JPH0137656Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はパチンコ玉磨機に関し、更に詳述する
と、パチンコ遊技店の島ごとに設置するに適した
小型のパチンコ玉磨機に関する。

従来のパチンコ玉磨装置は、全店のパチンコ玉
を地下室に導いて集中的にこれを磨き、大型リフ
トにより天井裏に持ち上げ、分配装置を経て店内
の各島へパチンコ玉を供給する方式であつたか
ら、玉磨機自体が大型化するばかりでなく、パチ
ンコ玉の流通装置に多大の設備費を要する欠点が
あつた。

また、従来のパチンコ玉磨機において、流通装
置から順次供給されるパチンコ玉を連続的に処理
するようにしたものでは、次々に流れてくるパチ
ンコ玉を玉磨機本体の回転中のドラム内に導入す
る必要があるが、その対策として、回転ドラムの
回転軸を中空にしてその中をパチンコ玉を通過さ
せるようにしている。そのため、回転ドラムの駆
動機構としては、中空軸の外周に歯車ないしはプ
ーリ等を固着して歯車伝達機構ないしはベルト伝
達機構、あるいはチエーン伝達機構を介してモー
タと接続する等、大型で複雑な駆動装置を必要と
するという問題もあつた。

これに対し、本出願人は、特公昭56−18226号
公報に示すように、島ごとの循環ループを形成
し、その循環ループ中のいずれかの場所に小型の
玉磨機を配設する方式を提案している。

本考案は、このような島循環方式に適したもの
であつて、磨くべき玉の取込み及び磨かれた玉の
取出しが連続的に行われ、構造簡単で、玉磨能率
がすぐれた小型の玉磨機を提供することを目的と
している。

以下、本考案の実施例を図面に基いて説明す
る。

固定容器１は円筒形、四角筒形等の筒形で、上
部にパチンコ玉が入る入口２を有し、一端（図面
において左端）にモータ４が取付けられ、他端下
部にパチンコ玉が出る出口３が穿孔されている。
この固定容器１は基台上に据付けられた軸受台５
の水平軸６を中心に回動自在に支持するととも
に、姿勢調節装置により、段階的又は連続的に姿
勢を右上りから右下りまで調節できるようになつ
ている。

固定容器１内には回転体７が設けられており、
モータ４により回転駆動される。回転体７は中空
円筒体であつて、両端部が玉軸受８，９により支
持され、一端に突出した駆動軸１０が軸継手１１
によりモータ４に連結している。回転体７の一端
部には、第２図に横断面図を示すように、バケツ
ト形突起１２…１２が全周にわたつて設けられ、
その突起ごとにパチンコ玉が通過しうる開口部１
３…１３が穿孔されて、パチンコ玉導入部を構成
している。回転体７の他端面１４は開口している
が固定容器１の他端面により出口３をのぞいて閉
塞されており、出口３から直列にパチンコ玉が取
出される。回転体７の出口に近い内壁面には、ラ
セン状に巻かれた線材１５が溶接等により固着さ
れている。このラセン状のピツチはパチンコ玉の
直径よりも小さく、ラセン方向は回転体７の回転
によりパチンコ球を出口３に導く向きである。回
転体７の他端部のラセン状線材１５で覆われた部
分にいくつかの開口部１６…１６が形成されてい
る。この開口部は後述するように、玉磨の補助材
のみを固定容器１内へ回収するためのものであ
る。回転体７内部の導入部に近い内壁面には適
宣、撹拌用羽根１７及び戻し羽根１８が設けられ
ている。

次に使用方法を説明する。

固定容器１内又は回転体７内に、パチンコ玉に
比べて充分小さく、ラセン状線材１５の間を通過
しうる補助材をあらかじめ投入しておく。この補
助材は、パチンコ玉の汚れを吸収し、パチンコ玉
よりも柔らかい材料、例えば、皮革、プラスチツ
クの細片、又は粒状物が適している。

入口２から投入されたパチンコ玉は、いつた
ん、固定容器１の底部に溜り、バケツト状突起１
２にすくわれた導入孔１３から回転体７内へ取込
まれる。回転体７へ取込まれたパチンコ球は切磋
琢磨しながら磨かれ、ラセン状線材１５が設けら
れている部分に載ると順次、出口３の方へ導かれ
る。

この間、開口部１６を通過する際に補助材が固
定容器へ戻され、パチンコ玉のみが出口３から取
出される。補助材はパチンコ玉と混じつて再び導
入部から回転体内へ取込まれるなどしながら循環
使用され、一定時間ごと、例えば毎日、新品と交
換される。なお図において矢印Ａは回転体７の背
面における運動の向きを示している。

支点６を中心に出口側が水平よりもやや高くな
る傾斜姿勢で固定容器１を保持すれば、パチンコ
玉の滞溜時間が長くなり、それと反対に出口側が
低くなる傾斜姿勢で保持すれば、パチンコ玉の滞
溜時間が短くなる。このような姿勢の切換えは、
ソレノイド、モータ等の動力により、或いは手動
操作で行うことができる。

また、第３図に縦断面図の一部を示すように、
回転体７の補助材回収用開口部１６近傍の導入口
１３側に段部１９を設けると、ラセン状線材１５
に載つて出口３へ導かれるパチンコ玉がこの段部
１９にて落下して、パチンコ玉に付着している補
助材の分離が促進され補助材はパチンコ玉ととも
に出口３から流出しにくく補助材回収用開口部１
６から固定容器１に回収されやすくなる。

更に、回転体７の外周面に、回転体７の回転に
より固定容器１内のパチンコ玉がバケツト形突起
１２に導かれる向きに巻かれたラセン状のスクリ
ユー２０を設けると、スクリユーコンベヤの役割
をなし、入口２から装入され固定容器１内に落下
しているパチンコ玉をバケツト形突起１２に確実
に搬送する。本考案によれば、パチンコ玉を一端
固定容器内に導入し、その固定容器内のパチンコ
玉を回転体の外周に形成した突起ですくい上げた
後、同じく回転体外周に設けた開口部を介して回
転体内部に導くように構成したから、従来のよう
に回転軸を中空にする必要がなくなり、回転体を
駆動する機構の制約が解消される結果、歯車伝達
機構やベルト伝達機構等を介することなく、回転
軸の軸端とモータとを自由に直結できる等、構造
が簡単で小型かつ安価なパチンコ玉磨機が得ら
れ、しかも玉の取込み、取出しとも連続的である
ため、島内の循環路中に配置するに適したパチン
コ玉磨機が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案実施例を示す縦断面図、第２図
は第１図実施例の−における横断面図、第３
図は本考案実施例の他の実施例を示す要部断面図
である。 １……固定容器、２……入口、３……出口、４
……モータ、５……軸受台、６……支点、７……
回転体、８，９……玉軸受、１１……軸継手、１
２……バケツト形突起、１３……開口部、１５…
…ラセン状線材、１６……補助材回収用開口部、
１７，１８……羽根。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. パチンコ玉が入る入口を上部に有する固定容器
   内に回転体を支持するとともに、上記固定容器の
   一端面に設けたモータとその回転体を係合させ、
   上記回転体の一端部外周には上記固定容器底部の
   パチンコ玉をすくい上げる突起とそのすくい上げ
   たパチンコ玉を回転体内へ導入するための開口部
   とからなる導入装置を設け、上記回転体の他端は
   上記固定容器の端面開口部を通して外部に開口
   し、上記回転体の上記他端近傍にはパチンコ玉が
   通過し得ない補助材回収用開口部が形成されてい
   るパチンコ玉磨機。