JPH0133302B2

JPH0133302B2 -

Info

Publication number: JPH0133302B2
Application number: JP56161478A
Authority: JP
Inventors: Ikuo Suzuki; Kunihiko Unno; Norio Oota
Original assignee: Toyoda Koki KK
Current assignee: Toyoda Koki KK
Priority date: 1981-10-09
Filing date: 1981-10-09
Publication date: 1989-07-12
Also published as: US4481739A; JPS5866660A

Description

【発明の詳細な説明】本発明は、工作物支持台の移動によつて搬送さ
れる工作物の、搬送方向と直交する方向に向く一
対の側面を、工作物支持台の両側に配設された一
対の砥石車によつて同時に研削加工するようにし
た研削加工装置、更に詳しくは、一対の側面を一
対の砥石車の外周面で研削加工するようにした研
削加工装置に関する。

航空機用ジエツトエンジンに使用されるタービ
ンブレードの取付部の外周面等を研削加工する従
来の研削加工装置は、水平方向に移動される工作
物支持台の両側に、外周面を加工すべき工作物の
形状に合せて整形した砥石車を鉛直軸線回わりで
回転可能に支持する一対の砥石台を設置し、この
一対の砥石台を工作物支持台側に切込んだ後、工
作物支持台を移動させることによつて、工作物支
持台上に取付けられた工作物の側面を研削加工す
るようにしていた。

しかしながら、研削箇所がタービンブレードの
取付部のように複雑な形状をしており、かつその
外周面の全体を研削加工する必要がある場合に
は、かかる装置を用いても一台の装置では研削箇
所の全ては加工できず、従来では、かかる研削加
工装置を複数台を設けるとともに、各装置におい
て砥石車を異なる形状に整形して異なる加工がで
きるようにし、これら複数の装置間を搬送装置で
連結して工作物を複数の装置のそれぞれで少しず
つ研削加工するようにしていたが、このようにす
ると、工作物の加工に必要な装置の数が増大する
だけでなく、各装置間で工作物を搬送する搬送装
置も必要となり、加工設備が非常に大形化して多
大なフロアスペースが必要になる問題があつた。

本発明はこのような従来の問題点に鑑みてなさ
れたもので、工作物支持台の両側に配設され、工
作物支持台に向つて進退される一対の可動台上の
それぞれに、複数の砥石車を軸架する旋回体を割
出可能に設けることにより、単一の加工装置にお
いて複数種類の加工を連続的に行なえるようにす
ることを目的とするものである。

以下本発明の実施例を図面に基づいて説明す
る。第１図において１０は、ベツド１１の上面中
央部において所定の送り方向へ移動可能に案内さ
れた工作物支持台であり、この工作物支持台１０
は、工作物支持台１０の送り方向に延在する送り
ねじ１２に螺合しており、この送りねじ１２はベ
ツド１１に固着された工作物送り用のサーボモー
タ１３によつて回転されるようになつている。こ
の工作物支持台１０上には、複数の割出台１５が
工作物支持台１０の送り方向に等間隔で配設され
ており、この複数の割出台１５は第２図に示され
ているように、割出台１５に固着されたウオーム
ホイール１６と、これに噛合するウオーム１７を
介して、工作物旋回用のモータ１８に連結され、
回転割出可能となつている。

そして、この複数の割出台１５上に、加工すべ
き工作物Ｗが所定の取付治具によつて取付けら
れ、工作物Ｗの加工箇所が割出台１５の上面から
上方に突出している。

また、前記工作物支持台１０上には、後述する
複数組の砥石車Ｇ１ａ，Ｇ１ｂ〜Ｇ４ａ，Ｇ４ｂ
をそれぞれ、整形する複数の整形ロール２０ａ〜
２０ｄが工作物支持台１０の送り方向に等間隔で
配設され、鉛直軸線回わりで回転可能に支持され
て、図略の駆動モータによつて回転駆動されるよ
うになつている。

一方、２１，２２は、工作物支持台１０の両側
に配設された一対の可動台であり、この一対の可
動台２１，２２は、ベツド１１上において工作物
支持台１０の送り方向と直交する切込方向に沿つ
て進退可能に案内支持され、この可動台２１，２
２の工作物支持台１０側の端部には、鉛直軸線回
わりで旋回可能に軸承された複数の砥石車Ｇ１ａ
〜Ｇ４ａ，Ｇ１ｂ〜Ｇ４ｂがそれぞれ割出可能に
設けられている。この一対の可動台２１，２２に
おける砥石車Ｇ１ａ〜Ｇ４ａ，Ｇ１ｂ〜Ｇ４ｂの
支持および割出機構と、可動台２１，２２の送り
機構は同一であり、以下その構成を可動台２１を
例にして説明する。

すなわち、第２図に示すように可動台２１の底
部には、可動台２１の進退方向に延在する送りね
じ２５と螺合するナツト部材２６が固着されてお
り、この送りねじ２５はベツド１１の左端部に取
付けられたサーボモータ２７の出力軸に連結さ
れ、サーボモータ２７の回転により可動台２１は
工作物支持台１０に向つて進退移動する。

この可動台２１の工作物支持台１０側端部の上
部と下部には、支持部２１ａ，２１ｂが工作物支
持台１０側へ突出しており、この支持部２１ａ，
２１ｂ間には、支持筒３０が鉛直軸線回わりで旋
回可能に軸承されている。そして、この支持筒３
０の外周には、第３図に示すように、外周全体に
円周方向の幅が略等しい６個の鉛直取付面を形成
した旋回体３１が上下動可能に嵌装されており、
この旋回体３１の軸線を挾んで対向する２対の取
付面には、砥石車Ｇ１ａ〜Ｇ４ａをそれぞれ下端
部に固着した砥石軸３２を鉛直軸線回わりで回転
可能に軸承する砥石車支持台３３ａ〜３３ｄが固
着されている。

また、残りの一対の取付面には、支持ブラケツ
ト３５ａ，３５ｂが取付けられ、この支持ブラケ
ツト３５ａ，３５ｂには、砥石車駆動用モータ３
６ａ，３６ｂが上向きで取付けられている。この
モータ３６ａ，３６ｂは、第３図において反時計
方向に位置する２個の砥石車支持台３３ａ，３３
ｂおよび３３ｃ，３３ｄに軸承された砥石車をそ
れぞれ駆動するものであり、モータ３６ａ，３６
ｂの出力軸に固着されたプーリ３７ａ，３７ｂ、
ベルト３８ａ，３８ｂおよび砥石車支持台３３ａ
〜３３ｄの砥石軸３２に固着されたプーリ４０ａ
〜４０ｄを介して動力が転達されるようになつて
いる。なお、３９ａ〜３９ｄはアイドラプーリを
示す。

次に上記旋回体３１を可動台２１に対して上下
動させる送り機構と、旋回体３１の割出機構につ
いて説明すると、前記支持筒３０の上下方向の略
中央には、軸線を挾んで対向する位置に上下方向
に所定の長さを有する長穴４１ａ，４１ｂが外側
から内側へ貫通して穿設されており、前記旋回体
３１には、この一対の長穴４１ａ，４１ｂを水平
方向に貫通する長穴４１ａ，４１ｂよりも若干幅
の狭い可動ブロツク４２が直径線上を貫通し、こ
の両端部が旋回体３１に係止されて支持筒３０と
旋回体３１とは一体的に回転するようになつてい
る。そして、この可動ブロツク４２は、支持筒３
０の軸芯部において鉛直方向に延在し、可動台２
１の上部に固着されたサーボモータ４３によつて
回転駆動される送りねじ４５に螺合しており、サ
ーボモータ４３の回転により旋回体３１は可動台
２１に対して上下移動する。

一方、前記支持筒３０の上端には、上端外周に
歯溝４６ａを刻設し、下端外周面に６個の割出溝
４７を等角度間隔で刻設した割出筒４６が固着さ
れており、この割出筒４６の歯溝４６ａには、割
出用のモータ４８によつて回転される割出歯車５
０が噛合し、前記支持筒３０を案内支持する可動
台２１に対して固定された上側支持スリーブ５１
には、先端係合部が前記割出差４７の一つに係入
して支持筒３０の位置決めを行なう位置決め軸５
２が割出筒４６の外周に向つて進退可能に案内さ
れ、位置決めシリンダ５３によつて進退されるよ
うになつている。また、前記旋回体３１の内周面
には、旋回体３１の上下移動量に応じた上下方向
長さを有する係合溝５５が、支持筒３０の軸線を
挾んで砥石車支持台３３ａ〜３３ｄの取付位置と
対向する４箇所に形成されており、支持筒３０の
この係合溝５５と対向する４位置には、ピストン
ロツド先端に形成したくさび状の係合部が支持筒
３０の外周から突出して係合溝５５に係合する補
助位置決めシリンダ５６が固設されている。

なお、５７は旋回体３１の重量を平衡させるた
めのバランスウエイトであり、このバランスウエ
イト５７は、両端が可動台２１に固着されたパイ
ロツトバー５８によつて上下動可能に案内され、
ロープ６０およびベアリング機構６１を介して可
動ブロツク４２に連結されている。

次に上記構成の研削加工装置の加工時における
動作を説明する。まず、加工開始時においては、
工作物支持台１０は第１図において２点鎖線で示
す工作物取付位置に位置決めされる。この状態で
研削加工すべき工作物Ｗを割出台１５に取付けた
後、作業者は図略の加工制御システムに加工開始
を指令する。

これにより、図略の加工制御システムの運転が
開始され、最初の加工に必要な砥石車の割出しが
行なわれる。この割出しは、数値指令データ等に
よつて指定された砥石車が工作物支持台１０と対
向する位置に来るまでモータ４８を付勢して割出
筒４６、支持筒３０および可動ブロツク４２を介
して旋回体３１を旋回させ、指定された砥石車が
割出されたことが図略の位置検出器からの信号で
確認された時点でモータ４８を無勢することで達
成され、この動作が完了すると、位置決めシリン
ダ５３および支持筒３０の軸線を挾んで加工位置
に割出された砥石車支持台と対向する側の補助位
置決めシリンダ５６が作動され、位置決め軸５２
が割出筒４６の割出溝４７に係入し、選択的に作
動された補助位置決めシリンダ５６のピストンロ
ツド先端が旋回体３１の係合溝に係入して旋回体
３１の内周面を支持筒３０の外方に押圧する。こ
れにより、支持筒３０は可動台２１に対して正確
に位置決めされ、旋回体３１は支持筒３０に対し
て正確に位置決めされることになり、この結果、
旋回体３１は可動台２１に対して正確な位置決め
が行なわれると同時に、加工位置と対向する位置
においては支持筒３０と旋回体３１との間のクリ
アランスが零となり、加工位置に割出された砥石
車支持台の支持剛性が向上する。

上記の説明は可動台２１における割出動作に関
するものであるが、この割出動作は可動台２２に
おいても同時に行なわれ、数値指令データによつ
て指定された砥石車が工作物支持台１０と対向す
る加工位置に割出される。

工作物がタービンブレードで、この取付部の外
周面を研削加工するものとすると、タービンブレ
ードの取付部は極めて複雑な形状をしているた
め、一対の砥石車だけでは全ての面を研削加工す
ることはできず、外周面を異なる形状に創成した
複数組の砥石車を順次加工位置に割出して加工を
行なうとともに、同一の砥石車を異なる高さに位
置決めして、共通の砥石車で複数の箇所を加工す
ることも必要となる。

すなわち、図示はしていないがタービンブレー
ドの一方の取付部の一対の側面には、工作物支持
台１０の移動方向に沿う断面波形状の溝が高さ位
置を異にして多数形成されている他、同じ面の高
さ方向に異なる位置には平面状の研削箇所があ
り、他の一対の側面には表面位置の異なる複数の
研削箇所が高さ方向に隣接して複数存在してい
る。また、タービンブレードの他方の端部に形成
された取付部の外側面にも、複数の平面状の研削
面が存在している。したがつて、砥石車Ｇ１ａ〜
Ｇ４ａおよびＧ１ｂ〜Ｇ４ｂの内、砥石車Ｇ１ａ
〜Ｇ４ａの外周面は、加工する箇所に応じてそれ
ぞれ異なる形状に整形されており、砥石車Ｇ１ｂ
〜Ｇ４ｂのそれぞれは、砥石車Ｇ１ａ〜Ｇ４ａの
それぞれと同一の形状に整形されている。

そして、前述の動作により、最初に加工する一
対の側面の最初の研削箇所に応じた砥石車が加工
位置に割出されることになる。また、このような
砥石車の割出動作が完了すると、砥石車の高さ調
整が必要な場合のみ両可動台２１，２２のサーボ
モータ４３が数値指令によつて回転されて両可動
台２１，２２に設けられた旋回体３１の上下位置
が調整され、加工位置に割出された砥石車の高さ
が加工箇所の高さに応じて数値指令データによつ
て指定された高さに位置決めされる。なお、この
場合シリンダ５６は一時的に不作動にされる。そ
して、この後、両可動台２１，２２の切込みを制
御するサーボモータ２７が数値指令データに従つ
て回転されて両可動台２１，２２が所定の切込前
進端まで移動され、この後工作物支持台１０がサ
ーボモータ１３の付勢によつて第１図において下
方側に移動される。これにより、工作物支持台１
０上の複数の工作物Ｗは、加工位置に割出された
一対の砥石車により、一対の可動台２１，２２と
対向する一対の側面が、クリープ研削によつて所
定の形状に加工される。

このようにして工作物Ｗの一対の側面加工が完
了すると、工作物支持台１０が第１図において下
方に位置する状態で、次に加工に必要な砥石車が
前記の場合と同様にして割出され、次の研削加工
の準備が行なわれる。そして、次に研削加工を行
なう加工箇所が異なる側面であれば、工作物回転
用のモータ１８を作動させて割出台１５を90度旋
回させた後、サーボモータ４３，２７を数値指令
データに応じて回転させて、砥石車の高さ調整と
切込前進端の位置調整を行つた後、工作物支持台
１０を第１図において上方に移動させて工作物Ｗ
の異なる一対の側面の加工を行なう。

また、同じ側面で前の加工では研削できなかつ
た高さ位置が異なり、表面形状も異なる箇所を研
削する場合には、砥石車の割出しと、高さ調整お
よび切込前進端の位置調整のみを行つた後、工作
物支持台１０を移動させることで研削加工が行な
われ、形状は同じで高さ位置と表面位置のみが異
なる加工箇所を加工する場合には、砥石車の高さ
調整と、切込前進端の位置調整のみを行つた後で
工作物支持台１０を移動させることで加工が行わ
れる。

このようにして、一対の可動台２１，２２に設
けられた複数の砥石車Ｇ１ａ〜Ｇ４ａ，Ｇ１ｂ〜
Ｇ４ｂによつて工作物Ｗの一端の研削加工が行な
われるが、加工箇所によつては片側の砥石車のみ
による研削も行なわれる。そして、一端部の加工
が完了すると、作業者により、工作物Ｗの上下が
反転され、他端部の研削加工が行なわれる。

このような動作の繰返しにより所定数の工作物
が加工されると、工作物支持台１０上に設けられ
た整形ロール２０ａ〜２０ｂにより、一対の可動
台２１，２２に設けられた複数の砥石車Ｇ１ａ〜
Ｇ４ａ，Ｇ１ｂ〜Ｇ４ｂの整形が行なわれる。こ
の整形動作は数値指令によつて、加工位置に割出
されている砥石車を整形ロール２０ａ〜２０ｂに
係合させることによつて行なわれるが、一対の可
動台２１，２２にそれぞれ設けられている砥石車
Ｇ１ａ〜Ｇ４ａおよびＧ１ｂ〜Ｇ４ｂの内、Ｇ１
ａとＧ１ｂ、Ｇ２ａとＧ２ｂ，Ｇ３ａとＧ３ｂ，
Ｇ４ａとＧ４ｂはそれぞれ同一の形状であるの
で、一対の砥石車を整形ロール２０ａ〜２０ｂの
両側から同時に係合させて一対の砥石車を同時に
整形することもできる。

以上述べたように本発明においては、工作物を
支持して所定の送り方向へ移動する工作物支持台
の両側に配設され、工作物支持台に向つて進退可
能な一対の可動台上のそれぞれに、複数の砥石車
を割出可能に設けたから、工作物の両側面を同時
に加工できて加工能率が高い上、１台の装置にお
いて複数種類の加工を連続的に行なうことがで
き、タービンブレードの取付部等、複雑な形状の
工作物の外周面を研削加工する場合でも、一台の
装置で研削加工が行なえる。従つて、かかる工作
物の研削加工を複数台の研削盤を用いて加工する
ものに比べて機械設備を大幅に小形化でき、設置
スペースも小さくて良い利点がある。

【図面の簡単な説明】

図面は本発明の実施例を示すもので、第１図は
研削加工装置の平面図、第２図は第１図における
―線断面矢視図、第３図は第２図における
―線断面矢視図である。１０……工作物支持台、１１……ベツド、１２
……送りねじ、１３……サーボモータ、２１，２
２……可動台、２６……送りねじ、２７……サー
ボモータ、３０……支持筒、３１……旋回体、３
３ａ〜３３ｄ……砥石車支持台、４２……可動ブ
ロツク、４３……サーボモータ、４５……送りね
じ、４６……割出筒、４８……割出用モータ、５
０……割出歯車、５２……位置決め軸、５３……
位置決め用シリンダ、５６……補助位置決め用シ
リンダ、Ｇ１ａ〜Ｇ４ａ，Ｇ１ｂ〜Ｇ４ｂ……砥
石車、Ｗ……工作物。

Claims

【特許請求の範囲】

１工作物を支持し送り機構により所定の送り方
向に向つて進退可能な工作物支持台を設けるとと
もに、この工作物支持台の送り方向と交差する方
向に移動可能で切込み機構により前記工作物支持
台に向つて進退される一対の可動台を前記工作物
支持台の両側に配設し、この一対の可動台のそれ
ぞれに、前記可動台の進退方向および前記工作物
支持台の進退方向のいずれとも直交する軸線回わ
りで旋回可能な旋回体を設置し、この一対の可動
台のそれぞれに設置された旋回体には、前記旋回
体の軸線と略平行な軸線回わりで回転される複数
の砥石車を軸架し、さらに前記可動台のそれぞれ
に、前記旋回体の旋回によつて前記複数の砥石車
の１つを前記工作物支持台と対向する位置に割出
す割出機構を設けたことを特徴とする研削加工装
置。