JPH0136581Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本考案は、吸湿性のある原料プラスチツクのよ
うな乾燥を必要とする成形材料を用いて射出成形
するに当たり、成形材料を乾燥しながら射出成形
機のスクリユシリンダー内に自動的に供給せんと
する射出成形機の成形材料自動供給装置に関する
ものである。

「従来の技術」 従来、吸湿性のある原料プラスチツクを用いて
射出成形をするには、その成形材料を材料ヤード
から、ホツパーローダーを経て、ホツパードライ
ヤーへ供給し、ホツパードライヤー内で成形材料
を乾燥した上、これを射出成形機へ供給してい
る。

そしてホツパードライヤー内には、、材料レベ
ル下限検出器を設けておき、同検出器で、中の材
料の下限を検出したとき、一定時間、成形材料の
供給を行い、その後は、ホツパーローダーに設け
られたタイマーで、設定された時間毎に、一定量
の材料供給を行つている。

そして、使用量よりも供給量が多くなると、ホ
ツパードライヤー内に、前記材料レベル下限検出
器とともに設けられた材料レベル上限検出器で、
その上限を検出し、成形材料の供給を停止するよ
うにしている。

「考案が解決しようとする問題点」 このような従来の成形材料自動供給装置では、
次のような欠点がある。

すなわち、ホツパードライヤー内では成形材料
を、常に、均等に乾燥することが要求されている
ので、同ドライヤー内の材料レベルを常に一定に
保つことが必要である。

そのために材料レベル上限検出器と同下限検出
器の取り付け位置を、限りなく近づけようとして
も、自ずから、限界がある。

また、マニユアル設定のため、材料供給量と供
給間隔とを、使用量とバランスさせることが極め
て困難であることにより、ホツパードライヤー内
の材料レベルを、常に、一定に保つことは困難で
ある。

したがつて、ホツパードライヤー内の材料レベ
ルが絶えず変動するので、同ドライヤーの熱風速
度が変化し、その中の材料を均等に乾燥すること
ができず、このため、乾燥状態が一定の成形材料
を、常に、射出成形機のスクリユシリンダー内に
供給することが困難であつた。

「問題点を解決するための手段」 本考案は、前記せるような従来装置の欠点を改
良するために、スクリユ計量位置とスクリユ最前
進位置とを検出するためのスクリユ位置検出器を
設け、これと記憶装置とを結合し、記憶装置に
は、スクリユ位置検出器で求め得た数値に基づい
て、射出ストロークを演算して求める演算装置を
結合するとともに、この演算装置には、さらに、
射出ストロークを射出量に換算するための係数設
定器と、ホツパーローダーの単位時間当たりの材
料供給能力値を設定するホツパーローダー材料供
給能力設定器とを結合する。

そして演算装置で、毎シヨツト、演算して得ら
れた材料供給時間分だけホツパーローダーを作動
させるようにして、その成形材料をホツパードラ
イヤーに供給するようにしたものである。

「作用」 射出成形機のスクリユ位置検出装置で計量完了
時のスクリユ計量位置と射出保圧時のスクリユ最
前進位置、すなわち射出残量位置とを検出して、
これを記憶装置に記憶せしめ、そして、、演算装
置で、スクリユ計量位置からスクリユ最前進位置
を減じることで射出ストロークを求める。

さらに、これに係数設定器で設定された換算値
を乗じて執出量を算出し、これを、ホツパーロー
ダー材料供給能力設定器で設定されたホツパーロ
ーダーの単位時間当たりの材料供給能力値で除す
ことにより、毎シヨツトの材料供給時間を求め
る。

そして、この材料供給時間分ホツパーローダー
を作動させ、ホツパードライヤーに、自動的に、
所定の成形材料を供給する。この所定の成形材料
は、前シヨツトで使用された射出量に相当する量
であることはいうまでもない。

「実施例」 これを本考案の１実施例を示す図面に基づいて
説明する。

９は材料ヤード、２はホツパーローダー、１は
ホツパードライヤーであつて、これは熱風式乾燥
機である。そして材料ヤード９に貯留された成形
材料は、ホツパーローダー２を経て、ホツパード
ライヤー１に供給され、ここで乾燥されて射出成
形機で射出成形される。

そして前記射出成形スタート時に、スクリユ位
置検出器５で検出される計量完了時の射出成形機
のスクリユ計量位置と、射出保圧中のスクリユ最
前進位置、すなわち射出残量位置の両方を記憶装
置４で記憶せしめ、演算装置３で、スクリユ計量
位置からスクリユ最前進位置（射出残量位置）を
減じて射出ストロークを求める。

一方、係数設定器７で設定された値、すなわち
射出ストロークを射出量に換算するための数値を
射出ストロークに乗じて射出量を算出する。

そして、ホツパーローダー材料供給能力設定器
８で設定されたホツパーローダーの単位時間当た
りの材料供給能力値で、前記射出量を除して材料
供給時間を毎シヨツト求める。

次いで、射出成形機に設けた材料供給開始信号
発生器６で、毎シヨツト発信される電気信号で、
前シヨツトに求められた材料供給時間分だけホツ
パーローダー２を作動させ、ホツパードライヤー
１に自動的に成形材料を供給する。

この成形材料の量は、前シヨツトの射出量に相
当するものであり、したがつてホツパードライヤ
ー１には、前シヨツトで使用されたと同量の射出
量が補充されたことになり、ホツパードライヤー
内の材料レベルを常に一定に保つことになる。

なお本考案は、吸湿性のないプラスチツク原料
を予熱することにより、スクリユシリンダー内で
の可塑化時間の短縮を図り生産性を高めるような
場合でも、これを使用することができる。

「考案の効果」 本考案によれば、射出成形機において射出成形
中に、ホツパードライヤー内の成形材料のレベル
を、常に、一定に保つことができるので、同ドラ
イヤー内の材料の全てを、長時間にわたつて、自
動的に、均等に乾燥することができる。

したがつて成形材料の乾燥状態のバラツキによ
る成形不良の低減を図ることができる。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案装置全体の正面図である。 １……ホツパードライヤー、２……ホツパーロ
ーダー、３……演算装置、４……記憶装置、５…
…スクリユ位置検出器、７……係数設定器、８…
…ホツパーローダー材料供給能力設定器。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. スクリユ位置検出器５を設けて、これを、記憶
   装置４を介して、演算装置３と結び、この演算装
   置３で射出ストロークを求めるとともに、演算装
   置３には、さらに、射出ストロークを射出量に換
   算するための係数設定器７と、ホツパーローダー
   ２の単位時間当たりの材料供給能力値を設定する
   ホツパーローダー材料供給能力設定器８とを結
   び、そして演算装置３で毎シヨツト演算して得ら
   れた材料供給時間分だけ、ホツパーローダー２を
   作動させてホツパードライヤー１に成形材料を供
   給するようにした射出成形機の成形材料自動供給
   装置。