JPH0137127B2 - - Google Patents
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- JPH0137127B2 JPH0137127B2 JP60196082A JP19608285A JPH0137127B2 JP H0137127 B2 JPH0137127 B2 JP H0137127B2 JP 60196082 A JP60196082 A JP 60196082A JP 19608285 A JP19608285 A JP 19608285A JP H0137127 B2 JPH0137127 B2 JP H0137127B2
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Landscapes
- Brushes (AREA)
- Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
- Artificial Filaments (AREA)
Description
(産業上の利用分野)
本発明はすぐれた整毛および植毛作業性を発揮
し、たとえばヘアブラシや歯ブラシとしての安定
したブラシ品質を提供することのできるブラシ用
モノフイラメントに関するものである。 (従来技術) 従来からヘアブラシ、歯ブラシ、衣服ブラシな
どのブラシ素材としては、ポリアミドやポリエス
テルなどに代表される合成線状重合体が主として
適用されているが、その要求性能はますます多様
化しており、最近ではブラシとしての種々の物理
特性に加えて、その整毛および植毛作業性が一層
改良された素材が要求されている。 すなわち合成線状重合体からなるモノフイラメ
ントをブラシ用途に適用する際には、一般にまず
モノフイラメントを直径数cmの束に収束し、その
形態を保持するために紙テープなどで外周を巻く
ことからなる、テーピングを行なつた後、これを
1m程度の一定長に切断し、いわゆるカツトブリ
ツスルという製品形態にして提供される。そして
ブラシ製造工程においては、このカツトブリツス
ルをさらに数cm程度の一定長に切断し、整毛作業
を経て、植毛機によりブラシ基材(柄)の穴に一
定本数づつ植え込まれるのが通常である。 しかるに上記の整毛および植毛作業において、
従来のモノフイラメントは、カツトブリツスルの
整毛作業時や切断作業時に、モノフイラメント同
志のきしみ感が強くて扱かいにくく、束が乱れた
り、くずれたりするなど作業性の点で問題があ
り、しかもこれに起因して、植毛機でブラシ柄に
植毛した後の植毛状態も、一穴当りの植毛本数の
バラツキや毛立の不揃いなど、植毛不良率が大き
く、ブラシ品質の安定性に欠けるという欠点があ
つた。従来これらの問題を改良するために、モノ
フイラメントの表面に鉱物油、高級アルコール、
アルキル燐酸エステル塩およびジメチルポリシロ
キサンなどのエマルジヨンないし油剤からなる平
滑剤または潤滑剤を塗布する手段が知られている
が、かかる方法をもつてしても、ブラシ用モノフ
イラメントの整毛および植毛作業性は、いまだに
不十分であり、さらに改良が望まれているのが実
状である。 (本発明が解決しようとする問題点) そこで本発明者らは、すぐれた整毛および植毛
作業性を発揮し、たとえばヘアブラシや歯ブラシ
としての安定したブラシ品質を提供することので
きるブラシ用モノフイラメントの取得を目的とし
て鋭意検討した結果、モノフイラメント表面に塗
布する化合物として特定のシリコーンオイルを選
択することにより、上記の目的が効果的に達成で
きることを見出し、本発明に到達した。 (問題点を解決するための手段) すなわち本発明は、合成線状重合体よりなるモ
ノフイラメントの表面に、アミノ変性シリコーン
オイルをコーテイングしてなることを特徴とする
ブラシ用モノフイラメントを提供するものであ
る。 本発明で用いる合成線状重合体とは、たとえば
ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロ
ン612、ナイロン11、ナイロン12などのポリアミ
ド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレン
テレフタレートなどのポリエステル、ポリエチレ
ン、ポリプロピレンなどのポリオレフインおよび
ポリ塩化ビニリデン、ポリ弗化ビニリデンなどの
ポリハロゲン化ビニリデンなどから選ばれたホモ
ポリマないしは共重合体であり、これらのポリマ
には帯電防止剤、耐熱剤、耐光剤、耐候剤、滑
剤、可塑剤、着色剤、染料および顔料などの通常
の添加剤を含有せしめることができる。 上記合成線状重合体からなるモノフイラメント
は、ポリマを溶融紡糸機に供給し、溶融紡糸され
た紡出糸条を必要に応じて冷却した後、適宜倍率
たとえば3〜8倍に延伸し、さらに必要に応じて
熱固定することにより製造される。 得られるモノフイラメントの直径は0.05〜0.80
mmの範囲で任意に選択することができ、これを上
記したごときブラシ用途に適応するためには、次
に述べる変性シリコーンオイルによるコーテイン
グ処理に供することが重要である。 本発明で用いる変性シリコーンオイルとは、次
式に示される製造からなるようにジメチルポリシ
ロキサンのメチル基の一部をアミノ基で置換した
ものであり、たとえば東レシリコーン(株)から
SF8417の商品名で市販されている。 このアミノ変性されたシリコーンオイルのアミ
ノ基当量は1000〜5000、とくに1500〜3500の範囲
が好適であり、1000以下ではモノフイラメントに
ベトツキを増し、また5000を以上では植毛性の改
善効果が不十分になる場合がある。 ここで変性シリコーンオイルのアミノ基当量と
は、W/M[W:アミノ変性されたシリコーンオ
イルの重量(g)、M:W(g)のアミノ変性され
たシリコーンオイル中のアミノ基のモル数]で定
義される値である。 本発明においてアミノ変性されたシリコーンオ
イルをモノフイラメントの表面にコーテイングす
る方法としては、変性シリコーンオイルを水性エ
マルジヨンとして紡糸延伸されたモノフイラメン
トの表面にオイリングローラを用いて塗布する方
法および変性シリコーンオイルの水性エマルジヨ
ンの槽の中にモノフイラメントを直接浸漬して付
着させる方法などが挙げられ、いずれの方法にお
いてもエマルジヨンを付着させた後、望ましくは
乾燥により水性媒体を蒸発させることにより本発
明のブラシ用モノフイラメントが得られる。 アミノ変性されたシリコーンオイルのモノフイ
ラメントに対する付着量は0.003〜0.10重量%、
とくに0.005〜0.08重量%が好適であり、0.003重
量%以下では植毛性の改善効果が不十分な場合が
あり、また0.10重量%を越えると糸にべとつきが
増し、整毛工程でのさばき状態(解繊性)が悪く
なるばかりか、植毛状態も低下することがある。 (発明の作用) このようにして得られた本発明のブラシ用モノ
フイラメントは、これを直径数cmの束に収束し、
さらにテーピングを行なつた後、これを1m程度
の一定長に切断してカツトブリツスルにする工程
およびこれをさらに一定長に切断し整毛する工程
において、きしみ感が全く無く、束の乱れやくず
れをほとんど生ずることがない。そしてこのカツ
トブリツスルをさらにブラシ基材(柄)に一定本
数づつ植毛する際にも、不良品発生率が著しく減
少して生産性が向上し、ブラシの品質もきわめて
向上する。 かかる本発明の効果の発現理由は明らかではな
いが、シリコーンオイルをアミノ変性して用いる
ことにより、シリコーンオイルのモノフイラメン
トに対するなじみ性が増し、平滑作用および潤滑
作用が一層向上することに起因するものと考えら
れる。 以下に実施例を挙げて、本発明の効果をさらに
説明する。 (実施例) 東レ(株)製ナイロン610チツプ(CM2001)を40
mmψのエクストルーダーに供して、ポリマ温度
260℃の条件で溶融紡糸し、引き続いて4.5倍に延
伸、弛緩熱処理してから巻き取るに際し、巻き取
りの前で表−1に示したアミノ基当量の変性シリ
コーンオイルまたは未変性のジメチルポリシロキ
サンの0.20重量%水性エマルジヨンをオイリング
ローラにより、表−1に示した所定付着量になる
ようにモノフイラメントに付着せしめた。 このようにして得た直径0.21mmのモノフイラメ
ントを、次いで直径50mmの束に収束し、テーピン
グマシンでテーピングした後、30mmの長さに切断
し、カツトブリツスルとした。 このカツトブリツスルを手もみにより解繊し、
さらにテープをはがして十分整毛した後、以下の
植毛作業に供した。 すなわち上記長さ30mmのカツトブリツスルを植
毛機を用いて、AS樹脂製歯ブラシ用柄に開けら
れた直径1.5mmの穴、38穴に各18本植毛すること
により、歯ブラシを作成した。 上記の整毛および植毛作業時の整毛性および植
毛性の評価結果を表−1に併せて示す。 なお整毛性および植毛性の評価は次の基準にし
たがつて行なつた。 A きしみ感……長さ30mmに切断したカツトブリ
ツスルの束を両手で押さえながら手もみを行な
う際に、 ○〜全くきしみがない △〜きしみややあり ×〜きしみがきわめて強い B 束の乱れ……長さ30mmに切断したカツトブリ
ツスルの束を両手で押さえながら手もみを行な
う際に、 ○〜全く束が乱れない △〜やや束の乱れがある ×〜乱れて束がくずれる C べとつき……長さ200mmに切断したカツトブ
リツスルの束を、24時間以上放置後に、紙テー
プを半分までほどき、モノフイラメントを直接
手でつかんだ際の感触、さらには手で束を解繊
する時のモノフイラメントのさばけ状態 ○〜全くべとつかずさばけ良好 △〜ややべとつきがある ×〜べとついてさばきにくい D 植毛不良発生率(%) 前記の如くして歯ブラシの柄にカツトブリツ
スルを植毛後、一穴当りの植毛本数にバラツキ
のあるものおよび毛立の不揃いが認められるも
のの総本数を全植毛本数(400本)に対する割
合で求めた。
し、たとえばヘアブラシや歯ブラシとしての安定
したブラシ品質を提供することのできるブラシ用
モノフイラメントに関するものである。 (従来技術) 従来からヘアブラシ、歯ブラシ、衣服ブラシな
どのブラシ素材としては、ポリアミドやポリエス
テルなどに代表される合成線状重合体が主として
適用されているが、その要求性能はますます多様
化しており、最近ではブラシとしての種々の物理
特性に加えて、その整毛および植毛作業性が一層
改良された素材が要求されている。 すなわち合成線状重合体からなるモノフイラメ
ントをブラシ用途に適用する際には、一般にまず
モノフイラメントを直径数cmの束に収束し、その
形態を保持するために紙テープなどで外周を巻く
ことからなる、テーピングを行なつた後、これを
1m程度の一定長に切断し、いわゆるカツトブリ
ツスルという製品形態にして提供される。そして
ブラシ製造工程においては、このカツトブリツス
ルをさらに数cm程度の一定長に切断し、整毛作業
を経て、植毛機によりブラシ基材(柄)の穴に一
定本数づつ植え込まれるのが通常である。 しかるに上記の整毛および植毛作業において、
従来のモノフイラメントは、カツトブリツスルの
整毛作業時や切断作業時に、モノフイラメント同
志のきしみ感が強くて扱かいにくく、束が乱れた
り、くずれたりするなど作業性の点で問題があ
り、しかもこれに起因して、植毛機でブラシ柄に
植毛した後の植毛状態も、一穴当りの植毛本数の
バラツキや毛立の不揃いなど、植毛不良率が大き
く、ブラシ品質の安定性に欠けるという欠点があ
つた。従来これらの問題を改良するために、モノ
フイラメントの表面に鉱物油、高級アルコール、
アルキル燐酸エステル塩およびジメチルポリシロ
キサンなどのエマルジヨンないし油剤からなる平
滑剤または潤滑剤を塗布する手段が知られている
が、かかる方法をもつてしても、ブラシ用モノフ
イラメントの整毛および植毛作業性は、いまだに
不十分であり、さらに改良が望まれているのが実
状である。 (本発明が解決しようとする問題点) そこで本発明者らは、すぐれた整毛および植毛
作業性を発揮し、たとえばヘアブラシや歯ブラシ
としての安定したブラシ品質を提供することので
きるブラシ用モノフイラメントの取得を目的とし
て鋭意検討した結果、モノフイラメント表面に塗
布する化合物として特定のシリコーンオイルを選
択することにより、上記の目的が効果的に達成で
きることを見出し、本発明に到達した。 (問題点を解決するための手段) すなわち本発明は、合成線状重合体よりなるモ
ノフイラメントの表面に、アミノ変性シリコーン
オイルをコーテイングしてなることを特徴とする
ブラシ用モノフイラメントを提供するものであ
る。 本発明で用いる合成線状重合体とは、たとえば
ナイロン6、ナイロン66、ナイロン610、ナイロ
ン612、ナイロン11、ナイロン12などのポリアミ
ド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレン
テレフタレートなどのポリエステル、ポリエチレ
ン、ポリプロピレンなどのポリオレフインおよび
ポリ塩化ビニリデン、ポリ弗化ビニリデンなどの
ポリハロゲン化ビニリデンなどから選ばれたホモ
ポリマないしは共重合体であり、これらのポリマ
には帯電防止剤、耐熱剤、耐光剤、耐候剤、滑
剤、可塑剤、着色剤、染料および顔料などの通常
の添加剤を含有せしめることができる。 上記合成線状重合体からなるモノフイラメント
は、ポリマを溶融紡糸機に供給し、溶融紡糸され
た紡出糸条を必要に応じて冷却した後、適宜倍率
たとえば3〜8倍に延伸し、さらに必要に応じて
熱固定することにより製造される。 得られるモノフイラメントの直径は0.05〜0.80
mmの範囲で任意に選択することができ、これを上
記したごときブラシ用途に適応するためには、次
に述べる変性シリコーンオイルによるコーテイン
グ処理に供することが重要である。 本発明で用いる変性シリコーンオイルとは、次
式に示される製造からなるようにジメチルポリシ
ロキサンのメチル基の一部をアミノ基で置換した
ものであり、たとえば東レシリコーン(株)から
SF8417の商品名で市販されている。 このアミノ変性されたシリコーンオイルのアミ
ノ基当量は1000〜5000、とくに1500〜3500の範囲
が好適であり、1000以下ではモノフイラメントに
ベトツキを増し、また5000を以上では植毛性の改
善効果が不十分になる場合がある。 ここで変性シリコーンオイルのアミノ基当量と
は、W/M[W:アミノ変性されたシリコーンオ
イルの重量(g)、M:W(g)のアミノ変性され
たシリコーンオイル中のアミノ基のモル数]で定
義される値である。 本発明においてアミノ変性されたシリコーンオ
イルをモノフイラメントの表面にコーテイングす
る方法としては、変性シリコーンオイルを水性エ
マルジヨンとして紡糸延伸されたモノフイラメン
トの表面にオイリングローラを用いて塗布する方
法および変性シリコーンオイルの水性エマルジヨ
ンの槽の中にモノフイラメントを直接浸漬して付
着させる方法などが挙げられ、いずれの方法にお
いてもエマルジヨンを付着させた後、望ましくは
乾燥により水性媒体を蒸発させることにより本発
明のブラシ用モノフイラメントが得られる。 アミノ変性されたシリコーンオイルのモノフイ
ラメントに対する付着量は0.003〜0.10重量%、
とくに0.005〜0.08重量%が好適であり、0.003重
量%以下では植毛性の改善効果が不十分な場合が
あり、また0.10重量%を越えると糸にべとつきが
増し、整毛工程でのさばき状態(解繊性)が悪く
なるばかりか、植毛状態も低下することがある。 (発明の作用) このようにして得られた本発明のブラシ用モノ
フイラメントは、これを直径数cmの束に収束し、
さらにテーピングを行なつた後、これを1m程度
の一定長に切断してカツトブリツスルにする工程
およびこれをさらに一定長に切断し整毛する工程
において、きしみ感が全く無く、束の乱れやくず
れをほとんど生ずることがない。そしてこのカツ
トブリツスルをさらにブラシ基材(柄)に一定本
数づつ植毛する際にも、不良品発生率が著しく減
少して生産性が向上し、ブラシの品質もきわめて
向上する。 かかる本発明の効果の発現理由は明らかではな
いが、シリコーンオイルをアミノ変性して用いる
ことにより、シリコーンオイルのモノフイラメン
トに対するなじみ性が増し、平滑作用および潤滑
作用が一層向上することに起因するものと考えら
れる。 以下に実施例を挙げて、本発明の効果をさらに
説明する。 (実施例) 東レ(株)製ナイロン610チツプ(CM2001)を40
mmψのエクストルーダーに供して、ポリマ温度
260℃の条件で溶融紡糸し、引き続いて4.5倍に延
伸、弛緩熱処理してから巻き取るに際し、巻き取
りの前で表−1に示したアミノ基当量の変性シリ
コーンオイルまたは未変性のジメチルポリシロキ
サンの0.20重量%水性エマルジヨンをオイリング
ローラにより、表−1に示した所定付着量になる
ようにモノフイラメントに付着せしめた。 このようにして得た直径0.21mmのモノフイラメ
ントを、次いで直径50mmの束に収束し、テーピン
グマシンでテーピングした後、30mmの長さに切断
し、カツトブリツスルとした。 このカツトブリツスルを手もみにより解繊し、
さらにテープをはがして十分整毛した後、以下の
植毛作業に供した。 すなわち上記長さ30mmのカツトブリツスルを植
毛機を用いて、AS樹脂製歯ブラシ用柄に開けら
れた直径1.5mmの穴、38穴に各18本植毛すること
により、歯ブラシを作成した。 上記の整毛および植毛作業時の整毛性および植
毛性の評価結果を表−1に併せて示す。 なお整毛性および植毛性の評価は次の基準にし
たがつて行なつた。 A きしみ感……長さ30mmに切断したカツトブリ
ツスルの束を両手で押さえながら手もみを行な
う際に、 ○〜全くきしみがない △〜きしみややあり ×〜きしみがきわめて強い B 束の乱れ……長さ30mmに切断したカツトブリ
ツスルの束を両手で押さえながら手もみを行な
う際に、 ○〜全く束が乱れない △〜やや束の乱れがある ×〜乱れて束がくずれる C べとつき……長さ200mmに切断したカツトブ
リツスルの束を、24時間以上放置後に、紙テー
プを半分までほどき、モノフイラメントを直接
手でつかんだ際の感触、さらには手で束を解繊
する時のモノフイラメントのさばけ状態 ○〜全くべとつかずさばけ良好 △〜ややべとつきがある ×〜べとついてさばきにくい D 植毛不良発生率(%) 前記の如くして歯ブラシの柄にカツトブリツ
スルを植毛後、一穴当りの植毛本数にバラツキ
のあるものおよび毛立の不揃いが認められるも
のの総本数を全植毛本数(400本)に対する割
合で求めた。
【表】
【表】
表−1の結果から明らかなように、本発明のブ
ラシ用モノフイラメント(No.1〜5)は、アミノ
変性シリコーンオイルを使用しない場合(No.8)
に比較して、整毛性および植毛性がきわめて改良
されたものである。これに対し、アミノ変性シリ
コーンオイルの代りに未変性のジメチルポリシロ
キサンを用いる場合(No.6および7)は、本発明
に比し整毛性および植毛性の改良効果がきわめて
劣る。 (発明の効果) 以上説明したように、本発明のブラシ用モノフ
イラメントは、整毛工程において、きしみ感が無
くて扱いやすく、束の乱れやくずれをほとんど生
ずることがない。さらに本発明のブラシ用モノフ
イラメントは、植毛時に不良品発生率が著しく減
少して生産性が向上し、得られるブラシの品質も
きわめて向上する。このように本発明のブラシ用
モノフイラメントは整毛性および植毛性にすぐれ
ており、歯ブラシ、ヘアブラシおよび衣料用ブラ
シなどの一般ブラシ用途に対する適用が大いに期
待される。
ラシ用モノフイラメント(No.1〜5)は、アミノ
変性シリコーンオイルを使用しない場合(No.8)
に比較して、整毛性および植毛性がきわめて改良
されたものである。これに対し、アミノ変性シリ
コーンオイルの代りに未変性のジメチルポリシロ
キサンを用いる場合(No.6および7)は、本発明
に比し整毛性および植毛性の改良効果がきわめて
劣る。 (発明の効果) 以上説明したように、本発明のブラシ用モノフ
イラメントは、整毛工程において、きしみ感が無
くて扱いやすく、束の乱れやくずれをほとんど生
ずることがない。さらに本発明のブラシ用モノフ
イラメントは、植毛時に不良品発生率が著しく減
少して生産性が向上し、得られるブラシの品質も
きわめて向上する。このように本発明のブラシ用
モノフイラメントは整毛性および植毛性にすぐれ
ており、歯ブラシ、ヘアブラシおよび衣料用ブラ
シなどの一般ブラシ用途に対する適用が大いに期
待される。
Claims (1)
- 1 合成線状重合体よりなるモノフイラメントの
表面に、アミノ変性シリコーンオイルをコーテイ
ングしてなることを特徴とするブラシ用モノフイ
ラメント。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19608285A JPS6257514A (ja) | 1985-09-06 | 1985-09-06 | ブラシ用モノフイラメント |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19608285A JPS6257514A (ja) | 1985-09-06 | 1985-09-06 | ブラシ用モノフイラメント |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6257514A JPS6257514A (ja) | 1987-03-13 |
JPH0137127B2 true JPH0137127B2 (ja) | 1989-08-04 |
Family
ID=16351903
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19608285A Granted JPS6257514A (ja) | 1985-09-06 | 1985-09-06 | ブラシ用モノフイラメント |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS6257514A (ja) |
Families Citing this family (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63105189A (ja) * | 1986-10-17 | 1988-05-10 | 鐘淵化学工業株式会社 | 化粧ブラシ用繊維 |
JPS63105190A (ja) * | 1986-10-17 | 1988-05-10 | 鐘淵化学工業株式会社 | 化粧ブラシ |
CA2423081C (en) * | 2000-10-02 | 2009-12-15 | E.I. Du Pont De Nemours And Company | Low friction toothbrush |
US20020120995A1 (en) | 2000-10-02 | 2002-09-05 | Brezler Russel A. | Low friction toothbrush |
JP4860260B2 (ja) * | 2005-12-26 | 2012-01-25 | ライオン株式会社 | 歯ブラシ用モノフィラメントの製造方法 |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS579411A (en) * | 1980-06-20 | 1982-01-18 | Daicel Ltd | Hair tool |
JPS5717610A (en) * | 1980-07-03 | 1982-01-29 | Daicel Ltd | Hair brush |
-
1985
- 1985-09-06 JP JP19608285A patent/JPS6257514A/ja active Granted
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS579411A (en) * | 1980-06-20 | 1982-01-18 | Daicel Ltd | Hair tool |
JPS5717610A (en) * | 1980-07-03 | 1982-01-29 | Daicel Ltd | Hair brush |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6257514A (ja) | 1987-03-13 |
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