JPH0136689B2 - - Google Patents

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JPH0136689B2
JPH0136689B2 JP57134767A JP13476782A JPH0136689B2 JP H0136689 B2 JPH0136689 B2 JP H0136689B2 JP 57134767 A JP57134767 A JP 57134767A JP 13476782 A JP13476782 A JP 13476782A JP H0136689 B2 JPH0136689 B2 JP H0136689B2
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JP
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compound semiconductor
substrate
inp
thermal deformation
diffraction grating
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Junichi Kinoshita
Hajime Okuda
Yutaka Uematsu
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Description

【発明の詳細な説明】 〔発明の技術分野〕 本発明は、蒸気圧の高い元素を含む化合物半導
体基板表面に形状的な加工を施したのちに高温熱
処理するに際して、加工表面形状の熱変形を防止
するようにした方法に関する。
〔発明の技術的背景とその問題点〕 蒸気圧の高い元素を含む化合物半導体結晶、例
えばInP基板上に液相成長法等により結晶成長を
行う場合、結晶成長を行う前の高温待機中に蒸気
圧の高いPの熱解離によつてInP基板の表面が荒
れてしまう。これを防ぐ手法として従来、基板と
同じInP結晶で基板表面を覆う方法、フオスフイ
ン(PH3)を雰囲気中に流す方法或いはSn―In
―P融液を用いる方法等の基板表面に燐圧を加え
る方法が用いられている。
しかしながら、この種の方法にあつては次のよ
うな問題があつた。すなわち、表面にV字状溝や
回折格子等の加工を施したInP基板上に結晶成長
を行う場合、上述した燐圧を過剰に加える方法を
用いると、結晶成長以前の高温待機中に上記加工
された表面形状が変形を起こし加工の精度が十分
に活かされないと云う問題がある。例えば、第1
図のaに示す如くInP基板2の表面上に周期2000
〔Å〕、深さ500〔Å〕の回折格子を形成したのち、
InP基板2の表面をInP結晶で覆う方法を用いて
水素雰囲気中610〔℃〕、40分の高温待機を行つた
ところ、InP基板1の表面が同図bに示す如く平
坦化する事実が判明した。そして、回折格子2の
深さは100〔Å〕以下となつた。発振波長を制御す
る分布帰還型(DFB)レーザ等の作製において
は、回折格子を刻んだInP基板上に結晶成長を行
う必要があるが、この場合熱変形による回折格子
の平坦化のために回折格子による光帰還が起こら
なくなる虞れがある。このように従来、高温待機
中における加工表面状の熱変形が大きな問題とな
つていた。
一方、加工された基板表面にSiO2等の保護膜
を形成することにより加工表面の熱変形を防止す
ることは可能であるが、この場合SiO2膜上で結
晶成長が行われないので、結晶成長を必要とする
プロセスには適用できない。
〔発明の目的〕
本発明の目的は、高温待機中における熱変形を
防止することができ、化合物半導体基板の加工表
面形状を損うことなく所望の高温プロセスを行い
得る化合物半導体の熱変形防止方法を提供するこ
とにある。
〔発明の概要〕
熱変形の生じる原因に関しては明確にはその機
構が解明されていないが、熱解離を起こす元素の
半導体基板に対する分圧が熱変形に大きな影響を
与えることは事実である。前述したInP基板上の
回折格子の高温待機中での熱変形(平坦化)現象
を例にすると、前記第1図bに示す如く回折格子
2の凹部にInPの再結晶化が起こることによつて
平坦化が進行していた。この再結晶化が気相中の
Pの分圧の介在によるものであるため、再結晶化
を防止するにはInP基板表面に対する雰囲気中の
燐圧を再結晶化が進行する燐圧より小さく抑える
必要がある。また、本発明者等の検討によれば、
従来InPでカバーすることにより、基板表面の大
きな荒れは防止できるが、表面に形状的加工を施
した場合、凸部の表面エネルギーが凹部より高
く、そのため相対的に凸部のP飛散が多くなつて
残つたInが凹凸を平坦化するものと考えられる。
本発明はこのような点に着目し、InPや
InGaAsP等の化合物半導体基板の表面に形状的
な加工を施したのち、この半導体基板に高温熱処
理を施すに際し、GaAsで被覆すると共に、上記
半導体基板と被覆材料との間に緩衝空間を設ける
ようにした方法である。
〔発明の効果〕
本発明によれば、形状的な加工が施された基板
表面の熱変形を最小に抑えることができ、加工形
状を損うことなく結晶成長を含む次の高温プロセ
スを行うことができる。したがつて、回折格子を
必要とするDFBレーザ、その他基板表面に形状
的な加工を施す必要のある各種の半導体素子の製
造プロセスに適用して絶大なる効果を発揮する。
〔発明の実施例〕
以下、本発明を(100)InP基板上に回折格子
を形成したのち、水素雰囲気中600〔℃〕、40分の
熱処理を行つた場合の実例により説明する。な
お、本実施例においては高温待機の後に結晶成長
を行いDFBレーザを作製する状況下で行つたも
のである。
まず、InP基板1の表面上に周期2000〔Å〕、深
さ500〔Å〕の回折格子2を形成した。この回折格
子2の形成には2光束干渉法および湿式エツチン
グ法を用いた。次いで、上記InP基板1を第2図
に示す如くカーボングラフアイト製横型スライド
ボート3に形成された凹部4に収容し、その上に
GaAs結晶カバー5を被せた。このとき、InP基
板1とGaAs結晶カバー5との間には100〔μm〕
程度の間〓が存在しており、これらの間に緩衝空
間6が形成される。その後、水素雰囲気中600
〔℃〕、40分の熱処理を行つたところ、InP基板1
上の回折格子2の熱変形は殆んど生じなかつた。
またInP基板1の表面荒れは無視できる程小さい
ものであつた。
一方、従来方法では前記GaAs結晶カバー5の
代りにInP基板1からの燐の熱解離を防ぐ目的で
InP結晶カバーを用いているのであるが、この場
合本実施例と同一条件下で高温放置を行つたとこ
ろ、InP基板1上の回折格子2はInPの再結晶化
によつて前記第1図bに示す如く平坦化されるの
が確認された。
このように本実施例によれば、InP基板1の構
成元素である蒸気圧の高いPを含まず、かつ処理
温度で分解しない安定な材料よりなるGaAs結晶
カバー5を用い、InP基板1の表面を覆うと共に
基板1とカバー5との間に緩衝空間6を形成して
いるので、基板1表面におけるPの分圧をInPの
再結晶化が進行する分圧より僅かに小さくするこ
とが可能である。したがつて、InP基板1上に再
結晶化する元素の供給源が基板1表面からのみと
なり、緩衝空間6の体積によつてInP基板2の表
面の熱変形を極めて小さくすることができる。ま
た、GaAsカバーにより形状的加工部の熱変形が
防止できるメカニズムの詳細は明確ではないが、
Asが影響しているものと考えられる。そして、
本実施例のように続いて連続多層結晶成長を行う
場合、この結晶成長後も回折格子2が保存される
ので、回折格子2の光帰還が極めて強いDFBレ
ーザを作製することが可能である。また、InP基
板1の表面を除く部分をボート3で密着保護して
いるので、基板2自身からの熱解離を最小にする
ことができる等の効果を奏する。
なお、本発明は上述した実施例に限定されるも
のではない。例えば、高温放置時の雰囲気として
アルゴンと水素との混合気体を用いてもよい。こ
の場合、アルゴン原子がInP基板からのPの拡散
を抑えて熱解離を防ぐため、より一層効果的であ
る。さらに、回折格子の不必要な基板表面領域を
SiO2膜等で密着保護することにより、InPからの
Pの熱解離をより少なくすることが可能である。
また、InP基板に限らずInGaAsP、その他Pを含
有する各種の化合物半導体に適用することが可能
である。さらに、加工形状も回折格子に限らずV
字状溝、その他の形状に適用することが可能であ
る。要するに本発明は、その要旨を逸脱しない範
囲で、種々変形して実施することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図a,bは従来方法の問題点を説明するた
めのものでaはInP基板上に回折格子を形成した
状態を示す断面図、bは上記InP基板を熱処理し
た後の状態を示す断面図、第2図は本発明の一実
施例を説明するためのものでボートの凹部にInP
基板を収容保持しその上部をGaAs結晶カバーで
覆つた状態を示す断面図である。 1…InP基板(化合物半導体基板)、2…回折
格子、3…スライドボート、4…凹部、5…
GaAs結晶カバー(被覆材料)、6…緩衝空間。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 Pを含有する化合物半導体層の表面に形状的
    な加工を施したのちこの化合物半導体層に熱処理
    を施すに際し、前記化合物半導体層の加工表面を
    所定体積の空間を介してGaAs結晶で被覆するこ
    とを特徴とする化合物半導体の熱変形防止方法。 2 前記化合物半導体層は、その加工表面以外を
    熱解離を起こし難い結晶或いは非晶質で密着保護
    されることを特徴とする特許請求の範囲第1項記
    載の化合物半導体の熱変形防止方法。 3 前記化合物半導体層は、InP層若しくは
    InGaAsP層であることを特徴とする特許請求の
    範囲第1項記載の化合物半導体の熱変形防止方
    法。 4 前記形状的な加工は、回折格子を形成するこ
    とを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の化合
    物半導体の熱変形防止方法。
JP13476782A 1982-08-03 1982-08-03 化合物半導体の熱変形防止方法 Granted JPS5925216A (ja)

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JPS5925216A JPS5925216A (ja) 1984-02-09
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JPS49110271A (ja) * 1973-02-21 1974-10-21
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