JPS6222485Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は組立式積層装置、詳しくは、荷物を木
製の平パレツトを用いて数段積重ねることのでき
る組立式積層装置に関する。

一般に積付けの困難な品物の収容とか、数段積
みにするとき、上部荷重が下重みの品物にかかわ
らず支柱で受けるものとして、木製の平パレツト
の隅角部に支柱をそれぞれ立設し、これら各支柱
の上端に、対角状に交叉する横杆の各遊端部を固
着して成るサポートが用いられ、該サポートを積
重ねて段積を行なつている。

ところが、斯かるサポートにおいては、段積す
る上段パレツトの安定性が良好になるように前記
横杆の交叉部上面がほぼ同一面になるまで窪ませ
た構造となつているため、荷重に対する交叉部の
強度が低下する問題があり、また、古くから木製
のパレツトを使用することから、前記支柱間の間
隔を大きくすると、木製パレツトの強度上、その
中心部が垂直荷重によりたわむことになり、この
結果、上段に積重ねる木製パレツトの中心部に集
中する垂直荷重が、下段のサポートにおいて最も
強度の弱い横杆の交叉部に作用して、該交叉部折
曲し、サポートが破損することになり、従つて、
前記支柱間の間隔を大きくとつて大きな収容部を
形成できない問題があつた。

また、前記サポートを多数連続して列設する場
合、各サポート同士が独立しているため、支柱の
本数が多くなる欠点も有していた。

本考案は以上の如き実情に鑑みて考案したもの
で、その目的とする処は荷物の収容部を多数連続
して列状に組立解体することができると共に隣接
する収容部間の支柱を１本で兼用して支柱の数を
少なくでき、しかも、木製のパレツトを用いて荷
物を段積する場合に、前記支柱間の間隔を大きく
とつて大きな収容部が形成できる組立式積層装置
を提供するにある。

しかして本考案は、相対向する２本の支柱間上
部に横杆を設けた門型基体と、該門型基体の横杆
に係合する係合部を両端に備えた水平部材及び前
記基体の支柱下部と嵌合する嵌合部を両端に有す
る連結体とから成り、前記水平部材を前記門型基
体の横杆に前記係合部をして着脱可能に取付け
て、前記門型基体を相対向状に多数連結して列設
すべく成し、かつ、隣接する門型基体の支柱の下
部を前記連結体により連結すべく構成したことを
特徴とするものである。

以下本考案積層装置の実施例を図面に基づいて
説明する。

１は相対向する２本の角筒状支柱１１，１１上
部に横杆１２を架設して成る金属製門型基体であ
つて、前記横杆１２の両端近くの前後面に一対の
受片１３，１３，１４，１４をそれぞれ一定間隔
を置いて設けると共に前面における受片１３，１
３と後面における受片１４，１４とを互に横杆１
２の長さ方向にずらせて配置し、かつ、前記支柱
１１，１１と横杆１２との連結角部に補強板１
５，１５を設け、また各支柱１１，１１間下部を
補助桟１６により連結している。

２は相対向する二本の支杆２１，２１の長さ方
向中間部にこれら支杆２１，２１を連結する横桟
２２を設けて成る水平部材で、前記支杆２１，２
１の各端部には、前記門型基体１の横杆１２に係
合するコ字形係合部２３，２３がそれぞれ設けら
れ、また前記横桟２２の中間部上面にはガイド板
２４が設けられている。

３は板状の連結板３１の両端上面に前記支柱１
１の下部が挿入可能な嵌合孔３２ａをもつ嵌合部
３２，３２を設けた金属製連結体である。

Ｐは荷物Ａを上面に載置する方形状の木製パレ
ツトである。尚、１７，１７は連結体３に連結さ
れない支柱１１，１１の支持体である。

本考案積層装置は以上の如く門型基体１と水平
部材２及び連結体３とから構成するもので、その
組立は、先ず水平部材２の係合部２３，２３…を
相対向する門型基体１，１の横杆１２，１２に係
合すると共に支杆２１，２１を横杆１２，１２の
受片１３，１３…に嵌込むことにより１つの荷物
収容部１０が形成でき、この要領で、水平部材
２，２…を介して門型基体１，１…を順次連結す
る一方、隣接する門型基体１，１…の支柱１１，
１１…下部に、連結体３を嵌合部３２，３２を介
して一つ飛びに連結すれば、任意数の荷物収容部
１０，１０…を選択的に連続して列設することが
できるのである。従つて、収容すべき荷物の量
や、倉庫などの収容スペースに応じて、積層装置
の大きさを任意に選定することができ、隣接する
収容部１０間の支柱を１本で兼用でき、全体とし
ての支柱本数を減らすことができるのである。

而して斯く構成された収容部１０，１０…内に
荷物Ａを載置したパレツトＰ…を収容する一方、
前記積層装置の上部に荷物を載置したパレツトＰ
を段積するときには、第５図に示した如く水平部
材２における横桟２２のガイド片２４を利用して
前記パレツトＰを、その中間が門型基体１の横杆
１２上に位置するように段積みするのである。

このように門型基体１の横杆１２上にパレツト
Ｐの中間部を支持することにより木製パレツトＰ
に大きなたわみが生じることなく、パレツトＰに
おける垂直荷重を門型基体１で確実に支持するこ
とができ、従つて、 木製のパレツトＰを用いる場合に、隣接する支
柱１１，１１の間隔を大きくすることができ、そ
の収容スペースの大型化を計ることができるので
ある。

尚、前記門型基体１の各支柱１１，１１の上部
外側にパレツトＰのストツパー片１８，１８を設
けて、前記ガイド片２４…と共にパレツトＰの位
置決めと脱落とを防止するようにしても良い。

以上の如く本考案は、相対向する２本の支柱間
上部に横杆を設けた門型基体と、該門型基体の横
杆に係合する係合部を両端に備えた水平部材及び
前記基体の支柱下部と嵌合する嵌合部を両端に有
する連結体とから成り、前記水平部材を前記門型
基体の横杆に前記係合部をして着脱可能に取付け
て、前記門型基体を相対向状に多数連結して列設
すべく成し、かつ、隣接する門型基体の支柱の下
部を前記連結体により連結すべく構成したもので
あるから、木製のパレツトを用いて荷物を段積す
る場合に、支柱間の間隔を大きくとつて大きな収
容部が形成でき、しかも、前記収容部を多数連続
して列状に組立解体することができると共に隣接
する収容部間の支柱を１本で兼用して支柱の本数
も少なくできるのである。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案積層装置の実施例を示すもので、
第１図はその斜視図、第２図は門型基体の正面
図、第３図は水平部材の側面図、第４図連結体の
側面図、第５図は使用状態を示す正面図である。 １……門型基体、１１，１１……支柱、１２…
…支柱、２……水平部材、２３，２３……係合
部、３……連結体、３２，３２……嵌合部。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 相対向する２本の支柱間上部に横杆を設けた門
   型基体と、該門型基体の横杆に係合する係合部を
   両端に備えた水平部材及び前記基体の支柱下部と
   嵌合する嵌合部を両端に有する連結体とから成
   り、前記水平部材を前記門型基体の横杆に前記係
   合部をして着脱可能に取付けて、前記門型基体を
   相対向状に多数連結して列設すべく成し、かつ、
   隣接する門型基体の支柱の下部を前記連結体によ
   り連結すべく構成したことを特徴とする組立式積
   層装置。