JPH0136761B2 - - Google Patents

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JPH0136761B2
JPH0136761B2 JP3103783A JP3103783A JPH0136761B2 JP H0136761 B2 JPH0136761 B2 JP H0136761B2 JP 3103783 A JP3103783 A JP 3103783A JP 3103783 A JP3103783 A JP 3103783A JP H0136761 B2 JPH0136761 B2 JP H0136761B2
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JP
Japan
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wood
organic solvent
solution
pressure
impregnation
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JP3103783A
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Inventor
Rokuro Hirose
Shinichi Namiki
Seiichi Komagata
Takaaki Watabe
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Nikkiso Co Ltd
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Nikkiso Co Ltd
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  • Chemical And Physical Treatments For Wood And The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
技術分野 本発明は、木材の保存処理方法および装置に関
するものである。更に詳しく述べるならば、本発
明は、揮発性有機溶媒に溶解された不揮発性木材
保存用薬剤の溶液を用い、この木材保存用薬剤
を、木材中に均一に含浸せしめるとともに、有機
溶媒を高収率をもつて回収することのでき、安全
性と経済性のすぐれた木材保存処理方法および装
置に関するものである。 技術の背景 近年、森林資源の枯渇が世界的に危惧されるよ
うになつている。木材は、人造材料で得られない
幾多のすぐれた特性を有するものであつて、この
ような木材を大切に使用することは現大人類に課
せられた義務であると云われている。 木材の一つの欠点は、微生物による腐朽、およ
びかび、並びに、虫害を受けやすく保存性が低い
ことである。このような欠点を低減ないし解消す
るために、木材に対し、各種の木材保存処理方法
および装置が提案されている。 従来、電柱や鉄道枕木などに用いられていたク
レオソート油処理法は、その取り扱いが不便であ
り、また、クロム、銅、およびヒ素などの化合物
の水溶液を木材に含浸する方法には、下記の欠点
がある。 (イ) 保存薬剤とともに水も含浸され、このため、
木材は再膨潤する。従つて、薬剤処理後木材に
対し、耐乾燥処理を施す必要がある。 (ロ) 再乾燥処理により木材の寸法形状に望ましく
ない変化を生ずることが多い。 (ハ) 従つて、このような処理方法は、所定寸法お
よび形状に調製された木材に施すことは不適当
である。 (ニ) 薬剤の毒性が強く、しかも水溶性であるた
め、使用間に含浸された薬剤の再溶出の危険性
がある。 (ホ) 処理癈液を処理して公害を防止する必要があ
る。 (ヘ) 薬剤水溶液の、木材中への浸透速度が低く、
作業能率が低い。 上記のような欠点を防止するために、有機溶媒
に非水溶液の木材保存用薬剤を溶解した処理溶液
を用いることが提案されたが、このような溶液を
安全に、かつ効率よく、木材に含浸し、かつ、有
機溶媒を、効率よく回収することが困難であり、
いまだ十分に実用の段階に達していなかつた。 発明の目的 本発明の目的は、木材保存用薬剤の有機溶媒溶
液を用いて、木材を、安全にかつ効率よく処理
し、かつ、有機溶媒を高収率で回収することので
きる木材の保存処理方法および装置を提供するこ
とである。 発明の概要 本発明の木材処理方法は、木材に木材保存用薬
剤を含浸させるために、 (A) 木材を密閉型含浸罐内に装入し、 (B) 前記含浸罐を密閉して罐内を減圧し、 (C) 揮発性有機溶媒に溶解した不揮発性木材保存
用薬剤の溶液を、前記含浸罐内に送入して、こ
の溶液を前記木材中に含浸せしめ、 (D) 前記含浸罐から残余の前記溶液を排出し、 (E) 前記含浸罐を再び密閉し、罐内を減圧して木
材中の有機溶媒を蒸気化吸引し、 (F) 前記吸引された有機溶媒蒸気を加圧圧縮して
その温度を上昇せしめ、 (G) 前記温度上昇した圧縮有機溶媒蒸気を、当該
圧力下におけるその沸点より低く、かつ大気圧
下におけるその沸点よりも低い温度に冷却して
これを液化し、 (H) 前記液化した有機溶媒を大気圧下において回
収し、かつ、 (I) 前記処理された木材を前記含浸罐から取り出
す、 ことを含むものである。また、本発明の他の木材
保存方法は、 木材に木材保存用薬剤を含浸させるために、 (A) 木材を密閉型含浸罐内に装入し、 (B) 前記含浸罐を密閉して罐内を減圧し、 (c) 揮発性有機溶媒に溶解した不揮発性木材保存
用薬剤の溶液を、前記含浸罐内に送入して、こ
の溶液を前記木材中に含浸せしめ、 (D) 前記含浸罐から残余の前記溶液を排出し、 (E) 前記含浸罐を再び密閉し、罐内を減圧して木
材中の有機溶媒を蒸気化吸引し、 (F) 前記吸引された有機溶媒蒸気を加圧圧縮して
その温度を上昇せしめ、 (G-1) 前記温度上昇した圧縮有機溶媒蒸気を、
当該圧力下におけるその沸点より低い温度に
冷却してこれを液化し、 (G-2) 前記液化した有機溶媒の温度を、大気圧
下におけるその沸点よりも低い温度に調節
し、 (H) 前記液化した有機溶媒を大気圧下で回収し、
かつ、 (I) 前記処理された木材を前記含浸罐から取り出
す、 ことを含むことを特徴とするものである。 本発明の保存処理装置は、 (a) 揮発性有機溶媒に溶解した不揮発性木材保存
用薬剤の溶液を収容する溶液タンクと、 (b) 前記溶液タンクに連結された前記溶液の注入
口と、および前記溶液の排出口とを具備し、被
処理木材を収容する内部空間を有する密閉型含
浸罐と、 (c) 前記含浸罐に連結された減圧装置と、 (d) 前記減圧装置に連結された、蒸気圧縮機と、
および、 (e) 前記蒸気圧縮機に連結され、液体排出口を有
する蒸気を、当該圧力下におけるその沸点より
も低く、かつ大気圧下におけるその沸点よりも
低い温度に冷却、液化することの可能な蒸気凝
縮冷却装置と、 を有するものである。更に、本発明の他の木材保
存処理装置は、 (a) 揮発性有機溶媒に溶解した不揮発性木材保存
用薬剤の溶液を収容する溶液タンクと、 (b) 前記溶液タンクに連結された前記溶液の注入
口と、および前記溶液の排出口とを具備し、被
処理木材を収容する内部空間を有する密閉型含
浸罐と、 (c) 前記含浸罐に連結された減圧装置と、 (d) 前記減圧装置に連結された、蒸気圧縮機と、 (e-1) 前記蒸気圧縮機に連結され、液体排出口
を有する、蒸気を、当該圧力下におけるその
沸点よりも低い温度に冷却液化することの可
能な蒸気液化装置と、 および、 (e-2) 前記蒸気液化装置に連結され、液化され
る有機溶媒を大気圧下におけるその沸点より
も低い温度に調節する液化溶媒冷却装置と、 を有することを特徴とするものである。 発明の具体的説明 本発明において、木材保存用薬剤とは、木材の
バクテリヤによる腐朽を防止する防腐剤、かびの
発生を防止する防ばい剤、および虫害を防止する
ための防虫剤などを総称するものである。本発明
に用いられる木材保存用薬剤は、不揮発性のもの
であつて、それとともに用いられる有機溶媒には
可溶性のものである。一般に、本発明に用いられ
る木材保存用薬剤は、水に不溶性であることが好
ましい。 本発明に用いられる木材保存用薬剤には、上記
の要件を満す限り格別の限定はないが、例えばト
リブチルチンオキサイド(例えば吉富製薬より市
販のテイントム)などのような有機スズ化合物;
クロロフエニルヨードプロパルギルフオルマール
(例えば長瀬産業より市販の1F−1000)などのよ
うな有機沃素化合物;三共製薬より市販のキシラ
ザンなどのようなヒドロキシルアミン化合物;ベ
ンツイミダゾール化合物;ナフテン酸銅、8−オ
キシキノリン銅などような有機銅化合物;ベシル
コールパシフイツク社より市販のクロルデンなど
のような有機塩素系化合物;武田薬品より市販の
フオキシムなどのような有機リン化合物;および
住友化学より市販のパーメスリンなどのようなピ
レスロイド系化合物などの不揮発性薬剤の1種、
又は、2種以上の混合物を用いることができる。 本発明に使用される有機溶媒は、上記のような
木材保存用薬剤を溶解することのでき、かつ揮発
性を有するものであれば格別の限定はない。この
ような有機溶媒としては、大気圧下で110℃以下
の沸点を有することが好ましく、20〜70℃の沸点
を有することが更に好ましい。 本発明に使用することのできる有機溶媒として
は、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ヘプタン
などの脂肪族炭化水素類、例えば塩化メチレン、
クロロフオルム、トリクロルエタン、トリクロロ
エチレンなどのハロゲン化炭化水素類、例えばト
リ弗化トリ塩化エタンなどの弗化炭化水素類、例
えばアセトニトリルなどのニトリル類、例えばア
セトン、メチルエチルケトン、などのケトン類、
例えばエチルエーテル、イソプロピルエーテル、
ジオキサンなどのエーテル類、ギ酸メチル、ギ酸
エチルなどのエステル類、などをあげることがで
きる。 上述のような木材保存用薬剤は任意の所望濃度
で有機溶媒に溶解されるが一般には0.1〜1.0%程
度の濃度で用いられる。 以下添付図面を参照しながら、本発明方法およ
び装置を詳しく説明する。 第1図において、密閉型含浸罐1は被処理木材
2を装入および排出するための蓋3を有してい
る。この含浸罐1は例えば、ステンレス製もしく
は接液部をステンレス製とし、その大きさは処理
すべき木材の寸法によつて適宜の大きさとし、ま
た内部に複数本或いは多数本の木材2を装入して
処理することができるようになつていてもよい。 この密閉型含浸罐1は、弁4を介して、木材保
存用薬剤の有機溶媒溶液を収容している溶液タン
ク10に連結され溶液注入口1aを有しており、
また、弁5を介して溶液循環ポンプ11に連結さ
れている溶液排出口1bを有している。含浸罐1
は、更に、弁7を介して減圧用真空ポンプ9に連
通する蒸気排出口1cを有している。 溶液循環ポンプ11は導管により溶液タンク1
0に連通している。 真空ポンプ9は、弁12を介して、蒸気圧縮機
13に連結されており、また、弁8を介して大気
に連通するようになつている。 蒸気圧縮機13は蒸気凝縮装置14に連結され
ている。この蒸気凝縮装置14は、冷却器14a
を有し蒸気を、圧縮圧力下における沸点よりも低
く、かつ、大気圧下におけるその沸点よりも低い
温度に冷却し、これを液化することの可能なもの
である。 蒸気凝縮器14の液体排出口14bは、弁16
を介して、液化有機溶媒回収タンク15に連通し
ている。 回収タンク15は、第1図に示されているよう
に有機溶媒循環ポンプ17を経て、溶液タンク1
0に連結されていてもよい。 第1図に例示された装置を用いて、本発明方法
は、下記のようにして実施される。 先づ蓋3を開して、木材2を含浸罐1に装入
し、蓋3を閉じ、かつ、弁4、および5並びに1
2を閉じた状態で弁7および8を開き、真空ポン
プ9を駆動して含浸罐1内を減圧する。このとき
の罐内の真空度は、木材の種類、寸法、形状など
によつて異るが一般には60mmHg(真空度)以下で
十分である。罐内を所定真空度に所定時間例えば
10分〜30分間保持すると、木材内部の空気、およ
び揮発性物質が除去される。 次に弁7を閉じ、真空ポンプ9を停止し、弁4
を開いて、溶液を、溶液タンク10から罐内に送
入する。罐内に、木材を十分に浸漬するに足る量
の溶液を装入した後、弁4を閉じ木材を溶液中に
所定時間、例えば10分〜30分間浸漬し、溶液の一
部分を木材内部に浸漬させる。 上記含浸操作が完了したならば、弁5を開き、
溶液循環ポンプ11を作動させて罐内の残余の溶
液を溶液タンク10に還流する。この操作が完了
したらポンプ11を停止し、弁5を閉じる。 次に弁8が閉じた状態で弁7および12を開
き、真空ポンプ9を駆動し、かつ蒸気圧縮機13
も駆動する。すると、含浸罐1の内部は減圧さ
れ、木材中の揮発性有機溶媒の沸点が低下し、容
易に蒸発する。不揮発性の木材保存用薬剤は気化
せずに木材内部に保持される。このとき、木材お
よび溶液の初期温度は、有機溶媒の減圧下の低下
した沸点よりも高く、従つて、有機溶媒の蒸発の
潜熱は、木材および溶液自体の保有する熱から供
給されるようにする。このため罐内の真空度を有
機溶媒の種類に応じて100mmHg以上、好ましくは
50〜5mmHgにすることが好ましい。 有機溶媒の蒸気は、ポンプ9から弁12を経て
蒸気圧縮機13に送入され、こゝで圧縮される。
このときの圧力に限定はないが一般に、0.2〜0.5
Kg/cm2程度の圧力を示すまで圧縮される。する
と、当然圧縮蒸気の温度が上昇する。このときの
温度は一般に30〜50℃である。このような加圧下
においては、有機溶媒の沸点(蒸気の液化温度)
は上昇するから、この圧縮蒸気を、その液化温度
以下に冷却すれば、これを液化することができ
る。従つて、圧縮機による蒸気の圧力は、この圧
縮操作によつて上昇した圧縮蒸気の温度が凝縮装
置に用いられる冷媒(冷水等)の温度よりも高く
なるように設定される。次に圧縮蒸気を凝縮装置
14に送入し、こゝで冷却器14aにより、圧縮
蒸気を、当該圧力下における有機溶媒に沸点(蒸
気の液化点)よりも低い温度に冷却し、これを液
化する。 液化した有機溶媒の温度が、大気圧下における
その沸点より低い場合、この液化溶媒は、そのま
ま排出口14b、および開かれてバルブ16を経
て有機溶媒回収タンク15に送られ、大気圧下に
おいて回収される。 回収された有機溶媒は、必要に応じ、循環ポン
プ17により溶液タンク10に送入され、再使用
される。また、処理された木材は含浸罐1から取
り出される。 凝縮装置において、蒸気を、冷却凝縮して得ら
れた液化有機溶媒の温度が、大気圧下における有
機溶媒の沸点よりも高い場合は、第2図に示され
ているように、蒸気液化装置14から、その排出
口14b、およびバルブ16を経て液化された有
機溶媒を液化溶媒冷却装置18に送り、ここで有
機溶媒の温度を、大気圧下におけるその沸点より
低い温度に調節する。このようにすると、回収さ
れた有機溶媒を大気圧下で取扱うことができる。 実施例 1 含水率18%の5cm角、長さ100cmのラワン材5
本を第1図に図示した装置の含浸罐1に装入し、
蓋3を閉じ密閉した。弁4,5を閉め、弁7,8
を開けて真空ポンプ9を稼動させ、罐内を60mm−
Hgに減圧し、罐内及び木材中の空気を30分間排
気した。次いで弁7を閉じ、弁4を開けて、あら
かじめ薬液タンク10に、塩化メチレンに1.0%
の1F−1000と0.5%のクロルデンを溶解した処理
溶液を罐内に導入し、罐内が溶液で満たされた
後、約30分間放置して木材中に薬液を浸透させ
た。この時の溶液の注入量は158Kg/m3であつた。 次いで弁5を開きポンプ11を駆動し過剰の薬
液を薬液タンク10に返送し、弁4,5及び6を
閉じた。次いで弁7及び12を開き真空ポンプ9
及び圧縮機13を駆動し、罐内を30mmHg(真空
度)に減圧して蒸発した溶媒を吸収し更に圧縮機
により0.5Kg/cm2に加圧して温度を43℃に上昇せ
しめ、此を凝縮器14により25℃に冷却して液化
し、これを大気圧下において回収タンク15に回
収した。これ迄の作業時間は約2時間であり、こ
の時の塩化メチレンの回収率は92.4%の処理後の
木材の含水率は15%であつた。 この処理木材から試験片を採取しJIS A 9302
「木材防腐剤の防腐効力試験力法」に準じて防腐
効力を確認した。即ち、供試菌はオオウズラタケ
及びカワラタケの2種類の木材防腐朽菌を海砂養
溶基に培養し、あらかじめ0回と10回の耐候操作
を施した試験片を供試菌の上にのせ、温度26±2
℃、相対湿度70%以上の所に90日間放置して腐朽
させ、腐朽後、試験体を取り出し表面の菌糸その
他の付着物をとり除いて乾燥し、その重量を測
り、重量減少率を求め、無処理試験体との比較に
より効力値を求めた。 また同じくこの処理材から試験片を採取し、日
本木材保存協会規格第8号「木材防虫剤の防虫効
力試験方法(1)」に準じて防虫効力を確認した。即
ち、あらかじめ人工飼育したヒラタキクイムシの
幼虫を試験片の両木口に開けた穴に1試験体に5
頭、5試験体30頭を投入し、約25℃、R.H.70〜
75%で21日間飼育した後、軟X線装置により観察
し、平均死虫率よつて効力を求めた。また防腐、
防虫効力の比較例として同じくラワン材にJIS K
1554で規定された「クロム、銅、砒素化合物系
木材防腐材」2.0%水溶液で処理した試験片を用
いた。以上の結果を以下の表1及び2に示す。 実施例 2 含水率16%の2cm(厚)×30cm(幅)×100cmの
(長)のラワン材5枚を用いトリクロロエタン1.0
%の1F−1000と0.1%のフオキシムを溶解した作
業液により実施例1と同様な操作を行い保存し
た。この際の注入量は147Kg/m3であり、溶媒の
回収率94.8%、処理後の木材の含水率は14%であ
つた。この処理木材から実施例1と同様に試験体
を採取し、防腐効力、防虫効力を求めた。結果を
以下の表1及び2に示す。 実施例 3 含水率22%の2cm(厚)×5cm(幅)×100cm
(長)のツガ材10枚を用い、トリ弗化トリ塩化エ
タンに1.0%のテイントム0.5%のパーメスリンを
溶解した作業液により実施例1と同様な操作を行
い処理した。この際の注入量は183Kg/m3であり、
溶媒回収率は91.1%、処理後の木材の含水率は18
%であつた。 この処理木材から実施例1と同様に試験体を採
取し、防腐効力、防虫効力試験を行つた。結果を
以下の表1及び2に示す。
【表】 が合格
【表】 上が合格
効 果 本発明方法および装置は、下記の効果を有する
ものである。 (イ) 処理液は水を含まないので、木材が水により
再膨潤することがなく、かつ、処理間に、木材
含水率が低下する傾向がある。従つて、処理後
の再乾燥が不要である。 (ロ) 処理による木材の寸法、形状の変化がない。
従つて、木材を最終所望寸法、形状に加工した
後に処理を施すことができ、処理後、直ちに、
これに所望の仕上工程(接着、塗装、組立)を
施すことができる。 (ハ) 有機溶媒の回収効率が高く、再使用すること
ができる。 (ニ) 処理工程の安全性が高く、公害の心配がな
い。 (ホ) 処理コストが低い。 (ヘ) 木材保存用薬剤が木材中へよく浸透し、か
つ、保持されているので製品の品質がすぐれて
いる。
【図面の簡単な説明】
第1図は、本発明装置の一例の説明図であり、
第2図は、本発明装置の他の一例の説明図であ
る。 1……含浸罐、2……木材、9……真空ポン
プ、10……溶液タンク、11……溶液循環ポン
プ、13……圧縮機、14……蒸気凝縮装置、1
5……回収有機溶媒タンク、17……回収有機溶
媒循環ポンプ、18……冷却装置。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 木材に木材保存用薬剤を含浸させるために、 (A) 木材を密閉型含浸罐内に装入し、 (B) 前記含浸罐を密閉して罐内を減圧し、 (C) 揮発性有機溶媒に溶解した不揮発性木材保存
    用薬剤の溶液を、前記含浸罐内に送入して、こ
    の溶液を前記木材中に含浸せしめ、 (D) 前記含浸罐から残余の前記溶液を排出し、 (E) 前記含浸罐を再び密閉し、罐内を減圧して木
    材中の有機溶媒を蒸気化吸引し、 (F) 前記吸引された有機溶媒蒸気を加圧圧縮して
    その温度を上昇せしめ、 (G) 前記温度上昇した圧縮有機溶媒蒸気を、当該
    圧力下におけるその沸点よりも低く、かつ大気
    圧下におけるその沸点よりも低い温度に冷却し
    てこれを液化し、 (H) 前記液化した有機溶媒を大気圧下において回
    収し、かつ、 (I) 前記処理された木材を前記含浸罐から取り出
    す、 ことを含む、木材の保存処理方法。 2 木材に木材保存用薬剤を含浸させるために、 (A) 木材を密閉型含浸罐内に装入し、 (B) 前記含浸罐を密閉して罐内を減圧し、 (C) 揮発性有機溶媒に溶解した不揮発性木材保存
    用薬剤の溶液を、前記含浸罐内に送入して、こ
    の溶液を前記木材中に含浸せしめ、 (D) 前記含浸罐から残余の前記溶液を排出し、 (E) 前記含浸罐を再び密閉し、罐内を減圧して木
    材中の有機溶媒を蒸気化吸引し、 (F) 前記吸引された有機溶媒蒸気を加圧圧縮して
    その温度を上昇せしめ、 (G-1) 前記温度上昇した圧縮有機溶媒蒸気を、
    当該圧力下におけるその沸点より低い温度に
    冷却してこれを液化し、 (G-2) 前記液化した有機溶媒の温度を、大気圧
    下におけるその沸点よりも低い温度に調節
    し、 (H) 前記液化した有機溶媒を大気圧下で回収し、
    かつ、 (I) 前記処理された木材を前記含浸罐から取り出
    す、 ことを含む、木材の保存処理方法。 3 (a) 揮発性有機溶媒に溶解した不揮発性木材
    保存用薬剤の溶液を収容する溶液タンクと、 (b) 前記溶液タンクに連結された前記溶液の注入
    口と、および前記溶液の排出口とを具備し、か
    つ被処理木材を収容する内部空間を有する密閉
    型含浸罐と、 (c) 前記含浸罐に連結された減圧装置と、 (d) 前記減圧装置に連結された、蒸気圧縮機と、
    および、 (e) 前記蒸気圧縮機に連結され、液体排出口を有
    する、蒸気を当該圧力下におけるその沸点より
    も低く、かつ大気圧下におけるその沸点よりも
    低い温度に冷却液化することの可能な蒸気凝縮
    冷却装置と、 を有する、木材の保存処理装置。 4 (a) 揮発性有機溶媒に溶解した不揮発性木材
    保存用薬剤の溶液を収容する溶液タンクと、 (b) 前記溶液タンクに連結された前記溶液の注入
    口と、および前記溶液の排出口とを具備し、被
    処理木材を収容する内部空間を有する密閉型含
    浸罐と、 (c) 前記含浸罐に連結された減圧装置と、 (d) 前記減圧装置に連結された、蒸気圧縮機と、 (e-1) 前記蒸気圧縮機に連結され、液体排出口
    を有する、蒸気を当該圧力下におけるその沸
    点よりも低い温度に冷却液化することの可能
    な蒸気液化装置と、 および、 (e-2) 前記蒸気液化装置に連結され、液化され
    る有機溶媒を大気圧下におけるその沸点より
    も低い温度に調節する液化溶媒冷却装置と、 を有する、木材の保存処理装置。
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