JPH01294818A - ステンレス鋼の真空処理方法 - Google Patents

ステンレス鋼の真空処理方法

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JPH01294818A
JPH01294818A JP12684888A JP12684888A JPH01294818A JP H01294818 A JPH01294818 A JP H01294818A JP 12684888 A JP12684888 A JP 12684888A JP 12684888 A JP12684888 A JP 12684888A JP H01294818 A JPH01294818 A JP H01294818A
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JP
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gas
molten metal
oxygen
vacuum
stirring
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JP12684888A
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English (en)
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Katsuhiro Iwasaki
克博 岩崎
Kenji Takahashi
謙治 高橋
Shigeru Inoue
茂 井上
Haruyoshi Tanabe
治良 田辺
Masahiro Kawakami
川上 正弘
Osamu Terada
修 寺田
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JFE Engineering Corp
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NKK Corp
Nippon Kokan Ltd
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  • Treatment Of Steel In Its Molten State (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] この発明はステンレス鋼の脱炭を目的とした真空処理方
法に関するものである。
[従来の技術] 本発明に関する従来技術について添付の図面を参照しな
がら説明する。
第10図はRH−OB (Oxygen Blow)法
の設備で、取鍋21に保持された溶湯は浸漬管23が設
けられた脱ガス槽22により、溶湯の脱ガスが行われる
。脱炭精錬は、転炉または電気炉で[C]=0.4〜0
.6%に予備脱炭された溶湯11に、脱ガス槽に設けら
れた羽口24から酸素ガスが吹き込まれることにより行
われる。精錬は主に酸素ガス流量及び真空度を調整して
行われる。
第11図は■○D (Vaccum Oxygen D
ecarburi−zation)法の設備で、真空タ
ンク30の中に溶湯11が装入された取鍋31が収容さ
れ、取鍋31の下部にArガスが吹き込まれる羽口33
が設けられ、また溶湯11に酸素を吹き込む酸素ランス
32が設けられている。5S−VOD法の設備は前記V
OD法の場合と同様であるが、前記羽口33はArガス
流量の増加に耐えるようにされである。VOD法の精錬
は主に酸素ガスの供給速度、上吹き酸素ランスの高さ、
真空槽内の真空度及び羽目33から吹き込まれるArガ
ス流量によって制御される。
第12図はV OD C(Vaccum Oxygen
 Decarburi−zation Convert
er)法の設備で、転炉型の炉体40に溶湯11を装入
し、炉口に真空排気口42を設けた炉口i41により炉
内は大気と遮断さizている。炉体40の下部にはAr
ガス吹き込み用の羽口43が、また、上吹き酸素ランス
44が前記炉口蓋41を貫通して設けられている。
VODC法の精錬は上記VOD法と略同様で、主に酸素
ガスの供給速度、上吹き酸素ランスの高さ、炉内の真空
度及び羽口33から吹き込まれるArガス流量によって
制御される。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、以上のRH−OB法、VOD法、5S−
VOD法及びVODC法はいずれも次に述べるような問
題点を抱えている。
上記の方法はそれぞれ、脱炭用酸素を吹き込む真空処理
方法であるが、炉内反応としては下記の(1)乃至(8
)式の反応が考えられる。
(1/2)02 = [0]          ・・
・・・・・・・(1〉[Fe ]++1/2>02= 
FeO・・・・” −(2)2[Crl+ (3/2)
02 = Cr2O3++・+++ ++値3)3[F
e]+Cr2O3= 3FeO+2[Cr]    −
−−−−(4)FeO+Cr2O5= FeCr2O4
−−−(5)[C]+FeO= CO+、(Fel  
      −−−−傾も)3[C]+Cr203= 
3CO+2[Crl       ・−−−・・・−(
7)4[C]+FeCr204=4CO+2[Crl+
[Fel  −−−(8)送酸により(1)〜(3)式
の反応が起こり、副次的に(4)、(5)の反応が生じ
て溶湯中のCrが酸化されるわけであるが、平衡論的に
は(6)〜(8)式の反応により溶湯中の[C]レベル
に応じた[Cr]濃度までは[Crlロスはない。
RH−OB法、VOD法、5S−VOD法及びVODC
法においては炉内または槽内の真空度を向上することに
より、[Cr]が酸化する[C]レベルを低下すること
が出来る。
しかしながら、実操業における[Cr]と[C]を検討
してみると、従来法においては(6)〜(8)式の反応
が平衡値レベルまでは進行せず、従ってCrロスをなく
すことは現実的には不可能であった。平衡に達しない理
由はFeまたはCrの酸化物と溶湯中のCとが十分に接
触していないためで、C1−ロスは送酸時の火点近傍の
酸化反応に律速されると考えられる。
前記平衡レベルに近づけるために開発された、強攪拌真
空装置を用いる前記5S−VOD法またはVODC法と
いえども平衡レベルまでは達していない、従って、[C
]≦帆01%ではCrロスが無視し得ない程、多くなっ
ている。
また従来法においては脱炭効率を上げるため、攪拌ガス
流量の増加、または上吹き酸素ジェットによる動圧の増
大により、地金飛散による操業トラブルが多く発生して
いる。
本発明はかかる事情に鑑みなされたもので、Crの酸化
ロス、[C]レベルおよび地金飛散量が低減され、操業
性の良好なステンレス鋼の真空処理方法及びその装置を
提供しようとするものである。
[課題を解決するための手段及び作用]上記課題を解決
するために、本発明におけるステンレス鋼の真空処理方
法は、次のような特徴を有するものである。
請求項1においては、酸素または酸素と不活性ガスを混
合させたガスを、多孔のラバールノズルをもつ上吹きラ
ンスから吹き込む方法み、ガスの湯面上での動圧Jを次
式1 、J = J o(P o/P e)γ ・(]−(P
  JP  B)2”/1−(P  O/P  R)”
フ )で計算されるものとし、かつ溶湯トン当たり、0
05乃至I Nm37w1nの流量で溶湯攪拌用ガスを
溶湯容器の底部から吹き込むことを特徴するものである
。ただし、ここで、Joは大気圧での動圧、Poは大気
圧、Poは雰囲気圧力、PRはノズル前のガス圧力、γ
はラーバノズル形状による補正係数で0.3〜1.0の
範囲である。
請求項2においては請求項1を限定しで、Aを上吹き送
酸強度パラメター、εを攪拌力、Bは真空パラメター、
[C]を送酸終了時の溶湯中の炭素含有量として、脱炭
用酸素の吹き込み流量(Fo〉を、 Fo≦ A−B・ε1[C] とする。ここでεの中敷αは攪拌ガスによる溶湯の流動
状態に関する補正値で、0.1〜0,5の範囲である。
[実施例] 本発明の実施例を添付の図面を参照しながら詳細に説明
する。第1図は本発明の方法に使用されるステンレス鋼
の真空処理装置で、溶湯容器である取鍋51に溶湯11
が保持され、その底部には溶湯撹拌用ガスが吹き込まれ
る6個の羽口54が設けられている。取鍋51の上方に
は真空シール用蓋52が設けられ、これには上吹き酸素
ランス53が貫通される貫通口55と、前記貫通口55
と多孔のラバールノズルを備えた酸素ランス53との間
をシールするランスシール装置56と、真空排気装置5
7に連結される真空ダクト58と、真空シール用蓋52
を水冷する水冷管と、が設けられている。前記水冷管は
第1図には簡明のためその冷却水の出入口59のみを示
す、前記取鍋51及び真空シール用蓋52はいずれも表
面の鉄皮61.62と内部の耐火材で構成されており、
取鍋51と蓋52との閏は外側に真空シール装置60が
設けられている。
以上のように構成されたステンレス鋼の真空処理装置の
作用について説明する。電気炉または転炉で溶解された
溶湯11が取鍋51内に装入された後、酸素ガス、攪拌
ガス、排気装置等の真空処理設備を有する所定の真空処
理場に移動され、真空シール用蓋56のセットおよび上
吹き酸素ランス53の挿入がおこなわれ、次いで取鍋内
が減圧されて真空処理が始められる。攪拌ガス吹き込み
用羽目は6個設けられており、多量の攪拌ガスを吹き込
むことが可能で、十分な攪拌力を得ることが出来る。
また、地金飛散による操業トラブルが多く、その原因が
攪拌ガスによるものか、または上吹き酸素ガスによるも
のか必ずしも明らかではなかったが、本発明者等はこの
点について調査した結果、単孔ノズルの上吹きガスによ
るものであることを明らかにしたもので、上吹き酸素ラ
ンスには多孔のラバールノズルを備えたものを用いてい
る。
この理由は次の通りである。
従来は、地金飛散の原因となっている湯面上での動圧を
下げるため、多孔ノズルを使用すると脱炭効率に必要な
動圧を確保することが出来ないという問題があった。こ
れは従来は純酸素のみを上吹きガスとして使用しており
、設備上酸素ガスの元圧が15〜25kg/cm2に制
限されていることによるものであるが、仮に設備を改造
して前記動圧を満足しても、溶湯に対する酸素原単位が
過剰になり、CrまたはFeの酸化ロスを助長する結果
となる。
第2図は前記動圧と雰囲気圧力による変化を示したもの
である。雰囲気圧P8での動圧J。(kg/ll12)
は次式により求められる。
Jo”(ρ/ 2g)(Do−Uo/(0,404h/
PI3))2ここで、 UO= 42.7 TO”2(1−(Po/Pa)”’
)””ρ、:ガス密度、酸素では1.43  (kg/
m2)g :重力の加速度9.8     (m/se
e”)Do:ノズル出口直径     (am)Uo:
噴出流速        (m/see)h :ランス
高さ       (mm)To:ノズル前のガス温度
   (K)p8:操業時の雰囲気圧力   (kg/
cm2abs)PB:ノズル前のガス圧力   (kg
/cm2abs)上式は大気圧近傍での経験式であり、
一方、真空下では、ノズルを出たガスは雰囲気圧力まで
容易に膨張し、そのため大気圧下より大幅に加速される
。ジェット中心の動圧は、大気下での動圧J o (k
g/m”)より大きな値となる。雰囲気圧力P @(k
g/c+*” abs)における動圧J (kg/m2
)は、大気圧をP o(kg/cm2abs)として次
式で計算される。
J = J o(P o/ P e)r  ・(1(P
  −/P  R)”フ/1−(P  O/P  R)
”フ )ここで、γはランスノズル形状のための補正係
数で0.3〜1.0の範囲である。本実施例においては
0.56であった。
多孔のラバールノズルを備えた上吹き酸素ランスを使用
し、上吹き酸素ガスにArを希釈ガスとして用いた本実
施例の結果を第3図に示す、この場合の条件は、溶湯量
は50〜100t/ch 、底吹きガス量は0.3Nm
3/win/l、ランスノズルはスロート部直径25m
mφの3孔で、雰囲気圧力50Torrでノズル出口の
ガス線速度がマツハ4まで可能であるように、ノズル出
口径は83mmまで広げである。上吹き酸素ガスは元圧
20kg/cm2で、0.lNm3/win/lまで、
溶湯[C]レベルに応じて順次低減して、溶湯[Cr]
の酸化しない Fo  ≦A−B ・ea[C] の条件で吹き込み、同時に湯面上の動圧を調整するため
の希釈ガスとしてアルゴンを0〜1.28m3/win
/lで吹き込んでいる。同図に比較のため示した従来例
に用いた装置はランスの他は本実施例の条件と同じで、
このランスノズルは直径43mmφの単孔である。
第3図に操業データの本実施例と従来例の比較を示す、
第3図(A>はCrロス、脱炭酸素効率、動圧、地金飛
散量に及ぼす送酸量の影#と示したグラフで、第3図(
B)は真空処理中のCrロス、[C]および送酸量の変
化を示したグラフである。
第3図の図中、−点鎖線で示した従来例■は、できるだ
けCr酸化ロスを抑制しようとする送酸パターンを採用
した場合である。吹錬初期より送酸量を絞っているので
、低炭域までのCr酸化ロスはないが、上吹き酸素ジェ
ットを絞らざるを得ない低炭域では、動圧が300kg
/m”以下となり、脱炭酸素効率が低下し、これに伴っ
て、処理時間の極端な増加と同時に浴温度が降下してし
まうため、Cr酸化が不可避となる。処理時間の増加は
連々鋳操業を困難にし、コストアップにつながる。吹錬
中、脱炭酸素効率を確保しようとすれば、送酸量F0が
Cr酸化が発生するレベルより大きくなる(Fo>A−
B・ε [C1)ため、低炭素鋼溶製には特に問題であ
った。
一方、第3図の図中二点鎖線で示した従来例■は、処理
時間短縮のため、低炭素域でも動圧が高くなるよう操業
した例である。従来例■との差は、ノズル径を絞り上吹
きガス元圧力を高めたことにより、低送酸流量域での動
圧確保を行ったものである。しかし、高送酸流量域では
、動圧が300kg/m2以上となり、地金飛散量が1
0kg/win/lとなって無視し得ないばかりでなく
、飛散した粒鉄に上吹き酸素が接触して過酸化状態とな
り、Cr酸化ロスを抑制することは可能であるが、反面
、処理時間が延長するため、脱炭工程後の連続鋳造にお
いて連々鋳操業が困難となるという問題を抱えていた。
これらの問題を抜本的に改善したのが本発明であり、こ
れによれば地金飛散が問題とならない動圧く≧3000
kg/m”)で、かつ脱酸素効率を70%以上に確保す
ることができる。また、処理時間は[C]=0.6%か
ら0.01%までを、本実施例では40分程度の短時間
で処理でき、連続操業が円滑に行えるばかりでなく、処
理中の温度降下も小さく、処理時間短縮により耐火物原
単位も従来例より低い。
次に、本実施例の脱炭挙動を第4図及び第5図にを参照
しながら説明する。第4図は処理時間に対して[C]の
変化を示したもので、本実施例においては[C]が約0
.004%程度まではd  [C]/dt=に、([C
コ − [C]、Q)で表される1次反応で脱炭が進行
しており、この反応は溶湯中のCの移動律速になってい
ることを示している。比較のため同じ図に示した従来法
の5S−VODと比べると処理時間は約175になって
いる。これは、明らかに本実施例の強攪拌によるもので
ある。
本実施例によれば、強攪拌製錬の結果、脱炭酸素効率が
常に50%以上となっているので、通常行われているよ
うに、転炉または電気炉で予備脱炭されて溶湯の[C]
が0.5%以下であっても、[C]が0.5%を超える
高炭域から脱炭する場合でも[C]レベルに応じてFO
を低減することが処理時間を短縮する上で好ましいこと
である。
本実施例においては排ガスの流量及び成分を連続的に測
定することにより、操業中の脱炭速度、脱炭量、または
[C]レベルを把握することが可能で、これに応じてF
oを制御することができる。
第5図は気相中の00分圧を0.01atm 、真空度
を50Torrとした操業条件における溶湯中の[C]
と[0]との関係を示すもので、送酸終了時には本実施
例が平衡分圧に達しているのに対して従来法の最も強攪
拌条件であるVDOC法においても未だ平衡分圧に達し
ていない。同一酸素レベルにおける本実施例と従来法の
送酸終了時の[C]を比較すると、強攪拌の効果で、本
実施例の方が低くなっている。送酸により[C]を下げ
ることは酸素レベルが1100pp以上になるとCrの
酸化ロスが増大するので避けなければならない。送酸終
了後、攪拌ガスを吹き込むことにより、この図に示され
るように[C]を顕著に下げることが出来るが、脱炭限
界は真空度が低いほど下がる。この関係と示したものが
第6図である。
第7図にはCrロスと底吹き攪拌ガス量即ち攪拌力との
関係を示す。真空下で従来にない強攪拌により、Crロ
スが殆ど無く脱炭が行われていることが示されている。
攪拌ガス流量は0.058m’/m i n / t、
以下では前述の攪拌効果が得られず、Crの酸化ロスが
増大する。一方、この流量をI Nm1/min/を以
上とすると、浴面の盛り上がり大きくなり過ぎ実質的な
フリーボードが小さくなって、地金飛散とともに操業上
問題が生じてくる。また、通常攪拌ガスは溶湯の低窒素
化を図るため、Arガスを使用しているので、攪拌ガス
量の増大は処理コストの増大に繋がるとともに、ガス顕
熱分の温度降下によるトラブルが発生する虞がある。し
たがって、攪拌ガス流量は0.05乃至I Nm’/f
f1in/lであることが必要で、好ましくは0.1乃
至帆5Nm37win/l、の範囲が適当である。
第8図はCrの酸化ロスを送酸流量F。と(A−B・ε
 [C1)との比について整理したものである。ここで
、Aは上吹き送酸強度パラメターでランスのノズル形状
(ノズル孔の数またはノズル径等)、上吹き酸素ジェッ
トの動圧及び火点面積により異なるもので、その値は5
〜15の範囲で、Bは真空パラメーターで、真空度に従
って第9図のように変化する。[C]は溶湯中のC成分
(%)で、εは攪拌力(watt、/l)を表すもので
、次式で計算されるものである。
e = (6,2QT/W)[1−(273/T)+I
n(1+(H/1.48P))]ここで、Qは攪拌ガス
流量(Nm’/wiffi) 、Tは溶湯温度(k) 
、Wは溶湯量(t/ch)、Hは溶湯の浴深さ(Il)
、Pは炉内または槽内圧力(at+11)である。
εの山数αは攪拌ガスによる溶湯の流動状態に関する補
正値で、0.1〜0.5の範囲である。εの値は200
CI−20000watt/lである。
第7図に示されているように、本実施例においても過剰
な送酸を行った場合にはCrの酸化ロスが増大し、これ
を防ぐ送酸の条件は FO≦ (A −B・ε [C]) である。
次に、この式または第7図について各操業要因とCrロ
スとの関係について説明する。Bは上記のように第9図
に真空度との関係が示されているが、真空度が高いほど
Bは大きくなり、同じ[C]の到達限界に対して、Cr
の酸化ロスが殆どないまま、送酸量F。を増加すること
ができる。また、攪拌エネルギーεが大きい場合には脱
炭が速やかに行われ、Crが酸化され難い条件となる。
[C]については、これが低いと反応界面へのCの供給
が少なくなり、ここでCr乃至Feの酸化物が生成し易
くなる。また、送酸量FOを小さく設定すると、それだ
けCrロスは抑制できるが、処理時間が長くなり実際的
ではない、実操業においては、Foは(A・B・εa 
[C])の0.3〜1−の範囲で操業することが望まし
い。
第1表は本実施例の諸元を従来例とともにまとめたもの
である。この表からも本実施例は従来例に対して攪拌ガ
ス流量が大きく、脱炭限界及びCrロスが低減されてい
ることが明らかである。
第1表 [発明の効果〕 本発明の方法によれば、吹き込みガスの流量を増大させ
、送酸流量は前述の(9)式を満足するようにし、また
、多孔のラバールノズルを備えたランスを使用し、かつ
多量の攪拌用ガスが吹き込める複数の羽口を設けである
ので、設備コストが安価で、Crの酸化ロス、[C]レ
ベルおよび地金飛散量の低減が同時に達成される。
【図面の簡単な説明】 第1図は本発明に係わるステンレス鋼の真空処理装置を
示す図、第2図は動圧と雰囲気圧力との関係を示すグラ
フ図、第3図(A)はCrロス。 脱炭酸素効率、動圧、地金飛散量に及ぼす送酸量の影響
についての本実施例と比較例を示す図、第3図(B)は
真空処理中のCrロス[C]及び送酸量の変化について
の本実施例と比較例を示す図、第4図は真空処理時間と
[C]との関係を示すグラフ図、第5図は溶湯中の[0
]と[C]との関係を示すグラフ図、第6図は脱炭限界
と真空度との関係を示すグラフ図、第7図はCr酸化ロ
スと底吹きの攪拌ガス量との関係を示すグラフ図、第8
図はCr酸化ロスと[Fo/(A−B・ε’[C])]
との関係を示すグラフ図、第9図は真空パラメターと真
空度との関係を示すグラフ図、第10図乃至第12図は
従来法の真空処理装置の縦断面図である。 11・・・溶湯、51・・・取鍋、52・・・真空シー
ル用蓋、53・・・上吹き酸素ランス、54・・・羽口
、55・・・貫通口、56・・・ランスシール装置、5
7・・・真空排気装置、58・・・真空ダクト、5つ・
・・冷却水の出入口、60・・・真空シール装置、61
.62・・・表面の鉄皮。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)酸素または酸素と不活性ガスを混合させたガスを
    、多孔のラバールノズルをもつ上吹きランスから吹き込
    み、このガスの湯面上での動圧Jを次式、 J=J_o(P_o/P_e)^γ・ {1−(P_e/P_B)^2^/^7/1−(P_o
    /P_B)^2^/^7}で計算されるものとし、かつ
    溶湯トン当たり、0.05乃至1Nm^3/minの流
    量で溶湯攪拌用ガスを溶湯容器の底部から吹き込むこと
    を特徴するステンレス鋼の真空処理方法。ただし、ここ
    で、J_oは大気圧での動圧、P_oは大気圧、P_e
    は雰囲気圧力、P_Bはノズル前のガス圧力、γはラー
    バノズル形状による補正係数0.3〜1.0の範囲であ
    る。
  2. (2)Aを上吹き送酸強度パラメター、εを攪拌力、B
    を真空パラメター、[C]を送酸終了時の溶湯中の炭素
    含有量として、脱炭用酸素の吹き込み流量(F_o)を F_o≦A・B・ε^α[C] とすることを特徴とする請求項1に記載のステンレス鋼
    の真空処理方法。ただし、εの巾数αは攪拌ガスによる
    溶湯の流動状態に関する補正値で、0.1〜0.5の範
    囲である。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0459913A (ja) * 1990-06-29 1992-02-26 Kawasaki Steel Corp 減圧下における溶融金属の酸素吹錬方法
US5547489A (en) * 1994-06-20 1996-08-20 Daido Tokushuko Kabushiki Kaisha Process for producing low-carbon chromium-containing steel

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