JPH01313136A - 半凝固金属スラリーの製造装置 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 ［産業上の利用分野］ この発明は、固液共存温度域の溶融金属中に微細球状結
晶粒をできるだけ多く存在させて半凝固金属スラリーを
製造する半凝固金属スラリーの製造装置に関する。

［従来の技術］ 従来より、この種の半凝固金属スラリーの製造装置とし
ては、容器内に供給した溶融金属の温度制御をしつつ、
容器内にてスタラーを回転させることにより、溶融金属
に撹拌剪断力を与えて、成長するデンドライト結晶組織
を破壊して溶融金属中に微細球状結晶粒を均一に混在さ
せるように構成されたものが知られている。

従来、このような製造装置にあっては、溶融金属に接す
るスタラーの外周部と容器の内周部には可動部が全くな
く、それらの周部の形状は固定的であった。つまり、溶
融金属に撹拌剪断力を与えることになるスタラーの外周
部と容器の内周部の形状が固定的に定められていた。

［発明が解決しようとする課題］ 上述したように、従来の半凝固スタラーの製造装置は、
スタラーの外周部と容器の内周部の形状が固定的に定め
られているため、スタラーの所定回転時における溶融金
属の撹拌剪断力は一定であって、その撹拌剪断力を任意
にコントロールすることができなかった。

このように撹拌剪断力をコントロールできないことは、
熔融金属の種類などに応じた最良な微細化結晶スラリー
を製造する上において、大きな問題となっていた。

この発明は、このような問題を解決課題とするものであ
る。

［課題を解決するための手段］ この発明の半凝固金属スラリーの製造装置は、容器内に
配設したスラリーを回転さけることにより、容器内の溶
融金属に撹拌剪断力を与えてこの溶融金属を半凝固金属
スラリーとする半凝固金属スラリーの製造装置において
、 面記容器の内周部と前記スラリーの外周部の内の少なく
ともいずれか一方に、それらの対向方向に向かって出没
自在の耐熱性の剪断子を設け、かつ、この剪断子を出没
Ｕ８整する調整手段を備えたことを特徴とする。

［作用］ この発明の半凝固金属スラリーの製造装置は、容器の内
周部とスラリーの外周部の内の少なくともいずれか一方
に装備した耐熱性の剪断子を出没調整することにより、
溶融金属に対する撹拌剪断力の大きさを任意にコントロ
ールする。これにより、溶融金属Ｗの種類などに応じた
最適な撹拌剪断力を設定して、最良な微小化結晶スラリ
ーを製造する。

［実施例］ 以下、この発明の実施例を図面に基づいて説明する。

第１図および第２図は、この発明の第１実施例を説明す
るための図である。

本実施例の場合はスラリーの構造に特徴があり、その他
の構造は従来の一般的なものと同様である。

そこで、まず、従来の一般的なものと同様の構成部分に
ついて説明する。

図において、１は中空円筒状の容器であり、ケーシング
２の定位置に装備されている。容器１の外周は鉄皮３に
よって被覆され、またその内部は耐火材４によって構成
されていて、それらの鉄皮３と耐火材４との間には、熱
媒体循環用の熱媒体供給管５と、冷却媒体循環用の冷却
媒体供給管６が配備されている。容器１の上側には、容
器ｌ内に溶融金属Ｗを供給する溶融金属供給管７が形成
されている。容器１の下側には、半凝固金属スラリー排
出用の下部容器８が装備されている。この下部容器８の
外周は鉄皮９によって被覆され、またその内部は耐火材
１０によって構成されていて、それらの鉄皮３と耐火材
４との間には、熱媒体循環用の熱媒体供給管１１が配備
されている。

ケーシング２の上には上部ケーシング１２が取り付けら
れている。この上部ケーシング１２には、その内部と容
器ｌ内のガスを吸引排気する吸引管１３が取り付けられ
ている。また、上部ケーシング１２の中央には、上下方
向に延在する軸１４が軸受け１５によって回転可能に備
えられ、その軸１４の上端には、袖１４の回転駆動用の
駆動機構（図示せず）が連結されている。軸１４の下端
の外フランジ１４ａには、スラリー１６の上端の外フラ
ンジ１６２Ｌが連結されている。それらの外フランジ１
４ａ、＋６ａの間には連結キー１７が取り付けられてい
て、軸１４と共にスラリー１６が回転するようになって
いる。また、外フランジ１４ａには流体圧シリンダ１８
が装備されており、この流体圧シリンダ１８によって、
スラリー１６が軸１４との連結状態を保ったまま距離Ｘ
だけ上下動されるようになっている。

スラリー１６の下端には、下方に延在するセラミック製
の案内部材１９が取り付けられている。

この案内部材１９の外周面には、容器ｌの下方開口部か
ら排出される半凝固金属スラリーを案内する螺旋状の案
内ｉＭ　ｌ　９　ａが形成されている。また、スラリー
１６の内部には、スラリ−１６自熱して溶融金属Ｗとの
温度差を小さくする加熱手段（図示せず）が備えられて
いる。

以上の構成は、従来の一般的な半凝固金属スラリーの製
造装置と同様である。

本実施例の場合は、スラリー１６に４つの耐熱性の剪断
子２０を装備して、それらの叫断子２０をスラリー１６
の外周部から任意に出没調整できるようになっている。

すなわち、４つの剪断子２０は、スラリー１６の層方向
に沿って等間隔的、つまり中心角９０°離間した位置に
装備されていて、それぞれがスラリー１６の径方向に沿
って変位可能となっている。互いに隣接する剪断子２０
同土間には、それらをスラリー１６の中心方向に付勢す
るための引張りスプリング（引張り手段）２１が取り付
けられている（第２図参照）。スラリー１６の内部には
、断面十字状のテーパ一部材２２が上下動自在に備えら
れており、その十字状の先端に相当する４つの辺の部分
は、下方に向かうにしたがって漸次スラリー１６の中心
寄りに近付くように傾斜するテーパー面２２ａとなって
いる。このテーパ一部材２２は４つの剪断子２０の内向
側面の間に挟まれるようにして備えられており、４つの
剪断子２０の内向側面は、スプリング２１の引張り力に
よって対向するテーパー面２２ａに押し付けられている
。したがって、テーパー部材２２の上下動に応じて、４
つの剪断子２０がスラリー１６の外周部から外方へ同期
して出没調整されることになる。テーパ一部材２２の上
端には、軸！４内に取り付けられた流体圧シリンダ２３
が連結されていて、この流体圧シリンダ２３によって、
テーパ一部材２２がスラリー１６の回転に拘わらず上下
動されるようになっている。

次に、作用について説明する。

まず、流体圧シリンダ１８によってスラリー１６を第１
図に表すように下降させ、容器１の下側開口部を塞ぐ。

その後、上部ケーシング１２の吸引管１３から容器ｌ内
のガスを吸引排気すると共に、スラリー１６を回転させ
つつ、スラリー１６の内部の加熱手段によってスラリー
１６を加熱し、同時に、熱媒体供給管５．１１に熱媒体
を循環させて容器ｌと下部容器８を所定の温度にまで加
熱する。

容器ｌ、下部容器８、およびスラリー１６が所定の温度
にまで上昇した後、溶融金属供給管７を通して容器ｌ内
に溶融金属Ｗを供給する。そして、必要に応じて熱媒体
供給管５，１１に熱媒体を循環させたり、冷却媒体供給
管６に冷却媒体を循環させたり、またスラリー１６内の
加熱を続行させたり、停止させたりして、溶融金属Ｗの
温度制御をする。そして、このような温度制御をしつつ
、スラリー１６を回転させて溶融金属Ｗを撹拌し、溶融
金属Ｗに撹拌剪断力を与えて成長するデンドライト結晶
組織を破砕する。これににより、溶融金属Ｗ中に均一な
微細球状結晶粒を混在させて半凝固金属スラリーをつく
る。

その際、流体圧シリンダ２３によってテーパー部材２２
を上下動させて、スラリー１６の外周部における剪断子
２０の出没量を調整することにより、溶融金属Ｗに対す
る撹拌剪断力がコントロールされる。すなわち、テーパ
一部材２２を下方に移動させて、４つの剪断子２０を外
方に開かせるようにして大きく突出させた場合には、ス
ラリー１６の外周における起伏の程度が大きくなって、
溶融金属Ｗに対する撹拌剪断力が大きくなる。−方、テ
ーパ一部材２２を上方に移動させて、４つの剪断子２０
を内方に閉じるようにして突出量を小さくした場合には
、スラリー１６の外周における起伏の程度が小さくなっ
て、溶融金＠Ｗに対する撹拌剪断力が小さくなる。

このように、撹拌剪断力をコントロールすることにより
、溶融金属Ｗの種類などに応じた最良な微小化結晶スラ
リーを製造することができる。

所定の半凝固金属スラリーができた後は、流体圧シリン
ダ１８によってスラリー１６を上昇させて、容器１の下
側開口部を開（。半凝固金属スラリーは、その容器の下
側開口部から排出され、案内部材１９の案内溝＋９ａに
沿って螺旋を描きつつ下側容器８内にスムーズに入り、
その後、双ロール式の連鋳機等の種々の処理装置に供給
される。

第３図は、この発明の第２実施例を説明するための図で
ある。

本実施例の場合、剪断子２０を出没調整する調整手段は
、剪断子２０の内周部とねじ合う下方が小径の円錐台状
のねじ部材２４と、このねじ部材２４を上下の軸線を中
心として左右に回転させる回動手段（図示せず）によっ
て構成されている。

その回動手段は、軸１４あるいはスタラー１６の内部に
備えられていて、スタラー１６の回転に拘わらずねじ部
材２４を回転できるようになっている。したがって、溶
融金属Ｗの撹拌中であるか否かに拘わらず、ねじ部材２
４を左右に回転させることにより、４つの剪断子２０を
開くようにして外方に大きく突出させたり、それらを閉
じるようにして突出量を小さくしたりして、溶融金属Ｗ
の撹拌剪断子をコントロールすることができる。

第４図は、この発明の第３実施例を説明するための図で
ある。

本実施例の場合、剪断子２０を出没調整する調整手段は
、上下動自在の操作ロッド２５と、この操作ロッド２５
と剪断子２０の間に連結された複数のリンク２６と、操
作ロッド２５を上下動させる駆動手段（図示せず）によ
って構成されている。

その駆動手段は、軸１４あるいはスタラー１６の内部に
備えられていて、スタラー１６の回転に拘わらずねじ部
材２４を回転できるようになっている。したがって、溶
融金属Ｗの撹拌中であるか否かに拘わらず、操作ロッド
２５を上下動させることにより、４つの剪断子２０を開
くようにして外方に大きく突出させたり、それらを閉じ
るようにして突出量を小さくしたりして、溶融金属Ｗの
攪拌剪断子をコントロールすることができる。

第５図は、この発明の第４実施例を説明するための図で
ある。

本実施例の場合は、容器１に４つの耐熱性の剪断子３０
を装備して、それらの剪断子３０を容器ｌの内周部から
任意に出没調整できるようになっている。すなわち、４
つの剪断子３０は、容器１の周方向に沿って等間隔的、
つまり中心角９０゜離間した位置に装備されていて、そ
れぞれが容器ｌの径方向に沿って変位可能となっている
。それぞれの剪断子３０の外方端には流体圧シリンダ３
１が連結されていて、この流体圧シリンダ３１によって
剪断子３０が容器ｌ内に出没調整されるようになってい
る。また、スタラー１６は断面が略凹ｒＩＪ形となって
いる。そして、本実施例の場合は、流体圧ンリンダ３１
を同期的に伸縮動作させることにより、４つの剪断子３
０の内向端を近付けるようにして内方に大きく突出させ
たり、それらの内向端を離すようにして突出量を小さく
したりして、溶融金属Ｗの撹拌剪断子をコントロールす
ることができる。

なお、上述した実施例ではスタラー１６の外周部と、容
器ｌの内周部のいずれかに剪断子を出没調整可能に装備
しているがこれには限定されず、スタラー１６の外周部
と容器１の内周部の両方に剪断子を出没調整可能に装備
して、それらを関連的に出没調整することも可能である
。その場合には、剪断子のいくつかを固定的に装備して
もよい。

また、剪断子の配備数、形状、および剪断子を出没調整
するための調整手段の構成は同等上述した実施例のみに
特定されず、適宜設計変更が可能である。例えば、スタ
ラー１６の外周部に装備した剪断子を出没調整するため
に、スタラー１６内に流体圧シリンダを備えて、その流
体圧シリンダによって剪断子を直接、スタラー１６の径
方向に移動させて出没調整するようにしてもよい。

「発明の効果」 以上説明したように、この発明の半凝固金属スラリーの
製造装置は、容器の内周部とスタラーの外周部の内の少
なくともいずれか一方に、耐熱性の剪断子を装備して、
その剪断子を出没調整する構成であるから、剪断子の出
没の程度に応じて、溶融金属に対する撹拌剪断力の大き
さを任意にコントロールすることができる。

この結果、溶融金属Ｗの種類などに応じた最適な撹拌１
ｑ断力を設定して、最良な微小化結晶スラリーを製造す
ることができる。

【図面の簡単な説明】

第１図および第２図はこの発明の第１実施例を説明する
ための図であり、第１図は縦断面図、第２図は第１図の
■−■線に沿う要部の横断面図である。 第３図および第４図はこの発明の異なる他の実施例を説
明するための要部の概略構成図、第５図はこの発明の更
に他の実施例を説明するための叉部の横断面図である。 ｌ・・・・・・容器、　　１６・・・・・・スタラー、
２０．３０・・・・・・剪断子、　　２１・・・・・・
スプリング、２２＝−−−・テーパ一部材、 ２３・・・・・・流体圧シリンダ、　　２４・・・・・
・ねじ部材、２５・−・−・操作ロッド、　　２６・−
・・・−リンク、Ｗ・・・・・・溶融金属。 出願人　　石川島播磨重工業株式会社 第１図 第２図 第３図　　　　　第４図

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 容器内に配設したスタラーを回転させることにより、容
   器内の溶融金属に撹拌剪断力を与えてこの溶融金属を半
   凝固金属スラリーとする半凝固金属スラリーの製造装置
   において、前記容器の内周部と前記スタラーの外周部の
   内の少なくともいずれか一方に、それらの対向方向に向
   かって出没自在の耐熱性の剪断子を設け、かつ、この剪
   断子を出没調整する調整手段を備えたことを特徴とする
   半凝固金属スラリーの製造装置。