JPH0131800B2 - - Google Patents

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JPH0131800B2
JPH0131800B2 JP59111090A JP11109084A JPH0131800B2 JP H0131800 B2 JPH0131800 B2 JP H0131800B2 JP 59111090 A JP59111090 A JP 59111090A JP 11109084 A JP11109084 A JP 11109084A JP H0131800 B2 JPH0131800 B2 JP H0131800B2
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JP
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zeolite
aluminum
framework
cation
group
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JP59111090A
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JPS6069196A (ja
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Jozefu Peretsuto Rejisu
Jon Hinchii Richaado
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Union Carbide Corp
Original Assignee
Union Carbide Corp
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Publication of JPH0131800B2 publication Critical patent/JPH0131800B2/ja
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C10PETROLEUM, GAS OR COKE INDUSTRIES; TECHNICAL GASES CONTAINING CARBON MONOXIDE; FUELS; LUBRICANTS; PEAT
    • C10GCRACKING HYDROCARBON OILS; PRODUCTION OF LIQUID HYDROCARBON MIXTURES, e.g. BY DESTRUCTIVE HYDROGENATION, OLIGOMERISATION, POLYMERISATION; RECOVERY OF HYDROCARBON OILS FROM OIL-SHALE, OIL-SAND, OR GASES; REFINING MIXTURES MAINLY CONSISTING OF HYDROCARBONS; REFORMING OF NAPHTHA; MINERAL WAXES
    • C10G11/00Catalytic cracking, in the absence of hydrogen, of hydrocarbon oils
    • C10G11/02Catalytic cracking, in the absence of hydrogen, of hydrocarbon oils characterised by the catalyst used
    • C10G11/04Oxides
    • C10G11/05Crystalline alumino-silicates, e.g. molecular sieves
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B01PHYSICAL OR CHEMICAL PROCESSES OR APPARATUS IN GENERAL
    • B01JCHEMICAL OR PHYSICAL PROCESSES, e.g. CATALYSIS OR COLLOID CHEMISTRY; THEIR RELEVANT APPARATUS
    • B01J29/00Catalysts comprising molecular sieves
    • B01J29/04Catalysts comprising molecular sieves having base-exchange properties, e.g. crystalline zeolites
    • B01J29/06Crystalline aluminosilicate zeolites; Isomorphous compounds thereof
    • B01J29/08Crystalline aluminosilicate zeolites; Isomorphous compounds thereof of the faujasite type, e.g. type X or Y
    • B01J29/084Y-type faujasite

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Oil, Petroleum & Natural Gas (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Catalysts (AREA)
  • Production Of Liquid Hydrocarbon Mixture For Refining Petroleum (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Silicates, Zeolites, And Molecular Sieves (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
〔発明の属する技術分野〕 本発明は、接触分解触媒及びその使用方法に関
するものである。この分解触媒は、本出願人に係
る1981年10月28日付け出願の米国特許出願第
315853号明細書に記載した新規なゼオライトアル
ミノケイ酸塩から誘導される。 〔従来技術とその問題点〕 接触分解触媒を取扱う従来技術は数多く存在
し、基本的目標は熱分解触媒として使用するため
の改変ゼオライトの製造である。従来技術は、触
媒の活性及び安定性を改善しうる種々の方法を取
扱う傾向がある。 ゼオライトの水蒸気及び熱安定性は、低レベル
のアルカリ金属含有量と約24.45Å未満の単位セ
ル寸法とを有するゼオライトを使用して改善しう
ることが開示されている〔米国特許第3293192号
及び再発行特許第28629号(米国特許第3402996号
の再発行)〕。 さらに、水素型又はアンモニウム型のゼオライ
トを約800゜〜約1500〓の範囲の温度にてH2Oで処
理し、次いで水蒸気及び水処理したゼオライトを
稀土類金属陽イオンであつてもよい陽イオンによ
り陽イオン交換しうることも開示されている(米
国特許第3591488号)。この方法は、ゼオライトの
シリカ対アルミナのモル比及び欠陥構造を増大さ
せる。 フオージヤサイト型ゼオライトに対する触媒活
性を改善する目的でなされた他の方法が米国特許
第4224188号公報に開示されており、ここで出願
人はフオージヤサイト型ゼオライトの改善された
触媒活性がゼオライトを先ずアルミニウム交換し
かつ次いでアンモニウム交換すれば得られること
を開示している。アンモニウム交換をアルミニウ
ム交換前に行なえば活性又は熱安定性における改
善が見られなかつたことは注目に値する。これ
は、Y型ゼオライトの水素型がアルミニウム交換
されると熱水処理に対し不安定となることを教示
しているケー・エム・ワング等の文献〔ジヤーナ
ル・キヤタリスト、第24巻、第262頁(1972)〕と
一致する。 米国特許第4219466号公報は、ゼオライトを含
むシリカ―アルミナヒドロゲルのイオン交換(ア
ンモニウム、アルミニウム及び稀土類陽イオン)
が、改善された特性を有する触媒を与えることを
開示している。アルミニウム交換された物質に関
する例が示すところでは、アルミニウム交換は触
媒として改善を示さなかつた。 本出願人に係る米国特許出願明細書には、1981
年10月28日付け出願の米国特許出願第315853号明
細書に開示したゼオライトLZ―210から誘導され
る改良分解触媒が開示されている。 〔発明の目的〕 本発明の目的は、A族イオン交換されたLZ
―210型改良触媒及びその使用方法を提供するこ
とである。 〔発明の要点〕 低沸点炭化水素を生成するための原油供給原料
の接触分解方法は、前記供給原料をゼオライトア
ルミノケイ酸塩と接触させることからなり、この
ゼオライトアルミノケイ酸塩は脱水状態において
式: (0.85-1.1)M2/oO:Al2O3:xSiO2 〔式中、Mは“n”の原子価を有する陽イオンで
あり、xは6.0よりも大きい値を有する〕 の酸化物のモル比を有し、少なくとも表Aのd―
間隔を有するX線粉末回折像を有し、骨格SiO4
四面体の形態で結晶格子中に外来ケイ素原子を有
し、さらに前記アルミノケイ酸塩はA族の陽イ
オンでイオン交換されていることを特徴とする。
さらに、A族交換されたLZ−210は、有効量の
水蒸気の存在下で有効温度にて有効時間にわたり
加熱することができ、かつ(又は)A族以外の
多価陽イオン、たとえば稀土類でイオン交換して
触媒組成物を与えることもできる。 本発明は新規な接触分解触媒、その製造方法及
び接触分解法におけるその使用方法に関するもの
である。 本発明の接触分解触媒は、1981年10月28日付け
出願の米国特許出願第315853号におけるLZ―210
と命名した新規な種類のゼオライトアルミノケイ
酸塩から誘導される(この出願を参考のためここ
に引用する)。 今回、LZ―210をA族の陽イオンでイオン交
換すると、接触分解触媒として使用した場合に改
善された触媒安定性を有しかつしたがつて分解触
媒組成物に使用した場合に長触媒寿命を有すると
思われるゼオライトが得られることを突き止め
た。 本発明の触媒は、A族陽イオンを含有する溶
液でイオン交換されたLZ―210組成物を示すた
め、本明細書中においては単に参照の目的でLZ
―210―Aと記載する。他の成分及び処理工程を
LZ―210―Aと共に最終的接触分解触媒を提供す
ることができ、このような他の成分及び(又は)
処理工程の例につき後記する。 LZ―210―A組成物は、上記米国特許出願第
315853号明細書に記載されたLZ―210を用いて製
造され、このLZ―210の一般的説明は次の通りで
ある: LZ―210 アルミノケイ酸塩は、脱水状態において酸化物
のモル比で表わして式: (0.85-1.1)M2/oO:Al2O3:xSiO2 〔式中、Mは“n”の原子価を有する陽イオンで
あり、“x”は6より大きい値、好ましくは7.0よ
り大きい値を有する〕 の化学組成を有し、少なくとも下記表Aに示した
d―間隔を有するX線粉末回折像を有し、かつ
SiO4四面体の形態でその結晶格子中に外来ケイ
素原子を好ましくは10000A3当り少なくとも1.0の
平均量で有する。ここで、「外来ケイ素原子」と
いう用語は、合成したままの形態のアルミノケイ
酸塩の構造中に他の外来ケイ素源から導入された
ケイ素原子を表わすために使用されている。 ここに参照する目的で、骨格組成は骨格四面体
TO2のモル分率として最もよく表わされる。出発
ゼオライトは式: (AlaSibz)O2 〔式中、”a”は骨格中のアルミニウム四面体の
モル分率であり、“b”は骨格中のケイ素四面体
のモル分率であり、□印は欠陥部位を示し、か
つ”z”はゼオライト骨格における欠陥部位のモ
ル分率である〕 として表わすことができる。多くの場合、出発ゼ
オライトに関する「z」の値は0であり、欠陥部
位は簡単に式から除去される。数値上、値a+b
+zの合計は1である。 フルオロケイ酸塩処理のゼオライト生成物は、
骨格四面体(TO2)のモル分率として表わして
式: 〔Al(a-N)Sib+(N-z)z)O2 〔式中、Nは処理の間に骨格から除去されたアル
ミニウム四面体のモル分率として定義され、aは
出発ゼオライトの骨格中に存在するアルミニウム
四面体のモル分率であり、bは出発ゼオライトの
骨格中に存在するケイ素四面体のモル分率であ
り、zは骨格中の欠陥部位のモル分率であり、
(N−△z)はフルオロケイ酸塩処理から生ずるケ
イ素四面体におけるモル分率増加であり、△z
この処理から生ずるゼオライト骨格における欠陥
部位のモル分率の正味変化、すなわち△z=z(生
成物ゼオライト)−z(出発ゼオライト)である〕
を有する。任意所定のゼオライトに関する。「欠
陥構造係数」という用語は、ゼオライトのz値に
相当する。出発ゼオライトと生成物ゼオライトと
の間の欠陥構造係数における正味変化は△zに等
しい。数値上、これら数値の合計は式: (a−N)+〔b+(N−△z)〕xz=1 によつて示される。 上記LZ―210組成物の下位分類、すなわち
SiO2/Al2O3の高モル比と低い欠陥構造係数とを
有することを特徴とするもの(以下に説明する)
は、骨格四面体のモル分率として表わして式: 〔Al(a-N)Sib+(N-z)z〕O2 〔式中、Nは出発ゼオライトの骨格から除去され
たアルミニウムのモル分率である〕 の化学組成を有すると規定することができ、 b+(N−△z)/a−Nは6より大きい値、好ましく
は 7.0より大きい値を有し、欠陥構造係数△zの変化
は0.08未満、好ましくは0.05未満であり、骨格中
のケイ素含有量増加(N−△z)/Nは少なくとも0.5 であり、一価の陽イオンとして表わした陽イオン
当量M+/Alは0.85〜1.1であり、かつX線粉末回
折像により示したY型ゼオライトの特徴的結晶構
造は少なくとも下記表Aに広義に示したd―間隔
を有する。 表 A d(A) 強 度 14.3−13.97 極めて強い 8.71− 8.55 中庸 7.43− 7.30 中庸 5.66− 5.55 強い 4.75− 4.66 中庸 4.36− 4.28 中庸 3.75− 3.69 強い 3.30− 3.23 強い 2.85− 2.79 強い 上記のゼオライトLZ―210は、24.61Å未満の
立方単位セル寸法a0と、25℃かつ4.6トールの水
蒸気圧においてゼオライトの無水重量当り少なく
とも20重量%の水蒸気に対する吸着容量と、好ま
しくは100トールかつ−183℃において少なくとも
25重量%の酸素吸着容量とを有する。 LZ―210は、約3若しくはそれ以上のSiO2
Al2O3モル比を有するゼオライトから骨格アルミ
ニウムを除去しかつその代りに出発ゼオライトに
対し外来源からのケイ素を置換する方法により製
造することができる。この方法によれば、若し直
接合成法が知られているならばそのような直接合
成により生ずるものと同じ結晶構造を有するケイ
素含有量のより多いゼオライトを作り出すことが
できる。米国特許出願第315853号明細書に開示さ
れた方法は、少なくとも約3Åの孔径と少なくと
も3のSiO2/Al2O3モル比とを有する結晶ゼオラ
イトをフルオロケイ酸塩と、好ましくはゼオライ
ト出発物質100g当り少なくとも0.0075モルの量
にて接触させることからなり、このフルオロケイ
酸塩は3〜約7、好ましくは5〜約7の範囲のPH
値を有する水溶液の形態であり、少しづつ又はゆ
つくりした速度で連続的にゼオライトと接触さ
せ、それによりゼオライトの骨格アルミニウム原
子を除去しかつ添加フルオロケイ酸塩からの外来
ケイ素原子により置換する。 LZ―210は、6未満のSiO2/Al2O3モル比を有
する常法により製造されたY型ゼオライトから、
上記方法を用いてSiO2/Al2O3モル比を6より大
きく増大させて製造することができる。好適方法
は: (a) 最終生成物におけるよりも低い好ましくは
6.0未満のSiO2/Al2O3モル比を有するY型ゼオ
ライト組成物を供給し、 (b) 20〜95℃の温度にて前記Y型ゼオライトをフ
ルオロケイ酸塩、好ましくはフルオロケイ酸ア
ンモニウムと接触させかつ反応させ、5〜約7
の範囲のPHにおける水溶液の形態のフルオロケ
イ酸塩溶液をゼオライトと少しづつ又はゆつく
りした速度で連続的に接触させ、除去される骨
格アルミニウム原子の充分量をケイ素原子によ
り交換して出発Y型ゼオライトの結晶構造の少
なくとも8%、好ましくは少なくとも90%を保
持し、かつ (c) 高められた骨格ケイ素含有量を有するゼオラ
イトを反応混合物から単離する ことからなつている。 出発Y型ゼオライト組成物は、当業界で周知さ
れた任意の方法で合成することができる。代表的
方法は、米国特許第3130007号公報に開示されて
いる。 以下詳細に説明する理由で、出発ゼオライト
は、工程を極めてゆつくりした速度で行なわない
場合の結晶構造の崩壊を伴なわずに少なくとも中
庸程度まで骨格アルミニウム原子の初期喪失に耐
えうる必要がある。したがつて、上記式における
「x」に対する値は少なくとも約3.0であることが
好ましい。さらに、天然産又は合成されたゼオラ
イトのAlO4四面体の少なくとも約50%、好まし
くは少なくとも95%が出発ゼオライト中に存在す
ることが好ましい。特に有利には、出発ゼオライ
トはできるだけ多数の初期AlO4四面体を含有し、
すなわち初期骨格部位からアルミニウム原子を強
力に除去したり或いはこれら原子を酸素との4倍
配位の正常状態から変化させるような如何なる後
処理にもかけられていないものとする。 出発ゼオライトの陽イオン数は、骨格アルミニ
ウムに対するケイ素の置換に関する限り臨界的因
子でないが、置換メカニズムは少なくとも或る程
度のゼオライト陽イオンによるその場での塩の生
成を含むので、これらの塩は相当程度に水溶性で
あつてシリカリツチはゼオライト生成物からその
除去を容易化するのが有利である。この点におい
て、最も可溶性の大きい塩についてはアンモニウ
ム陽イオンであることが判明し、したがつてゼオ
ライト陽イオンの少なくとも50%、特に好ましく
は85%若しくはそれ以上がアンモニウム陽イオン
であることが好ましい。ゼオライトにおける最も
一般的な初期陽イオンの2種であるナトリウム及
びカリウムは、それぞれNa3AlF6及びK3AlF6
生成し、これら両者は、熱水にも冷水にも極めて
難溶性であることが判つている。これらの化合物
がゼオライトの構造キヤビテイ内に沈殿として形
成されると、これらは水洗により除去するのが全
く困難である。さらに、ゼオライト生成物の熱安
定性が望ましければ、それらの除去が重要であ
る。何故なら、著量の弗化物は500℃程度の低い
温度で結晶崩壊をもたらしうるからである。 アルミニウム抽出剤として、かつさらに抽出さ
れたアルミニウムの代りにゼオライト構造中へ挿
入される外来ケイ素源として使用されるフルオロ
ケイ酸塩は、一般式 (A)2/bSiF6 〔式中、Aは好ましくはH+以外の「b」価を有
する金属若しくは非金属陽イオンである〕 を有する任意のフルオロケイ酸塩とすることがで
きる。「A」により示される陽イオンはアルキル
アンモニウム、NH+ 4、Mg+、Li+、Na+、K+
Ba++、Cd++、Cu+、H+、Cu++、Ca++++Cs+
Fe++、Co++、Pb++、Mn++、Rb+、Ag+、Sr++
Tl+及びZn++である。フルオロケイ酸塩のアンモ
ニウム陽イオン型が特に好適である。何故なら、
これは水に対しかなり可溶性であり、かつアンモ
ニウム陽イオンはゼオライトとの反応に際し水溶
性の副生塩、すなわち(NH43AlF6を生成する
からである。 或る面において、フルオロケイ酸塩と出発ゼオ
ライトとを接触させる方法、及びゼオライト骨格
中でアルミニウムをケイ素により置換する全体的
方法は2工程法であり、この場合アルミニウム抽
出工程は制御しない限り極めて急速に進行するの
に対し、ケイ素挿入は相対的に極めてゆつくり進
行する。ケイ素置換なしにアルミニウム除去が過
度になれば、結晶構造は著しく劣化して最終的に
崩壊する。如何なる特定理論にも拘束されるもの
でないが、弗素イオンが式: に従がう骨格アルミニウムの抽出剤になると思わ
れる。したがつて、初期アルミニウム除去工程を
抑制しかつケイ素挿入工程を促進して、所望のゼ
オライト生成物をうることが肝要である。各種の
ゼオライトは、ケイ素置換なしの骨格アルミニウ
ム抽出の結果、劣化に対し種々な程度の耐性を有
することが判明した。一般に、アルミニウム抽出
の割合は、ゼオライトと接触するフルオロケイ酸
溶液のPHが3〜7の範囲で増大するにつれて、か
つ反応系におけるフルオロケイ酸塩の濃度が低下
するにつれて減少する。さらに、反応温度を増大
させれば、ケイ素置換の割合を増大させる傾向が
ある。反応系を緩衝するか或いはフルオロケイ酸
塩濃度を厳密に限定する必要があるか或いは望ま
しいかどうかは、通常の観察により各ゼオライト
につき容易に決定される。 理論的には、使用する水溶液中のフルオロケイ
酸塩の濃度には下限が存在しないが、勿論溶液の
PHを充分高くしてフルオロケイ酸塩との目的とす
る反応以外にはゼオライト構造に対する不当な破
壊的酸性攻撃を避ける。フルオロケイ酸塩の極め
て遅い添加速度は、過剰のアルミニウム抽出が生
ずる結果結晶構造が崩壊する以前に、抽出アルミ
ニウムに対する骨格置換体としてケイ素を挿入す
るために充分な時間を保証する。しかしながら、
実用的考慮から、反応をできるだけ急速に進行さ
せかつしたがつて反応温度及び試薬濃度の条件を
各ゼオライト出発物質に対し最適化させる必要が
ある。一般に、ゼオライトのケイ素含量が高い
程、許容しうる反応温度が高くかつ適するPH条件
が低くなる。一般に、好適反応温度は50〜95℃で
あるが、125℃程度の高い温度及び20℃程度の低
い温度も或る場合には使用するのに適している。
約3以下のPH値において一般に結晶劣化は不当に
著しくなることが判明し、これに対し7より高い
PHにおいてケイ素挿入が不当に遅くなる。勿論、
使用する水溶液中のフルオロケイ酸塩の最大濃度
は温度及びPH因子に相互依存し、さらにゼオライ
トと溶液との間の接触時間及びゼオライトとフル
オロケイ酸塩との相対割合にも依存する。したが
つて、溶液1当り約10-3モル乃至飽和までのフ
ルオロケイ酸塩濃度を有する溶液を使用しうる
が、溶液1当り0.5〜1.0モルの範囲の濃度を使
用するのが好適である。これらの濃度は真正溶液
に関するものであつて、水中の塩のスラリーにお
ける全フルオロケイ酸塩に適用するものではな
い。後記するように、極めて難溶性のフルオロケ
イ酸塩でさえ水中にスラリー化して試薬として使
用することができ、この場合未溶解の固体はゼオ
ライトとの反応で消費される溶解した分子を補充
するのに容易に利用されうる。上記したように、
処理されつつある特定ゼオライトに対して使用さ
れる溶解フルオロケイ酸塩の量は、或る程度、
個々のゼオライトの物理的及び化学的性質に依存
し、さらに本明細書中に含まれるその他の因子に
も依存する。しかしながら、加えるべきフルオロ
ケイ酸塩の量に対する最小値は、ゼオライトから
除去すべきアルミニウムの最小モル分率に少なく
とも等しくすべきである。 本明細書において、ゼオライト出発物質の比率
又はゼオライト生成物の吸着特性などを特定する
場合、特記しない限り、ゼオライトの無水状態を
使用する。無水状態とは、100℃にて乾燥空気中
でゼオライトを約1〜2時間加熱して得られる状
態と考えられる。 上記から判るように、反応条件に関し、全工程
を通じてゼオライト結晶構造の一体性が実質的に
維持され、かつ結晶格子中に外来(非ゼオライ
ト)ケイ素原子が挿入される他にゼオライトが初
期結晶度の少なくとも60%、好ましくは少なくと
も90%を保持することが望ましい。出発物質の結
晶度に対する生成物の結晶度を評価する便利な技
術は、各X線粉末回折像のd―間隔の比強度を比
較することである。バツクグランドより高い任意
の単位として表わした出発物質のピーク高さの合
計を標準として使用し、これを生成物の対応ピー
ク高さと比較する。たとえば生成物のピーク高さ
の合計数が出発ゼオライトのピーク高さの合計値
の85%であれば、結晶度の85%が保持されてい
る。実際上、この目的でd―間隔ピークの1部の
み、たとえば6個の最も強いd―間隔のうち5個
を使用するのが一般的である。Y型ゼオライトの
場合、これらd―間隔はミラー指数331、440、
533、642及び555に相当する。ゼオライト生成物
により保持される結晶度の他の指標は、表面積の
保持程度及び吸着容量の保持程度である。表面積
は、吸着物質として窒素を用いることにより、周
知のブルナウア―エメツト―テラー法(B―E―
T)により測定することができる〔ジヤーナル・
アメリカン・ケミカル・ソサエテイ、第60巻、第
309頁(1938)〕。吸着容量を決定する場合、−183
℃かつ100トールにおける酸素に対する容量が好
ましい。 今日まで利用しうる全ての証拠は、実質的に欠
陥構造をもたずしかも直接的熱水合成(すなわ
ち、LZ―210を製造するには現在まで他の方法は
知られていない)により従来得られているものよ
りも高いSiO2/Al2O3モル比を有するゼオライト
を生成しうるという点において上記方法が独特で
あることを示している。この方法の操作により得
られる生成物は、直接的熱水合成により各ゼオラ
イトにつき従来得られているよりも高いSiO2
Al2O3モル比を外来(すなわち非ゼオライト)源
からのケイ素を含有するため有するという共通の
特徴を示し、好ましくは低レベルの四面体欠陥部
位を有することを特徴とする結晶構造を組合せて
有する。存在するとすればこの欠陥構造は、ヒド
ロキシル―範囲領域におけるゼオライトの赤外ス
ペクトルにより示される。 未処理の、すなわち天然産若しくは合成された
ままのゼオライトの場合、初期四面体構造は一般
に式: として示される。たとえば、エチレンジアミンテ
トラ酢酸(H4EDTA)のような錯形成剤で処理
して化学量論的反応を生ぜしめ、それにより骨格
アルミニウム原子をたとえばナトリウムのような
関連陽イオンと一緒にNaAlEDTAとして除去し
た後、四面体アルミニウムは4個のプロトンで交
換されて次のようにヒドロキシル「ネスト」を形
成することが示される: アルミニウム除去されたゼオライトの赤外スペ
クトルは、約3750cm-1で始まりかつ約3000cm-1
で延びる広い非特定的吸収バンドを示す。この吸
収バンド若しくはエンベロプの寸法は、ゼオライ
トのアルミニウム除去の増加と共に増大する。吸
収バンドがそのように巾広くかつ任意特定の吸収
周波数が存在しないという理由で、骨格における
空隙部位のヒドロキシル基は、互いに相互作用す
るように配位されている(水素結合)。吸着水分
子のヒドロキシル基も水素結合して、同様に巾広
い吸収バンドを「ネスト」ヒドロキシルと同様に
生ずる。さらに、興味ある範囲内で特定の特徴あ
る吸収周波数を示す或る種の他のゼオライトヒド
ロキシル基が存在すれば、これらはそれらの領域
において赤外吸収バンドを発生して「ネスト」ヒ
ドロキシル基に基づくバンドの上に重なる。これ
らの特定ヒドロキシルは、ゼオライト中に存在す
るアンモニウム陽イオン又は有機陽イオンの分解
によつて生ずる。 しかしながら、赤外分析にかける前にゼオライ
トを処理して阻害ヒドロキシル基の存在を避ける
ことができ、かくして「ネスト」ヒドロキシル基
のみに基づく吸収を観察することができる。吸着
水に属するヒドロキシルは、水和ゼオライト試料
を約200℃の中庸温度にて減圧賦活に約1時間か
けて避けられる。この処理は、吸着水の脱着除去
を可能にする。吸着水の完全除去は、約1640cm-1
における赤外吸収バンド、すなわち水分子の屈曲
周波数がスペクトルから除去される時点を記録し
て確認することができる。 分解しうるアンモニウム陽イオンは、少なくと
もその大部分をイオン交換により除去して金属陽
イオンにより交換することができ、好ましくはア
ンモニウム型のゼオライトをNaCl水溶液による
緩和なイオン交換処理にかけて行なわれる。アン
モニウム陽イオンの熱分解により生ずるOH吸収
バンドが、かくして避けられる。したがつて、
3745cm-1〜約3000cm-1の範囲にわたるこのように
処理されたゼオライトの吸収バンドは、殆んど完
全に欠陥構造に関連するヒドロキシル基に起因
し、かつこのバンドの絶対吸収値はアルミニウム
除去の程度を示す尺度となりうる。 しかしながら、緩和ではあるが必らず徹底しな
ければならないイオン交換処理は、相当な時間を
要することが判明した。さらに、イオン交換と吸
着水除去のための減圧焼成との組合せは、3745cm
-1〜3000cm-1の範囲における吸収を示しうる欠陥
ヒドロキシル以外の全ての可能なヒドロキシルを
除去しない。たとえば、3745cm-1におけるかなり
明確なバンドは、ゼオライト結晶の末端格子位置
に位置するSi―OH基と、物理的に吸着された水
が除去されている非晶質(非ゼオライト)シリカ
とに基づいている。これらの理由で、本発明のゼ
オライト生成物における欠陥構造の程度を測定す
るには若干異なる基準を使用するのが好ましい。 物理的に吸着した水に基づく水素結合したヒド
ロキシル基が存在しない場合、骨格空隙又は欠陥
部位に関連する以外のヒドロキシル基に基づく吸
収の影響が最も小さい吸収周波数は3710±5cm-1
である。したがつて、本発明のゼオライト生成物
に残存する欠陥部位の相対数は、先ず全ての吸着
水をゼオライトから除去し、その赤外スペクトル
における絶対吸収度の値を3710cm-1の周波数で測
定し、かつこの値を既知量の欠陥構造を有するゼ
オライトのスペクトルから得られた対応値と比較
して決定することができる。下記の特定方法を任
意に選択しかつ使用して、後記の例において製造
する生成物の欠陥構造の量を測定した。この方法
により得られたデータを使用して、簡単な数学的
計算により以下「欠陥構造係数」と呼ぶ単一かつ
再現性のある数値を得ることができ、これを以下
記号「z」で現わして、これを本発明による新規
なゼオライト組成物をケイ素含量の少ない従来公
知のもの並びに他の技術により製造されたケイ素
含量が等しい従来公知のものと比較しかつ区別す
る際に使用することができる。 欠陥構造係数 (A) 欠陥構造ゼオライト標準。 既知量の欠陥構造を有する標準は、米国特許
第3442795号公報に記載されたケールの標準法
により、生成物試料と同じ種類の結晶ゼオライ
トをエチレンジアミンテトラ酢酸で処理して作
成することができる。標準を作成するには、出
発ゼオライトを充分に結晶化させ、実質的に純
粋としかつ欠陥構造を含まないことが重要であ
る。これら性質のうち最初の2つは、慣用のX
線分析により容易に決定され、第3の性質は後
記(B)に示す手順を用いる赤外分析によつて決定
される。さらに、アルミニウム抽出の生成物も
充分に結晶化させ、かつ実質的に不純物を含ん
ではならない。アルミニウム除去の量、すなわ
ち標準試料の四面体欠陥構造のモル分率は慣用
の化学分析法により確認することができる。任
意所定の場合に標準試料を作成するために使用
される出発ゼオライトのSiO2/Al2O3モル比は
大して臨界的でないが、好ましくは本発明の方
法を実施する際に出発物質として使用されると
同じゼオライト種類のSiO2/Al2O3モル比の約
10%内である。 (B) 生成物試料及び欠陥構造ゼオライト標準の赤
外スペクトル。 分析すべき水和ゼオライト15mgを、直径13mm
の自立性ウエフアーまでKBrダイにおいて圧
力5000ポンドにて圧縮する。次いで、このウエ
フアーを200℃かつ1×10-4mmHg以下の圧力で
1時間加熱して、物理的吸着水の全部を微量に
到るまでゼオライトから除去する。このゼオラ
イト状態は、1640cm-1における赤外吸収バンド
が全く存在しないことにより証明される。その
後、吸着性物質、特に水蒸気と接触させること
なく、ウエフアーの赤外スペクトルをインター
フエロメータ装置で4cm-1解像にて3745〜3000
cm-1の周波数範囲にわたり得る。生成物試料と
標準試料との両者を同じインターフエロメータ
装置を使用して分析することにより、異なる装
置に基づく分析誤差を避ける。一般に透過方式
の操作で得られるスペクトルを数学的に変換し
て、周波数対吸収値としてプロツトする。 (C) 欠陥構造係数の決定。 欠陥構造係数「z」は、適するデータを次の
式に代入して計算される: z+AA(ps)X(標準における欠陥のモル分
率)/AA(std) 上記式中、AA(ps)は3710cm-1における生成物
試料の推定バツクグランドより高い測定赤外絶
対吸収値であり、AA(std)は3710cm-1における標
準のバツクグランドより高い測定絶対吸収値で
あり、かつ標準における欠陥のモル分率は上記
(A)に記載した手順により決定される。 欠陥構造係数zが知られた後、処理の結果と
してゼオライト中のアルミニウムに対しケイ素
が置換されているかどうか生成物試料の化学分
析によりSiO2、Al2O3及びM2/oOとしての陽イ
オン含有量を決定することができ、さらにこの
ケイ素置換の効率を決定することができる。 本発明の方法が骨格中のアルミニウムと置換
したケイ素を有するゼオライト生成物を生成す
るという事実は、ヒドロキシル領域の赤外スペ
クトルの他に骨格赤外スペクトルによつて証明
される。後者の場合、出発ゼオライトと比較し
て本発明の生成物の場合は指示ピークの高波長
数へのずれと、その明確性が生じ、これは
SiO2/Al2O3モル比の増大に起因する。 本明細書に記載する必須X線粉末回折像は、標
準X線粉末回折技術を用いて得られる。照射線源
は、50Kv及び40maで操作する高強度の銅ターゲ
ツトX線チユーブである。コプロパーKα線及び
グラフアイト単色計からの回折像がX線分光光度
計シンチレーシヨンカウンター、パルス高さ分析
器及びチヤート紙記録計により記録するのに適し
ている。扁平な圧縮粉末試料を2秒の時定数を用
いて毎分2゜(2θ)にて走査させる。面間間隔(d)は、
2θとして表わした回折ピークの位置から得られ、
ここで2θはチヤート紙に観察されるブラツグ角度
である。強度は、バツクグランドを差引いた後の
回折ピークの高さから決定される。 各ゼオライト生成物における陽イオン当量、す
なわちM2/oO/Al2O3のモル比を決定する場合、
日常の化学分析を「M」が水素以外の一価の陽イ
オンであるゼオライトの形態につき行なうのが有
利である。これは、陽イオンの全原子価が使用さ
れて各AlO4四面体に関連する正味の陰荷電を均
衡するかどうか、或いは陽イオンの陽原子価が使
用されてOH-若しくはH3O+イオンと結合するか
どうかに関し、二価若しくは多価金属ゼオライト
陽イオンの場合に生じうる不確定性を防止する。 本発明の新規な好適結晶アルミノケイ酸塩組成
物は、上記の骨格四面体のモル分率として決定し
うる化学的若しくは分子的骨格組成を有する: 〔Al(a-N)Sib+(N-z)z〕O2 上記式中、骨格Si/Al比はb+(N−△z)/a−n
によ り決定され、かつ数値的に3より大であり、生成
物ゼオライトの骨格中に置換されたケイ素四面体
のモル分率(N−△z)は少なくとも(N−△z)/N の値だけ増大しこれは数値的に0.05であり、欠陥
構造係数の変化△zは0.08未満、好ましくは0.05未
満だけ増大する。 さらに、本発明の方法により処理されたゼオラ
イト物質の欠陥構造係数とは無関係に、その結晶
格子中に外来ケイ素が挿入されておりかつ直接的
熱水合成により従来得られているよりも大きい
SiO2/Al2O3モル比を有するという点で新規であ
る。これは必らず生ずる。何故なら、ゼオライト
結晶のSiO2/Al2O3比を増大させるその他全ての
方法は骨格アルミニウム原子を除去せねばなら
ず、かつこれら除去されたアルミニウム原子の少
なくとも1個が結晶自身以外の原料からのケイ素
原子により交換されなければ結晶の絶対欠陥構造
含有量がLZ―210の場合よりも大きくなるからで
ある。 ゼオライトLZ―210―A 本発明の触媒は、6.0より大きい好ましくは7.0
より大きいSiO2対Al2O3の比を有するLZ―20を、
A族の陽イオンで処理することにより製造され
たゼオライトを用いて製造される。 LZ―210―Aは、LZ―210材料を有効量の少な
くとも1種のA族陽イオンにより、A族の塩
の溶液を用いて効果的なイオン交換条件下で処理
して製造することができる。「A族陽イオン」
という用語は、ヒドロキシル化した陽イオン、錯
形成した陽イオン、溶剤化した陽イオンなどを示
すことを意味する。この種の効果的な条件は、単
位セルごとにLZ―210材料に供給される平均して
少なくとも1個のA族陽イオンをもたらし、好
ましくは単位セルごとに少なくとも2個、特に好
ましくは単位セルごとに少なくとも3個のA族
陽イオンを生ずる。A族陽イオンの交換条件は
臨界的でないが、典型的な交換条件はLZ―210を
水溶性のA族塩の水性スラリー中において約20
℃〜約120℃の温度にて大気圧下で約0.25時間以
上にわたり交換することである。A族の塩は、
溶液中好ましくは水溶液中にA族陽イオンを含
有する殆んどの任意の塩とすることができ、硝酸
塩、塩化物、有機塩などとすることができる。好
ましくは、この塩はアルミニウム塩である。A
族塩に対する好適溶剤は水であるが、本発明の範
囲内において有機溶剤、無機溶剤及び有機溶剤と
無機溶剤との混合物を使用することもできる。 A族陽イオン交換の他に、LZ―210材料はさ
らに熱処理並びにA族陽イオン以外のアンモニ
ウム及び(又は)多価陽イオンでのイオン交換を
含む処理にかけることができる。 「熱処理」という用語は、熱焼成及び熱水焼成
(すなわち水蒸気の存在下における焼成)の両者
を示すために使用される。熱処理はLZ―210―A
に基づく触媒を生成するのに有効な温度及び時間
で行なわれ、かつ熱水処理の場合には有効量の水
蒸気の存在下で行なわれる。熱処理は典型的には
500℃より高い温度で0.25時間以上にわたつて行
なわれ、かつ熱処理が熱水処理である場合には典
型的には少なくとも約20容量%の水蒸気の存在下
で行なわれる。水蒸気源は重要でなく外部から供
給することができ、或いは熱水処理のために使用
する温度にてその場で発生させることもできる。 さらに、LZ―210―AはA族陽イオン以外の
アンモニウム及び(又は)多価陽イオンによるイ
オン交換又は含浸にかけることもでき、その際
LZ―210又はLZ―210―Aをアンモニウム及び
(又は)A族の陽イオン及び稀土類陽イオンよ
りなる群から選択される少なくとも1種の多価陽
イオンを含有する溶液と接触させ、前記稀土類陽
イオンはランタン、セリウム、プラセオジミウ
ム、ネオジミウム、プロメチウム、サマリウム、
ヨーロピウム、ガドリニウム、テルビウム、デイ
スプロシウム、ホルミニウム、エルビウム、スリ
ウム、イツトリビウム、ルテチウム及びその混合
物よりなる群から選択される。LZ―210又はLZ
―210―Aのイオン交換の結果、少なくとも1種
の陽イオンが初期に存在する陽イオンとイオン交
換される。陽イオンは典型的には、出発LZ―210
―A材料に存在する陽イオン(A族の陽イオン
以外)の少なくとも約2イオン交換%を除去する
量で存在し、好ましくは約5.0イオン交換%より
大きい量で存在し、特に好ましくは約16〜約80イ
オン交換%の量で存在する。 触媒は、6より大きい好ましくは7より大きい
シリカ対アルミナの比を有するLZ―210材料から
誘導されたLZ―210―Aを用いて製造される。上
記のように、LZ―210―Aの製造は、A族陽イ
オン交換以外の幾つかの任意の工程(たとえば多
価陽イオン交換(A族以外)及び(又は)熱処
理)を含むこともできる。所定の触媒(LZ―210
―Aを含む)を製造するのに使用しうるLZ―210
―Aと共に使用する種々の処理工程は簡単な表現
により示され、ここで次の表現は次の一般的意味
を有する: (i) LZ―210はアルミニウム陽イオンで交換され
ている、 (ii) LZ―210はA族以外の多価陽イオンで交換
されている、 (iii) 熱処理、及び (iv) LZ―210はアンモニウム陽イオンでイオン交
換されている。 上記工程を順次に使用して所定の触媒に使用さ
れる工程順序を示すことができ、かつこれらを任
意の順序で1回以上使用することもできる。 A族イオン交換工程(i)は工程(ii)、(iii)又は(iv)

前又は後のいずれに行なつてもよいが、大抵の場
合は工程(iv)の後に行なわれる。各イオン交換(
A族、アンモニウム及び(又は)多価陽イオン交
換)は、一般に約5〜15容量の水をゼオライト1
容量当りに加えてゼオライトのスラリーを作成
し、その後溶液を加えることにより行なわれる。
イオン交換は一般に室温(18℃〜22℃)で行なわ
れる。次いで、得られる溶液を約50℃以上に加熱
して、この温度で約0.5〜3時間撹拌する。次い
で、この混合物を過しかつ水洗することによ
り、陽イオンを含有する溶液の結果として存在す
る過剰の陰イオンを除去する。 アンモニウムイオン交換の工程は、好ましくは
触媒1容量当り5〜15容量のアンモニウム含有溶
液によりゼオライトをスラリー化させた後、この
スラリーへアンモニウム塩を加えることにより行
なわれる。得られる混合物を典型的には約50℃以
上の温度に約0.5〜3時間加熱する。混合物を
過し、かつアンモニウム塩からの過剰の陰イオン
が除去されるまで水洗する。アンモニウムイオン
交換の工程は、典型的には上記手順にしたがつて
1回若しくはそれ以上反復される。 触媒LZ―210―Aは、典型的には無機酸化物マ
トリツクスと共に、マトリツクスとゼオライトと
の合計重量に対し、約1〜約99重量%の量で、好
ましくは約1〜約90重量%の量で使用される。マ
トリツクスを使用する場合、これは工程(i)乃至(iv)
を行なう前又は後にLZ―210と混合することがで
き、すなわちマトリツクスはLZ―210と工程(i)前
に混合することができる。マトリツクスは、典型
的にはFCC触媒に使用される無機マトリツクス
とすることができ、非晶質触媒無機酸化物、粘
土、シリカ、アルミナ、シリカ―アルミナ、シリ
カ―ジルコニア、シリカ―マグネシア、アルミナ
―ボリア、アルミナ―チタニアなど、並びにその
混合物を包含する。このマトリツクスはゾル、ヒ
ドロゲル又はゲルの形態とすることができ、典型
的にはアルミナ若しくは非晶質シリカ―アルミナ
成分、たとえば慣用のシリカ―アルミナ分解触媒
を配合する際に使用されるものであり、その幾つ
かの型及び組成物が市販されている。マトリツク
ス自身も触媒効果を与えることができ、或いは実
質的に不活性であつてもよい。このマトリツクス
は或る場合には「結合剤」としても作用する。最
終触媒は、結合剤の必要なしに噴霧乾燥され又は
成形される。これらの材料はシリカ及び(又は)
アルミナのコゲルとして製造することができ、或
いは予備成形しかつ予備熟成したヒドロゲルの上
に沈殿させることもできる。シリカは前記ゲルに
存在する固体中の主成分として存在させることが
でき、たとえば約55〜約99重量%、好ましくは約
70〜約90重量%の量で存在させることができる。
さらに、シリカは約75重量%のシリカと約25重量
%のアルミナとからなるコゲルとして、或いは約
87重量%のシリカと約13重量%のアルミナとから
なるコゲルとして使用することもできる。無機酸
化物のマトリツクス成分は、典型的には触媒中に
全触媒に対し約20〜約99重量%、好ましくは約50
〜約90重量%の量で存在する。さらに、本発明の
範囲内において、他の物質をLZ―210―Aと共に
最終分解触媒中に使用することができ、たとえば
他の種類のモレキユラシーブ、ゼオライト、粘
土、一酸化炭素酸化促進剤などを包含する。 LZ―210―Aとアルミナとシリカとシリカ―ア
ルミナ及び(又は)他の無機マトリツクスとの混
合物を典型的には噴霧乾燥、ペレツト化、押出し
又はその他任意の手段を含む標準的触媒成形技術
により触媒用の最終形態まで成形する。たとえ
ば、1インチの押出しペレツトを空気中で約110
℃にて乾燥させ、次いで焼成することができる。 本発明の接触分解触媒は押出し、ペレツト化、
噴霧乾燥など慣用方法の上記幾つかの方法のいず
れかにより製造することができる。シリカ―アル
ミナと多孔質アルミナとを使用するこの種の触媒
の一製造方法は、ケイ酸ナトリウムを硫酸アルミ
ニウムの溶液と反応させてシリカ―アルミナヒド
ロゲルスラリーを生成させ、これを次いで熟成し
て所望の孔特性を与え、過して相当量の望まし
くない外来ナトリウムイオン及び硫酸イオンを除
去し、次いで水中に再スラリー化させる。アルミ
ナは、アルミン酸ナトリウムと硫酸アルミニウム
との溶液を適当な条件下で反応させ、このスラリ
ーを熟成させてアルミナの所望の孔特性を与え、
過し、乾燥し、水中に再スラリー化してナトリ
ウムイオンと硫酸イオンとを除去し、かつ乾燥し
て揮発成分含量を15重量%未満まで減少させるこ
とにより製造することができる。次いで、このア
ルミナを水中にスラリー化させ、かつ適当量でシ
リカ―アルミナヒドロゲルのスラリーと混合す
る。次いで、LZ―210―A成分をこの配合物へ加
えることができる。充分量の各成分を使用して所
望の最終組成を与える。次いで、得られた混合物
を過してそこから残留する外来可溶性塩の1部
を除去する。過した混合物を次いで乾燥して乾
燥固体をうる。次いで、この乾燥固体を水中に再
スラリー化しかつ望ましくない可溶性塩が実質的
になくなるまで洗浄する。次いで、触媒を約15重
量%以下の残留水分含量まで乾燥する。典型的に
は、触媒は焼成後に回収される。 本発明の触媒による接触分解は、任意慣用の接
触分解法で行なうことができる。適する接触分解
条件は約700〓〜約1300〓の範囲の温度かつほぼ
減圧乃至数気圧の範囲の圧力、典型的にはほぼ大
気圧乃至約100psigの圧力を包含する。この方法
は固定床、移動床、沸とう床又はスラリー、トラ
ンスフアライン若しくは流動床操作で行なうこと
ができる。本発明の触媒を使用して、接触分解に
使用される任意慣用の炭化水素供給物を変換する
ことができ、すなわちこれを使用してナフサ、ガ
ス油及び高含量の金属汚染物を有する残留油を分
解することができる。ガス油範囲で沸とうする炭
化水素、すなわち大気圧にて約420〓〜約1100〓
の範囲の沸点を有する炭化水素油乃至ナフサを分
解して、初期供給物より低い沸点を有する生成物
だけでなく、改良オクタン価を有する生成物をも
生成させるのに特に適している。 さらに、誘導される触媒LZ―210―Aは、炭素
−水素断片化合物(CHFC)を原油供給物と混合
して使用するFCC(流動接触分解)法に有用であ
ると思われる。この種の方法を本明細書において
はFCC―CHFC法と呼ぶ。 「炭素−水素断片化合物」という用語は、本明
細書中においては、ガソリン沸点範囲内の物質に
みられるよりも少ない炭素原子を含む物質、好ま
しくは5個若しくはそれ以下の炭素原子を有する
ような物質を意味するために使用され、これは次
のように分類される: (a) 水素リツチな分子、すなわち約13.0〜25.0重
量%の範囲の水素重量%を有する分子。これは
軽質パラフイン、すなわちCH4、C2H6、C3H8
などの物質を包含することができる。 (b) 化学構造が炭素−水素断片の移動を行ないう
る又はこれに好ましい分子。これはCH3OH、
その他の低沸点アルコール、たとえばエタノー
ル、n―プロパノール、イソプロパノール、n
―ブタノール、イソブタノールなど、脂肪族エ
ーテル、たとえばジメチルエーテル、並びにそ
の他の酸素化合物(アセタール、アルデヒド、
ケトン)を包含する。 (c) 炭素−水素断片化合物自身又は水素を移動す
る上記分類(a)又は(b)における物質からの二次的
反応生成物。これはオレフイン、ナフテン又は
パラフインを包含する。 (d) 構造的又は化学的に分類(c)と同等である物質
の種類、典型的にはオレフインなど、並びに (e) 分類(a)〜(d)における物質のいずれか又は全部
の組合せ。好適な炭素−水素断片化合物はメタ
ノール、ジメチルエーテル及びC2―C5オレフ
インであり、メタノール及びジメチルエーテル
が特に好適である。 本明細書中において「原油供給物」という用語
は、慣用の又は沖合の油田から得られる一次、二
次又は三次の回収物からの全範囲原油を示すため
に使用される。「原油供給物」はたとえば、石炭、
シエール油、タールサンド及びビチユーメンなど
から誘導しうるような全範囲「シンクルード」を
包含することができる。原油はバージン(直留留
分)又は合成的に配合により得られるものとする
ことができる。しかしながら、一般に先ず最初に
原油を脱塩するのが望ましい。何故なら、一般に
塩化ナトリウムとしてのナトリウムは大抵の分解
操作に対し有毒であることが知られているからで
ある。驚くことに、LZ―210―AはY型ゼオライ
ト又はLZ―210と比較してナトリウムに対し特に
高い耐性を有することが判明した。さらに、原油
供給物という用語は、一般に接触分解供給物又は
その潜在的供給物として使用される原油の成分を
包含し、かつたとえば蒸留ガス油、重質真空ガス
油、大気圧及び減圧残留、シンクルード(シエー
ル油、タールサンド、石炭から)、粉末化石炭及
びガソリン沸点範囲の従来の限界より高い温度で
沸とうする留分のような供給物を包含することを
意味し、これらは一般に約11個以上の炭素原子を
有する化合物及びその組合せを包含する。 さらに、FCC―CHFC法は、全原油又はその重
質炭化水素部分に存在する硫黄、酸素、窒素及び
金属汚染物を除去する際に少なくとも部分的に有
効であると思われる結合反応を含むと信じられ
る。 FCC―CHFC型方法の操作は、一般に400〓〜
約1400〓の範囲、より一般的には700〓〜約1200
〓の範囲の温度かつ減圧乃至数百ポンドの範囲か
ら選択される圧力、一般に100psig未満で行なわ
れる。好適条件は、約800〓〜約1150〓の範囲の
温度及び大気圧乃至約200psig若しくはそれ以上
の範囲の圧力を包含する。 炭素−水素断片化合物は、触媒材料との接触が
行なわれる場合に存在する限り殆んど任意の方法
で工程に供給することができ、すなわちその場で
発生させるのが適している。 好適操作において、FCC―CHFC法のメタノー
ルは、ガス油型の炭化水素供給原料と組合せて使
用される。分解操作若しくは変換操作に移される
炭化水素供給物におけるメタノールの重量%は著
しく変化し、約1〜約25重量%の範囲で選択する
ことができ、供給物の重量に対し約5〜約20重量
%の範囲内の比を維持するのが好適である。しか
しながら、これは高分子量炭化水素供給物の水素
欠乏、油供給物における硫黄、窒素及び酸素の
量、多環式芳香物質の量、使用する触媒の種類、
及び所望の変換レベルに応じて変化することがで
きる。供給物に対し相当過剰量のメタノールを与
えるのを避けるのが好ましい。何故なら、これは
或る条件下でそれ自身で反応する傾向があるから
である。 好ましくは、FCC―CHFC法は、高圧水素ガス
の必要なしに低圧にて流動化触媒系を使用する。
この種の系は、高表面積分解触媒の存在下にて比
較的安価な炭素−水素断片化合物と重質耐火性分
子との極めて効率的な接触を促進する。分子内の
水素−移動相互作用、たとえばメチル化反応及び
接触分解反応は流動化触媒粒子の存在下で行なわ
れ、分散/物質移動限界及び(又は)熱移動に基
づく問題を最小化するよう作用する。 FCC―CHFC法は、たとえば軽質ガスフラクシ
ヨン、軽質オレフイン、低沸点液体流などの石油
精製において容易に得られる比較的安価な炭素−
水素断片化合物を利用することができ、特に海外
天然ガスの変換法からの輸送可能な生成物とし
て、或いは大規模な石炭、シエール油又はタール
サンドのガス化から得られる生成物として量的に
容易に得られる生成物であるメタノールを使用す
ることができる。さらに、一酸化炭素をたとえば
水又はメタノールのようなコントリビユータと組
合せて使用することもでき、この気体は精製所の
再生煙導ガス(又はその他の不完全燃焼工程)か
ら或いは石炭、シエール油又はタールサンドのガ
ス化から容易に得られる。炭素−水素断片化合物
の極めて効率的な循環も行なうことができる。 〔発明の実施例〕 本発明を説明するため以下の実施例を行なつた
が、これらのみに限定されない。使用した実験法
は、本出願に係る米国特許出願第315853号明細書
に記載されたものと同様である。 比較例 1〜4 5.1(例1及び2)及び4.9(例3及び4)のSiO2
対Al2O3比をそれぞれ有する市販Yゼオライト
(対照ゼオライトA及びBと称する)を使用して
例1〜4の触媒を調製した。ゼオライトBは、ア
ルミニウム交換に先立つてNa2O含量を下げるた
めにアンモニウムで2度交換された。 例2及び4は、100gの対照ゼオライトA又は
Bをそれぞれ1の0.1M硝酸アルミニウム(Al
(NO33)・9H2O)中に周囲温度(18〜24℃)で
2時間スラリー化することによつて実施された。
生成物を過し、蒸留水で洗浄し、そして空気中
において100℃で乾燥させた。 ゼオライトの物理的及び化学的特性の測定結果
を表に記載する。比較の目的のために、例1及
び3(アルミニウム非交換)を例2及び4(アルミ
ニウム交換)とそれぞれ比較すべきである。 表及び以下の実施例において示されるすべて
の表に関して、注釈1、2、3及び4は次のこと
を表わすのに用いられている。 (1) %交換アルミナ=%Al2O3(初期)−((Al2O3/SiO2
)(初期)×%SiO2(最終)) (2) %Al2O3(骨格)=%Al2O3(最終) −%交換アルミナ (3) 非交換LZ―210又はYゼオライトと比較して (4) DTA=示差熱分析
【表】
【表】 比較例 5〜8 例1〜4で調製されたゼオライトをそれぞれ例
5〜8において水熱安定性について評価した。こ
れは、各ゼオライトに水熱処理を施こした後の結
晶保持率%を測定することによつて行われた。 水熱処理は、2.5ft3/hrの流量で空気中に23%
±2のスチームを生成するように設定されたスチ
ーム発生器に連結されたバイコール炉管を備える
水平管炉において実施された。ゼオライト試料を
炉に導入する前に炉の“ホツトゾーン(hot
zone)”をガス流れ中において873℃±4に予熱
した。約2gの水和試料を浅い3in長さのセラミ
ツクボートに入れ次いで炉のホツトゾーンに押し
入れることによつてゼオライトを炉に導入した。
各場合に、試料ボートは一緒に結びつけられ、そ
して各実験はアンモニウム交換スチーム安定化Y
ゼオライトである対照触媒を含んでいた。23%±
2スチーム中において5時間の加熱期間後、炉を
開きそして熱い触媒を取り出した。水を収容する
室において触媒を室温で少なくとも48時間水和さ
せた。触媒を分析して水熱処理前後のそれらの
O2容量、表面積及びXRDピーク面積を測定した。
これらの測定結果を共に表に示す。データによ
れば、出発ゼオライトY及びアンモニウム交換ゼ
オライトYの両方とも水熱処理によつて悪影響を
受け即ち劣化され、そして平均して僅か2.9及び
4.1%の結晶度をそれぞれ保持することが示され
ている。また、結果によれば、アルミニウム陽イ
オン交換は、Yゼオライトの水熱安定性を全く向
上させないことも示されている。実際に、アルミ
ニウム交換後、Yゼオライトの水熱安定性は、そ
れぞれ0及び1.7%に低下した(結晶度保持率を
基にして)。 例 9〜30 米国特許願第315853号の操作に従つて、出発材
料として約5のSiO2対Al2O3比を有するゼオライ
トYを使用してLZ―210及びLZ―210―Aゼオラ
イトを調製した。得られたLZ―210及びLZ―210
―A組成物のSiO2対Al2O3比を表に示す。例
11、12、16、17及び18のゼオライトは、NaO2
量を下げるためにアンモニウム交換された。アル
ミニウム交換は、例1〜4で用いたと同様の操作
によつて各例に示す如くして実施された。 表によれば、LZ―210―Aの熱安定性は、ア
ルミニウム陽イオンで交換されなかつたLZ―210
で観察されるよりも一般に良好であることが示さ
れている。LZ―210―Aの改良された熱安定性
は、LZ―210―Aが一般に高いDTA破壊温度を
有することを示すDTA破壊温度から容易に観察
することができる。表は、例9を10と、11を12
と、13を14及び15と、16を17及び18と、19を20及
び21と、22を23及び24と、25を26及び27と、そし
て28を29及び30とそれぞれ比較することによつて
LZ―210とアルミニウム交換LZ―210との間の比
較を提供している。
【表】
【表】
【表】
【表】
【表】 例 31〜52 例5〜8で用いた操作によつて、例9〜30に記
載したゼオライトをそれぞれ例31〜52においてそ
れらの水熱安定性について評価した。結果を表
に示す。データによれば、LZ―210のアルミニウ
ム交換はLZ―210組成物の水熱安定性を向上させ
ることが示されている。これは、例5〜8に示さ
れる如きゼオライトYで観察される結果とは正反
対である。アルミニウム交換によつて水熱安定性
が向上されなかつたのは僅か2つの場合(低い
Na2O含量(0.05%)を有する例38及び低い
SiO2/Al2O3比(6.5)と高いNa2O含量(2.3%)
を有する例31)だけであつた。これらの2つの結
果の理由はまだ分からないけれども、SiO2
Al2O3比及びNa2O含量の適当な相関関係によつ
て水熱安定性の向上を得ることができるものと思
われる。 表のデータは、例31を32と、33を34と、35を
36及び37と、38を39及び40と、41を42及び43と、
44を45及び46と、47を48及び49と、そして50を51
及び52と比較することによつてLZ―210とLZ―
210―A(アルミニウム交換LZ―210)との間の比
較を示している。
【表】
【表】
【表】 例 53〜76 幾つかのLZ―210組成物を希土類で交換するこ
とによつて、希土類陽イオン交換と比較してアル
ミニウム交換がLZ―210の水熱安定性に及ぼす影
響を調べた。特許文献によれば、Yゼオライトは
希土類イオン交換時に水熱安定性の僅かな向上を
示すことが報告されている。次の希土類分析値 Wt.% Ce 2.8 La 14.7 Nd 4.5 Pr 3.3 を有する希土類塩化物(モリコーポレーシヨンの
製品No.5240)の混合物(溶液)を使用して、例
54、56、58、60及び63のLZ―210組成物を希土類
交換してそれぞれ55、57、59、61、62及び(64及
び65)の組成物を調製した。希土類交換は、1時
間の還流を使用して実施された。結果を表に示
す。データによれば、希土類交換はDTA破壊温
度の向上をもたらしたことが示されているが、こ
れは熱安定性の向上を表わしている。 例5〜8で用いた操作によつて、これらの触媒
の水熱安定性を評価した。結果を表に示す。デ
ータによれば、希土類交換によつて水熱安定性の
有意義な向上が全く認められないのに対して、ア
ルミニウム交換は水熱安定性の有意義な向上を提
供したことが示されている。
【表】
【表】
【表】 例 77〜90 例77〜90は、LZ―210及びLZ―210―A組成物
を分解触媒として用いる例である。各場合に、
LZ―210及びそれから誘導されたLZ―210―Aを
分解触媒として評価した。LZ―210又はLZ―210
―Aは、全触媒重量を基にして15%のゼオライト
(LZ―210又はLZ―210―A)に85%のアルミナ
(無水基準)を混合することによつて分解触媒に
処方された。触媒は、ホバートミキサー
(Hobart mixer)においてゼオライトをアルミ
ナ(最終総量を基にして65%)と混合することに
よつて調製された。次いで、ベーマイトアルミナ
(最終総量を基にして20%)を加え、そしてこの
混合物を押出して1/16inの押出物にした。押出物
を100℃で乾燥させた。次いで、乾燥押出物を乾
燥空気中において500℃で焼成しそして23%スチ
ーム中において840℃で17時間処理した。後者の
処理は、静止した空気中において押出物を12〜16
℃/分の速度で500℃から750℃まで加熱し次いで
空気/スチーム混合物を導入しそして840℃に加
熱してから840℃で17時間加熱することよりなつ
ていた。 触媒を60/100メツシユ(米国基準)に寸法定め
し、次いで分解触媒としての使用について
ASTM D―3907によつて評価した。結果を表
に示す。データによれば、アルミニウム交換は、
水熱安定性を向上させるのみならず、ある場合に
は活性及びガソリン留分選択性を向上させること
ができることが示されている。
【表】
【表】 実測転化率
(3) 転化率が低くすぎて選択率を予測するのが
不可能

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 低沸点炭化水素を生成するための炭化水素供
    給原料の分解法において、前記炭化水素供給原料
    に、脱水状態において式 (0.85−1.1)M2/o0:Al2O3:XSiO2 [式中、Mは“n”の原子価を有する陽イオンで
    あり、そしてXは6.0よりも大きい値を有する]
    の酸化物モル比を有し、少なくとも下記の表Aの
    d―間隔を有するX線粉末回折像を有し、骨格
    SiO4四面体の形態で結晶格子中に外来ケイ素原
    子を有するゼオライトアルミノケイ酸塩であつ
    て、しかも有効量の少なくとも1種の第A族陽
    イオンで処理されたものを接触させることからな
    る炭化水素供給原料の分解法。 表 A d(A) 強 度 14.3−13.97 極めて強い 8.71− 8.55 中庸 7.43− 7.30 中庸 5.66− 5.55 強い 4.75− 4.66 中庸 4.36− 4.28 中庸 3.75− 3.69 強い 3.30− 3.23 強い2.85− 2.79 強い 2 ゼオライトアルミノケイ酸塩が単位格子当り
    少なくとも1個の第A族陽イオンを含有する特
    許請求の範囲第1項記載の方法。 3 ゼオライトアルミノケイ酸塩が単位格子当り
    少なくとも2個の第A族陽イオンを含有する特
    許請求の範囲第2項記載の方法。 4 第A族陽イオンがアルミニウムである特許
    請求の範囲第1項記載の方法。 5 ゼオライトアルミノケイ酸塩が、セリウム、
    ランタン、プラセオジム、ネオジム、プロメチウ
    ム、サマリウム、ユーロピウム、テルビウム、ジ
    スプロシウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウ
    ム、イツテルビウム、ルテチウム及びこれらの混
    合物よりなる群から選定される多価陽イオンでイ
    オン交換される特許請求の範囲第1項記載の方
    法。 6 ゼオライトアルミノケイ酸塩が、骨格四面体
    のモル分率として表わして式 [Al(a-N)Sib+(N-z)□z]O2 [式中、aは出発ゼオライトの骨格中に存在する
    アルミニウム四面体のモル分率であり、Nはフル
    オロケイ酸塩処理の間に骨格から除去されたアル
    ミニウム四面体のモル分率であり、bは出発ゼオ
    ライトの骨格中に存在するケイ素四面体のモル分
    率であり、□印はゼオライト骨格中の欠陥部位を
    示し、zは欠陥部位のモル分率であり、(N−△
    )はフルオロケイ酸塩処理から生ずるケイ素四
    面体におけるモル分率増加であり、△zはフルオ
    ロケイ酸塩処理から生ずるゼオライト骨格におけ
    る欠陥部位のモル分率の正味変化、すなわち△z
    =z(生成物ゼオライト)−z(出発ゼオライト)
    である]の化学組成を有し、ここで b+(N−△z)/a−Nは6よりも大きい値を有し、
    欠陥 構造係数の変化△zは0.08未満であり、そして骨
    格中のケイ素含有量増加(N−△z)/Nは少なくとも 0.5であり、しかも一価陽イオン種として表わし
    て0.85〜1.1の陽イオン当量M+/Al、及び表Aに
    広義に示したd―間隔を少なくとも有するX線粉
    末回折像によつて示される如きゼオライトYの特
    徴的な結晶構造を有する特許請求の範囲第1項記
    載の方法。 7 欠陥構造係数の変化△zが0.05未満である特
    許請求の範囲第6項記載の方法。 8 ゼオライトアルミノケイ酸塩が、セリウム、
    ランタン、プラセオジム、ネオジム、プロメチウ
    ム、サマリウム、ユーロピウム、ガドリニウム、
    テルビウム、ジスプロシウム、ホルミウム、エル
    ビウム、ツリウム、イツテルビウム、ルテチウム
    及びこれらの混合物よりなる群から選定される多
    価陽イオンでイオン交換されている特許請求の範
    囲第6項記載の方法。 9 シリカ対アルミナ比が7.0よりも大きい特許
    請求の範囲第1項記載の方法。 10 ゼオライトアルミノケイ酸塩が有効温度で
    有効時間加熱される特許請求の範囲第1項記載の
    方法。 11 有効時間が0.1時間よりも長い特許請求の
    範囲第10項記載の方法。 12 有効時間が0.1〜約10時間である特許請求
    の範囲第11項記載の方法。 13 ゼオライトアルミノケイ酸塩が有効温度で
    有効時間加熱される特許請求の範囲第6項記載の
    方法。 14 有効時間が0.1〜約10時間である特許請求
    の範囲第13項記載の方法。
JP59111090A 1983-06-02 1984-06-01 炭化水素供給原料の分解法 Granted JPS6069196A (ja)

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