JPH0130413Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本考案は円筒状又は楕円筒状のハニカム構造体
のような物品をその軸線をコンベアの進行方向と
直交させた状態で受台上に保持しつつ移送する物
品受台を備えたコンベアに関するものである。

（従来技術） 軸方向に多数の透孔を備えた円筒状又は楕円筒
状のハニカム構造体のような物品の目詰まりの有
無を検査するライン等には硬質ゴムからなるＶブ
ロツク状の物品受台を取付けたコンベアが用いら
れ、検査される物品をこの物品受台上に載置して
間歇的に移送しつつ側方から光学的な検査を行つ
ているが、このような従来のコンベアにおいては
駆動部を通過する際に物品受台に曲げ応力が作用
することのないよう多角形のスプロケツトと組合
わせた高価なチエーンコンベアを使用しなければ
ならず、また、検査される物品をＶ字状の平面で
受けるために物品が円筒状である場合と楕円筒状
である場合とでは物品の中心位置高さが変化し、
その都度検査機器の視野等を調節しなければなら
ないという問題があつた。

（考案の目的） 本考案はこのような従来の問題点を解決して、
安価なベルトコンベアを利用することができ、し
かも、物品受台上に載置される物品が円筒状であ
る場合にも楕円筒状である場合にも中心位置に大
きい変動を与えることのない物品受台を備えたコ
ンベアを目的として完成されたものである。

（考案の構成） 本考案はベルトコンベアの表面にその進行方向
に直角な方向から見て高さがＶ字状に順次変化す
る複数枚の物品受用の可撓性板材を各可撓性板材
の長手方向をベルトコンベアの進行方向と直交さ
せて互いに平行に立設したことを特徴とするもの
であり、以下、図示の実施例により詳細に設明す
る。

図中１は駆動ドラム２と図示しない従動ドラム
間に張設された間歇駆動式のベルトコンベアであ
り、その表面には多数の物品受台３が一定ピツチ
で配設されている。各物品受台３はベルトコンベ
アの進行方向に直角な方向から見て高さがＶ字状
に順次変化する複数枚の物品受用の可撓性板材４
から成るものであつて、各可撓性板材４は硬度が
50〜60程度の硬質ゴムあるいは同様の物性を有す
る合成樹脂や皮革により平板状に成形されたもの
で、各可撓性板材４はその長手方向をベルトコン
ベア１の進行方向と直交させて互いに平行にベル
トコンベア１の表面上に接着または溶着して立設
されている。また、各可撓性板材４の上面は第３
図に示されるように断面円弧状にするとともに各
可撓性板材４の基部はベルトコンベア１との接合
を確実にするためにやや扁平に成形されている。
そして、各可撓性板材４は各頂点が開き角が120
度〜150度のＶ字状の２直線上に位置するよう高
さを定められるものとし、また、第２図に示ささ
れるようにベルトコンベア１の軸方向に分割して
おいてもよい。このような可撓性板材４からなる
物品受台３上には円筒状あるいは楕円筒状のハニ
カム構造体のような物品２０が載置され、ベルト
コンベア１の側方に設けられた光源装置５により
水平方向に光線が投射され、ハニカム状の透孔を
通過した光線をテレビカメラ６により受光して目
詰まりの有無を自動的に検査するものである。

このように構成されたものは、ベルトコンベア
１の表面に立設されたその進行方向に直角な方向
から見て高さがＶ字状に順次変化する複数枚の物
品受用の可撓性板材４上に円筒状あるいは楕円筒
状の物品２０を載置して間歇的に送りつつ上述の
ように検査を行う場合、このような物品２０はベ
ルトコンベア１上に互いに平行に立設された可撓
性板材４のいずれかの対によつてすべりを生ずる
ことなく安定に保持されて移送されることとな
る。また、第３図から明らかなように、各可撓性
板材４は互いに離間して立設されているので物品
２０が円筒状の場合にも楕円筒状の場合にもその
中心位置の変位量が少なく、テレビカメラ６のよ
うな検査機器の視野を調節する必要がない。この
利点は物品２０の外径が変化した場合にも生じ、
Ｖブロツクで受けた場合には物品２０の外径が大
きくなるにつれて接点が連続的に上方へ移動して
物品２０を次第に上方へ持上げるのに対し、本考
案においては物品２０と物品保持具３との間に接
点の連続的な移動が生じないので物品２０の外径
に多少の変動があつてもその中心位置はほとんど
変化せず、適確な検査を行うことができる。しか
も、第１図から明らかなように、可撓性板材４は
その長手方向をベルトコンベア１の進行方向と直
交させてベルトコンベア１上に立設されているの
で、コンベア１が駆動ドラム２を通過する部分で
は可撓性板材４は放射状に拡がり、ほとんど曲げ
応力を受けることがない。従つて、物品受具３の
破損防止の目的で多角形のスプロケツトと組合さ
れたチエーンコンベアを使用する必要がなく、安
価に製作することができる。

（考案の効果） 本考案は以上の説明からも明らかなように、ベ
ルトコンベアが駆動部を通過する際に物品受台に
大きい曲げ応力が生ずることがないので、安価な
ベルトコンベアを使用することができ、また、物
品形状が円筒状の場合にも楕円筒状の場合にもあ
るいは物品の外径寸法が多少変化した場合にもそ
の中心位置をほとんど変化させることなく保持す
ることができるものであつて、従来のこの種のコ
ンベア問題点を解決したものとして実用的価値は
極めて大きいものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の実施例を示す一部切欠正面
図、第２図は第１図のＡ−Ａ断面図、第３図は要
部の拡大正面図である。 １……ベルトコンベア、４……可撓性板材。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. ベルトコンベア１の表面にその進行方向に直角
   な方向から見て高さがＶ字状に順次変化する複数
   枚の物品受用の可撓性板材４を各可撓性板材４の
   長手方向をベルトコンベア１の進行方向と直交さ
   せて互いに平行に立設したことを特徴とする物品
   受台を備えたコンベア。