JPH0135630Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、コード形の糸刃を刈刃として草等を
刈取ることができる刈払機における糸刃の取外し
案内構造に関する。

〔従来の技術〕

従来は、実開昭59−81321号公報に示されるよ
うに、主杆の先端側にその内部のインナーシヤフ
トによつて回転させる椀形の糸刃ホルダーを軸架
するとともに、該ホルダーと、その内部中央に固
定した押え板の外周によつて形成される楔形空間
に係合するコード形の糸刃の両端側を、糸刃ホル
ダーの直径方向に形成した両挿通孔に通し、それ
ぞれ外方に延出するよう取付けて構成する刈払機
において、損傷した糸刃を取換る場合には、糸刃
の一端側を持つて引出そうとしても、中間部が内
方の楔形空間に係合しているために抵抗となつて
引出しにくく、また、糸刃の両端側を内方に押し
込んで糸刃の中間部を楔形空間から外してつまみ
出そうとしても、内部に残つたままでつかみにく
いといつた問題点があつた。

〔考案が解決しようとする問題点〕

本考案は、その問題点を解決したもので従来手
法と同様にして糸刃の両端側をホルダー内方に押
し込むと、楔形空間から外れる糸刃の中間部は糸
刃ホルダーの外方側に押し出されてくることにな
つて容易につまみ出したりすることができること
になり、糸刃の取外しを迅速容易に行なうことが
でき、しかも簡単な構造にして好適に実施できる
よう提供するものである。

〔問題点を解決するための手段〕

そのため、本考案では、両挿通孔の中間側とな
る糸刃ホルダー内周面の部分には、楔形空間に接
近した位置からホルダー内周面の先端側にかけて
外方へ拡開して傾斜する斜縁を有したリブを一体
に隆起形成して構成したものである。

〔作用〕

この構成により、損傷した糸刃を取換る場合に
は、糸刃の両端側からホルダー内方に糸刃を押し
込むと、楔形空間から押し出されて撓む糸刃の中
間部はリブの斜縁にそつて先端側に押し出される
ことになり、手でつまんだりドライバーを挿し込
んでひつかけたりして容易につまみ出すことがで
きることになる。

〔実施例〕

次に、図面に示す実施例について説明する。

第３図は一部を省略した刈払機の側面図を示
し、一端側にエジンＥ、グリツプ８、アクセルレ
バー９、肩掛けベルト１０、ハンドル杆１１等を
装備してインナーシヤフト２を内装する長い主杆
１の先端には支持筒１２を連接し、該支持筒２に
は安全カバー１３を連接し、支持筒１２の下方に
嵌装した刈刃取付ベース１４の内部を通して前記
インナーシヤフト２により回転させる連結軸１５
を下方に垂設し、該連結軸１５の下部にはナツト
１６を螺合して従来形の刈刃をも着脱自在に装置
できるように装設して構成する。

４は細径ナイロンコードなどからなる可橈性の
糸刃である。

Ａは椀形の糸刃ホルダーで、該糸刃ホルダーＡ
の上面を前記刈刃取付ベース１４の下面に接合す
るとともに上面中央には前記連結軸１５の下部を
嵌挿し、糸刃ホルダーＡの内部上面下方に接合す
る円板形押え板３の中央部にも前記連結軸１５の
下部を嵌挿して、連結軸１５の下端にナツト１６
を螺合して締着し、糸刃ホルダーＡの内部上面側
と押え板３の外周との間に形成される楔形空間Ｃ
には押え板３の略半周にわたるようにして長い糸
刃４の中間部が挾着されるように係合して取付け
構成する。

前記糸刃ホルダーＡの直径方向となる外周２ケ
所には糸刃４を挿通させる放射方向に両挿通孔５
ａ，５ｂをそれぞれ形成し、両挿通孔５ａ，５ｂ
からホルダー外周面にかけては彎曲支持面１７，
１７をそれぞれ形成し、両挿通孔５ａ，５ｂの外
方側上下となるホルダー外周面には回転方向に細
長くなる三ケ月状の膨出部１８，１８をそれぞれ
形成し、両挿通孔５ａ，５ｂの内端となる回転方
向の前後には彎曲面の案内突部１９，１９をそれ
ぞれ隆起するように形成し、また、両挿通孔５
ａ，５ｂの中間側となる糸刃ホルダーＡの内周面
６の直径方向２ケ所の部分には、前記楔形空間Ｃ
に接近した位置からホルダー内周面６の先端側に
かけて外方へ拡開して傾斜する斜縁７ａを有した
板状のリブ７，７を間隔をおいて一体に隆起形成
して構成する。

したがつて、糸刃ホルダーＡによつて保持され
る糸刃４の両端側でホルダー外周より延出する部
分が刃体となり、糸刃ホルダーＡの回転とともに
回転して刈取りを行なうことができ、とくに、樹
木や置石などに接近した場所での芝生や雑草の際
刈りに好適に使用できるものである。

ところで、この糸刃４は頻繁に損傷するので取
換えなければならないが、その場合、糸刃４の両
端側を持つて矢印イ，ロで示すように挿通孔５
ａ，５ｂの内方側に押し込むと、ホルダー内方の
糸刃４の中間部は楔形空間Ｃより外れて第１図に
おいて仮想線で示すように外方に撓むことになる
が、押し出される糸刃４の中間部はそのままリブ
７，７に乗り上げることになつて斜縁７ａ，７ｂ
にそつて矢印１１で示すように浮き上がつた糸刃
４の中間部をつまんだり、あるいは両リブ７，７
間にドライバーを挿し込んで糸刃４をひつかけて
そのまま糸刃４全体を引きずり出して取外すこと
ができることになる。

なお、新しい糸刃４は従来同様に両挿通孔５
ａ，５ｂに挿通して取付けることができるもので
ある。

〔考案の効果〕

このように本考案は、損傷した糸刃４を取外し
て取換える場合には、糸刃４の両端側を挿通孔５
ａ，５ｂの内方にそれぞれ押し込むと、撓むこと
になる糸刃４の中間部がリブ７に乗り上げるとと
もにその斜縁７ａ上をすべつて浮き上がりながら
糸刃ホルダーＡの外方側にはみ出ることになり、
その部分をつまんだりあるいはドライバー等にひ
つかけて糸刃４全体を迅速容易に取外すことがで
きることになり、簡単な構造にして好適に実施で
きる特長を有する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本件考案の要部の底面図、第２図は下
部のみが第１図の−線における断面図となる
要部の側断面図、第３図は一部を省略した刈払機
の側面図を示す。 １……主杆、２……インナーシヤフト、Ａ……
糸刃ホルダー、３……押え板、Ｃ……楔形空間、
４……糸刃、５ａ，５ｂ……挿通孔、６……内周
面、７ａ……斜縁、７……リブ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 主杆１の先端側にその内部のインナーシヤフト
   ２によつて回転させる椀形の糸刃ホルダーＡを軸
   架するとともに、該ホルダーＡと、その内部中央
   に固定した押え板３の外周によつて形成される楔
   形空間Ｃにて糸刃４の中間部を係合させ、該糸刃
   ４の両端側を前記糸刃ホルダーＡの直径方向に形
   成した両挿通孔５ａ，５ｂに通しそれぞれ外方に
   延出するよう取付けて構成する刈払機において、
   両挿通孔５ａ，５ｂの中間側となる糸刃ホルダー
   Ａの内周面６の部分には、前記楔形空間Ｃに接近
   した位置からホルダー内周面６の先端側にかけて
   外方へ拡開して傾斜する斜縁７ａを有したリブ７
   を一体に隆起形成して構成したことを特徴とする
   糸刃の取外し案内構造。