JPH01301979A - 回転式圧縮機 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （イ）産業上の利用分野 本発明は冷凍空調用に使用される回転式圧縮機に関する
。

（ロ）従来の技術 従来、この種の回転式圧縮機は実開昭６２−６４９１号
公報等に開示されているように、円筒状の密閉ケースと
、このケースの上部に密着固定した電動要素と、前記ケ
ース内の下部に密着固定した圧縮要素とからなり、この
圧縮要素を、シリンダブロックの上面に取付けた取付部
材を介して密閉ケースに固定している。そして、斯る構
造により、シリンダブロックと密閉ケースとが直接溶接
されないようにして、シリンダボアが溶接時の熱的影響
を受けて歪むのを防ぎ、ローラの偏当り等による騒音の
増大を防ぐと共に、シリンダブロック自体を小型化して
圧縮機の軽量化を促進させるものであった。

（ハ）発明が解決しようとする課題 しかしながら上記の構成によると、取付部材はシリンダ
ブロックの上面に取付けられているため、該取付部材が
電動要素のコイルエンドに接近して絶縁不良を起こし易
いという問題があり、このため、取付部材の板厚分だけ
電動要素を上方に移動しなければならず、この分圧縮機
の背高さが高くなると共に、両要素間の距離が長くなっ
てローターのステータへの吸引現象が生じ易くなり、始
動不良を起こし易いという問題があった。

また、斯る構造において、圧縮機の背高さ低減を促進す
るために、電動要素への給電用ターミナルを密閉ケース
の側壁に装着しようとすると、前記取付部材が邪魔とな
って思うように高さを低くできないという問題があった
。

また、上記構成によると、シリンダブロックはボルト等
によって直接に取付部材に固定されるため、取付部材の
寸法精度、特に取付面の平面度の影響を大きく受け、精
度が少しでも悪いとボルト締付時にシリンダボアが歪み
易く、圧縮要素組立時のシリンダボアとローラの間のス
ィーブクリアランス等の種々のクリアランスを適正に維
持することが難しく、また、回転軸の直角度不良により
電動要素のエアーギャップ不良を来招１７易く、これら
のことから、圧縮機の性能や耐久性に悪影響を及ぼすと
いう問題があった。尚、斯る問題は、圧縮機の軽量化を
促進させるために取付部材を薄板のプレス加工で形成す
る場合には特に顕著となり、この場合には取付面の平面
度を高めるために部分座押し等の追加工を必要とし、加
工工数の増加により生産性を悪化させていた。

本発明は斯る点に鑑みなされたもので、シリンダボアの
熱歪みを防いだり圧縮機の軽量化を促進させるといった
従前の効果を損うことなく、ローターのステータへの吸
引現象による始動不良を防ぎ、しかも、圧縮機の背高さ
をより一層低減できる回転式圧縮機を提供することを目
的とする。

また、取付部材を薄板のプレス加工で形成しても該部材
をシリンダブロックのボルト締付時にシリンダボアが歪
むのを防ぎ、圧縮要素の種々のクリアランスや電動要素
のエアーギャップを適正に維持して高性能で耐久性に優
れた圧縮機を提供することを目的とする。

（ニ）課題を解決するだめの手段 本発明の回転式圧縮機は、円筒状の密閉ケースと、この
ケース内の上部に密着固定した電動要素と、前記ケース
内の下部に固定した圧縮要素とからなり、この圧縮要素
を、シリンダブロックの下面に取付けた取付部材を介し
て密閉ケースに固定したものである。

また、本発明の回転式圧縮機は、円筒状の密閉ケースと
、このケース内の上部に密着固定した電動要素と、前記
ケース内の下部に固定した圧縮要素とからなり、この圧
縮要素を、シリンダブロックの上面または下面に取付け
た取付部材を介して密閉ケースに固定すると共に、シリ
ンダブロックと取付部材の間に、緩衝材を介在したもの
である。

（＊）作用 本発明の回転式圧縮機は上記した前者（請求項１）の構
成により、電動要素を上方に移動したすせずに、該要素
のコイルエンドと圧縮要素の間の隙間を確保することが
でき、電動要素の絶縁不良を防止すると共に、ローター
のステータへの吸引現象を抑制することができ、圧縮機
の背高さを低減できると共に、電動機の始動不良を防止
できる。また、圧縮機の背高さ低減を一層促進するため
に電動要素への給電用ターミナルを密閉ケースの側壁（
電動要素と圧縮要素の間の空間に対応する側壁）に装着
する場合にも取付部材が邪魔になるようなことはない。

また、上記した後者（請求項２）の構成により、取付部
材の寸法精度が悪く取付面の平面度が悪くても、ボルト
締付時の偏った応力がシリンダブロックに作用するのを
緩和することができ、シリンダボアの歪みを防止して圧
縮要素の種々のクリアランスや電動要素のエアーギへ・
ツブを適正に維持することができる。このため、取付部
材の寸法を厳しく管理する必要がなくなり、該部材を薄
板の簡単な（座押し等の追加工が不要な）プレス加工だ
けで形成することができ、加工工数を低減すると共にコ
ストダウンに寄与できる。

（へ）実施例 以下本発明の実施例を図面に基ついて説明する、１は円
筒状のケース本体２と、この本体に溶接された上蓋３及
び下蓋４とからなる密閉ケースである。５は前記密閉ケ
ース１内の上部に密着固定詐れた電動要素であり、ケー
ス本体２に焼嵌されたステータ６と、このステータの孔
７内を回転するローター８とから構成されている。９は
前記ローター８にその一端を嵌合した回転軸である。

１０は前記密閉ケース１内の下部に配置され回転軸９を
介して電動要素５により駆動される圧縮要素である。こ
の圧縮要素は、中央にシリンダボア１１を有するシリン
ダブロック１２と、このブロックのポア１１を閉室し内
部に圧縮室１３を形成すると共に回転軸９の軸受部１４
．１５を夫々一体的に有する上部枠体１６及び下部枠体
１７と、前記回転軸９の偏心部１８に外嵌されて圧縮室
１３内を偏心回転するローラ１９と、一端を前記下部枠
体１７に掛止されたスプリング部材２０によりその背面
側から付勢され、前記ローラ１９の外周面にその先端を
常時圧接して圧縮室１３内を高圧側と低圧側に区分する
ベーン２１とから構成されている。２２は鋼板のプレス
加工により周囲に上方に折曲されたフランジ部２３を内
部に円形の逃し穴２４及び取付ボス部２５を一体形成し
てなるリング状の取付部材である。この取付部材２２は
密閉ケース１内の下部にセットされてフランジ部２３を
ケース本体２にスポット溶接することにより該ケースに
固着される。そして、この取付部材にシリンダブロック
１２を載置し、該部材の下側から取付ボス部２５の孔２
６を介して該ブロックのネジ孔２７にボルト２８を螺合
することにより、シリンダブロック１２は取付部材２２
に固着きれている。

また、請求項２の実施例は第３図及び第４図に示すよう
に、上記請求項１の実施例の構成に加えて、取付部材２
２の取付ボス部２５とシリンダブロック１２との間に、
ガスケット材料よりなる円板状の緩衝材３１を介在させ
ている。（尚、第３図及び第４図中、緩衝材３１以外の
構成は第１図及び第２図のものと同様であるため、同符
号を付して説明は省略する。） このように構成された回転式圧縮機において、圧縮要素
１０は鋼板製の取付部材２２を溶接することにより間接
的に密閉ケース１に固着されるため、溶接時の熱がシリ
ンダブロック１２に伝わるのを抑制してシリンダボア１
１の熱歪みを低減することができ、ローラ１９の偏当り
等による騒音の増加を防止できる。また、取付部材２２
は内部に打抜かれた薄い鋼板で形成されていること、及
び、シリンダブロック１２はシリンダボア１１を形成す
るのに必要な最低減の肉厚及び大きさで済むことから、
圧縮機の重量を軽減できる。また、取付部材２２はその
周囲に全周に亘るフランジ２３を形成しているため、該
部材の強度はもとより密閉ケース１との接合強度をも高
めることができ、密閉ケース１の固有振動数を高めて圧
縮機の騒音低減を促進できる。のみならず、取付部材２
２はシリンダブロック１２の下面に取付けられているた
め、従来のように該部材の板厚分だけステータ６を上方
にずらしたすせずに該部材とステータ６のコイルエンド
２９の間の隙間を確保することかでき、圧縮機の背高さ
を低減しつつ電動要素５の絶縁不良を防止して始動特性
を向上できる。しかも、回転軸９の偏心部１８からロー
ター８の嵌合部までの軸長が長くなることはないのＴ、
ｔニア−ター８の静止時のモーメント増加による該ロー
ターのステータ６への吸引現象を抑制することができ、
エアーギャップ不均衡による再起動不良を防止できる。

更にまた、圧縮機の背高さ低減を一層促進するために、
電動要素５への給電用ターミナル３０を、密閉ケース１
の側壁（ステータ６とシリンダブロック１２の間の空間
に対応する側壁）に装着しても取付部材２２が邪魔にな
るようなことはないので高さ低減効果を助長できる。

また、請求項２の実施例によれば、緩衝材３１によって
取付部材２２とシリンダブロック１２のポルト締付時の
応力がシリンダボア１１に影響するのを緩和することが
でき、回転軸９の直角稍度を高めて圧縮要素１０のシリ
ンダボア１１とローラ１９の間のスィーブクリアランス
や、Ｔ動要素５のエアーギャップを適正に維持すること
ができる。その結果、取付部材２２の寸法精度（特に取
付ボス部２５の平面度）を厳しく管理する必要はなくな
り、該部材を薄板の簡単なプレス加工（取付ボス部２５
の座押し加工が不要なプレス加工）だけで形成すること
ができ、加工工数を低減すると共に、コストを低減でき
る。尚、この実施例では、取付部材２２をシリンダブロ
ック１２の下面に取付けたもので説明したが、請求項２
の発明にあっては、取付部材２２をブロック１２の上面
に取付けたものでも同様の作用効果を奏する。

（ト）発明の効果 以上のように本発明によれば、シリンダボアの熱歪みを
防いだり圧縮機の軽量化を促進きせるといった従前の効
果を損うことなく、ローグーのステータへの吸引現象に
よる始動不良を肪ぎつつ圧縮機の背高さを一層低減する
ことができる。

また、取付部材とシリンダブロックのボルト締付時に、
シリンダボアが歪むのを抑制することができ、圧縮要素
の種々のクリアランスや電動要素のエアーギャップを適
正に維持して高性能で耐久性に優れた圧縮機を提供でき
る。この結果、取付部材を比較的精度の粗い薄板のプレ
ス加工だけで形成することができ、加工工数を低減する
と共にコストダウンを促進できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の請求項１の実施例を示す回転式圧縮機
の縦断面図、第２図は第１図に示した取付部材の平面図
、第３図は請求項２の実施例を示す回転式圧縮機の縦断
面図、第４図は第３図に示した取付部材の平面図である
。 １・・・密閉ケース、　　５・・・電動要素、　　１０
・・・圧縮要素、　　１２・・・シリンダブロック、　
２２・・・取付部材、　　３１・・・緩衝材。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）円筒状の密閉ケースと、このケース内の上部に密
   着固定した電動要素と、前記ケース内の下部に固定した
   圧縮要素とからなり、この圧縮要素は、シリンダブロッ
   クの下面に取付けた取付部材を介して密閉ケースに固定
   されていることを特徴とする回転式圧縮機。（２）円筒
   状の密閉ケースと、このケース内の上部に密着固定した
   電動要素と、前記ケース内の下部に固定した圧縮要素と
   からなり、この圧縮要素は、シリンダブロックの上面ま
   たは下面に取付けた取付部材を介して密閉ケースに固定
   されると共に、シリンダブロックと取付部材の間には緩
   衝材が介在されていることを特徴とする回転式圧縮機。