JPH0137371B2 - - Google Patents

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JPH0137371B2
JPH0137371B2 JP1582884A JP1582884A JPH0137371B2 JP H0137371 B2 JPH0137371 B2 JP H0137371B2 JP 1582884 A JP1582884 A JP 1582884A JP 1582884 A JP1582884 A JP 1582884A JP H0137371 B2 JPH0137371 B2 JP H0137371B2
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JP
Japan
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acid
sulfododecahydrodiphenylamine
anticancer
cancer
present
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JP1582884A
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JPS60158114A (ja
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Kunio Nakajima
Hiroshige Himawari
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  • Acyclic And Carbocyclic Compounds In Medicinal Compositions (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、癌(以下「がん」と表現する)の化
学療法に用いる転移抑制性制がん剤に関するもの
である。 一般に、制がん剤による治療は、副作用さえな
ければ患者に対する身体的負担が少く、最も好ま
しい療法とされている。しかし、従来の制がん剤
には制がん効果に比例して副作用の強いものが多
く、今一つの決め手を欠いているのが実情であ
る。従つて、副作用が少くいずれのがんにも有効
にして安心して投与できる制がん剤の開発が当該
分野における焦眉の技術問題とされている。 また、がんの転移反応そのものを有効に阻止す
る公知の薬剤は少く、がん細胞増殖抑制作用と共
に、がんの転移、浸潤を有効に抑制作用する制が
ん剤の開発が強く望まれている。 本発明は、以上の技術課題に応える新規制がん
剤の提供が目的である。 即ち、本発明は前記目的を達成する為に鋭意研
究の結果、N−スルホドデカヒドロジフエニール
アミン及びその誘導体、並びにそれらの酸付加塩
を種々合成し、ルイス肺がん、エールリツヒ腹水
がん、白血病等のがんに投与したところ、強い制
がん作用と、がん転移抑止作用を有することを見
い出し、完成するに至つたので、本発明の制がん
剤は、 式 (式中Rは、ハロゲン、低級アルキル基)で示
される N−スルホドデカヒドロジフエニールアミンの
誘導体、または、その酸付加塩、のうち少くとも
1種を有効成分として含有することを特徴として
構成されている。 以下本発明を詳しく説明する。本発明の前記有
効成分の、N−スルホドデカヒドロジフエニール
アミンの誘導体は、そのスルホニル基へ沃素、臭
素、弗素、等のハロゲン元素、或はメチル基、エ
チル基、プロピル基、アミル基以上の長鎖炭化水
素等を添加した誘導体が用いられる。 詳しくは、ハロゲン元素を添加したハロゲン化
スルホドデカヒドロジフエニールアミンは、 以上の式A,B,Cに示される様な構造を持
ち、塩化スルホニル等市販のハロゲン化スルホニ
ルと市販のドデカヒドロジフエニールアミンとを
反応させて合成し、酸付加塩として後エーテル等
の有機溶媒中で結晶化させる。また、前記のN−
スルホドデカヒドロジフエニールアミンは 上記式Dに示した構造を持ち、ハロゲン化スル
ホドデカヒドロジフエニールアミンを水酸化ナト
リウム等のアルカリで処理することにより生成さ
れる。 そして、前記長鎖炭化水素を添加した誘導体と
しては、N−メタンスルホニルドデカヒドロジフ
エニールアミン、N−エタンスルホニルドデカヒ
ドロジフエニールアミン、N−プロパンスルホニ
ルドデカヒドロジフエニールアミン、N−オクタ
ンスルホニルドデカヒドロジフエニールアミン等
ヘキシル基以上の長さを持つ炭素数30ケ以内の長
鎖炭化水素を含む 上記の式E,F,G,Hに示す構造を持つN−
アルキルスルホニルドデカヒドロジフエニールア
ミンが用いられる。そして、それ等はそれぞれ市
販の塩化メタンスルホニル、塩化エタンスルホニ
ル、塩化プロパンスルホニル、及びその他の塩化
アルキルスルホニルとドデカヒドロジフエニール
アミンとを反応させて合成し、酸付加塩とした後
にエーテル等の有機溶媒中で結晶化する。 本発明で使用される前記の式A〜式Hの前記化
合物の医薬的に許容される酸付加塩としては広く
各種のものを挙げることができ、例えば塩酸、硫
酸、硝酸等の無機酸、酢酸、プロピオン酸、グリ
コール酸、乳酸、ピルビン酸、シユウ酸、コハク
酸、マレイン酸、フマル酸、クエン酸、安息香
酸、メタンスルホン酸、サリチル酸等の有機酸等
が付加したものを例示することができる。 本発明の制がん剤としての使用に際し、前記の
式A〜式Hに示したN−スルホドデカヒドロジフ
エニールアミンとその各誘導体、それ等の化合
物、並びにそれ等の医薬的に許容される種々の酸
付加塩は、通常その製剤的担体と共に医薬組成物
の形で投与される。担体としては使用形態に応じ
た薬剤を調整するのに通常使用される充填剤、増
量剤、結合剤、崩壊剤、表面活性剤、滑沢剤、或
は賦形剤、等を例示でき、これらは当該制がん剤
の投与形態に応じて適宜選択できる。そして当該
制がん剤の投与単位形態としては、各種の形態を
治療目的に応じて選択でき、その代表的なものと
して錠剤、カプセル、散剤、坐剤、注射剤(液
剤)、乳剤、懸濁剤等)を例示することができる。 本発明制がん剤中に含有されるべきN−スルホ
ドデカヒドロジフエニールアミンとその誘導体、
並びにそれ等の酸付加塩の本発明制がん剤の有効
成分の含量は、特に限定されないが、通常全組成
中約1%〜90%(重量%)、好ましくは約5%〜
40%(重量%)である。そして、必要に応じて当
該制がん剤中に通常の着色剤、保存剤、香料、風
味料、甘味剤等を含有せしめても良い。また、他
の薬理活性を有する化合物を含有せしめてもよ
い。 本発明制がん剤の投与量は、使用目的、症状等
により適宜選択されるのが、通常N−スルホドデ
カヒドロジフエニールアミンとその誘導体、並び
にそれ等の酸付加塩の有効成分の量は、1日当り
約1mg〜200mg/Kg体重、程度の範囲で、1〜数
回に分けて投与される。 つぎに、本発明制がん剤の作用効果を述べる
と、当該制がん剤の前記有効成分は、ポリアミン
であるスペルミジンを合成するスペルミジン合成
酵素を顕著に阻害する特有作用を共通の性質とし
て持つている。即ち、第1図にN−スルホドデカ
ヒドロジフエニールアミン・塩酸、およびN−ク
ロロスルホニルドデカヒドロジフエニールアミ
ン・塩酸の濃度とスペルミジン合成酵素の阻害度
との関連を例示したように、それぞれ顕著な阻害
度を有している。 そして、がん細胞において亢進しているスペル
ミジンの合成を阻害し、同時にガンの増殖と転
移・浸潤をも強く抑制する作用を有している。そ
して、大量投与しても殆んど副作用が見られない
という優れた特徴がある。 なお、本発明制がん剤の毒性試験の結果は以下
の通りである。 即ち、7週令の体重約26gの雄性ICR系および
C57BL/6系マウスに対して、N−スルホドデ
カヒドロジフエニールアミン・塩酸、及びN−ク
ロロスルホニルドデカヒドロジフエニールアミ
ン・塩酸をそれぞれ300mg/Kg体重の量で、1度
に腹こう内へ投与しても何ら毒性を示さず、また
N−スルホドデカヒドロジフエニールアミン・塩
酸、及びN−クロロスルホニルドデカヒドロジフ
エニールアミン・塩酸を飲料水に1%の濃度で溶
かして自由に摂取させると1匹当り1日約2c.c.ず
つ飲用し、1日当り約800mg/Kg体重の前記薬剤
をそれぞれ摂取するが、何の毒性・副作用をも示
さない結果が得られている。 以下本発明実施例の製剤例と、それを用いた薬
理効果の具体例を挙げて説明する。 実施例その1:N−スルホドデカヒドロジフエ
ニールアミン・塩酸塩の抗がん性試験、 5週令の雄C57BL/6系マウスのうち体重25
g前後のものを選び、1群10匹としてエールリツ
ヒ腹水がんのがん細胞2×106ケ(細胞数)を腹
こう内に移殖し、24時間目より隔日1回、N−ス
ルホドデカヒドロジフエニールアミン・塩酸塩10
mg/Kg体重、50mg/Kg体重、75mg/Kg体重を20日
間(10回)にわたり腹こう内に投与した。また対
照群として生理食塩水を腹こう内投与した。そし
て、制がん効果判定法は、実験開始後60日の時点
にて、薬剤投与群マウスの生存日数(60日及びそ
れ未満)を対照群マウスの生存日数(平均16.8
日)で除し、100を乗じて延命率(T/C)を算
出すると共に、がんの完全消失率を求めることで
評価した。その結果は下表の通りである。
【表】 上表の通り、薬剤投与群の延命率およびがんの
完全消失率は、投与量に比例して顕著な効果を示
し、本発明制がん剤の制がん効果が明白である。 実施例その2:N−スルホドデカヒドロジフエ
ニールアミン・塩酸の抗がん転移性試験、 5週令の雄C57BL/6系マウスのうち体重25
g前後のものを選び、1群10匹としてルイス肺が
んのがん細胞1×106ケ(細胞数)を左大たい部
筋肉内に移殖し、6時間目よりN−スルホドデカ
ヒドロジフエニールアミン・塩酸塩の1%水溶液
を飲料水として常時自由摂取させた。そして、抗
がん転移効果判定法は、実験開始後12日の時点に
て、大たい部移殖腫瘍の重量及び両肺への転移巣
発生数を薬剤投与群マウスと対照群マウスとを比
較することで評価した。結果は下表の通りであ
る。
【表】 上表の通り、薬剤投与群には顕著な増殖阻害作
用と転移阻害作用が認められ、本発明制がん剤の
抗がん転移の顕著な薬理効果が明白である。 なお、前記各実施例の実験において、当該薬剤
投与に基づく副作用は何等認められなかつた。 なお、本発明の前記構成と要部が類似し、同一
技術課題を解決する「N−スルホニルシクロヘキ
シルアミンの誘導体、または、その酸付加塩」を
有効成分とする転移抑制性制がん剤については、
本発明と同時に出願した特願昭59−015829号(特
開昭60−158112号)の明細書に詳述されている。 以上の様に、本発明に優れた制がん、抗転移等
の薬理効果を有し、かつ何等の副作用を生じない
優れた制がん剤を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
第1図:N−スルホドデカヒドロジフエニール
アミン・塩酸とN−クロロスルホニルドデカヒド
ロジフエニールアミン・塩酸の濃度とスペルミジ
ン合成酵素の阻害度との関連を示す図面。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 式 (式中Rは、ハロゲン、低級アルキル基)で示
    される N−スルホドデカヒドロジフエニールアミンの
    誘導体、または、その酸付加塩、のうち少くとも
    1種を有効成分として含有することを特徴とする
    転移抑制性制がん剤。
JP1582884A 1984-01-30 1984-01-30 転移抑制性制がん剤 Granted JPS60158114A (ja)

Priority Applications (1)

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JP1582884A JPS60158114A (ja) 1984-01-30 1984-01-30 転移抑制性制がん剤

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JP1582884A JPS60158114A (ja) 1984-01-30 1984-01-30 転移抑制性制がん剤

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JPS60158114A JPS60158114A (ja) 1985-08-19
JPH0137371B2 true JPH0137371B2 (ja) 1989-08-07

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JPS60158114A (ja) 1985-08-19

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