JPH01320987A - エリスリトール含有培養液からのエリスリトールの分離・回収方法 - Google Patents

エリスリトール含有培養液からのエリスリトールの分離・回収方法

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JPH01320987A
JPH01320987A JP63152118A JP15211888A JPH01320987A JP H01320987 A JPH01320987 A JP H01320987A JP 63152118 A JP63152118 A JP 63152118A JP 15211888 A JP15211888 A JP 15211888A JP H01320987 A JPH01320987 A JP H01320987A
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separating
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cation exchange
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (a)発明の目的 (産業上の利用分野) 本発明はエリスリトール生産菌の培養液から、培地に添
加された原料物質及び添加物質にもとづく各種不純物及
び副反応生成物等、たとえば各種の塩類、着色成分及び
各種の多糖類等を簡単に分離・除去して、高純度のエリ
スリトールを高い晶析収率で容易に分離・回収する方法
に関する。なお、本明細書に記載する「エリスリトール
」とは、正確には「メソ−エリスリトール」を意味する
ものであシ、このエリスリトールは甘味料、医薬品や工
業薬品等の中間体などとして有用なものである。
(従来の技術) 培養法によりエリスリトールを製造するためのエリスリ
トール産生菌としては、たとえばオーレオパシディウム
属(特開昭61−31091号公報、主な副反応生成物
はグリセリン)、モニリエラ・トメントサ・パール・ポ
リニス(%開昭60−110295〜8号公報、主な副
反応生成物はグリセリン及び炭素数5の糖アルコールと
してのりビトール)、キャンシダ・ゼイライデス(AT
CC15585)、トルロプシス・ファマタ(ATCC
1586) 等(特IJ昭49−118889号公報)
、キャンシダ・リポリティカ(米国特許筒3,756,
917号明細書)、及びトリボノブシス属、キャンシダ
属(特公昭47−41549号公報)等が知られている
従来、これらのエリスリトール産生菌を水性培地で培養
して得られた培養液からエリスリトールを高純度で分離
・回収するには、その前処理として、通常、培養液を活
性炭で脱色処理し、次いでイオン交換樹脂で脱塩、脱色
処理してから濃縮し。
冷却・晶析させていた。
ところが、エリスリトール産生菌の培養工程では、通常
、その培地にKH2PO4、yksO4、CaCl2、
K2SO4、cmso4、FeSO4、MnSO4、z
nSO4、(Nt(4)2I(PO4等の無機塩類が多
量に添加されるし、また窒素源として(NH4)2S0
4、尿素、NH4C2、(NI(4)2NO3等が、さ
らに栄養源としてコーン・ステイープリカー、大豆粉、
各種アミノ酸、イブトン、チアミン、酵母エキス等が多
量に添加される。特に、コーン・ステープリカーを用い
た場合には、培養液の着色が著しい。そのために、上記
の従来法は、培養液からこれらの各種の添加物にもとづ
く不純物を完全に除去し、脱色・脱塩するのに、多量の
活性炭やイオン交換樹脂や、さらにはそれらの再生用の
薬剤を必要とする欠点があった。
また、その培養工程では、副反応生成物として、たとえ
ばグリセリン、リビトール、多糖類等が生成するばかり
でなく、原料として結晶しょ糖や結晶ぶどう糖の代シに
、でん粉の酵素糖化法等で得られた精製ぶどう糖(これ
はぶどう糖含有軍が93〜97俤、残シが二糖類、三糖
類、及びそれ以上のオリコ9糖である。)を用いた場合
には、原料糖中に含まれている三糖類以上のオリゴ糖が
そのまま又はその反応生成物の形で培養液中に不純物と
して含まれてくる。そして、これらの各種の不純物は、
培養液の活性炭処理やイオン交換樹脂による脱色・脱塩
処理工程でも除去されないので、エリスリトールの晶析
収率を高めるための培養液の濃縮時に、これら不純物濃
度も上昇して、晶析をさせる濃縮液が水飴状になシ、エ
リスリトールの晶析速度を著しく低下させることになる
。そのために、上記の従来法はやむをえず、低濃度の濃
縮にとどめて晶析を行なわせざるをえず、ひいてはエリ
スリトールの晶析収率を著しく低下させる欠点があった
本発明者らは、さきに前記の従来法の欠点を改良する方
法として、エリスリトール生産菌を水性培地中で好気的
条件下で培養して得られた培養液から菌体を除去した上
澄液を、アルカリ金属型若しくはアンモニウム型の強酸
性カチオン交換樹脂を充填した分離塔に通し、次いで水
で溶離流出さ一ルを回収することを特徴とするエリスリ
トール含有培養液からエリスリトールを分離・回収する
方法を提案した(特願昭63−21347号)。この方
法は、エリスリトール生産菌の培養液から各種の不純物
及び副反応生成物など、たとえば各種の塩類、着色成分
及び各種の多糖類などを簡単に分離・除去して高純度の
エリスリトールを高い晶析率で分離・回収できる優れた
方法であるが、本発明者らのその後の研究によれば、こ
の方法において使用する分離剤としての前記の強酸性カ
チオン交換樹脂は長期間繰返して使用する間に分離性能
が次第に低下してくる欠点のあることが判明した。
(発明が解決しようとする問題点) 本発明は、本発明者らの発明に係る前記%願昭63−2
1347号において開示された方法の前記した欠点を改
良した方法を提供しようとするものである。
(b)発明の構成 (問題点を解決するための手段) 本発明者らは前記の問題点を改良するために研究を重ね
た結果、前記の強酸性カチオン交換樹脂を繰返し使用す
るときの分離性能の低下が、エリスリトール生産菌によ
って副生される成る徨の多糖類や蛋白質が樹脂表面に沈
着するために起るのではないかと推測し、この推測にも
とづいて分離性能の低下した樹脂を温アルカリ溶液で洗
浄したところ、低下した分離性能が容易に回復されるこ
とを見出し、本発明を完成したのである。
すなわち、本発明のエリスIJ トール含有培養液から
エリスリトールの分離・回収方法は、エリスリトール生
産菌を水性培地中で好気的条件下で培養して得られた培
養液から菌体を除去した上澄液を、アルカリ金属型若し
くはアンモニウム型の強酸性カチオン交換樹脂を充填し
た分離塔に通し、次いで水で溶離流出させ、その流出液
からエリスリトールを主成分として含有する画分を分取
し、該画分よりエリスリトールを回収する方法において
、上記の上澄液の通液と前記の水による溶離とを繰返す
ことによって分離性能の低下した前記の強酸性カチオン
交換樹脂を35〜100℃の温アルカリ溶液で処理して
分離性能を回復させ前記の分離に再使用することを特徴
とする方法である。
本発明の分離・回収方法は、エリスリトール生産菌を水
性培地中で好気的条件下で培養し得られた培養液から菌
体を除去した上澄液に対して、アルカリ金属型若しくは
アンモニア型の強酸性カチオン交換樹脂を分離剤とする
クロマトグラフ分離法を適用する方法であるが、その上
澄液は、予め硬度成分を除去し、かつ所定の濃度まで濃
縮しておくのが望ましい。
その上澄液の硬度成分の除去法(軟化処理法)としては
、通常、スルホン酸型の強酸性カチオン交換樹脂のNa
型のものを用い、このカチオン交換樹脂を充填した塔に
上澄液を通して上澄液中のCaイオンや陶イオンをNa
イオンと交換させて除き、C&型及び/又はMg型に変
ったカチオン交換樹脂をNaCt水溶液でNIL型に再
生させて繰返し使用する方法と、カルボン酸型の弱酸性
カチオン交換樹脂のNa型のものを用め、このカチオン
交換樹脂を充填した塔に上澄液を通して上澄液中の硬度
成分を同様にイオン交換させて除き、Ca及び/又はM
g型に変った同樹脂をHC2又はH2SO4等の強酸で
再生してH型にしたのち、NaOH水溶液を流してNa
型に戻してから繰返し再使用する方法とがある。
この二つの方法のうち、上記上澄液中の食塩濃度が、通
常、20〜300 meq/を程度と高いので。
このような全塩濃度の高い上澄液から硬度成分を完全に
除くには、カルダン酸型弱酸性カチオン交換樹脂のNI
L型のものを用いる方法の方がより好ましい。
次に本発明の方法における分離剤のアルカリ金属型若し
くはアンモニウム型の強酸性カチオン交換樹脂としては
、ジビニルベンゼン栗橋ポリスチレンスルホン酸型の強
酸性カチオン交換樹脂(架橋度4〜ICIのもの)のア
ルカリ金属型若しくはN1(4型のものが好ましく、特
にそのNa型のものが最も好ましい。
かかるアルカリ金属型若しくはアンモニウム型の強酸性
カチオン交換樹脂(以下、これを単に「分離剤」という
ことがある。)を充填した分離塔だ、上記の上澄液、好
ましくは硬度成分を除いた上澄液、より好ましくは硬度
成分を除き、かつ30〜70重′jik%の濃度(この
濃度は溶存物質濃度を意味する。)にまで濃縮した濃縮
上澄液を、分離剤体積に対して5〜20容量%量供給し
、次いで水で溶離流出させ、その流出液からエリスリト
ールを主成分とする画分を分取する。その際の分離塔温
度及び供給液の温度は50〜9・0℃、好ましくは60
〜80℃に保持する。この場合の分離塔等の温度が低く
すぎると分離塔内で微生物が増殖し1通液圧力の損失が
増大するし、かつチャンネリングの原因となり、分離能
力が低下する。
また、その温度が高すぎると培養液中に含まれる三糖類
以上のオリが糖の熱分解を起し、液の着色が著しくなる
。また、分離塔に供給する硬度成分を除いた濃縮液の濃
度が高すぎると、液粘度が上昇して分離性能が低下して
くるし、またその液濃度が低くすぎると、分離塔に供給
すべき液体績が増大し、それにともない溶離液としての
水の使用量が増大するので、分離塔に供給する上澄液濃
度は、上述のように溶存物質濃度として30〜70重i
%とするのが好ましい。さらに、分離塔に供給する濃縮
上澄液量が少ないと分離性能が向上するが、分離剤当り
の分離の生産性が低下してくるし、その濃縮上澄液iか
多すぎると分離性能が低下してくるので、分離塔へ供給
する1回当りの濃縮上澄液ftは分離剤体積に対して、
上述のように5〜20容量チとするのが望ましい。
なお、前記培地には、通常、前述のようににイオンや窒
素源としてのNH4イオン等の多量の塩が加えられるた
めに、これらのイオンは硬度成分の除去工程で一部がN
aイオンに置き換えられるにしても、なおこれらイオン
の大部分は分離塔に流入してくることになる。そのため
に、分離塔に最初はNa型のカチオン交換樹脂を充填し
ておいても、分離操作を繰り返す間に、Na型樹脂の一
部かに型やNH4型に変るが、分離性能上は格別の支障
を生じない。
このようにして、上澄液、好ましくは硬度成分を除き、
かつ所定の濃度に濃縮した上澄液を通し、次いで溶離液
、として水を通して、分離剤に吸着された溶存物質を逐
次に溶離流出させる。すると、まず塩類、着色成分及び
分子量の大きい多糖類が流出し、引続いて原料ぶどう糖
中に含まれていた三糖類以上のオリが糖及びグリセリン
以外の副反応生成物が流出し、さらに引続いてエリスリ
トール及びグリセリンが流出してくるから、その流出液
をエリスリトールの流出がはじまる時点の前後の二つの
画分に分けると、塩類、着色成分、副反応で生成する多
糖類、原料ぶどう糖中の三糖類以上のオリが糖及びその
副反応生成分等を含む前段の画分と、エリスリトールを
主成分としグリセリンを含む後段の画分とに、容易に分
割することができる。
たとえば、添付の第1図のAは、上記のような分離にお
いて分離塔から水によって溶離され離出してくる流出液
量と流出液の着色度との関係の一例を示したものであシ
、また第1図のBは、同流出液量と流出液中に含まれる
物質の種類及び濃度との関係の一例を示したものである
第1図のBかられかるように、培養液中の塩類、培養工
程でエリスリトール生産菌によって副生される多糖類、
及び培地に加えられた原料中に含まれていた高分子多糖
類(デキストリン等)などは、まず不明物質Iとして流
出し、次いで原料中に含まれる三糖類以上のオリが糖及
び培養工程で副生するグリセリン以外の副生成物などは
不明物…として流出してくる。また、エリスリトール及
び副生成物のグリセリンは、さらにおくれで流出してく
るので、エリスリトールの流出がはじまる時点で、それ
よυ前の画分と後の画分とに分画をすれば、エリスリト
ールを主成分としこれにグリセリン等が含まれた画分を
それ以外の成分から容易に分離することができる。
また、第1図のAから自明なように、着色成分の大部分
は前期に流出する流出液中に含まれてくるので、エリス
リトールを主成分とする画分には着色物質が殆んど含ま
れていないことになる。
ところで、本発明分離・回収方法を工業的に実施するに
は、上記の上澄液の分離剤への通液と分離剤からの水に
よる溶離とは、分離剤を充填した分離塔に対して前記の
通液と水による溶離とを繰返して行なわせることにより
実施することになるが、かかる通液と溶離とを長期間繰
返して行なわせると、分離剤の分離性能が次第に低下し
てくる。
本発明においてはかかる分離剤の分離性能の低下に対処
するために、繰返し使用することによって分離性能の低
下した分離剤(詳しくはアルカリ金属型若しくはアンモ
ニウム型の強力チオン交換樹脂)を温アルカリ溶液で処
理することにより分離性能を回復させて分離に再使用す
るものであり、この点が本発明の最大の特徴点である。
そのアルカリ溶液としては、水酸化ナトリウム、水酸化
カリウム等のアルカリ金属水酸化物、アンモニア等のア
ルカリ性物質の水酸化物があげられ、特に水酸化ナトリ
ウムが好ましい。
分離性能の低下した分離剤の温アルカリ溶液による処理
方法は、種々の方法で実施することができるが、通常は
分離塔に充填され九ままで分離剤を水洗してから、温ア
ルカリ溶液を供給してその温アルカリ溶液て分離剤を1
〜10時間浸漬しておく方法、或いは分離塔の頂部から
ポンプで温アルカリ溶液を供給して塔内液を押出し、塔
底よジアルカリ溶液の流出が始まった時点で、塔底流出
ラインをパージラインからアルカリ溶液タンクへ戻すア
ルカリ溶液ラインて切替え、温アルカリ溶液を1〜10
時循環させる方法で行なわせるのが、工業的実施におい
て有利な方法である。かかる温アルカリ溶液によって処
理をすれば、分離剤の表面に沈着している多糖類が容易
に溶解して除かへまた沈着している蛋白質も加水分解さ
れて除かれるので、分離剤の分離性能は容易に回復され
る。
その際のアルカリ溶液は、沈着物質の除去をなるべく短
時間に行なわせるために、35〜100℃、好ましくは
50〜80℃で、アルカリ金属水酸化物水溶液の場合濃
度が0.1〜15重量%、好ましくは0.5〜10重量
%のものを使用する。
そのアルカリ性物質としては、分離剤(すなわちアルカ
リ金属型若しくはアンモニウム型の強酸性カチオン交換
樹脂)におけると同一のイオン型のアルカリ性物質を用
いるのが1分離剤のイオン型に変化を生じさせないので
、温アルカリ溶液処理後の分離剤を水洗するだけで分離
操作に戻すことができ好ましい。
従来、有機物の沈着した強酸性カチオン交換樹脂は、酸
やアルカリ溶液で洗浄しても分離性能の回復効果が低い
とされていた(たとえば特開昭57−59641号公報
第3頁左上欄第13行〜右上欄第2行参照)、シかるに
、本発明においては分離性能の低下した強酸性カチオン
樹脂を温アルカリ溶液で処理するだけで分離性能を容易
に回復できるのであり、この効果は予想外の驚くべき効
果である。
上記のような分離操作を用いて分画して得られたエリス
リトールを主成分とする画分け、充分に着色成分及び塩
類等が除かれているから、そのまま濃縮して晶析を行な
わせると、容易に高純度のエリスリトールを高い晶析収
率で析出させて回収することができる。すなわち、上記
のエリスリトールを主成分とする画分け、通常、溶存物
質濃度として3〜30重量−程度の低い濃度のものであ
シ、かつ副反応生成物のグリセリンを含むものであるが
、この画分は濃縮して晶析を行なわせれば容易に高純度
のエリスIJ )−ル結晶を析出させることができる。
たとえば、同画分を溶存物質濃度が30〜85重量%に
なるまで濃縮してから、エリスリトールの種晶を加えて
徐冷しながら結晶を析出させる冷却晶析法、或いは同画
分を減圧下で30〜80℃の範囲内の一定温度で濃縮さ
せながら結晶を析出させる方法等の方法を用いれば、容
易に高純度のエリスリトール結晶を高い晶析収率で析出
させることができる。
なお、特に高純度のエリスリトール結晶を収得したい場
合には、前記のエリスリトールを主成分とする画分を活
性炭で脱色し、さらf常法にしたがってカチオン交換樹
脂塔、アニオン交換樹脂塔、及びカチオン交換樹脂とア
ニオン交換樹脂との両樹脂の混床塔で処理して完全に脱
塩したのち、上記したと同様の方法で濃縮・晶析を行な
わせると、より高純度のエリスリトール結晶を析出させ
ることができる。
上記したエリスリトール結晶を析出させた残シの母液中
には、副反応生成物のグリセリンが含まれているから、
このグリセリンは別途容易に回収することができる。
以下令白 このように、本発明の方法全開いれば、培地に添加した
各4U塩類、原料ぶどう糖中に含まれる二糖類以上のオ
リゴ糖、及び副反応等により生成したグリセリン以外の
各種副反応生成物等の上澄液中に含まれる不純物の大部
分は、着色成分をも含めて、溶離工程において分離塔か
ら初期に溶離流出する画分として、後期に溶離流出する
エリスリトールを主成分とする画分とに容易に分離でき
るので、そのエリスリトールを主成分とする画分はそれ
らの不純物の含有量の著しく少ない画分として得られる
。したがって、この後期の画分から工。
リスリトールを晶析させれば、母液としてパージされる
糖類及び糖アルコール量が著しく減少し、エリスリトー
ルの晶析収率が高くなるし、得られるエリスリトール結
晶の純度も高い。また、通液と溶離とを長期間繰返すこ
とにより分離性能の低下した分離剤は簡単な処理で分離
性能を回復させて引続き分離に使用できるから、同一の
分離剤を著しく長期間有効に使用できる。
上記説明においては、回分分離法について述べているが
、精製効果という点では一定量の濃縮上澄液を供給し、
次いで溶離水全供給することにより塩類、多糖類及びグ
リセリン以外の副反応生成を含む画分とエリスリトール
を含む画分に分離すればよいわけであり、アルカリ金属
型若しくはアンモニウム型の強酸性カチオン交換樹脂を
用いるかぎりにおいて、どのような分離操作法を用いて
も良い。即ち下記の実施例に記載されている方法に限定
されることなく、たとえばコロニアルシエが一社出願の
特開昭45−24807号公報、参松工業株式会社出願
の特開昭53−149870号公報、三菱化成−株式会
社出願の特開昭55−61903号公報等に記載の回分
分離法や米国U。
o、p社出願の米国特許第2985589号明細書記載
の擬似移動床方式による連続分離法等のような分離操作
法を採用してもよい。
(実施例) 以下に実施例をあげてさらに詳述する。
実施例1 原料ぶどう糖として純度96.8重t%(残シ3.2重
量%が1類以上のオリゴ糖)の精製ぶどうa!を用い、
このぶどう糖を純ぶどう糖として300IA、及び酵母
エキスt 6.71/l含む培地に、オーレオパッジラ
ム5N−042株を加え、30℃で72時間振とり培養
して得fc種培地1.51金、上記の原料ぶどう糖を純
ぶどう糖として400.9/l、コーン・ステイープリ
カー全67.9/l含み、−(が4.2の初期培地25
71に加え、温度35℃、通液量13 J/min 、
圧力0.5 kg/cm  、攪拌速度600rpmの
条件で培養したところ、95時間の培養でぶどう糖が全
くなくなったので、直ちに晴堡を停止し、加熱殺苗後遠
心分離により菌体全分離した。
得られた上澄液(約19.91)の分析結果は、エリス
リトールが2131/l 1グリセリンが17.5νl
、不明物Iが18 Ml 、不明物[が16 g/lで
あった。
この上澄液をダイヤイオンWK−20(三菱化成株式会
社商品名)のNa型樹脂を充填した塔に通して軟化処理
をしたのち、溶存物質a度が45重量%に々るまで濃縮
した。そのa酪液撞は約10.2!であった。
次いで、ダイヤイオンUBK−530(三菱化成株式会
社商品名)のNa型樹脂0.621を塔(in!径11
/4インチX高さ10100O+)に充填した分離塔を
用いて、上記の濃縮液及び水をそれぞれ0.49673
/brの一定の通液速度で75℃の温度で次の四段階に
分けて通液した。
第一段階: 前記の濃度45重量傅のa縮液70ゴを塔頂から供給し
、塔底から塔底流出液70rtrlを流出させ九。この
塔底流出液は前回の第四段階に引続き塔内液會塔底方向
に移動させることにより樹脂から溶離した液であるので
、エリスリトールを主成分とする画分である。
第二段階: 塔内成金塔底からポン!で塔頂に15.7分間(130
17分)循環させた。
第三段階: 塔頂から水1431111金供給し、塔底からの流出液
(143M)全パージした。この場合の塔底からの流出
液は、各種塩類、着色成分及び不明物■を含有する液で
あるので、前記のように・ぐ−ノした。
第四段階二 塔頂から水180ゴを供給し、塔底から1804の流出
液を取出した。この流出液はエリスリトールを主成分と
して含有する画分であるので、第一段階での塔底流出液
と混合した。
以上の四段階の処理を1サイクルとし、第四段階後には
再び第1段階に戻るサイクルを繰返してエリスリトール
を主成分とする画分を集液した。
この画分の分析結果は、エリスリトールが116j!/
l 、グリセリンが9.61773 、不明物■が2.
611/lであり、その脱塩率が95チ、脱色率が87
%、エリスリトール回収率が99.91不明物Hの除去
率が70%であった。
そして、上記の四段Ivを1サイクルとする操作を1日
に22.8サイクル繰返し、さらにかかる操作を95日
間繰返して、上記と同一条件で培養し、軟化処理し、濃
縮処理を行なった培養液をクロマトグラフ分離処理をし
たところ、95日目のクロマトグラフ分離処理で得られ
たエリスリトール画分の分析結果は、エリスリトールが
1151/l、グリセリンが9.61//l、不明物■
が6.11/l 、脱塩率が92チ、脱色率が85%、
エリスリトール回収率が99.0%、不明物除去率が3
0%であった。この分析結果を上記の新しい分離剤を用
りて得られたエリスリトールを主成分とする画分の分析
結果と比較すると、脱塩率、脱色率、エリスリトール回
収率での分離性能に大差が認められないが、不明物■の
除去率が30優に低下している。
そして、このような不明物…の除去率の低下は、晶析工
程における高純度エリス17 )−ルの回収率の低下を
ひき起こすことになるので、分離性能の低下した分離剤
を下記の方法で処理した。すなわち、前記のように95
日間繰返し使用して分離性能の低下した分離塔内の分離
剤を75℃の水で洗浄後、その分11HFに塔頂から温
度75℃、及び濃度4重量−の水酸化ナトリウム水溶成
金供給し、塔底から水酸化ナトリウムの流出が始まった
ら、その流出ラインを上記の温度及び濃度の水酸化ナト
リウム水溶液のタンクに戻すラインに切り替えアばζ て、2 l/hrで3時間上記の濃度及び濃度の水酸化
ナトリウム水溶液を循環させた。次いで、分離塔内をア
ルカリ分がなくなるまで水洗してから、再度、上記と同
様の培養液を同様に軟化、濃縮した上澄液を用いて上記
と同一の四段階のサイクルからなるクロマトグラフ分離
処理を行ない、得られたエリスIJ )−ルを主成分と
する画分の分析結果から得られ九脱塩率、脱色率、エリ
スリトール回収率及び不明物■の除去率を、前記の新し
い分離剤全周いた場合、及び前記の95日使用後の分離
剤を用いた場合のそれらと対比して示すと、表1のとお
りであった。繰返し使用することにより分離性能の低下
した分離剤は、水酸化す) IJウム水溶液処理によっ
て、新しい分離剤と殆んど同程度にまで分離性能が回復
したのは明らかである。
表   1 (c)発明の効果 本発明の方法は、分離性能の低下した強酸性カチオン交
換樹脂の分離性能を容易に回復させて再使用するので、
同一の強酸性カチオン交換樹脂を著しく長期間にわたっ
て連続使用して有利にエリスリトールを分離・回収する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
第1図のAは本発明の方法を実施する場合の分離塔から
水により溶離されて流出する流出液量と同流出液の着色
度との関係の一例を図示したものであり、また第1図の
Bは同流出液盪と同流出液中に含まれる物質の程類及び
その濃度との関係の一例を図示し九ものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1)エリスリトール生産菌を水性培地中で好気的条件下
    で培養して得られた培養液から菌体を除去した上澄液を
    、アルカリ金属型若しくはアンモニウム型の強酸性カチ
    オン交換樹脂を充填した分離塔に通し、次いで水で溶離
    流出させ、その流出液からエリスリトールを主成分とし
    て含有する画分を分取し、該画分よりエリスリトールを
    回収する方法において、上記の上澄液の通液と前記の水
    による溶離とを繰返すことによって分離性能の低下した
    前記の強酸性カチオン交換樹脂を35〜100℃の温ア
    ルカリ溶液で処理して分離性能を回復させ前記の分離に
    再使用することを特徴とするエリスリトール含有培養液
    からのエリスリトールの分離・回収方法。 2)アルカリ溶液が濃度0.1〜15重量%のアルカリ
    金属水酸化物水溶液である第1請求項記載のエリスリト
    ール含有培養液からのエリスリトールの分離・回収方法
JP63152118A 1988-02-02 1988-06-22 エリスリトール含有培養液からのエリスリトールの分離・回収方法 Expired - Lifetime JPH0734751B2 (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN116875640A (zh) * 2023-09-04 2023-10-13 诸城东晓生物科技有限公司 一种节能降耗生产赤藓糖醇的方法
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