JPH01313410A - 歯科材料 - Google Patents

歯科材料

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JPH01313410A
JPH01313410A JP63141700A JP14170088A JPH01313410A JP H01313410 A JPH01313410 A JP H01313410A JP 63141700 A JP63141700 A JP 63141700A JP 14170088 A JP14170088 A JP 14170088A JP H01313410 A JPH01313410 A JP H01313410A
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polyfunctional
meth
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formula
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JP63141700A
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English (en)
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Youichirou Takenoshita
洋一朗 竹ノ下
Haruo Yoshida
晴雄 吉田
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Resonac Holdings Corp
Original Assignee
Showa Denko KK
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  • Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、歯科材料に関し、特に歯牙用コンポジットレ
ジン、歯冠用レジン、義歯床用レジン等として用いるに
好適な強度、硬度に優れた硬化物を与えるX線造影性の
ある歯科材料に関する。
〔従来の技術〕
歯科用修復材料としてレジンを使用した場合、レジンの
X線透過性のために、充填部の位置が判別しにくく、充
填作業上煩雑さを伴なう。そこでX線造影性の付与が従
前からの課題であり、これに対して歯牙用コンポジット
レジン、歯冠用レジン、義歯床用レジンとして使用され
るX線造影性組成物が数多く提案されている。
例えば特開昭61−83108号公報、同61−176
508号公報、米国特許第4,192.795号明細書
では、無機フィラーの粒径、充填量を調整することによ
り、X線造影性を出すことを試みているが、無機フィラ
ーの剥離、脱落の可能性があり、審美性、安全性等の点
から好ましくない。
一方、X線造影性の構造を有する重合性モノマーを使用
する試みがなされている。例えば特開昭80−1329
09号公報では、X線造影性の構造を有する重合性モノ
マーとして、含臭素系の□芳香族(メタ)アクリレート
を使用しているが、この重合性モノマーはX線に対して
臭素が脱離しゃすく、着色および安全性の点から好まし
くない。また、R・シルバーマン(R−81lberm
an)らは、エチレンオキシ基の繰返し単位を22個有
するグライムメタクリレートとメチルメタクリレートと
のコポリマーに臭化バリウムをキレート結合により担持
させることによるX線造影性ポリマーを開示しているが
〔ポリマー・プレブリンッ(Polym、 Prepr
、)第26巻、1号、72頁(I985年)〕、X線透
過性を永続的に維持するためにはこのポリマーにメチル
メタクリレート、ジビニルベンゼン等をさらに含浸重合
させる必要がある。このため、金属塩含量が相対的に低
下し、X線造影性が低下するので好ましくない。
〔発明が解決しようとする課題〕
本発明の目的は、前記従来の歯科材料が有する欠点を克
服し、漏出や着色がなく、審美性および安全性に優れ、
かつ硬度、強度が優れるとともに、X線造影性を有する
歯科材料を提供することにある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明者らは、従来の歯科材料の欠点を解決するために
鋭意検討した結果、特定の〔A〕多官能(メタ)アクリ
レート化合物と、特定のチオール基を有するアルカリ土
類金属のカルボン酸塩または特定のチオール基を有する
アルカリ土類金属のカルボン酸塩および特定の多官能チ
オール化合物 ・とを塩基触媒の存在下、予め付加反応
させて得られる分子末端が(メタ)アクリロイル基でキ
ャッピングされた液状ポリチオエーテル系重合性モノマ
ー単独、またはこの液状ポリチオエーテル基型合性モツ
マ−および〔B〕前記末端に(メタ)アクリロイル基を
有する液状ポリチオエーテル系重合性モノマーと共重合
可能な多官能性とニルモノマーとからなる組成物が、本
発明の目的を有効に達成しうろことを見出し、本発明に
至った。
即ち、本発明は、(A)下記の一般式(I)で表わされ
る多官能(メタ)アクリレニド化合物(I)および一般
式(II)で表わされるチオール基を有するアルカリ土
類金属のカルボン酸塩(II)、または下記の一般式(
I)で表わされる多官能(メタ)アクリレート化合物(
I)、一般式(II)で表わされるチオール基を有する
アルカリ土類金属のカルボン酸塩(II)および一般式
(III)で表わされる多官能チオール化合物(III
)とを、前記成分(T)の成分(IF)または成分(I
I)および成分(III)の総量に対する官能基当量比
が2〜10であり、かつ成分(II)が各成分の総量の
3〜20重量%の範囲において、塩基触媒の存在下、予
め付加反応させて得られる末端に(メタ)アクリロイル
基を有する液状ポリチオエーテル系重合性モノマーの少
なくとも50重量%と(B)多くとも50重量%の前記
末端に(メタ)アクリロイル基を有する液状ポリチオエ
ーテル系重合性モノマーと共重合可能な多官能性ビニル
モノマーとからなる歯科材料に関する。
一般式(I)の多官能(メタ)アクリレート化合物(I
) 〔式中、R1,R2は同じでも異なっていてもよく、H
またはメチル基を示し、R3は炭素数が2〜20の多価
アルコールの残基を示し、mは1〜2の整数を示す〕 一般式(II)のチオール基を有するアルカリ土類金属
のカルボン酸塩(II) (H8+CH+ CO32M p 〔式中、pは1〜5の整数を示し、Mはバリウム、スト
ロンチウムを示す〕 一般式(III)の多官能チオール化合物(m)〔式中
、R4は炭素数が2〜20の多価の有機基を示し、nは
2〜4の整数を示す〕   、本発明において、末端に
(メタ)アクリロイル基を有する液状ポリチオエーテル
系重合性モノマーを製造するために使用される成分(I
)は、前記一般式(I)で表わされる多官能(メタ)ア
クリレート化合物であり、代表例としてはジエチレング
リコールジメタクリレート、l、3−ブタンジオールジ
メタクリレート、トリエチレングリコールジメタクリレ
ート、2−ヒドロキシプロピル−1,1−ジメタクリレ
ート、■、6−ヘキサンシオールジメタクリレート、ネ
オペンチルグリコールジメタクリレート、ペンタエリス
リトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトー
ルへキサメタクリレート、トリプロピレングリコールジ
アクリレート等があげられる。
また、成分(IF)は、前記一般式(II)で表わされ
るチオール基を有するアルカリ土類金属のカルボン酸塩
(If)であり、具体例としてはチオグリコール酸バリ
ウム塩、β−チオプロピオン酸バリウム塩、γ−チオ酪
酸バリウム塩、チオグリコール酸ストロンチウム塩、チ
オ酪酸ストロンチウム塩等があげられる。
これらの成分(IF)は、対応するカルボン酸と、アル
カリ土類金属の酸化物あるいは炭酸塩とを無溶媒あるい
はジメチルスルホキサイドやジメチルアセトアミド等の
極性溶媒中で反応させることによって得られる。反応後
の精製は、ジ千チルエーテル等の極性の低い溶媒中へ沈
殿させることによって行われる。成分(II)は、一種
もしくは二種を混合して使用することができる。
さらに、成分(m)は、前記一般式(III)で表わさ
れる多官能チオール化合物であり、代表例としては、プ
ロパン−1,2−ジチオール、ヘキサン−1,6−ジチ
オール、■、4−シクロヘキサンジチオール、エチレン
グリコールジチオグリコレート、トリメチロールプロパ
ントリチオグリコレート、ペンタエリスリトールテトラ
チオグリコ  Q− レート、トリメチロールプロパントリチオプロピオネー
ト、ペンタエリスリトールテトラチオプロピオネート等
があげられる。
これらの多官能チオール化合物を使用することにより、
多官能性ビニルモノマーとの相溶性が高められるばかり
でなく、硬化物の機械的強度、化学的性質を高めること
ができる。
成分(I)と成分(II)、または成分(I)、成分(
II)および成分(III)を塩基触媒の存在下、予め
付加反応させて末端に(メタ)アクリロイル基を有する
液状ポリチオエーテル系重合性モノマーを製造するに際
し、成分(I)の成分(I[)または成分(II)およ
び成分(III)の総量に対する官能基当量比は2〜l
Oの範囲内である。
官能基当量比が2より小さいと、成分(I)、成分(I
I)、成分(III)の種類および組合わせによっては
しばしばゲル化が起る。一方、官能基当量比がlOを越
える場合は、成分(I)と成分(II)、または成分(
I)、成分(II)および成分(III)の付加反応は
容易であるものの、生成する液状ボリチオエーテル系重
合性モノマーの粘度が低すぎるので液ダレ等を起す等操
作性が悪くなるという欠点が有る。
成分(II)の添加量は、成分(I)と成分(II)の
総量、または成分(I)、成分(II)および成分(I
II)の総量の3〜20重量%の範囲が望ましい。
3重量%以下では、X線に対する造影性が十分でなく、
20重量%を越えると、硬化物の機械的強度が低下する
ので好ましくない。
成分(I)と成分(II)、または成分(I)、成分(
II)および成分(III)との付加反応は、塩基触媒
の存在下で行う。塩基触媒としては、従来公知の塩基性
イオン交換樹脂、フォスフイン系化合物、アミン系化合
物を使用することが可能であるが、特にフォスフイン系
化合物またはアミン系化合物が好ましい。
フォスフイン系化合物の例としては、トリフェニルフォ
スフイン、トリn−ブチルフォスフイン、トリエチルフ
ォスフイン等があげられる。また、アミン系化合物の例
としては、ピリジン、N、N−ジメチルアニリン、N、
N−ジエチルアニリン、トリメチルアミン、トリエチル
アミン、トリ (II−プロピル)アミン、トリ(is
o−プロピル)アミン、トリ(II−ブチル)アミン、
トリ(iso−ブチル)アミン、トリ(sec−ブチル
)アミン、ジメチルエチルアミン、ジエチルメチルアミ
ン、トリエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン
、モノメチルジェタノールアミン、ジエチルアミン等が
あげられる。
これらの塩基触媒は、単独でも組合わせて用いても良く
、その使用量は使用する成分(I)、成分(Il)およ
び成分(III)の種類、組合わせおよび使用量により
異なるため一概に規定できないが、成分(I)と成分(
II)、または成分(I)、成分(II)および成分(
III)の総量に対して0.01〜3重量%、好ましく
は0,03〜1重量%である。塩基触媒の使用量が0.
01重量%未満では、実質的に触媒の作用を果さず、し
ばしば成分(I)の(メタ)アクリロイル基の単独重合
が起る。
一方、3重量%を越えて使用しても大量に用いる効果が
認められないばかりでなく、重合に際し、着色を起すた
め好ましくない。また、反応後の触媒を除去するにして
も、除去剤を多量に必要とすることから却って好ましく
ない。
成分(I)の成分(II)もしくは成分(m)への付加
反応は、同時に行う必要はなく、段階的に行うこともで
きる。
付加反応後、塩基触媒の除去を必要とする場合には、公
知の吸着、抽出、真空吸引等の方法を次段階の重合に影
響しない範囲内で適用することができる。特に、アミン
系化合物の除去については、中性、酸性アルミナ、酸性
イオン交換樹脂による吸着除去方法を適用することがで
き、アミン系化合物が低沸点のアミン系化合物の場合、
真空吸引による除去方法も利用することができる。
付加反応を行う際の温度は、成分(I)と成分(II)
、または成分(I)、成分(’II)および成分(II
I)の組合わせ、配合比、あるいは使用する塩基触媒の
種類および量により異なるため一概には規定できないが
、通常は0〜100℃、好ましくは20〜60℃である
。付加反応温度が100℃を越えても、使用する塩基触
媒の種類および量によっては成分(I)の(メタ)アク
リロイル基の単独重合が防止できるものもあるが、しば
しばゲル化を起すので好ましくない。一方、0℃以下で
も付加反応は進むが、反応速度が遅く、生産上好ましく
ない。
付加反応に際しては、成分(II)および/または成分
(III)の自動酸化によるジスルフィドの生成を防ぐ
ために、付加反応は不活性雰囲気中で行うことが好まし
い。
力へして得られる液状ポリチオエーテル系重合性モノマ
ーは、分子末端が重合性(メタ)アクリロイル基でキャ
ッピングされた部分と、アルカリ土類金属のカルボン酸
塩の部分とからなる構造を有し、貯蔵安定性に優れてい
る。
また、この液状ポリチオエーテル系重合性モノマーは、
成分(I)と成分(II)、または成分(I)、成分(
II)および成分(III)の仕込みモル比によっては
未反応の成分(T)を含んでいる場合もある。この未反
応の成分(I)は、必要に応じて除去してもよいし、ま
たは除去せずに液状ポリチオエーテル系重合性モノマー
との混合物として使用してもよい。本発明では、これら
両者を含めて液状ポリチオエーテル系重合性モノマーと
いう。
本発明の歯科材料は、前記液状ポリチオエーテル系重合
性モノマー単独からなるものであってもよいが、硬化物
の機械的強度、物理的、化学的性質を高めるために、液
状ポリチオエーテル系重合性モノマーと共重合可能な多
官能性ビニルモノマーと混合して使用してもよい。
共重合可能な多官能性ビニルモノマーの例としては、前
記の成分(I)と同一の化合物、あるいはビス(β−ア
クリロイルオキシエチル)フタレート、 2,2−ビス
〔4−(β−(メタ)アクリロイルオキシジェトキシ)
フェニル〕プロパン、 2,2−ビス[:4−(6−(
メタ)アクリロイルオキシ−β−ヒドロキシプロポキシ
)フェニル〕プロパンなどをあげることができる。
液状ポリチオエーテル系重合性モノマーと多官能性ビニ
ルモノマーとの混合割合は、液状ポリチオエーテル系重
合性モノマーが少なくとも50重置火、多官能性ビニル
モノマーが多くとも50重量%からなる。多官能性ビニ
ルモノマーの混合割合が50重量%より多い場合は、一
般に硬化物の収縮率が大きくなり、歯質との密着性が低
下するので好ましくない。また、液状ポリチオエーテル
系重合性モノマーと多官能性ビニルモノマーを混合して
使用する場合は、多官能性ビニルモノマーの混合割合の
下限は、1重量%で十分である。
本発明の歯科材料は、光、熱その他のエネルギー源によ
って重合せしめることができる。
また、硬化性を十分なものとするためには、−般に使用
されている光重合開始剤、熱重合開始剤を単独または併
用して適宜添加することができる。
本発明の歯科材料には、必要に応じて充填剤、顔料等を
配合することができる。
これらの添加剤は、硬化物の重合硬化および着色(およ
び外観)等に悪影響を及ぼさない範囲の種類、量であれ
ばよく、特に限定されない。光重合開始剤としては、例
えばカンファーキノン、ベンジル、ベンジルジメチルケ
タールのごときα−ジケトン類、ベンゾイン、ベンゾイ
ンイソプロピルエーテルのごときベンゾイン類、ジフェ
ニルジサルファイド、テトラメチルチウラムジサルファ
イドのごときジサルファイド類、チオキサントン、4.
4’−ジメチルアミノベンゾフェノンのごときベンゾフ
ェノン類などを用いることができる。
これらの光重合開始剤の効率を向上させるため、トリエ
タノールアミン、ジメチルエタノールアミンなどの3級
アミンを併用してもよい。
熱重合開始剤としては、ベンゾイルパーオキサイド、ラ
ウロイルパーオキサイド、ジ−ターシャリ−ブチルパー
オキサイド等の過酸化物、2.2−アゾビスイソブチロ
ニトリル、2,2−アゾビスシクロヘキサンカルボニト
リル等のアゾ化合物等を用いることができる。さらに、
過酸化ベンゾイルおよび芳香族第3級アミンのような常
温硬化型の重合開始剤系も併用することができる。
−16= 充填剤としては、例えばポリメチルメタクリレート等の
有機充填剤、ガラス粉末、ガラスフレーク、熱水シリカ
、水和シリカ、微粉シリカ、アルミナ、リン酸カルシウ
ム、ケイ砂、石英、タルク等の無機充填剤を用いること
ができる。顔料としては、イエロー、ブラウン、グレー
、ピンクの中から歯質との色調と整合性のある顔料が用
いられる。
本発明の歯科材料を光で硬化させる場合に使用する光源
は、歯科材料の用途により異なるが、−般には可視光線
ランプ、低圧、高圧または超高圧の水銀灯、キセノンラ
ンプ、メタルハライドランプ、アーク灯等が使用される
。本発明において照射する活性エネルギー光線の照射量
や照射速度は、硬化物の着色や外観等を考慮して適宜最
適条件を決定する。
〔実 施 例〕
次に実施例をあげて本発明をさらに詳細に説明する。な
お、硬化物および液状ポリチオエーテル系重合性モノマ
ーは、以下の試験方法により評価した。
(I)圧縮強度、引張強度、曲げ強度およびたわみJI
S K’(i911の方法に準じた。
(2)ヌープ硬度 JIS 22251の方法に準じた。
(3)X線造影性 I S 04049−1978の方法に準じた。
ラジオグラフ(写真)で観察し、X線造影性が認められ
たものを01認められなかったものを×1中間を△とし
た。
(4)着色 X線を照射する前後で、目視で着色の見られたものを×
、着色が見られなかったものをOとした。
(5)チオール基の分析 A:滴定法(Volhard法) 液状ポリチオエーテル系重合性モノマーサンプル1〜2
gに、トルエン10m1、エタノール10m1を加えて
溶解させ、これに0.lN−AgNO3水溶液10m1
を添加し、鉄ミョウバン指示薬を加えて、0.025N
−NHSCNで過剰AgNO3を逆滴定し、チオール基
残存量を分析する。これより、仕込みからのチオール基
相対減少率(反応率)を算出した。
Bニラマン分光法 ゲル化したサンプルは、ラマン分光法(装置:日本分光
■製、R−800型)に従って分析する。
1570cm  におけるチオール基の吸収の1730
cm−1のカルボニル基の吸収に対する比のモノマー状
態からの相対減少率から、チオール基の反応率を算出し
た。
(6)ビニル基の分析 ゲル化が起らなかったものは、’H−NMR(装置:日
立■製、R−24B型)から、ゲル化したものはラマン
分光法に従って、1820cm−’付近のビニル基の吸
収の1730cm−’付近のカルボニル基の吸収に対す
る比のモノマー状態からの相対減少率から、ビニル基の
反応率を算出した。
(7)貯蔵安定性 液状ポリチオエーテル系重合性モノマーを40℃で空気
中に静置保存したときに、ゲル分が発生するまでの時間
が20時間以上の場合のものを◎、10〜20時間の場
合のものを0,1〜IO時間の場合のものを△、1時間
以下の場合のものを×とした。
製造例 1 β−チオプロピオン酸1oeo gおよび酸化バリウム
153 gを窒素気流下、60℃で24時間反応させて
透明な反応液を得た。この反応液を711のジエチルエ
ーテル中に滴下して白色沈殿を得た。枦別して得られた
沈殿をジエチルエーテル21を用いてよく洗浄した後8
0℃で一夜真空乾燥し、338gのβ−チオプロピオン
酸バリウム塩を得た。
製造例 2 酸化バリウムの代りに酸化ストロンチウム104gを使
用し、β−チオプロピオン酸の代りにチオグリコール酸
920gを使用した以外は製造例1と同様な条件でチオ
グリコール酸ストロンチウム塩280gを得た。
製造例 3 撹拌機、滴下ロート付の211−セパラブルフラスコに
、室温でジエチレングリコールジメタクリ−り1− 一  20 − レート700gを仕込んだ後、ジエチルアミン1gを撹
拌下に添加し、溶解した。次いで、これに製造例1で得
たβ−チオプロピオン酸バリウム塩50gを徐々に添加
し、40℃で反応させた。次いで、さらにエチレングリ
コールジチオグリコレート300gを30分かけて滴下
した。発熱が止むまで室温度下で撹拌し、発熱が止んだ
後、40℃で10時間撹拌した。反応終了後、強塩基吸
着用無機吸着剤(協和化学工業■製、キョーワード70
0SL)を50g添加してジエチルアミンを除去した。
吸着剤を枦別し、液状の重合性モノマー混合物を得た。
この液状の重合性モノマー混合物のスペクトルデータが
次のように得られた。
’H−NMR:  (単位ppm) 1.2〜1.35 (m、 メタクリロイルのβ−メチ
レンがチオールに付加した場合のα−メチルプロトン)
、1.9〜2.03(d、 メタクリロイルのα−メチ
ルプロトン)、2.5〜8.1(m、メタクリロイルの
β−メチレンがチオールに付加した場合のα−メチルの
隣のメチレンプロトンおよびβ−メチレンプロトン) 
、3.23〜3.33 (チオグリコレートのチオール
の隣のメチレンプロトン)、3.5〜4.5(ジエチレ
ングリコールジメタクリレートおよびエチレングリコー
ルジチオグリコレートのエトキシのプロトン)、5.5
〜6,2(メタクリロイルのβ−メチレンプロトン)。
ラマンスペクトル: 1570c+n−1のチオールの吸収が消失した。
また、’H−NMRの積分曲線からメタクリロイル由来
のビニル基の反応率は44.0%で、チオール基が10
0%反応したとした場合の理論反応率44.5%とよく
一致した。さらに、液状の重合性モノマー中のチオール
基を滴定法(Volhard法)により求めたところ、
チオール基の反応率が99.2%であり、実質的に残留
チオール基がゼロであった。
以上の結果より、液状ポリチオエーテル系重合性モノマ
ー混合物が得られていることが明らかである。
製造例4〜7および比較製造例1〜2 多官能(メタ)アクリレート化合物、多官能チオール化
合物、チオール基を有するアルカリ土類金属のカルボン
酸塩、塩基触媒、付加反応温度および付加反応時間を表
1に示した条件とした以外は、製造例3と同様の操作で
付加反応を行った。
その結果を表1中に示した。
これらの結果は、全て実質的に液状ポリチオエーテル系
重合性モノマー混合物を得たことを示唆していた。
比較製造例 3〜5 表1に示した条件とした以外は、製造例1と同様に付加
反応を行った。
(以下余白) Cす !−4=  L  、/−!   L  L実施例 1 製造例3で得られた液状ポリチオエーテル系重合性モノ
マー60重量部に対して、2.2−ビス〔4−(γ−メ
タクリロイルオキシーβ−ヒドロキシプロポキシ)フェ
ニル〕プロパン40重量部を加え、溶解させた後、40
0重量部の粒径0.2〜2μのシリカの微粉を加えて、
稠度を調整した。これに触媒としてカンファーキノン0
.4重量部、トリエタノールアミン0,2重量部、ベン
ゾインイソプロピルエーテル0.2重量部を配合してペ
ーストを作製した。
このペーストをテフロン製の内径4關、深さ]龍の鋳型
に詰め、上面にポリプロピレン製の透明フィルムを当て
、可視光線照射器(クルツアー社製、トランスルクス■
)を用いて可視光線を約1分間照射して試験片を作製し
た。
結果を表2に示した。
実施例 2〜5 製造例3で得られた液状ポリチオエーテル系重合性モノ
マーの代りに、製造例4〜7で得られたそれぞれの液状
ポリチオエーテル系重合性モノマーを使用した以外は実
施例1と同一の条件下で重合させた。その結果を表2に
示した。
比較例 1〜2 製造例3で得られた液状ポリチオエーテル系重合性モノ
マーの代りに比較製造例1〜2で得られたそれぞれの液
状ポリチオエーテル系重合性モノマーを使用した以外は
実施例1と同一の条件で重合させた。その結果を表2に
示した。表2から明らかなごとく、比較例1はX線造影
性はあるものの粘度が低すぎるとともに機械的強度が低
く、また比較例2はX線造影性が認められなかった。
比較例 3 製造例3で得られた液状ポリチオエーテル系重合性モノ
マー30重量部とβ−メタクリロイルオキシエチルフタ
レート70重量部とを混合し、溶解させた。以下、実施
例1と同一条件で重合させた。
その結果を表2に示した。
(以下余白) 以上の実施例1〜5から、本発明に係る歯科材料は、歯
牙用コンポジットレジン、歯冠用レジン、義歯床用レジ
ンとして好適である。
〔発明の効果〕
本発明に係る歯科材料は、漏出や着色がなく、審美性お
よび安全性に優れ、かつ硬度、強度、X線造影性に優れ
ており、前記した従来の歯科材料組成物の問題点を解決
したものである。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 〔A〕下記の一般式( I )で表わされる多官能(メタ
    )アクリレート化合物( I )および一般式(II)で表
    わされるチオール基を有するアルカリ土類金属のカルボ
    ン酸塩(II)、または下記の一般式( I )で表わされ
    る多官能(メタ)アクリレート化合物( I )、一般式
    (II)で表わされるチオール基を有するアルカリ土類金
    属のカルボン酸塩(II)および一般式(III)で表わさ
    れる多官能チオール化合物(III)とを、前記成分( I
    )の成分(II)または成分(II)および成分(III)の
    総量に対する官能基当量比が2〜10であり、かつ成分
    (II)が各成分の総量の3〜20重量%の範囲において
    、塩基触媒の存在下、予め付加反応させて得られる末端
    に(メタ)アクリロイル基を有する液状ポリチオエーテ
    ル系重合性モノマーの少なくとも50重量%と 〔B〕多くとも50重量%の前記末端に(メタ)アクリ
    ロイル基を有する液状ポリチオエーテル系重合性モノマ
    ーと共重合可能な多官能性ビニルモノマーとからなる歯
    科材料。 一般式( I )の多官能(メタ)アクリレート化合物(
    I ) ▲数式、化学式、表等があります▼ 〔式中、R^1、R^2は同じでも異なっていてもよく
    、Hまたはメチル基を示し、R^3は炭素数が2〜20
    の多価アルコールの残基を示し、mは1〜2の整数を示
    す〕 一般式(II)のチオール基を有するアルカリ土類金属の
    カルボン酸塩(II) ▲数式、化学式、表等があります▼ 〔式中、pは1〜5の整数を示し、Mはバリウム、スト
    ロンチウムを示す〕 一般式(III)の多官能チオール化合物(III)▲数式、
    化学式、表等があります▼ 〔式中、R^4は炭素数が2〜20の多価の有機基を示
    し、nは2〜4の整数を示す〕
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