図であ
る。 １；ハウジング、２；フイルタードラム、４
ａ；ケーシング、５；フイルタークロス、６；繊
維マツト層、７；圧縮用ローラ、８；取り出しロ
ーラ、９，９ａ；カバー、１０；シール薄膜、１
２；第１支持シート、１４；第２支持シート、４
２；空気袋。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 負圧源３に接続された内部空間を有し、フイ
   ルターハウジング１内で回転可能なフイルタード
   ラム２から繊維マツト層を搬出する装置であつ
   て、この装置には繊維層圧縮ローラ７と繊維層６
   をフイルタードラム２から取り出す繊維層取り出
   しローラ８が設けられ、これらローラは壁１ａ，
   １ｂによつて画成されハウジングに形成された開
   口部内に設けられており、フイルタードラム２の
   内部には固定のカバー９，９ａが設けられてお
   り、このカバーはフイルタードラムの繊維層６が
   前記ローラ７，８によつて取り出される円筒状の
   部分を負圧下にある内部空間に対して密封状態で
   カバーする、フイルタードラムから繊維層を搬出
   する装置において、 カバー９，９ａにフイルタードラム２の円筒状
   の内壁に接する可撓性シール薄膜１０が設けられ
   ており、このシール薄膜はフイルタードラムのカ
   バーされた部分全体にわたつてフイルタードラム
   の内壁に接しており、かつシール薄膜が押圧可能
   であることを特徴とする、回転フイルタードラム
   上の繊維マツト層剥ぎ取り装置。 ２ カバー９，９ａに、シール薄膜１０をフイル
   タードラム２の円筒状の内壁に押圧する手段１
   ２，１４，３７，４２が設けられていることを特
   徴とする特許請求の範囲第１項に記載の装置。 ３ 押圧手段にはさらにシール薄膜１０と支持シ
   ート１２，１４との間に、弾性変形する部材とし
   てフオームラバーマツト（不図示）が設けられて
   いることを特徴とする特許請求の範囲第２項に記
   載の装置。 ４ 押圧手段が、カバー９ａに固定され圧縮空気
   を充填された空気袋４２であることを特徴とする
   特許請求の範囲第２項に記載の装置。 ５ 空気袋４２に圧力調整バルブ４７と、３／３
   方向弁４６によつて圧縮空気が供給され、この圧
   縮空気が調節可能であることを特徴とする特許請
   求の範囲第４項に記載の装置。 ６ ２つのローラ７ないし８と壁部分１ａないし
   １ｂの間及びハウジングの側壁１ｃないし１ｄと
   ドラム２の間にそれぞれシール１８ないし１９な
   いし４１が、フイルタードラム２と外気との間に
   共通のシールを形成するように設けられているこ
   とを特徴とする特許請求の範囲第１項から第５項
   のいずれか１項に記載の装置。 ７ 繊維層取り出しローラ８は弾性リツプ２０を
   有するロール体から成り、 このロール体に隣接する壁１ｂが凹面にわん曲
   され、繊維層取り出しローラ８から所定距離で離
   れて案内されていることにより、リツプ２０が壁
   とロール体との間のシールを形成することを特徴
   とする特許請求の範囲第１項から第６項のいずれ
   か１項に記載の装置。 ８ フイルタードラム２の回転方向に見てシール
   薄膜１０の終端領域に、フイルタードラムの円筒
   状の外側に接するシールリツプ２２が設けられて
   おり、前記シールリツプ２２は、繊維層取り出し
   ローラ８に隣接し開口部を画成する壁１ｂ，２５
   に固定されており、かつシール薄膜１０の終端領
   域と共に内部空間と外気との間のシールを形成す
   ることを特徴とする特許請求の範囲第１項から第
   ７項までのいずれか１項に記載の装置。 ９ フイルタードラム２を有孔金属板ケーシング
   ４ａを収容する２つの支持リング４が設けられて
   おり、シール薄膜１０の両側には、該当する支持
   リング４に接してカバーの領域にさらにシールを
   形成するフエルトストリツプ３９が設けられてい
   ることを特徴とする特許請求の範囲第１項から第
   ８項までのいずれか１項に記載の装置。