JPH0135588B2 - - Google Patents

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JPH0135588B2
JPH0135588B2 JP53065755A JP6575578A JPH0135588B2 JP H0135588 B2 JPH0135588 B2 JP H0135588B2 JP 53065755 A JP53065755 A JP 53065755A JP 6575578 A JP6575578 A JP 6575578A JP H0135588 B2 JPH0135588 B2 JP H0135588B2
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JP
Japan
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varnish
diisocyanate
silicone resin
insulating
epoxy
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JP53065755A
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Masahiko Sakai
Toshikazu Narahara
Kazuo Goto
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Hitachi Ltd
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Hitachi Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
本発明は絶縁電機巻線の製造法に関し、特に高
温、高湿下において優れた絶縁特性を保持する絶
縁電機巻線の製造方法に関する。 近年、回転機器等の電気機器においては、その
大容量化、小型軽量化及び使用条件の苛酷化に伴
い、H種以上の耐熱性を有する電機巻線の開発が
強く望まれている。この点で絶縁材料としてもH
種以上の耐熱性を有する絶縁基材及び絶縁ワニス
が必要とされる。特に電機巻線を複合組織として
評価する際、これら材料の相性が最も重要となる
ことが往々にしてある。すなわち、絶縁基材及び
絶縁ワニスの夫々がH種以上の耐熱性を有してい
ても、これらを適切に組合わせることに注意しな
いと夫々が互に劣化を促進することがある。本発
明者等はこの点に鑑み、先に開発したC種の耐熱
性を有するエポキシ―イソシアネート系樹脂組成
物を絶縁ワニスとして、このワニスと相性の優れ
た絶縁基材を見出し、H種〜C種の耐熱性を有す
る絶縁電機巻線の開発を目的として種々検討を行
なつた。 すなわち、本発明の目的は、高温、高湿下にお
いて優れた絶縁特性を保持する絶縁電機巻線の製
造法を提供することである。 イミド環を有する重合体シートと多孔質マイカ
シートとをシリコーン樹脂で貼合せた絶縁基材を
導体上に巻回して絶縁層を形成し、その絶縁層に
多官能性エポキシ化合物1当量に対して多官能性
イソシアネート2.5〜25当量の割合で配合してな
るワニスを含浸し、次いでそのワニスを硬化して
絶縁電機巻線を製造するにあたり、上記シリコー
ン樹脂としてシラノール基を含有するシリコーン
樹脂を用いることを特徴とする絶縁電機巻線の製
造法。 本発明によれば、前記イミド環を有する重合体
シート及び多孔質マイカシートを一体化する前記
特定の接着剤を選ぶことにより、H種以上の高
温、高湿下においても耐熱性の優れた絶縁電機巻
線を得ることができる。 本発明において、分子構造中にイミド環を有す
る重合体シートを絶縁基材として使用する理由
は、このような重合体が絶縁ワニスとして使用す
るエポキシ―イソシアネート系樹脂との相性が極
めて良く、硬化後に該樹脂と一体化し、高温下に
おける電気特性、機械特性の低下率が極めて少な
い電機巻線の製造を可能にするからである。 又本発明においては、上記重合体シートと貼合
わせる他の絶縁基材として多孔質マイカシートを
使用するが、その理由は次のとおりである。すな
わち、上記イミド環を有する重合体シートのみを
巻回した巻線に上記エポキシ―イソシアネート系
樹脂を含浸しても、上記重合体シート同志の静電
性密着性が良いために、この重合体シート層間へ
のワニスの含浸性が不十分となるが、多孔質マイ
カシートは、このような現象防止に有効であり、
又、多孔質状であることに基づく毛細管現象効果
によりワニス硬化時における流出防止に有効であ
り、更に又、高温、高電圧下での耐コロナ性が良
好であり、その上該ワニス硬化に必要な後記触煤
の付着固定化に有効であるからである。 本発明において、上記重合体シートと上記マイ
カシートを一体化する接着剤としてシラノール基
含有シリコーン樹脂を使用するのは、このシラノ
ール基が上記マイカシート中の無機化合物成分と
水素結合して接着性が良くなること、含浸時にシ
ラノール基で全てが優先的に上記ワニス中のイソ
シアネートと反応して当該接着剤と上記ワニスの
化合結合による絶縁層一体化が可能となることそ
して更に最も重要なことは、該シリコーン樹脂が
ガス透過性が大きいことにより、絶縁層内部に高
温下でガスが発生しても、絶縁層一体化状態でガ
スがこのシリコーン樹脂層を介して絶縁層外部に
逃散するため、絶縁層のフクレ等の特性低下の発
生原因を回避できること等の理由による。このこ
とは、他の耐熱性接着剤であるポリイミド、ポリ
アミド、ジフエニルエーテル系等と大きく異なる
点である。すなわち、これらの耐熱性接着剤を用
い含浸ワニスとして上記のエポキシ―イソシアネ
ート系樹脂を用いた電機巻線の場合、初期特性は
良好であるが、高温で長時間さらされると絶縁層
内部からの劣化ガスの外部への逃散がシリコーン
樹脂接着剤の場合ほど十分に行なわれず、究極的
に絶縁層のフクレを招き、絶縁特性を低下させる
からである。 本発明における分子構造中にイミド環を有する
重合体のうちポリイミド化合物としては、ジカル
ボン酸無水物とジアミンとの反応生成物、ジカル
ボン酸無水物とジイソシアネートとの反応生成
物、ビスフタルイミド又はビスマレイミドとジア
ミンとの反応生成物、ビスフタルイミド又はビス
マレイミドとビニル化合物との反応生成物等を挙
げることができる。又、ポリアミドイミド化合物
としては、過剰の第1級ジアミンとジカルボン酸
塩化物の反応生成物とジカルボン酸無水物との反
応生成物、ジカルボン酸無水物と過剰のジアミン
の反応生成物とジカルボン酸塩化物との反応生成
物、第1級ジアミンとトリメリツト酸無水物との
反応生成物等を挙げることができる。更に、ポリ
エステルイミド化合物は、上記ポリアミドイミド
化合物を得る場合と同様な方法でプリカーサーと
してトリメリツト酸無水物とジオールとの反応生
成物を用いて得ることができる。このようなイミ
ド環を有する化合物のうちで、入手の方法、作業
性及び特性等の点から、ポリイミドフイルムであ
るカプトン(デユポン社製Kapton)あるいはポ
リアミドイミドフイルムであるパイフロン(日立
化成社製)等が有用である。 本発明における多孔質マイカシートとしては、
未焼成及び焼成の硬質、軟質マイカをシート状と
したものがある。 又、上記2種の基材を一体化するための接着剤
としてのシラノール基含有シリコーン樹脂として
は、一般に市販されている脱水縮合型シリコーン
樹脂を任意使用することができる。この型のシリ
コーン樹脂は、出発物質として一般式RSiX3
R2SiX2,R3SiX(式中Rは水素原子、アルキル
基、アルケニル基、フエニル基を示し、Xはハロ
ゲン原子を示す)で表わされる化合物を用い、こ
れを水又はアルコール中で共加水分解した後、触
媒の存在下又は不存在下で加熱脱水縮合させて得
ることができる。このような樹脂は、例えば信越
化学社製KR272又はKR275等として市販されて
いる。 本発明におけるエポキシ―イソシアネート系含
浸ワニスの一成分であるエポキシ化合物として
は、ビスフエノールA系ジグリシジルエーテル、
フエノールノボラツク系ポリグリシジルエーテ
ル、クレゾールノボラツク系ポリグリシジルエー
テル、プタジエンジエポキサイド、3,4―エポ
キシシクロヘキサメチル―(3,4―エポキシ)
シクロヘキサンカルボキシレート、ビニルシクロ
ヘキサルジオキサイド、4,4′―ジ(1,2―エ
ポキシエチル)ジフエニルエーテル、4,4′―
(1,2エポキシエチル)ビフエニル、2,2―
ビス(3,4―エポキシシクロヘキシル)プロパ
ン、レゾルシンのジグリシジルエーテル、フロロ
グルシンのジグリシジルエーテル、メチルフロロ
グルシンのジグリシジルエーテル、ビス(2,3
―エポキシシクロペンチル)エーテル、2―
(3,4―エポキシ)シクロヘキサン―5,5′―
スピロ(3,4―エポキシ)シクロヘキサン―m
―ジオキサン、N,N′―m―フエニレンビス
(4,5―エポキシ―1,2―シクロヘキサンジ
カルボキシイミド)、パラアミノフエノールのト
リグリシジルエーテル、ポリアリルグリシジルエ
ーテル、1,3,5―トリ(1,2―エポキシエ
チル)ベンゼン、2,2′―4,4′―テトラグリシ
ドキシベンゾフエノン、テトラグリシドキシテト
ラフエニルメタン、トリメチロールプロパンのト
リグリシジルエーテル、トリグリシジルイシアヌ
レート等がある。 また他の成分であるイソシアネート化合物とし
ては、メタンジイソシアネート、ブタン―1,2
―ジイソシアネート、トランスビニレンジイソシ
アネート、プロパン―1,3―ジイソシアネー
ト、ノナン―1,9―ジイソシアネート、デカン
―1,10―ジイソシアネート、ジメチルジイソシ
アネート、ジフエニルシランジイソシアネート、
ω,ω′―1,3―ジメチルベンゼンジイソシア
ネート、ω,ω′―1,4―ジメチルシクロヘキ
サンジイソシアネート、ω,ω′―1,4―ジメ
チルシクロヘキサンジイソシアネート、ω,
ω′―1,4―ジメチルベンゼンジイソシアネー
ト、ω,ω′―1,1―ジメチルナフタリンジイ
ソシアネート、ω,ω′―1,5―ジメチルナフ
タリンジイソシアネート、シクロヘキサン―1,
3―ジイソシアネート、シクロヘキサン―1,4
―ジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタン―
4,4′―ジイソシアネート、1,3―フエニレン
ジイソシアネート、1,4―フエニレンジイソシ
アネート、1―メチルベンゼン―2,4―ジイソ
シアネート、1―メチルベンゼン―2,6―ジイ
ソシアネート、ジフエニルエーテル―4,4′―ジ
イソシアネート、ジフエニルエーテル―2,4―
ジイソシアネート、ナフタリン―1,4―ジイソ
シアネート、ナフタリン―1,5―ジイソシアネ
ート、ビフエニル―4,4′―ジイソシアネート、
3,3′―ジメチルビフエニル―4,4′―ジイソシ
アネート、2,3―ジメトキシビフエニル―4,
4′―ジイソシアネート、ジフエニルメタン―4,
4′―ジイソシアネート、3,3′―ジメトキシフエ
ニルメタン―4,4′―ジイソシアネート、4,
4′―ジメトキシジフエニルメタン―3,3′―ジイ
ソシアネート、ジフエニルサルフアイド―4,
4′―ジイソシアネート、ジフエニルスルホン―
4,4′―ジイソシアネート、ポリメチレンポリフ
エニルイソシアネート、トリフエニルメタントリ
イソシアネート、トリス(4―フエニルイソシア
ネートチオホスフエート)、3,3′―4,4′―ジ
フエニルメタンテトライソシアネート等がある。
又、これらイソシアネート化合物の2量体、3量
体も用いることができる。 又、本発明においては、一部カルボジイミド化
したジフエニルメタンジイソシアネート化合物を
使用でき、このような化合物は、ジフエニルメタ
ンジイソシアネートをホスホリンオキサイド、ホ
スフインオキサイド等の触媒で一部カルボジイミ
ド化することによつて得られる。 上記エポキシ化合物とイソシアネート化合物と
を配合してなるエポキシ―イソシアネート系含浸
ワニスは、その硬化物にすぐれた耐熱性を出すた
めに適切な配合割合が必要である。この配合割合
は、エポキシ化合物1.0当量に対してイソシアネ
ート化合物1.5〜25.0当量であり、望ましくは5.0
〜15.0当量が良い。この範囲外であると硬化物の
加熱減量、電気特性、機械特性などのバランスが
とれず、電機巻線としての絶縁性能の低下が懸念
されることによる。 又、このエポキシ―イソシアネート系含浸ワニ
スには硬化を促進するために触媒が必要とされ
る。この触媒としては周期律表第Va族元素の少
なくとも1種の原子を分子中に有する有機化合物
が有用である。具体的にはトリメチルアミン、ト
リエチルアミン、テトラメチルブタンジアミン、
テトラメチルペンタンジアミン、テトラメチルヘ
キサンジアミン、トリエチレンジアミン、N,N
―ジメチルアニリン等の第3級アミン類、ジメチ
ルアミノエタノール、ジメチルアミノペンタノー
ル等のオキシアルキルアミンをはじめとし、トリ
ス(ジメチルアミノメチル)フエノール、N―メ
チルモルホリン、N―エチルモルホリン等のアミ
ン類、セチルトリメチルアンモニウムブロマイ
ド、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、
ドデシルトリメチルアンモニウムアイオダイド、
トリメチルドデシルアンモニウムクロライド、ベ
ンジルジメチルテトラデシルアンモニウムクロラ
イド、ベンジルジメチルパルミチルアンモニウム
クロライド、アリルドデシルトリメチルアンモニ
ウムブロマイド、ベンジルジメチルステアリルア
ンモニウムブロマイド、ベンジルジメチルテトラ
デシルアンモニウムアセテートなどの第4級アン
モニウム塩、2―メチルイミダゾール、2―エチ
ルイミダゾール、2―ウンデシルイミダゾール、
2―ヘプタデシルイミダゾール、2―メチル―4
―エチルイミダゾール、1―ブチルイミダゾー
ル、1―ベンジル―2―メチルイミダゾール、1
―シアノエチル―2―メチルイミダゾール、1―
シアノエチル―2―ウンデシルイミダゾール、1
―シアノエチル―2―フエニルイミダゾール、1
―アジン―2―エチルイミダゾール、1―アジン
―2―フエニルイミダゾール、1―アジン―2―
イソプロピルイミダゾール、2―フエニルイミダ
ゾール、1―アジン―2―メチルイミダゾール、
1―アジン―2―ウンデシルイミダゾール等のイ
ミダゾール類、一般式 (式中、R1,R2,R3,R4及びR6は水素、アル
キル基、アルケニル基、フエニル基、置換フエニ
ル基を示し、R5はフエニル基、置換フエニル基
を示す)で表わされるリン、ヒ素、アンチモン、
ビスマスのテトラ置換ボレート化合物等がある。
これらの中で、窒素酸化物及びリン化合物が入手
しやすさ、作業性等の点で特に有用である。又、
これら触媒の上記エポキシ―イソシアネート系含
浸ワニスに対する配合割合は0.01〜10.0重量%で
あることが望ましい。この範囲外であると硬化物
の機械特性、加熱減量等が不十分で耐熱性の点に
問題が残る。 次に本発明を実施例により説明するが本発明は
これらによりなんら限定されるものではない。 実施例 1〜3 (a) 絶縁基材の作成 ポリイミドシート(デユボン社製登録商標カプ
トン)と多孔質焼成硬質マイカシートを重ねた
後、シラノール基含有シリコーン樹脂(信越化学
社製KR272)をキシレンに溶解した50重量%溶
液を用いてシリコーン樹脂含量が10,20,30重量
%(全重量を基準とする。)となるように塗布し
て、ポリイミド裏打マイカシートを得た。但し、
上記シリコーン樹脂に硬化促進剤として1重量%
のオクチル酸亜鉛を添加した。 (b) 絶縁ワニスの調整 下記表に示す組成のエポキシ―イソシアネート
系樹脂組成物を均一に撹拌して褐色透明の含浸ワ
ニスを得た。 (c) 電機巻線の製造 上記(a)で得た絶縁基材を導体上に巻回し、上記
(b)で得た各種の絶縁ワニスを減圧下で含浸した後
100゜〜150℃で20時間、さらに200゜〜220℃で4時
間の硬化を行い絶縁電機巻線を得た。 この巻線につき、270℃で24時間、40℃、
RH95%で24時間放置後25℃で浸水5時間を1サ
イクルとし、各サイクル毎に吸湿時及び浸水時に
おける絶縁抵抗を測定する吸湿試験及び浸水試験
を10サイクルまで行なつた。これらの結果を下記
表に示す。 実施例 4〜6 (a) 絶縁基材の作成 実施例1の(a)で用いたポリイミドシートと多孔
質未焼成軟質マイカシートとを重ねた後、マイカ
面からシラノール基含有シリコーン樹脂(信越化
学社製KR275)をキシレンに溶解した50重量%
溶液を基材に塗布して、ポリイミド裏打マイカシ
ートを得た。但し、この場合も上記シリコーン樹
脂に1重量%のオクチル酸亜鉛を添加した。 (b) 絶縁ワニスの調製 下記表に示す組成のエポキシ―イソシアネート
系樹脂組成物をよく撹拌し褐色の含浸ワニスを得
た。 (c) 電機巻線の製造 上記(a)で得た絶縁基材を導体上に巻回し、上記
(b)で得た絶縁ワニスを減圧下で含浸し、実施例1
と同様に硬化せしめ、絶縁電機巻線を得た。 この巻線につき、実施例1と同様にして耐湿性
および耐熱性を評価した。その結果を下記表に示
す。 実施例 7 (a) 絶縁基材の作成 ポリアミドイミドシート(日立化成社製登録商
標パイフロン)と多孔質焼成硬質マイカシートと
を重ねた後、マイカ面から実施例1で得たシラノ
ール基含有シリコーン樹脂KR272をキシレンに
溶解した50重量%溶液を基材中のシリコーン樹脂
含量が10重量%(全重量基準とする。)となるよ
うに塗布して、ポリアミドイミド裏打マイカシー
トを得た。但し、上記シリコーン樹脂に硬化促進
剤として1重量%のオクチル酸亜鉛を添加した。 (b) 絶縁ワニスの調製 下記表に示す組成のエポキシ―イソシアネート
系樹脂組成物をよく撹拌し褐色透明の含浸ワニス
を得た。 (c) 電機巻線の製造 上記(a)で得た絶縁基材を導体上に巻回し、上記
(b)で得た絶縁ワニスを減圧下で含浸し、かつ、実
施例1と同様に硬化せしめ絶縁電機巻線を得た。 この巻線につき、実施例1と同様にして耐湿性
および耐熱性を評価した。その結果を下記表に示
す。 比較例 1 (a) 絶縁基材の作成 実施例1で用いたポリイミドシートとガラスシ
ートとを重ねた後、実施例1で用いたシリコーン
樹脂溶液を10重量%(全重量を基準とする。)と
なるように塗布してガラス裏打ポリイミドシート
を得た。 (b) 絶縁ワニスの調製 実施例1と同じ絶縁ワニスを用いた。 (c) 電機巻線の製造 上記(a)で得た絶縁基材を導体上に巻回して得た
巻線に上記(b)で得た絶縁ワニスを減圧含浸し、か
つ、実施例1と同様に硬化せしめて絶縁電機巻線
を得た。 この巻線につき、実施例1と同様にして耐湿性
および耐熱性を評価した。その結果を下記表に示
す。 比較例 2 (a) 絶縁基材の作成 実施例1で得たポリイミドシート及び多孔質焼
成マイカシートを重ねた後、エポキシ系樹脂を10
重量%(全重量を基準とする。)となるように塗
布してポリイミド裏打マイカシートを得た。 (b) 絶縁ワニスの調製 実施例1で用いた絶縁ワニスを使用した。 (c) 電機巻線の製造 上記(a)で得た絶縁基材を導体上に巻回した後、
上記(b)で得た絶縁ワニスを減圧含浸し、かつ、実
施例1と同様に硬化せしめて絶縁電機巻線を得
た。 この巻線につき、実施例1と同様にして耐湿熱
性を評価した。得られた結果を下記表に示す。 比較例 3〜4 下記表に示す組成のエポキシ―イソシアネート
系樹脂組成物を良く撹拌し褐色透明のワニスを用
い、他の絶縁基材、硬化条件は実施例1と全く同
様にしてワニスを含浸硬化して絶縁電機巻線を得
た。 この巻線につき、実施例1と同様にして耐湿熱
性を評価した。結果を下記表に示す。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 第1表から分かるように比較例5では吸湿試験
10サイクル後で絶縁抵抗が1200MΩとなり絶縁巻
線として使用不可である。また、浸水試験10サイ
クル後で絶縁抵抗が60MΩとなり使用不可とな
る。 以上の結果から明らかなように、イミド環を有
する重合体シートとガラスシートをシラノール基
含有シリコーン樹脂で一体化した絶縁基材あるい
はイミド環を有する重合体シートと多孔質マイカ
シートを高耐熱性エポキシ系樹脂で一体化した絶
縁基材を用い、エポキシ―イソシアネート系樹脂
を含浸ワニスとした電機巻線(比較例1及び2)
は、本発明の場合(実施例1〜7)に比べて耐湿
熱性が悪い。比較例1の場合は、マイカシート材
料がないために絶縁層間にワニス含浸が不十分で
あつたためであり、又比較例2の場合は、H種の
耐熱性を有するエポキシ系樹脂を接着剤として
も、270℃という高温下においてガスの発生が全
く回避できず、このガスの絶縁層外への逃散が行
なわれず、絶縁層内の発生ガス圧に抗しきれずに
剥離が生じたためと考えられる。又、比較例3及
び4の結果から、エポキシ―イソシアネート系樹
脂の組成が本発明における配合割合の範囲外であ
るとその硬化物の特性低下に基づく電機巻線の耐
湿熱性の低下が生じることがわかる。 以上のように、本発明によれば、270℃、95%
RHという高湿熱下において優れた絶縁特性を保
持する電機巻線が得られ、本発明の実施による実
利は極めて大であることが期待される。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 イミド環を有する重合体シートと多孔質マイ
    カシートとをシリコーン樹脂で貼合せた絶縁基材
    を導体上に巻回して絶縁層を形成し、その絶縁層
    に多官能性エポキシ化合物1当量に対して多官能
    性イソシアネート2.5〜25当量の割合で配合して
    なるワニスを含浸し、次いでそのワニスを硬化し
    て絶縁電機巻線を製造するにあたり、上記シリコ
    ーン樹脂としてシラノール基を含有するシリコー
    ン樹脂を用いることを特徴とする絶縁電機巻線の
    製造法。
JP6575578A 1978-06-02 1978-06-02 Manufacturing method of heat resisting wire for electric machine Granted JPS54157203A (en)

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JPS54157203A JPS54157203A (en) 1979-12-12
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5989702A (en) * 1994-08-15 1999-11-23 General Electric Canada Inc. Sandwich insulation for increased corona resistance

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS519201A (en) * 1974-07-12 1976-01-24 Hitachi Ltd Kaitenkidendotaino zetsuenhoho

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JPS519201A (en) * 1974-07-12 1976-01-24 Hitachi Ltd Kaitenkidendotaino zetsuenhoho

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