JPH0797526B2 - 耐熱電気絶縁線輪 - Google Patents

耐熱電気絶縁線輪

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JPH0797526B2
JPH0797526B2 JP62157523A JP15752387A JPH0797526B2 JP H0797526 B2 JPH0797526 B2 JP H0797526B2 JP 62157523 A JP62157523 A JP 62157523A JP 15752387 A JP15752387 A JP 15752387A JP H0797526 B2 JPH0797526 B2 JP H0797526B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、エポキシ樹脂系の熱硬化性樹脂組成物の主成
分を利用した回転電機などの高電圧耐熱電機絶縁線輪に
関する。
〔従来の技術〕
近年、絶縁処理技術の進歩は著しく、なかでも無溶剤型
熱硬化性樹脂含浸方式は、(1)熱放散性が良好であ
る、(2)耐湿性が優れている、(3)電気的信頼性が
高い、などの観点から車両用直流電動機、一般産業用直
流電動機などの過酷な条件下で使用する回転機製造分野
で急速に発展してきた。回転機コイル含浸用無溶剤型熱
硬化性樹脂に必要な基本条件は、(1)コイル含浸が容
易にできるように低粘度である(含浸時10ボアズ以
下)、(2)加熱硬化過程でボイド(空隙)を生じない
ように揮発分を発生しない、(3)電気的、機械的特性
が良好である、(4)絶縁基材との相性が良好である、
(5)長期熱劣化特性が良好である、(6)貯蔵安定性
が良好である、ことである。一般に樹脂の低粘度化と耐
熱性付与の間には分子構造的に相反する傾向があり、分
子設計が困難である。現在、回転機コイル含浸用無溶剤
型熱硬化性樹脂としては、例えば特公昭60−5210号公報
等に記載されているような汎用エポキシ樹脂と酸無水物
からなるエポキシ樹脂組成物が挙げられる。しかし、該
エポキシ樹脂組成物を含浸、硬化して製造した回転機コ
イルは、F種(155℃)以上で長時間使用すると機械
的、電気絶縁性が低下し始めるため、H種(180℃)以
上で用いることができない。一方、回転電機等の電機機
器の大容量化、小型軽量化が進むに従い、H種以上で連
続運転できるような絶縁システムの開発が強く望まれて
いる。
最近、耐熱性エポキシ樹脂としてグリシジルアミン型エ
ポキシ樹脂、ビフエニル型エポキシ樹脂、ビスフエノー
ルAのノボラック型エポキシ樹脂、 等が注目されている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
このうち、グリシジルアミン型エポキシ樹脂は低粘度で
コイル含浸用熱硬化性樹脂として適しているが、貯蔵安
定性が悪い上、長期熱劣化特性が悪いという欠点があ
る。一方、グリシジルアミン型エポキシ樹脂以外の耐熱
性エポキシ樹脂は比較的耐熱性は良好であるが、高融点
の固体であるという欠点があり、コイル含浸用熱硬化性
樹脂に使用する着想は今までに無かつた。
他方、180℃以上の高温で使われる電機絶縁線輪には、
無溶剤シリコーン樹脂、無溶剤ポリイミド樹脂、マレイ
ミド・エポキシ樹脂組成物などを使用した例があるが、
無溶剤シリコーン樹脂を使つた絶縁は機械的、電気的、
耐薬品的性能が劣るし、無溶剤ポリイミド樹脂を使つた
系は、粘度が高く、作業条件が困難であると同時に、製
造した電気絶縁線輪が機械的にもろく、実用性に乏しか
つた。また、マレイミド・エポキシ樹脂組成物は貯蔵中
に沈澱が生じたり、刺激臭がし労働安全衛生上問題があ
つたり、耐熱性が不十分といつた問題点があつた。いず
れも、汎用エポキシ樹脂系熱硬化性樹脂組成に比べ、格
段に高価で汎用性に欠ける欠点があつた。
本発明の目的は、低粘度化と高耐熱性という矛盾する特
性を両立させうる熱硬化性樹脂組成物、及びそれを利用
した高電圧耐熱電気絶縁線輪を提供することにある。
〔問題点を解決するための手段〕
本発明を概説すれば、本発明は耐熱電気絶縁線輪に関す
る発明であって、導体上に絶縁基材を巻回し、含浸樹脂
を含浸、硬化してなる耐熱電気絶縁線輪において、該含
浸樹脂が、(a)p−(2,3−エポキシプロポキシ)フ
ェニル基を3個以上含み、かつ下記一般式: で表される基を含む多官能エポキシ樹脂、(b)p−
(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル基を2個含む二
官能性エポキシ樹脂、及び(c)酸無水物硬化剤を含有
する樹脂組成物からなり、下記数式: 〔{使用する(b)のモル数}×{(b)の1モル中の
エポキシ基の数}〕÷〔{使用する(a)のモル数}×
{(a)の1モル中のエポキシ基の数}〕 で表される、使用するエポキシ樹脂中のエポキシ基の数
の比が1〜4であり、硬化前の50℃における粘度が10ポ
アズ以下、かつ硬化後の硬化物の耐熱温度指数が180℃
以上であることを特徴とする。
本発明者らは前記の点にかんがみ、高耐熱性と低粘度化
の両立を鋭意検討した。その結果、前記汎用エポキシ樹
脂組成物に、p−(2,3−エポキシプロポキシ)フエニ
ル基を3個以上含み、かつ下記一般式: で表される基を含む多官能エポキシ樹脂を添加すれば、
比較的低粘度で作業性良く電気絶縁線輪を作製でき、し
かも製作した電気絶縁線輪が180℃以上で使用可能なこ
とが分かり、本発明に至つた。
本発明においてp−(2,3−エポキシプロポキシ)フエ
ニル基を3個以上含み、かつ下記一般式: で表される基を含む多官能エポキシ化合物とは、p−
(2,3−エポキシプロポキシ)フエニル基を3個以上含
む化合物であれば特に制限は無い。そのような化合物と
しては例えば一般式 (式中、Rはアルキレン基又はアラルキレン基である)
で表される多官能エポキシ樹脂、例えば 1,1,3−トリス〔p−(2,3−エポキシプロポキシ)フエ
ニル〕ブタン、 1,1,2,2−テトラキス〔p−(2,3−エポキシプロポキ
シ)−フエニル〕エタン トリス〔p−(2,3−エポキシプロポキシ)フエニル〕
メタン 1,1,3,3−テトラキス〔p−(2,3−エポキシプロポキ
シ)−フエニル〕プロパン 1,1,3−トリス〔p−(2,3−エポキシプロポキシ)フエ
ニル〕プロパン あるいは などの三官能以上の多官能エポキシ化合物が用いられ
る。このうち、耐熱性と粘度の観点から 1,1,3−トリス〔p−2,3−エポキシプロポキシ)フエニ
ル〕ブタンが有用である。
また、本発明に用いられる二官能エポキシ樹脂として
は、例えばビスフエノールAのジグリシジルエーテル、
ビスフェノールFのジグリシジルエーテル、ビスフエノ
ールADのジグリシジルエーテル、2,2−ビス(4−ヒド
ロキシフエニル)ノナデカンのジグリシジルエーテル、
4,4′−ビス(2,3−エポキシプロピル)ジフエニルエー
テル、などがあり、二官能性エポキシ樹脂であれば特に
制限はない。このうち、特に耐熱性と粘度の観点からビ
スフエノールAのジグリシジルエーテルが有用である。
前記多官能エポキシ樹脂と二官能エポキシ樹脂との配合
割合は、多官能エポキシ樹脂1重量部に対し二官能エポ
キシ樹脂を0.1〜19重量部配合することが好ましい。多
官能エポキシ樹脂が多くなると固くもろくなる傾向にあ
り、逆に二官能性エポキシ樹脂が少なくなると粘度は低
下するが耐熱性が低くなる傾向にある。粘度と耐熱性と
の両立の観点から多官能エポキシ樹脂1重量部に対して
二官能性エポキシ樹脂が1重量部から9重量部が特に有
用である。すなわち、これを(b)/(a)の使用する
エポキシ樹脂中のエポキシ基の数の比で表すと1〜4に
相当する。
本発明において酸無水物硬化剤とは酸無水物であれば特
に制限は無い。そのような化合物としてはメチルヘキサ
ヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチ
ルテトラヒドロ無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル
酸、3−(若しくは4)−メチル−テトラヒドロ−無水
フタル酸、ナジック酸無水物、メチル−ナジック酸無水
物、ドデシル無水コハク酸、無水コハク酸、オクタデシ
ル無水コハク酸、無水マレイン酸、ベンゾフエノンテト
ラカルボン酸無水物などがあり、単独若しくはその混合
物が挙げられる。
一方、本発明における絶縁基材としては、ガラス織布、
アラミッドペーパー、ポリエステルあるいはアラミッド
の不織布、マイカーシート、アラミッド混抄紙、ポリエ
ステル、ポリイミド、ポリアミドイミドなどのフイル
ム、あるいはこれらの複合材などがある。これらはシー
ト状でもテープ状でも任意の形状で使用できる。
その他必要に応じて希釈剤として、モノエポキシ樹脂
類、例えばシクロヘキセンビニルモノオキシド、オクチ
レンオキシド、ブチルグリシジルエーテル、スチレンオ
キシド、フエニルグリシジルエーテル、o−ブチルフエ
ノールグリシジルエーテル、p−ブチルフエノールグリ
シジルエーテル、クレジルグリシジルエーテル、グリシ
ジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテルなどを
添加しても良い。しかし、一般に希釈剤は粘度を下げる
効果はあるものの、耐熱性も低下するので、少量に抑え
るべきである。
本発明において硬化触媒とは、エポキシ樹脂と酸無水物
との反応を加速させる働きがあれば特に制限がない。こ
のような化合物としては、例えばトリメチルアミン、ト
リエチルアミン、テトラメチルブタンジアミン、トリエ
チレンジアミンなどの3級アミン類、ジメチルアミノエ
タノール、ジメチルアミノペンタノール、トリス(ジメ
チルアミノメチル)フエノール、N−メチルモルホリン
などの各種アミン類、また、セチルトリメチルアンモニ
ウムブロマイド、セチルトリメチルアンモニウムクロラ
イド、ドデシルトリメチルアンモニウムアイオダイド、
トリメチルドデシルアンモニウムクロライド、ベンジル
ジメチルテトラデシルアンモニウムクロライド、ベンジ
ルジメチルパルミチルアンモニウムクロライド、アリル
ドデシルトリメチルアンモニウムブロマイド、ベンジル
ジメチルステアリルアンモニウムブロマイド、ステアリ
ルトリメチルアンモニウムクロライド、ベンジルジメチ
ルテトラデシルアンモニウムアセチレートなどの第4級
アンモニウム塩、2−メチルイミダゾール、2−エチル
イミダゾール、2−ウンデシルイミダゾール、2−ヘプ
タデシルイミダゾール、2−メチル−4−エチルイミダ
ゾール、1−ブチルイミダゾール、1−プロピル−2−
メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダ
ゾール、1−シアノエチル−2−メチルイミダゾール、
1−シアノエチル−2−ウンデシルイミダゾール、1−
シアノエチル−2−フエニルイミダゾール、1−アジン
−2−メチルイミダゾール、1−アジン−2−ウンデシ
ルイミダゾールなどのイミダゾール類、アミンとオクタ
ン酸金属塩例えば亜鉛塩との塩、1,8−ジアザービシク
ロ(5,4,0)−ウンデセン−7、N−メチルモルホリ
ン、N−メチルピペリジン、N−メチル−ピペラジン、
テトラメチルブチルグアニジン、トリエチルアンモニウ
ムテトラフエニルボレート、2−エチル−4−メチルテ
トラフエニルボレート、1,8−ジアザ−ビシクロ(5,4,
0)−ウンデセン−7−テトラフエニルボレートなどの
アミンテトラフエニルボレート、トリフエニルホスフイ
ン、トリフエニルホスホニウムテトラフエニルボレー
ト、アルミニウムトリアルキルアセトアセテート、アル
ミニウムトリスアセチルアセトネート、アルミニウムア
ルコラート、アルミニウムアシレート、ナトリウムアル
コラートなどが挙げられる。このうち、ボレート類、ア
ミンとオクタン酸金属塩との塩等が貯蔵安定性と耐熱性
の観点から望ましい。このような硬化触媒は、熱硬化性
樹脂組成物に対し、通常0.01〜10重量%添加するのが一
般的である。
なお、前記硬化触媒は、熱硬化性樹脂組成物に添加して
使用してもよいし、含浸に先立ちあらかじめ絶縁基材に
添加しておいてもよい。
〔実施例〕
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、
本発明はこれら実施例に限定されない。
なお例中で用いたエポキシ樹脂、硬化剤、硬化触媒の略
号は下記のとおりである。
YL−933:1,1,3−トリス〔p−(2,3−エポキシプロポキ
シ)フエニル〕ブタン。エポキシ当量 196。
YL−931:1,1,2,2−テトラキス〔p−(2,3−エポキシプ
ロポキシ)−フエニル〕エタン。エポキシ当量 192。
YL−932:1,1,3−トリス〔p−(2,3−エポキシプロポキ
シ)フエニル〕プロパン。エポキシ当量 198。
DER−7342:トリス〔p−(2,3−エポキシプロポキシ)
フエニル〕メタン。エポキシ当量 162。
BPAN:ビスフエノールAのノボラック型エポキシ樹脂。
エポキシ当量 198。
DER332:ビスフエノールAのジグリシジルエーテル。エ
ポキシ当量 175。
CEL2021:3,4−エポキシシクロヘキシルメチル−(3,4−
エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレート。エポキシ
当量 138。
EPC830:ビスフエノールFのジグリシジルエーテル。エ
ポキシ当量 180。
MHAC−P:メチルナジック酸無水物。酸無水物当量 17
8。
HN5500:メチルヘキサヒドロ無水フタル酸。酸無水物当
量 168。
HN2200:メチルテトラヒドル無水フタル酸。酸無水物当
量 166。
BTPP−K:トリフエニルブチルホスフインテトラフエニル
ボレート 2E4MZ−K:2−エチル−4−メチルイミダゾールテトラフ
エニルボレート TPP:トリフエニルホスフイン IOZ:2−エチル−4−メチルイミダゾールとオクタン酸
亜鉛塩との塩、 C11Z−AZ1NE:1−アジン−2−ウンデシルイミダゾール TEA−K:トリエチルアミンテトラフエニルボレート また各例における量は、重量部である。
なおまた、下記各例において、実施例1、2、6、11、
及び15は参考例である。
実施例1〜6,比較例1及び2 第1表記載の配合割合となるように多官能エポキシ樹脂
YL−933、二官能エポキシ樹脂DER−332及び硬化剤MHAC
−Pを混合し、よくかくはん加熱溶解した。この混合物
に硬化触媒BTPP−K−0.5重量%を添加し、よく混合し
た。このものの50℃における粘度は第1表に示すようで
あつた。この混合物を100℃/10時間+150℃/2時間+200
℃/10時間加熱して褐色透明の厚さ2mmの硬化物を得た。
この硬化物を2×50×50mmに切削し、耐熱温度指数を求
め、第1表に示した。なお、耐熱温度数はIEC−Pub.216
に準じて求めた。すなわち、2×50×50mmの大きさの硬
化物を、各々270℃、250℃、230℃に保つた空気循環式
恒温槽中に静置し、所定時間ごとにサンプルを取出し、
重量を測定して加熱減少率を測定した。前記加熱減量が
10重量%に達する時間を求め、これを寿命とした。次に
この寿命と絶対温度の逆数をプロットすると、いずれの
場合も直線関係が認められた。この直線を外挿し、寿命
が2万時間に達する温度を求め、耐熱温度指数とした。
なお、ワニスの耐熱性は通常この耐熱温度指数で判断し
ている。
第1表から分かるように、YL−933にDER−332を添加し
ていくと、単調に粘度が低下する。DER−332の配合量が
25%以上になるとその粘度が9.5ポアズ以下となりコイ
ル含浸が可能となる。(コイル含浸可能粘度は10ボアズ
以下)。一方、耐熱温度指数はDER−332を添加すると一
たん高くなり、極大値を経たのち低下する。
実施例7〜20 多官能エポキシ樹脂、二官能エポキシ樹脂及び硬化剤を
それぞれ第2表、第3表に示すように混合し、これに硬
化触媒BTPP−K0.5重量%添加し良くかくはんした。この
ものの50℃における粘度は第2及び3表に示すようで、
いずれも10ボアズ以下でコイル含浸可能である。この混
合物を100℃/10時間+150℃/2時間+200℃/10時間加熱
して褐色透明の硬化物を得た。この硬化物を2×50×50
mmの大きさに切削し、270℃の空気循環式恒温槽中に静
置し、所定時間ごとに取出し、重量を測定し加熱減量を
求めた。次に、加熱減量が10重量%に達するまでの時を
外挿し、第2及び第3表に示した。
第2表から、二官能エポキシ樹脂としてDER−332が優れ
ていることが分かる。また、硬化剤/エポキシ当量比
は、0.95が最も耐熱性が優れていることが分かる。更
に、硬化剤としては、MHAC−PとHN5500が耐熱性及び粘
度の点から優れている。
実施例21〜28 硬化触媒を第4表に記載したようにした以外は実施例7
と全く同一にして、第4表に示す結果を得た。
実施例29,比較例3 第1図に本発明の耐熱電気絶縁線輪の1列を断面図とし
て示す。第1図において、符号2はガラス裏打ちプリズ
レグマイカテープ、2は線輪を意味する。
第1図に示すようにガラス裏打ちプリプレグマイカテー
プ1を線輪2に1/2重巻きで4回巻回したのち、実施例
3又は比較例2の熱硬化性樹脂組成物を真空加圧含浸し
た。その後、100℃/10時間+150℃/2時間+200℃/10時
間加熱硬化させて、電気絶縁線輪を得た。
第2図にtanδの温度特性を、温度(℃、横軸)とtanδ
(%、縦軸)との関係のグラフとして示す。第2図にお
いて、Iは従来のF種絶縁(比較例3)の曲線、IIは上
記実施例29の絶縁の初期の特性曲線、IIIは上記実施例2
9の線輪を220℃で1000時間加熱後の特性曲線である。
第2図に示すように、従来絶縁(曲線I)に対して本発
明の熱硬化性樹脂組成物で処理した絶縁(曲線II)は、
高温にてtanδ値が極めて少なく、IIのカーブにおいて2
10℃のtanδ値がIのカーブにおける140℃のtanδの値
とほゞ同等であり、本発明における熱硬化性樹脂組成物
を含浸した電気絶縁線輪が高温特性に優れていることが
分かる。また、この電気絶縁線輪を220℃で1000時間加
熱後、その絶縁のtanδの温度特性を測定した。その結
果、第2図の曲線IIIに示すように、著しく絶縁が劣化
するようなことはなかつた。
また、第3図に本発明と従来の絶縁線輪の耐熱寿命を、
温度(℃、横軸)と耐熱寿命(h、縦軸)との関係のグ
ラフとして示す。第3図において、IVは従来のF種絶縁
(比較例3)の特性曲線、Vは上記実施例29の特性曲線
である。
第3図に示すように、米国規格IEEE、No.275に準拠した
モータレット試験による耐熱寿命おにおいても、第3図
直線IVで示した従来のF種絶縁に比べ、第3図直線Vで
示すこの実施例による絶縁は高い耐熱性を示し、180℃
以上で使用可能であることが分かつた。
実施例30 第1図に示すようにガラス裏打ちプリプレグマイカテー
プ1を線輪2に1/2重巻回したのち、実施例2〜実施例
6の熱硬化性樹脂組成物を真空加圧含浸した。その後10
0℃/10時間+150℃/2時間+200℃/10時間加熱硬化させ
て、電気絶縁線輪を得た。
第4図にtanδの温度特性を、温度(℃、横軸)とtanδ
(%、縦軸)とのグラフとして示す。第4図において、
VIaは実施例2の絶縁の初期の特性曲線、VIbは実施例3
の絶縁の初期の特性曲線、VIcは実施例4の絶縁の初期
の特性曲線、VIdは実施例5の絶縁の初期の特性曲線、V
Ieは実施例6の絶縁の初期の特性曲線である。第4図に
示すように実施例3〜5の熱硬化性樹脂組成物で処理し
た絶縁は、高温にてtanδ値が極めて少なく、優れてい
ることが分かる。
実施例31 第1図に示すようにガラス裏打ちプリプレグマイカテー
プ1を線輪2に1/2重巻回したのち、実施例13、実施例1
4、実施例16の熱硬化性樹脂組成物を真空加圧含浸し
た。その後100℃/10時間+150℃/2時間+200℃/10時間
加熱硬化させて、電気絶縁線輪を得た。
第5図にtanδの温度特性を、温度(℃、横軸)とtanδ
(%、縦軸)とのグラフとして示す。第5図において、
VIIaは実施例13の絶縁の初期の特性曲線、VIIbは実施例
14の絶縁の初期の特性曲線、VIIcは実施例16の絶縁の初
期の特性曲線である。第5図に示すように実施例13、実
施例14、実施例16の熱硬化性樹脂組成物で処理した絶縁
は、高温にてtanδ値が極めて少なく、優れていること
が分かる。
〔発明の効果〕
以上説明したように、本発明の樹脂併用熱硬化性樹脂組
成物は高耐熱性と低粘度化という相矛盾する特性を両立
させることができ、これを含浸ワニスとして得られた電
気絶縁線輪は、経済的で、しかも耐熱性が優れており、
180℃以上で連続使用可能な電気絶縁線輪である。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の耐熱電気絶縁線輪の1例の断面図、第
2図は本発明の1例及び比較例の線輪のtanδ温度特性
を示すグラフ、第3図は本発明の1例及び比較例の線輪
の耐熱寿命特性を示すグラフ、第4図は本発明の実施例
及び参考例の線輪のtanδ温度特性を示すグラフ、第5
図は本発明の実施例の線輪のtanδ温度特性を示すグラ
フである。 1:ガラス裏打ちプリプレグマイカテープ、2:線輪
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 芝田 信雄 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (72)発明者 豊田 伸一 茨城県日立市久慈町4026番地 株式会社日 立製作所日立研究所内 (56)参考文献 特開 昭61−65876(JP,A) 特公 昭61−59644(JP,B2) 特公 昭60−5210(JP,B2)

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導体上に絶縁基材を巻回し、含浸樹脂を含
    浸、硬化してなる耐熱電気絶縁線輪において、該含浸樹
    脂が、(a)p−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニ
    ル基を3個以上含み、かつ下記 一般式: で表される基を含む多官能エポキシ樹脂、(b)p−
    (2,3−エポキシプロポキシ)フェニル基を2個含む二
    官能性エポキシ樹脂、及び(c)酸無水物硬化剤を含有
    する樹脂組成物からなり、 下記数式: 〔{使用する(b)のモル数}×{(b)の1モル中の
    エポキシ基の数}〕÷〔{使用する(a)のモル数}×
    {(a)の1モル中のエポキシ基の数}〕 で表される、使用するエポキシ樹脂中のエポキシ基の数
    の比が1〜4であり、硬化前の50℃における粘度が10ポ
    アズ以下、かつ硬化後の硬化物の耐熱温度指数が180℃
    以上であることを特徴とする耐熱電気絶縁線輪。
JP62157523A 1987-06-26 1987-06-26 耐熱電気絶縁線輪 Expired - Lifetime JPH0797526B2 (ja)

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JP62157523A JPH0797526B2 (ja) 1987-06-26 1987-06-26 耐熱電気絶縁線輪

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