JPH0139749B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は、巻煙草製造機械用の印刷装置に関す
る。

周知のように、巻煙草には文字または記号が表
示されることが多く、煙草を巻くのに用いる巻取
紙には、包装機械の一部をなす印刷装置により、
文字または記号が印刷される。この種の装置は、
印刷ローラにより印刷動作を行つており、印刷ロ
ーラには、印刷すべき数字また図柄等のマトリツ
クス（matrix）が取付けられている。印刷すべ
き数字または図柄等に表われる色と同数分の印刷
ローラの各々には、巻取紙に対して印刷ローラと
は反対側に置れた対向即ち対抗ローラが組合わさ
れる。

これら対をなすローラの上流位置で、巻取紙に
突発的に損傷または紙切れが生ずると、包装機械
は直ちに停止されるが、対向即ち対抗ローラが対
応する印刷ローラと接触してインキにより汚損さ
れるので、機械を再始動させる前に人手によりイ
ンキを取り除く必要があつた。

本発明の目的は、このような欠点を解消した上
記型の印刷装置を提供することにある。

この目的及びその外の目的は、印刷ローラとこ
れと相互に実質的に接触状態にある対向即ち対抗
ローラとを有する少なくとも１対のローラと、こ
れら対をなす２個のローラ間を通る巻煙草用の巻
取紙送り出し及び取り出し機構とからなる巻煙草
製造機械において、前記ローラの少なくとも一方
が、移動可能な支持機構に取付けられ、アクチユ
エータ機構が、巻取紙の無損性を検知する制御機
構と、該移動可能な支持機構を駆動して該対をな
すローラを引離す機構とに連動されたことを特徴
とする本発明の印刷装置により達成される。

本発明による印刷装置のその他の特徴及び利点
については、添付図面を参照しながら以下の説明
により明らかにする。

添付図面において、符号１は、巻煙草製造機械
（図示せず）の一部をなす印刷装置の全体を示す
ものである。符号２は、巻取紙を示すもので、こ
の巻取紙は、印刷装置１への入口部で水平軸即ち
スピンドル４に回転可能に支持された伝動ローラ
３の周囲を通る。

次いで、巻取紙２は、ローラ３の下方で２個の
印刷機構（各々を符号５及び６で示す）に至る。
これらの印刷機構の間には、伝動ローラ７が軸即
ちスピンドル４と平行な軸８に回転可能に取付け
られて設置される。

印刷装置１の出口部には、巻取紙送り出し及び
取り出し機構が設けられる。これらの機構は、符
号９及び１０で示す１対の引出しローラであつ
て、ある手段（図示せず）で駆動されるものから
なる。これらの印刷機構５及び６は、巻取紙２に
異なつた色を各々印刷するためのものであり、各
印刷機構は、軸即ちスピンドル４と平行な軸即ち
スピンドル１３または１４に支持され駆動される
各印刷ローラ１１または１２からなる。ローラの
周囲には、互に等間隔にマトリツクス（matrix）
を取付けて印刷すべき数字また図柄等を印刷でき
るようにしてある。ローラ１１及び１２が回転す
ると、マトリクス１５及び１６は、インキローラ
１７及び１８の各々の周囲とローラ１１及び１２
の実質的に接線方向で接触する。インキローラ１
７及び１８は、各水平軸即ちスピンドル１９及び
２０により支持され駆動される。

ローラ１７及び１８の各周囲面は、薄層のイン
キにより被われ、このインキは、公知のインキ機
構（図示せず）により継続的に該周囲面に塗布さ
れる。

巻取紙２は、ローラ１１及び１２に、対向即ち
対抗ローラ２１及び２２の各々により接触してい
る。各ローラ２１及び２２は、軸即ちスピンドル
１３及び１４と平行な軸即ちスピンドル２３及び
２４の各々に空転可能に取付けられている。

軸即ちスピンドル２３及び２４は、実質的にベ
ルクランク状の２アームレバー２７及び２８の各
第１アーム２５及び２６の自由端に保持されてい
る。２アームレバーは、軸即ちスピンドル１３及
び１４に平行なピン２９及び３０により回動可能
に支持される。ピンは、包装機械のベツドプレー
ト（bedplate）（図示せず）に保持される。

レバー２７及び２８の他方の即ち第２アーム
（各々を符号３１及び３２で示す）は、水平ロツ
ド３５の両端に各リンクロツド３３及び３４によ
り結合される。水平ロツドの中央部には、ベツド
プレートにより支持され引上げ動作を行なう電磁
石等のアクチユエータ（actuator）機構３７のア
ーマチユア（armature）２６が一体形成される。
この電磁石３７は、縦方向に動作し、全体を付号
３９で示す、巻取紙２の無損性を検知する制御装
置と結線された増幅器３８に連動される。

制御装置３９（添付図面に示した実施例は、単
なる例示として電気−光学式のものを用いてあ
る）は、印刷装置１の上流で巻取紙２の通路に沿
つて設置され、該巻取紙と対面するように両側に
置れた、発光要素４０と、受光要素４１とを主構
成要素とする。この受光要素は、増幅器３８に結
線されており、巻取紙２に損傷または紙切れが生
ずると、発光要素４０から発せられた光放出によ
り受光要素４１が照射されるので、増幅器を介し
て電磁石３７の励磁がなされる。電磁石３７が励
磁されると、ロツド３５が持上げられ、レバー２
７及び２８がそれぞれピン２９及び３０を中心と
して各々右回り及び左回り方向に回転する。この
ため、対向即ち対抗ローラ２１及び２２が、直ち
に印刷ローラ１１及び１２から離れるので、ロー
ラ２１及び２２がインキにより塗布されるのを避
けることができる。

非限定的な例としてここに説明した装置に、本
発明の原理を変えることなく本発明の範囲内で、
多くの変更を加えうることは勿論である。

たとえば、印刷機構を、既述のものとは個数を
異ならしめ、印刷ローラから離れる対向即ち対抗
ローラにより、制御装置に結合した１または２以
上のアクチユエータ機構に連動するようにしても
よい。アクチユエータ機構は、前述のものとは異
なつたタイプのもの、たとえば、気圧式または液
圧式のジヤツキでもよい。また、アクチユエータ
は、対向即ち対抗ローラを、直接あるいは図示の
ものとは異なる機構的動作で変位を起こさせても
よい。

さらに、印刷ローラから対向即ち対抗ローラを
引離す機構は、巻取紙２に金属色の数字または図
柄等を印刷できる金付け機構（bronzing unit）
と呼ばれる印刷機構に設けるようにしてもよい。
この種の印刷機構では、マトリツクス（matrix）
により、印刷すべき図柄・文字を印刷するため膠
または接着剤のトレース（trace）を巻取紙２に
塗布してから、金属微粉を付着させる。

巻取紙２に損傷が生じた場合、印刷ローラから
対向即ち対抗ローラを引離すと、対向即ち対抗ロ
ーラが、膠または接着剤により汚損するのを回避
できることは明らかである。

なお、印刷ローラから対向即ち対抗ローラを引
離す前述の機構を用いて、巻取紙２に損傷が生じ
るたびに、固定した対向即ち対抗ローラから印刷
ローラを引離すようにしてもよいことは、いうま
でもないことである。

【図面の簡単な説明】

添付図面は、本発明の好ましい１実施例を示す
概略正面図である。 １……印刷装置、２……巻取紙、９，１０……
送り出し及び取り出し機構、１１，１２……印刷
ローラ、２１，２２……対向即ち対抗ローラ、２
５，２６……第１アーム、２７，２８……２アー
ムレバー、２９，３０……固定支持ピン、３１，
３２……第２アーム、３７……アクチユエータ機
構、３９……制御装置。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 印刷ローラとこれと相互に実質的に接触状態
   にある対向即ち対抗ローラとを有する少なくとも
   １対のローラと、巻煙草用巻取紙送り出し及び取
   り出し機構とからなり、該ローラの少なくとも一
   方が、移動可能な支持機構に取付けられており、
   アクチユエータ機構が、該巻取紙の無損性を検知
   する制御機構と、該移動可能な支持機構を駆動し
   て該対をなすローラを取離す機構とに連動された
   ことを特徴とする、巻煙草製造機械用印刷装置。 ２ 前記移動可能な支持機構が、前記ローラの一
   方に取付けられた２アームレバーであつて、第１
   アームの端部で固定支持ピンに軸支され、第２ア
   ームにより前記アクチユエータ機構に機構的に結
   合されたものからなるこを特徴とする、特許請求
   の範囲第１項に記載の印刷装置。 ３ 前記アクチユエータ機構が、少なくとも１個
   の電磁石である特許請求の範囲第１項または第２
   項に記載の印刷装置。 ４ 前記アクチユエータ機構が、少なくとも１個
   の気圧ジヤツキである特許請求の範囲第１項また
   は第２項に記載の印刷装置。 ５ 前記アクチユエータ機構が、少なくとも１個
   の液圧ジヤツキである特許請求の範囲第１項また
   は第２項に記載の印刷装置。 ６ 前記制御装置は、電気−光学式のものである
   特許請求の範囲第１項記載の印刷装置。 ７ 前記印刷ローラは、その周囲においてインキ
   塗布機構と連絡する特許請求の範囲第１項に記載
   の印刷装置。 ８ 前記印刷ローラは、その周囲において膠また
   は接着剤塗布機構と連絡する特許請求の範囲第１
   項記載の印刷装置。