JPH0130362Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この考案は複数本の印刷用ロール、ゴムロール
その他の棒状物品を相互に接触しないように小間
隔を保つて並べて運搬する場合に使用する着脱自
在な枕材を有するパレツトに関するものである。

〔従来の技術〕

従来、丸材や軸材等の棒状物品を相互に接触し
ないように小間隔を保つて並べて運搬する場合に
使用する物品載置用枕材付きパレツトとしては、
特開昭52−9244号公報により公表されているよう
に、間隔をおいて固定された多数の上部嵌合部材
およびパレツト周面係合片を備えている取付基枠
を、パレツトの左右両側に載置して係合し、前後
方向に間隔をおいて配置された複数の溝形枠材に
おける底部桁材の両端部を、左右の取付基枠にお
ける上部嵌合部材に嵌合し、物品受溝を備えてい
る枕材の両端部を、前記溝形枠材における両側の
柱体の溝に、落とし込みにより嵌合した構造のも
のが知られている。

しかるに、前記従来の枕材付きパレツトの場合
は、構造が複雑でコスト高になり、かつ取付基枠
がパレツトから外れる横方向にずれ動く恐れがあ
り、さらに溝形枠材における底部桁材の上部にお
いて、枕材の両端部が溝形枠材における柱体の溝
に嵌合されているので、パレツトの下面から物品
までの高さが高くなり安定性が悪くなる。また部
品数が多いので組立や分解が煩雑である。

〔考案の目的、構成〕

この考案は前述の問題を有利に解決できる着脱
自在な枕材を有するパレツトを提供することを目
的とするものであつて、この考案の要旨とすると
ころは、矩形枠体１における各枠杆が、水平板１
４とその水平板１４の外側から立ち上がる垂直板
１５とにより構成され、前記矩形枠体１における
対向する各枠杆の長手方向の両側において、前記
水平板１４の上面に枕材係止部材２が固定されて
パレツト本体３が構成され、上部に複数の物品受
溝４を備えている複数の枕材が前記対向する枠杆
における水平板１４にわたつて載架されると共
に、各枕材の端部が前記枕材係止部材２に着脱自
在に嵌合されていることを特徴とする着脱自在な
枕材を有するパレツトにある。

〔実施例〕 次にこの考案を図示の例によつて詳細に説明す
る。

第１図および第２図はこの考案において用いら
れるパレツト本体３を示すものであつて、鋼製矩
形枠体１における一対の長枠杆５および一対の短
枠杆６が、それぞれ水平板１４とその水平板１４
の外側から立ち上がる垂直板１５とにより構成さ
れ、前記矩形枠体１における対向する各長枠杆５
および対向する各短枠杆６の長手方向の両側にお
いて、前記水平板１４の上面にそれぞれ一対の鋼
製枕材係止部材２が枠杆長手方向に間隔をおいて
配置され、各枕材係止部材２は前記水平板１４の
上面に溶接により固着され、かつ対向する枠杆に
おける枕材係止部材２は枠杆長手方向の同位相に
配置されている。

第３図および第４図はこの考案において使用で
きる短枕材７の一例を示すものであつて、対向す
る長枠杆５の垂直板間に嵌入できる長さを有する
短枕材本体８の上部に、４つのＶ字状の物品受溝
４が枕材本体長手方向に等間隔で設けられ、かつ
各物品受溝４の斜面にはゴムまたはその他の軟質
材料からなる物品保護板９が接着剤により固着さ
れている。

第５図および第６図はこの考案において使用で
きる長枕材１０の一例を示すものであつて、対向
する矩枠体６の垂直板間に嵌入できる長さを有す
る長枕材本体１１の上部に、５つのＶ字状の物品
受溝４が枕材本体長手方向に等間隔で設けられ、
かつ各物品受溝４の斜面にはゴムまたはその他の
軟質材料からなる物品保護板９が接着剤により固
着されている。

第７図および第８図はパレツト本体３に短枕材
７をセツトして構成したパレツトを示すものであ
つて、前述のように構成された２本の短枕材７が
対向する長枠杆５の長手方向の両側にわたつて平
行に延長するように配置され、かつ各短枕材７の
端部は、長枠杆５における１対の枕材係止部材２
の間に着脱自在に嵌入されると共に長枠杆５の水
平板１４に載置され、さらに短枕材７の端面は長
枠杆５の垂直板１５に接触または近接し、その垂
直板１５により短枕材７の長手方向のずれ動きが
防止される。

第９図および第１０図はパレツト本体３に長枕
材１０をセツトして構成したパレツトを示すもの
であつて、前述のように構成された２本の長枕材
１０が対向する短枠杆６の長手方向の両側にわた
つて平行に延長するように配置され、かつ各長枕
材１０の端部は、短枠杆６における１対の枕材係
止部材２の間に着脱自在に嵌入されると共に短枠
杆６の水平板１４に載置され、さらに長枕材１０
の端面は短枠杆６の垂直板１５に接触または近接
し、その垂直板１５により長枕材１０の長手方向
のずれ動きが防止される。

第７図および第８図に示す短枕材をセツトした
パレツトの場合は、比較的長い棒状物品１２を安
定状態で支持することができ、また第９図および
第１０図に示す長枕材をセツトしたパレツトの場
合は、比較的短い棒状物品１３を安定状態でかつ
前述の場合よりも数多く支持することができる。

第１１図は短枕材の他の例を示すものであつ
て、物品受溝４が５個設けられているが、その他
の構成は第３図および第４図に示す短枕材７の場
合と同様である。第１２図および第１３図は長枕
材の他の例を示すものであつて、第１２図の場合
は、物品受溝４が６個設けられ、第１３図の場合
は、物品受溝４が７個設けられているが、その他
の構成は第５図および第６図に示す長枕材１０の
場合と同様である。

この考案を実施する場合、物品受溝の形状は上
向きに開口するコ字状、円弧状、台形の溝であつ
てもよい。

多数のパレツトを保管する場合は、パレツト本
体３の枕材係止部材２から枕材を取外し、その枕
材を倒した状態で矩形枠体１における対向する枠
杆の水平板１４に載置するか、あるいは枕材をパ
レツト本体３から離して積重ね保管し、パレツト
本体３を多数積重ね保管すればよい。

〔考案の効果〕

この考案によれば、矩形枠体１における各枠杆
が、水平板１４とその水平板１４の外側から立ち
上がる垂直板１５とにより構成され、前記矩形枠
体１における対向する各枠杆の長手方向の両側に
おいて、前記水平板１４の上面に枕材係止部材２
が固定されてパレツト本体３が構成され、上部に
複数の物品受溝４を備えている複数の枕材が前記
対向する枠杆における水平板１４にわたつて載架
されると共に、各枕材の端部が前記枕材係止部材
２に着脱自在に嵌合されているので、枕材を有す
るパレツトの構造が簡単であると共に低コストで
製作することができ、かつ矩形枠体１を構成する
枠杆における水平板１４に固定された枕材係止部
材２により枠杆長手方向の枕材のずれ動きを防止
すると共に、前記枠杆における垂直板１５を利用
して枕材長手方向の枕材のずれ動きを防止するこ
とができ、さらに枕材の端部が前記枠杆の水平板
１４に載置されているので、パレツトの下面から
枕材に載置された物品までの高さを低くして、そ
の物品を安定状態で運搬することができ、また枕
材を有するパレツトは、枕材係止部材２を有する
パレツト本体３と枕材とにより構成されているの
で、部品数が少なく、そのため組立や分解を容易
にかつ迅速に行なうことができる等の効果が得ら
れる。

【図面の簡単な説明】

第１図はパレツト本体の平面図、第２図はその
一部縦断正面図、第３図は短枕材の一例を示す正
面図、第４図はその平面図、第５図は長枕材の一
例を示す正面図、第６図はその平面図、第７図は
短枕材をセツトしたパレツトの平面図、第８図は
その縦断側面図、第９図は長枕材をセツトしたパ
レツトの平面図、第１０図はその縦断正面図であ
る。第１１図は短枕材の他の例を示す正面図、第
１２図および第１３図は長枕材の他の例を示す正
面図である。 図において、１は矩形枠体、２は枕材係止部
材、３はパレツト本体、４は物品受溝、５は長枠
杆、６は短枠杆、７は短枕材、９は物品保護板、
１０は長枕材、１４は水平板、１５は垂直板であ
る。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 矩形枠体１における各枠杆が、水平板１４とそ
   の水平板１４の外側から立ち上がる垂直板１５と
   により構成され、前記矩形枠体１における対向す
   る各枠杆の長手方向の両側において、前記水平板
   １４の上面に枕材係止部材２が固定されてパレツ
   ト本体３が構成され、上部に複数の物品受溝４を
   備えている複数の枕材が前記対向する枠杆におけ
   る水平板１４にわたつて載架されると共に、各枕
   材の端部が前記枕材係止部材２に着脱自在に嵌合
   されていることを特徴とする着脱自在な枕材を有
   するパレツト。