JPH0132799Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は電子機器内のシエルフに収容されたプ
リント基板の構造改良に係り、特に基板相互間の
干渉および妨害波による障害を排除するためのプ
リント基板の仕切り構造に関する。

最近の電子機器は益々小型化され、狭いシエル
フ内に高密度実装されたプリント基板が収容され
るため基板相互間の干渉や外部からの妨害波によ
る障害が随所に発生している。

本考案は上記シエルフに収容されたプリント基
板の上記障害を排除するための手段に関するもの
である。

〔従来技術〕

第３図はシエルフに収容された従来のプリント
基板の配線構造を示す斜視図である。

同図に示す如くシエルフ１には、外部装置へ接
続される外部用ケーブル５ａを持つた外部接続用
プリント基板３ａ（以下外部用基板と呼ぶ）と、
装置内部へ接続される内部用ケーブル５ｂを持つ
た内部接続用プリント基板３ｂ（以下内部用基板
と呼ぶ）とが収容され、これらプリント基板群３
は蓋板２によつて保護されている。１１はケーブ
ル５ａ及び５ｂのコネクタである。

そして外部用基板３ａに実装された外部用ケー
ブル５ａを介して侵入しようとする妨害波は、シ
エルフ１の外板部に設けた金属製のクランプ４に
よつてシールド層５′からシエルフ１を介して接
地回路１０へ逃がされる構造になつている。

しかし近年の装置は益々高密度実装化される傾
向にあり、必然的に外部接続ケーブル数も増加し
てきたため前記クランプ４を接続ケーブルの本数
に相当する個数だけ配設するのはスペースの関係
からも困難になつてきている。

〔考案が解決しようとする問題点〕

本考案はプリント基板相互間の干渉及び外部か
らの妨害波による障害を的確に解決し得るプリン
ト基板の仕切り構造を提供することを目的とする
ものである。

〔問題点を解決するための手段〕

上記問題点はプリント基板の端部に設けられ、
該基板の接地回路に接続された導電材料より成る
仕切り板と、該仕切り板上に配設されプリント基
板をシエルフに収容して蓋板を装着した際に該仕
切り板と蓋板とを接触させることによつてこれら
を電気的に接続する導電部材と、内部及び外部接
続用ケーブルのコネクタを実装するためのコネク
タ実装部とを具備してなるプリント基板の仕切り
構造の提供によつて解決される。

〔作用〕

本考案のプリント基板の仕切り構造によれば、
各基板がそれぞれ独立した仕切り構造を有し、且
つ該仕切り構造が全て電気的に接地される構成で
あるため、基板相互間の干渉並びに外部からの妨
害波による障害は的確に排除される。

〔実施例〕

以下本考案の実施例を図面によつて詳述する。

第１図は本考案によるプリント基板の仕切り構
造の一実施例を示す要部斜視図である。

但し全図を通じて同一符号は同一対象物を示す
ものとする。

第１図に示す如く本考案によるプリント基板の
仕切り構造は、シエルフ１に収容されたプリント
基板群３を保護する蓋板２側の端部に設けられ、
導電面６ａ及びコネクタ実装部６ｂを具備する仕
切り板６と、該仕切り板６の前記導電面６ａに配
設された導電部材８とによつて構成されている。

なお仕切り板６は導電性の良好な材料、例えば
銅板または黄銅板等で形成され、該仕切り板６の
導電面６ａ上に配設される導電部材８は導電性と
弾力性とを併せ持つ材料、例えば導電ゴム材等で
製作される。

また仕切り板６のコネクタ実装部６ｂに実装さ
れる外部用ケーブル５ａのシールド層５′は、コ
ネクタ１１を実装する際前記仕切り板６との間に
電気的導通を生じる構造になつているので、第３
図の従来例で説明したようなクランプ４を設けず
とも前記仕切り板６、導電部材８、蓋板２、シエ
ルフ１を介して的確に接地回路１０に接続される
ためクランプ４が必要となる。

このように本考案によるプリント基板の仕切り
構造を有するプリント基板群３は、シエルフ１に
収容された際プリント基板相互間の干渉並びに外
部ケーブル５ａを介して侵入する妨害波による障
害から完全に開放されて安定した動作を行うこと
になる。

第２図は導電部材の構造例を示す斜視図であつ
て、ａは導電ゴム製のスポンジを使用した例、ｂ
は導電ゴム製の成形品を使用した例を示す斜視図
である。

これら導電部材８ａ，８ｂはそれぞれ形状、構
造は異なるが共に導電性を有する弾性体部材、例
えば金属粉を包含した合成ゴム材等で製作され、
蓋板２との接触によつて仕切板６と蓋板２間に電
気的導通が生じる構造になつている。

以上述べた実施例の説明は主として外部接続用
プリント基板３ａを対象に行つたが、本考案は内
部接続用プリント基板３ｂに対しても同等に適用
される。

〔考案の効果〕

以上詳細に説明したように本考案によるプリン
ト基板の仕切り構造は、シエルフに収容された
個々のプリント基板を電気的に仕切り且つ外部か
ら侵入する妨害波を接地回路に導く仕切り板を設
けることによつて、プリント基板相互間の干渉と
外部からの妨害波による電気的障害とが同時に解
消されるといつた効果大なるものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるプリント基板の仕切り構
造の一実施例を示す要部斜視図、第２図は導電部
材の構造例を示す斜視図であつて、ａは導電ゴム
製のスポンジを使用した例、ｂは導電ゴム製の成
形品を使用した各実施例を示す斜視図、第３図は
シエルフに収容されたプリント基板の従来の配線
構造を示す斜視図である。 図中、１はシエルフ、２は蓋板、３はプリント
基板群、３ａは外部接続用プリント基板、３ｂは
内部接続用プリント基板、４はクランプ、５ａは
外部用ケーブル、５ｂは内部用ケーブル、６は仕
切り板、６ａは導電面、６ｂはコネクタ実装部、
８は導電部材、８ａは導電ゴム製のスポンジ、８
ｂは導電ゴム製の成形品、１０は接地回路、１１
はコネクタをそれぞれ示す。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シエルフに収容されたプリント基板相互間の干
   渉及び該基板に対する外部妨害波の影響を防止す
   るためのプリント基板の仕切り構造であつて、該
   仕切り構造は前記プリント基板の前記蓋板と対向
   する側の端部に設けられた導電性材料より成る仕
   切り板と、前記プリント基板を前記シエルフに収
   容して蓋板を装着した際に、前記仕切り板と該蓋
   板とを接触させる導電部材と、内部及び外部接続
   用各ケーブルのコネクタを実装するためのコネク
   タ実装部とを具備してなることを特徴とするプリ
   ント基板の仕切り構造。