JPH0135874Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔技術分野〕 本考案は建築中の建物の化粧部や塗装工事の非
塗装部等の養生部を覆い、養生部に傷がついた
り、塗料が付着したりするのを防止するための養
生資材に関し、コンパクト化して取扱い易くした
ものである。

〔背景技術〕

従来にあつては、養生シートをそのまま円筒状
に巻いてあつただけであるので、幅が広くて（円
筒の長さが長くて）取扱いにくく、又粘着テープ
を別途用意して幅の広い養生シートを広げながら
その端を粘着テープで止めていたために作業しに
くく２人作業となると共に熟練を要していた。詳
しくいうならば、巻かれた養生シートは片手では
持てないために脇などに挾んで保持し、一人が養
生シートを展開しながら養生シートの一側を押
え、もう一人が養生シートの他側を押え、養生部
全面に広げた養生シートを粘着テープで止めてい
た。さもないと１人作業では養生シートの幅が広
いため風が吹くと養生シートがめくれ上がり、粘
着テープを貼れなかつたり、養生シートが破れた
りするからであつた。

〔考案の目的〕

本考案は叙上の従来例の欠点に鑑みてなされた
ものであり、その目的とするところは養生シート
を折り畳んで巻いておくことによつてコンパクト
化して持ち運びや取扱いを容易にすることがで
き、しかも養生シートに粘着テープを予じめ粘着
しておくことによつて養生シートを押ばしてゆく
と共に養生シートを養生部に止めてゆくことがで
き、しかも養生シートには折り畳み方向と平行な
多数のしわを形成してあるために折り畳まれた部
分において養生シート同志が滑りにくく、巻き崩
れなどを起しにくく取扱いや施工に優れた養生資
材を提供するにある。

〔考案の開示〕

本考案は、養生シート１を幅方向に折り畳んで
小幅に形成し、この養生シート１の側縁に沿つて
粘着テープ２の片半分を貼着して粘着テープ２の
他半分を養生シート１から突出させ、養生シート
１に上記折り畳み方向と平行な多数のしわ３を形
成し、これを略円筒状に巻いて成る養生資材に係
り、これによつて上記目的を達したものである。

以下本考案を添付図により詳述する。１は塩化
ビニルやポリエチレン等の養生シートであり、養
生シート１は長さ方向と平行な線で幅方向にジグ
ザグに幾層にも折り畳されており、更に養生シー
ト１には一方側を除き細かくジグザグに折り曲げ
て折り畳み方向と平行な多数のしわ３を形成して
あり、養生シート１の一方側縁には養生シート１
の長さ方向に亘つて粘着テープ２の片半分を粘着
し、粘着テープ２の他半分を養生シート１の側縁
から突出させてあり、これを紙管等の芯材４の外
周に片手で持つのに手頃な大きさの略円筒状に巻
いてある。例えば、30cm〜100cmの幅の養生シー
ト１であれば６cm以下に折り畳むことができ、片
手で把むことができる大きさとなる。しかも、し
わ３のために巻きが固くなり、巻き崩れしにくく
なつている。

しかして、作業に当つては、筒状に巻かれた養
生シート１を片手に持ち、養生面の内周に粘着テ
ープ２の端を合せながら養生シート１を転がして
伸ばしながら粘着テープ２によつて養生シート１
を帯状に折り畳まれたまま貼つてゆく。このとき
第２図に示すように粘着テープ２の粘着面２ａと
養生シート１の折り畳まれた部分１ａとが同じ側
になつていると、粘着テープ２で養生シート１を
貼つたとき養生シート１の折り畳まれた部分１ａ
が養生シート１の粘着テープ２近傍の部分によつ
て押えられ、ばらけないようになる。しかも、養
生シート１には多数のしわ３を設けてあるので、
各層のしわ３同志が引掛かつて折り畳まれた養生
シート１が勝手に広がつて粘着テープ２に付着し
たりして作業が困難になることがないようになつ
ている。このようにすることで養生シート１が風
によつてあおられることもなく、１人ででも簡単
に貼付けることができるのである。更に、このよ
うにして養生シート１の一側を粘着テープ２で固
定した後、養生シート１を横に引つ張つて折り畳
まれた部分１ａを広げ、他側も粘着テープ２で止
めて養生作業を完了するのである。尚、第４図に
は基礎６の養生を行つている状態を示してあり、
第５図には軒裏天井７の養生を行つている状態を
示してあり、第６図には庇先化粧カバー８の養生
を行つている様子を示してある。

〔考案の効果〕

本考案は叙述の如く構成されているから、養生
シートは小幅に折り畳んで巻かれているので、コ
ンパクト化されていて持ち運びや取扱いが容易で
あり、この小さな幅に折り畳まれた養生シートを
貼つてゆけば良いので、１人でも簡単に作業で
き、風によつてあおられることもなく、しかも粘
着テープが養生シートに一体に設けられているた
めに、別な粘着テープを貼る必要がなくて作業工
数が削減され、作業を容易に行なえるという利点
がある。更に、養生シートには折り畳み方向と平
行な方向に多数のしわを形成してあるので、円筒
状に巻かれた養生シートの巻きが固くなり、巻き
崩れもなく、折り畳まれて棒状となつた養生シー
トを貼つてゆくときに折り畳まれた部分が拡がつ
てしまつて風にあおられたり、粘着テープに付着
したりすることもないという利点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の一実施例を示す斜視図、第２
図は同上の一部破断した斜視図、第３図は同上の
拡大断面図、第４図乃至第６図は夫々同上の施工
状態を示す概略図である。 １……養生シート、２……粘着テープ、３……
しわ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 養生シートを幅方向に折り畳んで小幅に形成
   し、この養生シートの側縁に沿つて粘着テープの
   片半分を貼着して粘着テープの他半分を養生シー
   トから突出させ、養生シートに上記折り畳み方向
   と平行な多数のしわを形成し、これを略円筒状に
   巻いて成る養生資材。