JPH0136621Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 産業上の利用分野 本考案は流通業界で使用されている荷物発送用
等に係わる重ね合わせ伝票に関するものである。

従来の技術 流通業界では荷物を送る場合１綴りの発送伝票
に対して多数の荷札が必要である。

従来、重ね合わせ伝票には屈け先と依頼主とを
記入し、さらに荷札用としても同様なことを、騰
写版用紙に書き込んで印刷し、必要枚数の荷札を
作成していた。そのため伝票の記入と騰写版用紙
への記入の独立した２つの作業が必要になり、多
くの時間を必要としていた。

考案が解決しようとする問題点 本考案は従来、個別に行なつていたため、不便
であつた重ね合わせ伝票と荷札用騰写版用紙への
書き込み作業を、重ね合わせ伝票への書き込みだ
けで荷札用騰写版原紙も同時作成出来るようにし
たものである。

問題点を解決するための手段 上記問題点を解決するために、本考案の重ね合
わせ伝票においては、数枚綴りになつた重ね合わ
せ伝票の表面または伝票の間に、騰写版用紙が設
けられている。

作 用 重ね合わせ伝票は数枚綴りになつていて、伝票
の上から鉛筆やボールペンで書くと、その加圧力
で伝票に塗布されたカーボンや塗布剤等により下
の紙へ写ることは周知の通りである。

本考案の伝票の表面または伝票の間に置かれた
騰写版用紙に於いても、伝票に必要事項を記入す
る際に、騰写版用紙の表面に塗布されている騰写
インクを弾く塗布剤が、ボールペン等の筆記具に
より記載した部分のみが直接剥ぎ取られるかもし
くは伝票の裏面を介して剥ぎ取られ、騰写インキ
が通りやすい状態となり、伝票の作成と同時に騰
写版用紙への記入が行なわれる。

したがつて必要事項を記入後、伝票から騰写版
用紙のみを抜き取り、プリント機にかければ必要
枚数の荷札が印刷される。このため、騰写版用紙
への記入が伝票の記入により自動的になされ、手
間が省ける。

実施例 以下に本考案の荷物発送用伝票の望ましい実施
例を図面を参照して説明する。

第１図、第３図、第４図、および第５図は本考
案の重ね合わせ伝票の第１実施例を示している。
第１図は重ね合わせ伝票の斜視図を示しており、
送り状、請求書、受領書等、枚数綴りの伝票用紙
で構成され、表面には下の伝票４ａの文字が容易
に透けて見える程度に処理され騰写用紙が設けら
れている。

また伝票の片側はたとえば左端は、糊などで綴
じられた綴じ合わせ部１があり、かつ綴じた部分
に沿つてミシン目２が必要な伝票に設けられてい
て、簡単に任意の伝票を切り離すことができる。

第３図は本考案の重ね合わせ伝票の綴じ合わせ
部分を外し、１枚目から順に上から並べたものを
示している。

上記で述べたように上から１枚目には下の伝票
４ａの文字が容易に透けて見える程度に処理され
た、騰写版用紙３ａが設けられている。

この騰写版用紙３ａの上表面には、騰写インキ
を弾く塗布剤６が塗布されており、裏面には筆圧
により騰写可能な塗布剤７を施してある。２枚目
の伝票４ａの表面には、屈け先と依頼主の記入欄
５が設けてある。またこの欄は用途により種々の
様式のものでも良い。この伝票４ａの裏側にはカ
ーボン８が塗布されている。３枚目以降の伝票４
ｂ，４ｃも伝票４ａと同様の構造であれば、以下
何枚でも複写可能である。また、上記のようにカ
ーボンを塗布した伝票の代りに、普通のカーボン
紙を使用してもよい。

したがつてボールペン等を用いて必要事項を記
載する時は、騰写版用紙３ａを通して２枚目の伝
票４ａの記入欄が容易に見えるため、じかに騰写
版用紙３ａに書き込むことが出来る。

その際、ボールペン等により騰写版用紙３ａの
表面に塗布されたインキを弾く塗布剤６が、直接
剥ぎ取られ騰写インキが通りやすい状態となる。

記載終了後、騰写版用紙３ａを綴じ合わせ部１
より切り離しを行ない。プリント機にかけて必要
枚数の荷札がプリントされるので、荷札の作成も
容易にできる。

第２図、第６図および第７図は本考案の重ね合
わせ伝票の第２実施例を示している。第２図は重
ね合わせ伝票の斜視図を示しており、第１図と同
様に送り状、請求書、受領書等の数枚綴りの用紙
で構成されていて、片側は綴じられている。第１
実施例に於いては１枚目に騰写版用紙３ａが設け
られているのに対し、本実施例では騰写版用紙３
ｂは２枚目に設けられている。

第６図は本考案の重ね合わせ伝票の綴じ合わせ
部１を外し、１枚目から順に上から並べたものを
示している。

１枚目の伝票４ｄには、荷物の屈け先及び依頼
主の記入欄５が有り、依頼人はこの欄に必要事項
を書き入れる。伝票４ｄの下には表面に騰写イン
キを弾く塗布剤６と施した騰写版用紙３ｂが設け
られ、さらにその下にはカーボン紙９が設けられ
ている。これは第４図のように騰写版用紙３ａの
裏側に被写用塗布剤７を塗布しておく構造でも良
い。

これより以下の伝票４ｂ，４ｃの裏側にはカー
ボンが塗布されておりこれと同様な伝票が続け
ば、伝票４ｄに記載されたものは以下何枚でも複
写可能となる。

すなわち、伝票４ｄに記載すれば筆記具の加圧
力により、騰写版用紙３ｂの表面に塗布された騰
写インキを弾く塗布剤６が、伝票４ｄの裏側を介
して剥ぎ取られるので筆記具で加圧された部分の
みが、騰写インキを通しやすくなる。

したがつて、この騰写版用紙３ｂを実施例１で
示した用に、綴じ合わせ部分１から切り離しプリ
ント機にかければ、任意の枚数の荷札が作成でき
る。

考案の効果 従来、重ね合わせ伝票と荷札の記載を個別に行
なつていたものを、本考案により重ね合わせ伝票
への記載のみで荷札用騰写版原紙が作成できるよ
うになつたため、記載時間の半減という効果が得
られる。また騰写版原紙においても、複写のため
誤記の問題もなくなる効果が得られる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の第１実施例に係る重ね合わせ
伝票の斜視図である。第２図は本考案の第２実施
例に係る重ね合わせ伝票の斜視図である。第３図
は本考案の第１実施例に係る重ね合わせ伝票の綴
じ合わせ部１からの分解図である。第４図は騰写
版用紙３ａの断面図である。第５図は伝票４ａの
断面図である。第６図は本考案の第２実施例に係
る重ね合わせ伝票の綴じ合わせ部１からの分解図
である。第７図は騰写版用紙３ｂの断面図であ
る。 １……綴じ合わせ部、２……ミシン目、３ａ，
３ｂ……騰写版用紙、４ａ，４ｂ，４ｃ……裏面
にカーボンが塗布してある伝票、４ｄ……裏面に
カーボンが塗布していない伝票、５……記載欄、
６……騰写インキを弾く塗布剤、７……複写用塗
布剤、８……カーボン、９……カーボン紙。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 数枚綴りになつた重ね合わせ伝票の表面または
   伝票の間に、騰写版用紙を設けたことを特徴とす
   る重ね合わせ伝票。