JPH0135248B2 - - Google Patents
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- JPH0135248B2 JPH0135248B2 JP57065876A JP6587682A JPH0135248B2 JP H0135248 B2 JPH0135248 B2 JP H0135248B2 JP 57065876 A JP57065876 A JP 57065876A JP 6587682 A JP6587682 A JP 6587682A JP H0135248 B2 JPH0135248 B2 JP H0135248B2
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Classifications
-
- F—MECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
- F23—COMBUSTION APPARATUS; COMBUSTION PROCESSES
- F23D—BURNERS
- F23D3/00—Burners using capillary action
- F23D3/02—Wick burners
Landscapes
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Combustion & Propulsion (AREA)
- Mechanical Engineering (AREA)
- General Engineering & Computer Science (AREA)
- Wick-Type Burners And Burners With Porous Materials (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】
本発明は石油ストーブ、石油コンロ等に広く利
用されている灯芯気化式の液体燃料燃焼装置に関
するものである。
用されている灯芯気化式の液体燃料燃焼装置に関
するものである。
従来、液体燃料を灯芯の毛管作用により吸上
げ、その先端部より気化させて燃焼させるこの種
の液体燃料燃焼装置にあつては、灯芯先端の燃料
気化部は燃焼中常に高温にさらされ、また酸素も
充分に介在する雰囲気にあるため、液体燃料の一
部が酸化、重縮合されてタール状物質が容易に生
成蓄積し、下記のような種々の欠点があつた。
げ、その先端部より気化させて燃焼させるこの種
の液体燃料燃焼装置にあつては、灯芯先端の燃料
気化部は燃焼中常に高温にさらされ、また酸素も
充分に介在する雰囲気にあるため、液体燃料の一
部が酸化、重縮合されてタール状物質が容易に生
成蓄積し、下記のような種々の欠点があつた。
生成したタール状物質が燃料気化部表面及び
内部の毛細管を閉塞し、燃料の吸上げや気化を
抑制し燃焼量の低下を招く。
内部の毛細管を閉塞し、燃料の吸上げや気化を
抑制し燃焼量の低下を招く。
燃焼量の低下によつて燃焼室における空気と
燃料のバランスが崩れ、不完全燃焼状態とな
り、有毒な一酸化炭素や臭気やススが大量発生
することになる。
燃料のバランスが崩れ、不完全燃焼状態とな
り、有毒な一酸化炭素や臭気やススが大量発生
することになる。
タール状物質の蓄積によつて燃料気化部の体
積(厚さ)が増大し、灯芯を下げての消火がで
きず危険な状態になる。
積(厚さ)が増大し、灯芯を下げての消火がで
きず危険な状態になる。
タール状物質が灯芯とこれを支持する金属部
との間に流入して両者を固着させ、上記の如く
灯芯の動作不能による危険状態を招く。
との間に流入して両者を固着させ、上記の如く
灯芯の動作不能による危険状態を招く。
またこれらの不具合を生ぜしめるタール状物
質の生成、蓄積は、燃料の一部が変質(例えば
高温あるいは直射日光下に長時間放置して酸化
物、過酸化物等が生成)している場合や、異種
の高沸点成分が混入(例えば灯油中に軽油、重
油、機械油、サラダ油等が混入)している場合
に著しく、短時間で生ずる。
質の生成、蓄積は、燃料の一部が変質(例えば
高温あるいは直射日光下に長時間放置して酸化
物、過酸化物等が生成)している場合や、異種
の高沸点成分が混入(例えば灯油中に軽油、重
油、機械油、サラダ油等が混入)している場合
に著しく、短時間で生ずる。
本発明はこれら従来の欠点を解消し、長時間に
渡つて燃料気化量の低下(燃焼量の低下)及びこ
れに追随して生じる一酸化炭素や臭気やスス等の
発生を防止して安定燃焼を確保し、安全性の優れ
た液体燃料燃焼装置を提供することを目的とする
ものである。
渡つて燃料気化量の低下(燃焼量の低下)及びこ
れに追随して生じる一酸化炭素や臭気やスス等の
発生を防止して安定燃焼を確保し、安全性の優れ
た液体燃料燃焼装置を提供することを目的とする
ものである。
この目的を達成するために本発明は、灯芯の燃
料気化部を、燃焼筒の内、外炎筒間によつて構成
された燃焼室に露出させるとともに、前記灯芯の
燃料気化部に対向する前記内、外炎筒壁の少なく
とも一方の周囲に上下方向に直線状に複数の空気
孔を配して空気孔例を複数列設け、前記空気孔列
直方に、複数の空気孔を横方向に密に設け、前記
空気孔列の最上段の空気孔径は前記空気孔列の他
の空気孔径よりも大とし、前記空気孔列の最上段
の空気孔に気孔炎を形成させたものである。この
構成によつて、定常燃焼中は、上下方向に直線状
に複数の空気孔を配した空気孔列の最上段の空気
孔径は空気孔列の他の空気孔径よりも大きい空気
孔から供給される空気に加えて下段部から供給さ
れた空気が合流することとなり、最上段部の空気
孔近傍において空気が多量となり、また空気孔列
直上の密な空気孔の気孔炎の燃焼熱によつて近傍
が高温となるから可燃域となる。従つて使用初期
には燃料ガス濃度が大きいにもかかわらず燃料気
化部対向壁である最上段の空気孔に小さく弱い気
孔炎が安定形成される。次に長期間の使用により
燃料気化部にタール状物質が生成蓄積してくる
と、燃料ガス濃度が低下すると共に燃料気化部及
び周囲温度が上昇するために最上段の気孔炎が大
きく強く形成されるようになる。この気孔炎の拡
大により増大した燃焼熱の大部分は燃料気化部に
供給されて気化を促進し燃料気化量(燃焼量)を
回復せしめると共にタール状物質を熱分解して除
去する作用も加わり、燃料気化量(燃焼量)の低
下を防止することとなる。また上記の様にタール
状物質が分解除去されるために燃料気化部の厚さ
の増大や金属部との固着も避けられ、灯芯の上下
操作に支障をきたすことも防止できる。
料気化部を、燃焼筒の内、外炎筒間によつて構成
された燃焼室に露出させるとともに、前記灯芯の
燃料気化部に対向する前記内、外炎筒壁の少なく
とも一方の周囲に上下方向に直線状に複数の空気
孔を配して空気孔例を複数列設け、前記空気孔列
直方に、複数の空気孔を横方向に密に設け、前記
空気孔列の最上段の空気孔径は前記空気孔列の他
の空気孔径よりも大とし、前記空気孔列の最上段
の空気孔に気孔炎を形成させたものである。この
構成によつて、定常燃焼中は、上下方向に直線状
に複数の空気孔を配した空気孔列の最上段の空気
孔径は空気孔列の他の空気孔径よりも大きい空気
孔から供給される空気に加えて下段部から供給さ
れた空気が合流することとなり、最上段部の空気
孔近傍において空気が多量となり、また空気孔列
直上の密な空気孔の気孔炎の燃焼熱によつて近傍
が高温となるから可燃域となる。従つて使用初期
には燃料ガス濃度が大きいにもかかわらず燃料気
化部対向壁である最上段の空気孔に小さく弱い気
孔炎が安定形成される。次に長期間の使用により
燃料気化部にタール状物質が生成蓄積してくる
と、燃料ガス濃度が低下すると共に燃料気化部及
び周囲温度が上昇するために最上段の気孔炎が大
きく強く形成されるようになる。この気孔炎の拡
大により増大した燃焼熱の大部分は燃料気化部に
供給されて気化を促進し燃料気化量(燃焼量)を
回復せしめると共にタール状物質を熱分解して除
去する作用も加わり、燃料気化量(燃焼量)の低
下を防止することとなる。また上記の様にタール
状物質が分解除去されるために燃料気化部の厚さ
の増大や金属部との固着も避けられ、灯芯の上下
操作に支障をきたすことも防止できる。
以下本発明の一実施例を添付図面に基づいて説
明する。
明する。
第1図に於て、1は燃焼筒で、円筒状の内炎筒
2、外炎筒3及び外筒4が略同心円状に配されて
おり、内炎筒2と外炎筒3間で燃焼室5が形成さ
れている。一方芯内筒6と芯外筒7間には芯押え
金具8に固定された円筒状の灯芯9が設けられ、
灯芯9の先端部は燃料気化部9aとして燃焼室5
に露出している。灯芯9は灯芯上下手段(図示せ
ず)によつて芯押え金具8と共に上下操作され
る。内炎筒2には空気孔2a、外炎筒3には空気
孔列3aおよび空気孔列の最上段の空気孔3b、
その上方には空気孔3c,3dがそれぞれ複数個
設けられている。第2図は本発明の一実施例にお
ける要部拡大図である。ここで外炎筒3の燃料気
化部9aに対向する外炎筒3の周面には、上下方
向に直線状に整列された複数の空気孔列3aが複
数個設けられ、またこの空気孔列3aの上方には
複数の空気孔を横方向に密に設けた空気孔3c更
に上方には各段毎に交互にずらして複数の空気孔
3dが設けられている。空気孔列3aの最上段の
空気孔3bの径は、空気孔列3aの他の空気孔径
よりも大にしている。また空気孔列3aにおける
上下方向の空気孔間隔xは、他部における上下方
向の空気孔間隔Yよりも小に設けている。
2、外炎筒3及び外筒4が略同心円状に配されて
おり、内炎筒2と外炎筒3間で燃焼室5が形成さ
れている。一方芯内筒6と芯外筒7間には芯押え
金具8に固定された円筒状の灯芯9が設けられ、
灯芯9の先端部は燃料気化部9aとして燃焼室5
に露出している。灯芯9は灯芯上下手段(図示せ
ず)によつて芯押え金具8と共に上下操作され
る。内炎筒2には空気孔2a、外炎筒3には空気
孔列3aおよび空気孔列の最上段の空気孔3b、
その上方には空気孔3c,3dがそれぞれ複数個
設けられている。第2図は本発明の一実施例にお
ける要部拡大図である。ここで外炎筒3の燃料気
化部9aに対向する外炎筒3の周面には、上下方
向に直線状に整列された複数の空気孔列3aが複
数個設けられ、またこの空気孔列3aの上方には
複数の空気孔を横方向に密に設けた空気孔3c更
に上方には各段毎に交互にずらして複数の空気孔
3dが設けられている。空気孔列3aの最上段の
空気孔3bの径は、空気孔列3aの他の空気孔径
よりも大にしている。また空気孔列3aにおける
上下方向の空気孔間隔xは、他部における上下方
向の空気孔間隔Yよりも小に設けている。
上記構成に於て、使用初期における定常燃焼中
は燃料気化部9a近傍の燃料ガス濃度が充分大き
く、また温度も低いために、通常気孔炎は形成さ
れ難い領域である。燃焼室5内の流れは下から上
への垂直方向の流れであり、下方の空気孔から流
入した空気は幾分拡散しながら直上方向へと流れ
る。従つて第3図Aに示すように縦方向の軸をず
らした気孔を配した場合には、空気の流れ(図中
F)は上方の空気孔に到達するまでに周囲の燃料
ガスと混合してしまい燃料気化部9aの対向部で
の気孔炎は形成され難く、形成したとしても不安
定で点滅等を生じる。本実施例では第3図Bの如
く上下方向に直線状に空気孔を配した空気孔列3
aを複数列設けているために、空気孔列3aの最
上段の空気孔3bで供給される空気に加えて下段
部の空気孔から供給された空気(空気の流れF)
が合流することとなり最上段部の空気孔3b近傍
において空気が多量となるから可燃域となる。ま
た更に空気孔列3aの上方には横方向に密なる空
気孔3cが設けてあり、空気孔3cから多量の空
気が供給されて空気孔3cにおいて安定した密な
る気孔炎が形成されることとなる。空気孔3cの
密なる気孔炎の燃焼熱によつて空気孔列の最上段
周壁および空気孔3bの近傍が高温となる。従つ
て前記の効果により使用初期は通常燃料ガス濃度
が大きく、温度が低い領域であるにもかかわらず
最上段空気孔3bで気孔炎が安定形成する。最上
段の空気孔3bの径は、空気孔列3aの他の空気
孔径より大とし、また空気孔列3aにおける上下
方向の空気孔間隔Xは他部における上下方向の空
気孔間隔Yよりも小としたことにより前記効果が
増大され更に安定した気孔炎を形成することがで
きる。次に第4図Aで示すように使用初期におけ
る気孔炎fは燃料ガス濃度が大きいために外炎筒
3内壁側に小さく弱く形成され、この状態で定常
燃焼となる。一方長期間使用により第4図Bに示
すように燃料気化部9aにタール状物質tが蓄積
してくると、熱料気化部9a及び周囲の温度も上
昇し、かつ空気孔3b近傍は燃料ガス濃度が低下
するため、燃料気化部9a側に大きく強い気孔炎
fが形成される様になる。わずかの燃料気化量の
低下によつて容易に気孔炎fの拡大を生じると共
に気孔炎fの拡大は燃料気化量の低下度合に合致
する。この気孔炎fは燃料気化部9aに対向する
位置にあるから、気孔炎fの拡大により増加した
燃焼熱の大部分を他へロスすることなく燃料気化
部9aに与えて気化を促進し燃料気化量を回復せ
しめると共に蓄積していたタール状物質tを熱分
解して除去する作用も加わり、燃料気化量の低下
を防止する。かくして燃料気化部9aに生成され
るタール状物質の量に応じて空気孔3bの気孔炎
fが燃料気化部9a側に拡大形成され、燃料気化
量の低下を抑制すると共に、タール状物質tの分
解除去が行われ、長期間に渡つて良好な燃焼を維
持することができる。なお本実施例においては、
空気孔列3a、の配置は外炎筒3側であるが、内
炎筒2側でも、あるいはその双方でも良く、いず
れも本発明の効果を損うものではない。ちなみに
石油ストーブを用い、燃料にはサラダ油0.1容量
%混合した灯油を使用して燃焼させた時の効果を
第5図に示す。従来のもの(実線A)では約10時
間で発熱量(Kcal/n)が定格の70%に減少し、
一酸化炭素や臭気の発生量が増大したが、本発明
実施例品のもの(実線B)では100時間燃焼させ
てもなお定格の90%以上の発熱量を維持してお
り、一酸化炭素や臭気の発生も殆んど見られなか
つた。また上記構成では、タール状物質tが分解
除去されるために、燃料気化部9aの厚さの増大
や、芯内筒6や芯外筒7等の金属部との固着も避
けられ、灯芯9の上下操作に支障をきたすことも
防止できる。また始動時の着火性や火まわり性も
損われることはない。この際、燃料気化部9aに
炭化水素の熱分解の触媒性を有する材質(例えば
シリカ―アルミナ等)を用いたり、アルカリ金属
化合物、MnO2.Cr2O3等の金属酸化物等をその表
面に介在させる等の手段を構じれば上記効果は更
に助長される。
は燃料気化部9a近傍の燃料ガス濃度が充分大き
く、また温度も低いために、通常気孔炎は形成さ
れ難い領域である。燃焼室5内の流れは下から上
への垂直方向の流れであり、下方の空気孔から流
入した空気は幾分拡散しながら直上方向へと流れ
る。従つて第3図Aに示すように縦方向の軸をず
らした気孔を配した場合には、空気の流れ(図中
F)は上方の空気孔に到達するまでに周囲の燃料
ガスと混合してしまい燃料気化部9aの対向部で
の気孔炎は形成され難く、形成したとしても不安
定で点滅等を生じる。本実施例では第3図Bの如
く上下方向に直線状に空気孔を配した空気孔列3
aを複数列設けているために、空気孔列3aの最
上段の空気孔3bで供給される空気に加えて下段
部の空気孔から供給された空気(空気の流れF)
が合流することとなり最上段部の空気孔3b近傍
において空気が多量となるから可燃域となる。ま
た更に空気孔列3aの上方には横方向に密なる空
気孔3cが設けてあり、空気孔3cから多量の空
気が供給されて空気孔3cにおいて安定した密な
る気孔炎が形成されることとなる。空気孔3cの
密なる気孔炎の燃焼熱によつて空気孔列の最上段
周壁および空気孔3bの近傍が高温となる。従つ
て前記の効果により使用初期は通常燃料ガス濃度
が大きく、温度が低い領域であるにもかかわらず
最上段空気孔3bで気孔炎が安定形成する。最上
段の空気孔3bの径は、空気孔列3aの他の空気
孔径より大とし、また空気孔列3aにおける上下
方向の空気孔間隔Xは他部における上下方向の空
気孔間隔Yよりも小としたことにより前記効果が
増大され更に安定した気孔炎を形成することがで
きる。次に第4図Aで示すように使用初期におけ
る気孔炎fは燃料ガス濃度が大きいために外炎筒
3内壁側に小さく弱く形成され、この状態で定常
燃焼となる。一方長期間使用により第4図Bに示
すように燃料気化部9aにタール状物質tが蓄積
してくると、熱料気化部9a及び周囲の温度も上
昇し、かつ空気孔3b近傍は燃料ガス濃度が低下
するため、燃料気化部9a側に大きく強い気孔炎
fが形成される様になる。わずかの燃料気化量の
低下によつて容易に気孔炎fの拡大を生じると共
に気孔炎fの拡大は燃料気化量の低下度合に合致
する。この気孔炎fは燃料気化部9aに対向する
位置にあるから、気孔炎fの拡大により増加した
燃焼熱の大部分を他へロスすることなく燃料気化
部9aに与えて気化を促進し燃料気化量を回復せ
しめると共に蓄積していたタール状物質tを熱分
解して除去する作用も加わり、燃料気化量の低下
を防止する。かくして燃料気化部9aに生成され
るタール状物質の量に応じて空気孔3bの気孔炎
fが燃料気化部9a側に拡大形成され、燃料気化
量の低下を抑制すると共に、タール状物質tの分
解除去が行われ、長期間に渡つて良好な燃焼を維
持することができる。なお本実施例においては、
空気孔列3a、の配置は外炎筒3側であるが、内
炎筒2側でも、あるいはその双方でも良く、いず
れも本発明の効果を損うものではない。ちなみに
石油ストーブを用い、燃料にはサラダ油0.1容量
%混合した灯油を使用して燃焼させた時の効果を
第5図に示す。従来のもの(実線A)では約10時
間で発熱量(Kcal/n)が定格の70%に減少し、
一酸化炭素や臭気の発生量が増大したが、本発明
実施例品のもの(実線B)では100時間燃焼させ
てもなお定格の90%以上の発熱量を維持してお
り、一酸化炭素や臭気の発生も殆んど見られなか
つた。また上記構成では、タール状物質tが分解
除去されるために、燃料気化部9aの厚さの増大
や、芯内筒6や芯外筒7等の金属部との固着も避
けられ、灯芯9の上下操作に支障をきたすことも
防止できる。また始動時の着火性や火まわり性も
損われることはない。この際、燃料気化部9aに
炭化水素の熱分解の触媒性を有する材質(例えば
シリカ―アルミナ等)を用いたり、アルカリ金属
化合物、MnO2.Cr2O3等の金属酸化物等をその表
面に介在させる等の手段を構じれば上記効果は更
に助長される。
以上の様に本発明の液体燃料燃焼装置は、通常
気孔炎が形成され難い領域である燃料気化部に対
向する内・外炎筒壁の少なくとも一方の周面に上
下方向に直線状に複数の空気孔を配した空気孔列
の最上段の空気孔で供給される空気に加えて下段
部から供給された空気が合流して最上段部の空気
孔近傍において空気が多量となることに加えて、
空気孔列の直上方の密に設けた空気孔の気孔炎の
燃焼熱によつて空気孔列の最上段部の空気孔周壁
や周辺雰囲気の温度が上昇して可燃域となり最上
段空気孔に気孔炎を安定形成できるものである。
この気孔炎は燃料気化部に生成されるタール状物
質の量に応じて燃料気化部側に拡大形成されて燃
料気化部に与える熱量の増加を得て気化を促進し
燃料気化量を回復せしめると共にタール状物質の
熱分解除去が行われ、長期間に渡つて燃料気化量
(燃焼量)の低下、及びこれに追随して生じる一
酸化炭素や臭気やススの発生を防止して安定燃焼
を確保し、安全性の優れたものである。
気孔炎が形成され難い領域である燃料気化部に対
向する内・外炎筒壁の少なくとも一方の周面に上
下方向に直線状に複数の空気孔を配した空気孔列
の最上段の空気孔で供給される空気に加えて下段
部から供給された空気が合流して最上段部の空気
孔近傍において空気が多量となることに加えて、
空気孔列の直上方の密に設けた空気孔の気孔炎の
燃焼熱によつて空気孔列の最上段部の空気孔周壁
や周辺雰囲気の温度が上昇して可燃域となり最上
段空気孔に気孔炎を安定形成できるものである。
この気孔炎は燃料気化部に生成されるタール状物
質の量に応じて燃料気化部側に拡大形成されて燃
料気化部に与える熱量の増加を得て気化を促進し
燃料気化量を回復せしめると共にタール状物質の
熱分解除去が行われ、長期間に渡つて燃料気化量
(燃焼量)の低下、及びこれに追随して生じる一
酸化炭素や臭気やススの発生を防止して安定燃焼
を確保し、安全性の優れたものである。
第1図は本発明の一実施例にかかる液体燃料燃
焼装置の一部分切断正面図、第2図はその要部拡
大図、第3図A,Bおよび第4図A,Bはその作
用説明図、第5図はその特性図である。 1……燃焼筒、2……内炎筒、2a……空気
孔、3……外炎筒、3a……空気孔列、3b……
最上段空気孔、3c……密なる空気孔、3d……
空気孔、4……外筒、5……燃焼室、9……灯
芯、9a……燃料気化部。
焼装置の一部分切断正面図、第2図はその要部拡
大図、第3図A,Bおよび第4図A,Bはその作
用説明図、第5図はその特性図である。 1……燃焼筒、2……内炎筒、2a……空気
孔、3……外炎筒、3a……空気孔列、3b……
最上段空気孔、3c……密なる空気孔、3d……
空気孔、4……外筒、5……燃焼室、9……灯
芯、9a……燃料気化部。
Claims (1)
- 【特許請求の範囲】 1 灯芯の燃料気化部を、燃焼筒の内、外炎筒に
よつて構成された燃焼室に露出させるとともに、
前記灯芯の燃料気化部に対向する前記内、外炎筒
壁の少なくとも一方の周面に上下方向に直線状に
複数の空気孔を配した空気孔列を複数列設け、前
記空気孔列の直上方に、複数の空気孔を横方向に
密に設け、前記空気孔列の最上段の空気孔径は、
前記空気孔列の他の空気孔径よりも大とし、前記
空気孔列の最上段の空気孔に気孔炎を形成させた
事を特徴とする液体燃料燃焼装置。 2 空気孔列における上下方向の空気孔間隔は、
他部における上下方向の空気孔間隔よりも小にし
たことを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の
液体燃料燃焼装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6587682A JPS58182008A (ja) | 1982-04-19 | 1982-04-19 | 液体燃料燃焼装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP6587682A JPS58182008A (ja) | 1982-04-19 | 1982-04-19 | 液体燃料燃焼装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS58182008A JPS58182008A (ja) | 1983-10-24 |
JPH0135248B2 true JPH0135248B2 (ja) | 1989-07-24 |
Family
ID=13299613
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP6587682A Granted JPS58182008A (ja) | 1982-04-19 | 1982-04-19 | 液体燃料燃焼装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPS58182008A (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4830985U (ja) * | 1971-08-17 | 1973-04-16 | ||
JPS576207A (en) * | 1980-06-11 | 1982-01-13 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | Combusting device for liquid fuel |
JPS5782607A (en) * | 1980-11-10 | 1982-05-24 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | Liquid fuel combustor |
JPS58108313A (ja) * | 1981-12-21 | 1983-06-28 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 液体燃料燃焼装置 |
-
1982
- 1982-04-19 JP JP6587682A patent/JPS58182008A/ja active Granted
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS4830985U (ja) * | 1971-08-17 | 1973-04-16 | ||
JPS576207A (en) * | 1980-06-11 | 1982-01-13 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | Combusting device for liquid fuel |
JPS5782607A (en) * | 1980-11-10 | 1982-05-24 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | Liquid fuel combustor |
JPS58108313A (ja) * | 1981-12-21 | 1983-06-28 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 液体燃料燃焼装置 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS58182008A (ja) | 1983-10-24 |
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