JPH01322070A - 補強用長繊維の巻回装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は塔状構造物の外周囲にスパイラル状に補強用長
繊維を巻回するための装置に関する。

（従来の技術） 既設の柱を耐震補強するために柱の外周に補強用長繊維
を螺旋状に巻付ける装置については、本出願人の先願に
係る発明、例えば特願昭６１−１２２３５４号及び特願
昭６２−１３１６８０号がある。

すなわち、柱の外周に環状の固定フレームをジヤツキ、
アンカーボルト等の固定手段によって着脱自在に設置し
、この固定フレームの外周に環状の旋回フレームを旋回
自在に配設し、旋回フレームには補強用長繊維のボビン
を回転自在に軸支するとともにボビンから引き出された
補強用長繊維の巻付は案内をするブームを立設し、この
ブームには該旋回フレームの旋回に応じて該旋回フレー
ムをブームに沿って上下動させる昇降手段を係合させて
なるのである。

（発明が解決しようとする課題） したがって、足場を設けることなく既設の柱等の外周に
、繊維を巻き付けたボビンを自動的に旋回させ得るので
ある。

しかしながら、これを塔状構造物に適用するのは不利で
あった。柱の場合は、その高さが３ｍ前後であるのに対
し、塔状構造物の場合には巻回高さが１０ｍを越えるも
のもあるからである。

このような高い構造物に前述した従来例の如き装置を適
用すればブームが不安定であり、また構造物にブームの
支持をとることも必要になるのである。

本発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その
目的は超高構造物にも容易に適用することのできる取扱
い容易な補強用長繊維の巻回装置を提供するにある。

（課題を解決するための手段） 上記目的を達成するために、本発明に係る補強用長繊維
の巻回装置は、構造物の外周囲を囲繞する案内軌道を具
えた環状の外輪と、該構造物の上方から垂下して該外輪
を吊持する吊りワイヤーと、該ワイヤーを巻き上げ下げ
する昇降用ウィンチと、該外輪の上部または下部にあっ
て走行可能に該外輪で重畳担持した内輪と、該内輪を駆
動する動力と、該動力の出力回転軸によって回転するス
プロケットに噛合する該内輪円周方向に敷設したチェー
ン等による走行機構と、該内輪に回転自在に軸支した長
繊維繰り出し用のボビンとからなるのである。

（作　用） 内輪がボビンを伴って外輪の軌道上を走行するとともに
、外輪の高さ位置は昇降用ウィンチで吊りワイヤーを巻
き上げ又は巻き下げて変える。

したがって、内輪を旋回駆動する速度ならびに吊りワイ
ヤーを巻く昇降用ウィンチの巻き上げ下げ速さを選んで
補強用長繊維を構造物にスパイラル状に巻き付ける巻き
付はピッチ及び巻き付は速さを決め得る。

また、繊維を巻き付ける構造物の外径が下方と上方とで
差があり、この差が大きい場合には外輪の径が構造物の
最大外径を許容する大きさのみならず、内輪が外輪の内
側を走行する分のスペースをも許容するものであるなら
ば、外輪と構造物外周面との間隔が大きくなって取扱い
に不便をきたすが、内輪は外輪の上下の何れかに重畳し
て外輪と構造物の間隔は可能な限り近くなっている。

スプロケットの回転トルクを内輪のチェーンが受は止め
、内輪は外輪の案内軌道上を走行し、構造物外周囲を旋
回する。この旋回運動によりボビンの長繊維は構造物外
周に巻回される。

（実　施　例） 以下、本発明の好適な実施例について図面を参照にして
詳細に説明する。

第１図は構造物が煙突１である。その外周に炭素長繊維
２を巻き付ける巻回装置３の外輪平面を示す。また、第
２図にはその一部分の側面を示す。

既存煙突の耐震補強工法として、本出願人は先に煙突外
周に縦に炭素繊維織布を貼り付け、更にその外側にスパ
イラル状に炭素長繊維を巻回する方法を提案した。

本巻回装置３はその実施に最適と思わる。

この煙突１は下から上に漸次に外径が細くなる形状にな
っていて、これに補強用炭素長繊維（以下ＣＦと略記）
２を所要ピッチのスパイラル状に巻回するものである。

この巻回装置３は煙突１の外周囲を囲むように組んだリ
ング状の外輪４と外輪４の上面円周方向に敷設した軌道
５に走行輪５ａを具備して乗る内輪６を具える。

更に外輪４はその外周縁から上方へ一体的に延びる腕部
材７を１２０°の間隔で有し、それぞれの頂部には吊り
環８が固定しである。

そして更に、内輪６側には垂直に立設した支柱９の先端
に水平に回転自在に軸支した案内プーリー１０ならびに
約６０００本捏度のモノフィラメントの炭素長繊維をス
トランドにして、巻き付けたボビン１１がある。

即ち、ボビン１１のＣＦ２は内輪６の旋回に伴って案内
プーリー１０を経て煙突１の外周に繰り出し巻回される
ものである。

ボビン１１からＣＦ２を繰り出しながら煙突１の外周に
巻き付けるため、内輪６には予めチェーン１２又はラッ
クが円周方向に敷設してあり、このチェーン１２又はラ
ックに外輪４の腕部材７に装着した走行モータ１３の出
力軸と連動するスプロケット１４を噛合して内輪６を走
行モータ１３で走行旋回させる。

こうして、外輪４自体が吊り上げられても内輪６は外輪
４の軌道５上を旋回可能に担持されている。

上記外輪４を煙突１の外周囲に吊持するには、煙突１の
頂点に吊り枠１５を設置している。

吊り枠１５は煙突の半径方向に１２０°の間隔で延出す
る梁材で構成し、その先端に滑車１６を吊り下げている
。

滑車１６から鉛直方向へ垂下した地上位置に昇降用ウィ
ンチ１７を設置している。

外輪４を吊持する吊りワイヤー１８はウィンチ１７の巻
き取りドラムから鉛直上方へ延びて滑車１６にて下方へ
反転し、そのまま下方へ延びる途中を外輪４に取り付け
た吊り環８に係止している。

また、外輪４の横揺れを防止する目的でその腕部材７に
は短尺なパイプ製の誘導部材１９が垂直に配設してあり
、吊りワイヤー１８を昇降用ウィンチ１７から滑車１６
まで立ち上げる際、吊りワイヤー１８は上記誘導部材１
９内を通している。

内輪６を走行モータ１３で旋回走行させながら昇降用ウ
ィンチ１７で外輪４を漸次に上昇または下降させるので
ある。

なお使用する補強用長繊維は炭素繊維に限らず、ガラス
繊維、アラミド繊維等でもよい。内輪６の支持手段につ
いても外輪４に走行輪５ａを介して懸垂する重畳構成も
可能である。

（効　果） 本発明は以上説明したように構成されているので、次の
ような効果を奏する。

吊りワイヤーの昇降速度と内輪の走行旋回速度とを調整
できるので補強用長繊維の巻回ピッチを調整できるとと
もに、人力で施工する場合に較べて高所作業に伴う危険
を回避し、しかも大がかりな足場も必要とせず、作業工
数も著しく少なくなる。

また、構造物の外周囲を旋回するボビン等を支持するの
にブームを使用せず固定外輪を吊りワイヤーで吊持し、
その上側または下側にボビンを支持した走行可能な内輪
を重畳構成しているので、構造物の外壁に支持点をとら
ずに済み、この事は予め構造物の外周面に繊維織布や接
着剤を貼着乃至塗布しておくことも可能になり、施工性
に優れるとともに、構造物の外径変化が大きい場合にも
外輪と内輪とが同心円状に平行に並ぶよりも外輪と構造
物外周壁面との間隔を狭くすることができる。

したがって、外輪を支持した場合の安定性やボビン交換
時の作業に有利である。装置の平面積が小さくなってい
るからである。

【図面の簡単な説明】

図は何れも本発明の実施例に関し、第１図は巻回装置の
外輪を示す平面図、第２図は装置の一部の縦断面図であ
る。 １・・・・・・煙　突　　　　　　２・・・・・・炭素
長繊維３・・・・・・巻回装置　　　　　４・・・・・
・外　輪５・・・・・・軌　道　　　　　６・・・・・
・内　輪７・・・・・・腕部材　　　　　　８・・・・
・・吊り環９・・・・・・支　柱　　　　　　１０・・
・案内プーリー１１・・・ボビン　　　　　　１２・・
・チェーン１３・・・走行モータ　　　　１４・・・ス
プロケット１５・・・吊り枠　　　　　　１６・・・滑
　車１７・・・昇降用ウィンチ　　１８・・・吊りワイ
ヤー１９・・・誘導部材 特許出願人　　　　　　　株式会社　大　林　粗間　　
　　　　　三菱化成株式会社

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）構造物の最大外周囲を許容囲繞する案内軌道を具
   えた環状の外輪と、該構造物の上方から垂下して該外輪
   を吊持する吊りワイヤーと、該ワイヤーを巻き上げ下げ
   する昇降用ウインチと、該外輪の上部または下部にあっ
   て走行可能に該外輪で重畳担持した内輪と、該内輪を駆
   動する動力と、該動力の出力回転軸によって回転するス
   プロケットに噛合する該内輪円周方向に敷設したチェー
   ン等による走行機構と、該内輪に回転自在に軸支した長
   繊維繰り出し用のボビンとからなることを特徴とする補
   強用長繊維の巻回装置。