JPH0139770B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は替え刃を含むカミソリ刃を用いたカミ
ソリ装置に関し、とくに安全性とともに携帯に便
利な構造を提供するものである。

「従来の技術」 従来のカミソリ刃を用いたカミソリ装置はカミ
ソリ刃を保持するための保持部材とその後部中心
に保持部材にたいして略直角方向に適当な長さの
把手部材を突設し、全体として略Ｔ形の外形をし
ていた。

「発明が解決しようとする問題点」 しかしながら上記従来型のカミソリ装置の構造
によると、保持部材と把手部材が一体形成もしく
は機械的に連結されて略Ｔ形の外形をしているの
で、全体として平面容積が大きくなり、携帯に不
便である等の欠点を有しており、また保持部材に
たいしてカミソリ刃の刃先が突出しているので不
使用時の安全性を確保するためには保持部材にた
いして別個に着脱自在な保護カバーを設けるか、
あるいは全体を収納するための大きなケースを用
意する必要がある等の欠点を有していた。

「問題点を解決するための手段」 本発明は上記従来型の欠点を改善するものであ
つて、カミソリ刃を保持するための保持部材と、
同保持部材の後部に夫々回動自在に枢支した左右
の軸部材と、同軸部材に夫々摺動自在に連結し、
上記保持部材たいして同軸部材を略平行に位置さ
せたとき、同保持部材をカバーすることができる
摺動カバー部材とを具えてなるものである。

「作用」 上記の構造において、保持部材にたいして夫々
回動自在に枢支される左右の軸部材とともに、こ
れに摺動自在に連結される摺動カバー部材を一体
的に回動することができ、使用時にはこれを保持
部材と直角方向に位置させることにより摺動カバ
ー部材を把手部材として供し、また不使用時には
これを左右側方に回動して保持部材と略平行方向
に位置させることによつて、カミソリ刃の刃先を
覆う保持カバーとして供するものである。

「実施例」 以下図に示す一実施例について本発明を説明す
ると、１はカミソリ刃を保持するための偏平な箱
状の保持部材であつて、同保持部材１の後部には
略中央部において回動自在な枢着手段を介して第
１の軸部材２ａ，２ｂと第２の軸部材３ａ，３ｂ
等からなる左右の軸部材を夫々側方に回動自在に
枢支している。すなわち、保持部材の後部には
夫々二つの長穴１２を具えた軸受け部１１を適当
な間隔をあけて突設しており、この軸受け部１１
ににたいして夫々軸受される軸２１を具えた左右
の第１の軸部材２ａ，２ｂを形成し、また同軸部
材２ａ，２ｂの軸穴２２にたいして夫々挿設され
る軸３１を突設し、長手方向に長溝３３を具えた
左右の第２の軸部材３ａ，３ｂを形成している。
また上記第２の軸部材３ａ，３ｂにたいして夫々
摺動自在に連結するために、上記長溝３３ととも
に摺動手段を構成する突起４１を突設し、かつ上
記保持部材１の外側をを覆うに充分な略コ形の断
面をもち、把手部材としての適当な長さをもつた
摺動カバー部材４ａ，４ｂを夫々合成樹脂の成形
等によつて形成している。これらの各部品は第１
図の矢印にしたがつて焼き止め等の工程によつて
組立てなるものである。

以上の様な構成により、不使用時には第２図の
様に第１の軸部材２ａ，２ｂおよび第２の軸部材
３ａ，３ｂからなる左右の軸部材が保持部材１に
たいして略平行方向に位置する様に軸２１を支点
として夫々側方に回動して左右に展開するととも
に摺動カバー部材４ａ，４ｂを中央に寄せること
によつて、保持部材１の外側をカバーし、略直線
状に折畳むことができる。

つぎに使用時には第３図の様に上記摺動カバー
部材４ａ，４ｂを外方に引出して保持部材１を表
出する一方、同摺動カバー部材４ａ，４ｂを上記
左右の軸部材とともに軸２１を中心として保持部
材１にたいして直角方向に回動させると、第４図
の様に摺動カバー部材４ａ，４ｂを中央部で合せ
ることができ、全体として略Ｔ形として同摺動カ
バー４ａ，４ｂを把手部材として手に持つことが
できる。この場合、第１の軸部材２ｂ側に形成し
た凹部２３が第２の軸部材３ａ側に突設した係止
軸３２に係合して一体的に保持される。この状態
で保持部材１は軸２１の挿設される軸受け部１１
の長穴１２の範囲で保持部材１は前後に揺動が可
能である。

なお上記軸受け部１１と軸２１による保持部材
１と左右の軸部材との回動自在な枢着手段は実施
例の構造に限定するものではなく、夫々の構成部
材の位置関係を変えてもよく、さらに他の構造と
して、例えば球体と嵌合する凹部等からなる球形
関節等を利用した枢着手段等、如何なる構造でも
よい。

また上記第１の軸部材２ａ，２ｂと第２の軸部
材３ａ，３ｂからなる左右の軸部材は少なくとも
左右に分れる軸部材として夫々一体部品として構
成してもよく、さらにその片方にのみ摺動カバー
部材を設けてもよい。

また上記第２の軸部材３ａ，３ｂと摺動カバー
部材４ａ，４ｂに夫々形成した長溝３３と突起４
１による摺動手段は実施例の構造に限定するもの
ではなく、夫々の構成部材の位置関係を変えても
よく、さらに他の構造として、例えば案内レール
と係合する突出縁による摺動手段等、如何なる構
造でもよい。

「発明の効果」 以上様に使用時には摺動カバー部材を軸部材と
ともに保持部材にたいして直角方向に位置させる
ことによつて、全体を略Ｔ形として従来型のカミ
ソリ装置と同様に同摺動カバーを把手部材として
手に持つて安定して使用することができる。また
不使用時には同摺動カバー部材を軸部材とともに
保持部材にたいして略平行に位置させることによ
り、直線状に積畳み、かつ同保持部材をカバーす
ることができる。これによつて、保持部材のカミ
ソリ刃の刃先を保護して安全性を高めることがで
き、従来型の様に別個の保護カバーや大きなケー
スを用意する必要がなく、また平面容積が小さな
直線状に折畳むことができるので、小形で収納性
に優れ携帯に極めて便利である。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の一実施例を示すカミソリ装置
の分解斜視図、第２図は同じくカミソリ装置の不
使用の状態を示す斜視図、第３図は同じく使用時
の展開途中の状態を示す斜視図、第４図は同じく
カミソリ装置の使用時の状態を示す斜視図であ
る。 同図中、１は保持部材、２ａ，２ｂは第１の軸
部材、３ａ，３ｂは第２の軸部材、４ａ，４ｂは
摺動カバー部材、３３は長溝、４１は突起であ
る。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. １ カミソリ刃を保持するための保持部材と、同
   保持部材の後部に夫々回動自在に枢支した左右の
   軸部材と、同軸部材に夫々摺動自在に連結し、上
   記保持部材たいして同軸部材を略平行に位置させ
   たとき、同保持部材をカバーすることができる摺
   動カバー部材とを具えてなることを特徴とするカ
   ミソリ装置。