JPH01294719A

JPH01294719A - 光学用メタクリル系樹脂

Info

Publication number: JPH01294719A
Application number: JP63123507A
Authority: JP
Inventors: Teruo Hasegawa; 長谷川　輝夫; Mitsuo Otani; 大谷　三夫; Koji Arakawa; 荒川　興二
Original assignee: Kyowa Gas Chemical Industry Co Ltd
Current assignee: Kyowa Gas Chemical Industry Co Ltd
Priority date: 1988-05-20
Filing date: 1988-05-20
Publication date: 1989-11-28
Anticipated expiration: 2010-06-21
Also published as: JPH0757781B2

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】（産業上の利用分野）本発明は光学用メタクリル系樹脂伸開し、さらに詳しく
は、光学用レンズ、光学用情報記録用ディスクに好適な
樹脂に関する。

（従来の技術）従来、レンズを始めとする光学素子用材料として品質、
精度、信頼性の面からガラスが広く用いられ、プラスチ
ックがこの分野に参入を開始して以来すでに長い年月が
経過しているにもかかわらず、ガラスに代るグラスチッ
クが見い出されていないのが現状である。しかし近年の
社会、産業の発展に伴い光学素子への要求品質も多様化
し、必ずしもガラスでの品質、信頼性が必要とされない
用途あるいはプラスチックの方が利点が多い分野等その
需要は急速に拡大しつつあり、カメラ、複写機、レーザ
ー光学機器等の光学レンズ、光学用情報記録用ディスク
などへの進出がめざましい。

しかるに、従来のプラスチックでは耐熱性、吸湿性およ
び屈折率、分散、複屈折等の光学的性質など改良すべき
問題点を数多く有しており、例えばポリカーボネート樹
脂は光学レンズとしては、分散が大きいため色収差の発
生が大きいという問題があり、また記録用の光デイスク
材料としては複屈折値が大きい欠点がある。一方メタク
リル樹脂は吸湿性が高く、耐熱性が若干低いという問題
を有するが、低分散、低複屈折等光学レンズ、光デイス
ク材料として最も必要な性質を有している。

それ故近年、メタクリル樹脂の光学的性質を保持しなが
ら、吸湿性の改善、耐熱性の向上等数多くノ提案がなさ
れている。吸湿性の改善に関して例えばメチルメタクリ
レートとスチレンを共重合する方法（特開昭５７−３３
４４６号）、メチルメタクリレートとシクロヘキシルメ
タクリレートの共重合体（特開昭５７−１８６２４１号
）、メチルメタクリレートとボルニルメタクリレートあ
るいはアダマンチルメタクリレートとの共重合体く特開
昭６０−１１５６０５号、特開昭６０−１４７４１６号
）などが挙げられ、光学用材料としての用途展開が積極
的にはかられている。

（発明が解決しようとする課題）しかし上記提案では吸湿性はある程度改善されるものの
、耐熱性が低下したり、機械的強度が低下して光学用レ
ンズあるいは光学式情報記録用ディスクとして実用性が
満足されていないのが現状である。

本発明の目的は、メタクリル樹脂の特徴である優れた透
明性、成形性、バランスの取れた機械的性質を有すると
ともに、低吸湿性と耐熱性が大幅に改善された新規な光
学用メタクリル系樹脂を提供することにある。

（課題を解決するための手段）上記目的は、特定の配合組成を有するメチルメタクリレ
ート、トリブロモフェニルメタクリレートおよびシクロ
ヘキシルメタクリレートからなる共重合体、あるいはこ
れら単量体とアルキルアクリレートからなる共重合体に
より初めて達成され、またこれら共重合体は低吸湿性、
耐熱性に優れ、透明性、成形性および機械的性質がメタ
クリル樹脂の特徴を保持していることを見い出し本発明
を完成するに至った。

すなわち、本発明はメチルメタクリレート５０〜８５重
量％、トリブロモフェニルメタクリレート１０〜３５重
量％、シクロヘキシルメタクリレート５〜２０重量％お
よびアルキル基の炭素数が１〜４のアルキルアクリレー
ト０〜１０重量％からなる単量体混合物を共重合してな
る光学用メタクリル系樹脂に関する。

（作用）本発明に用いられるメチルメタクリレートはメタクリル
樹脂本来の優れた光学的性質およびバランスの取れた機
械的強度を保持する上で、他の単量体成分より優位量用
いる必要があり５０〜８５重量％、より好ましくは５５
〜８０！ｉ量％である。

５０重量％未満では上記の特徴が保持されず、また８５
重量％を超えると吸湿性の改良効果が乏しく好ましくな
い。

本発明でのトリブロモフェニルメタクリレートはメチル
メタクリレートとの共重合で吸湿性を低下させると同時
に耐熱性を向上させる効果を有し、添加割合としては１
０〜３５重量％、より好ましくは１５〜３０重量％であ
る。１０重量％未満では低吸湿化効果は低く好ましくな
い、また３５重量％を超えると吸湿性の低下効果および
耐熱性の向上効果は明らかであるがへイズが増加して光
学用材料としては好ましくない。

本発明でのトリブロモフェニルメタクリレートは下記式で示される化合物であり、ベンゼン環上の３個の臭素原
子の置換位置としては特に制限はないが、殊に２．４．
６−位に存在するものが好ましい。

本発明でのシクロヘキシルメタクリレートはトリブロモ
フェニルメタクリレートと同様低吸湿性を付与する効果
を有し、トリブロモフェニルメタクリレートと併用する
ことにより、トリブロモフェニルメタクリレート単独で
はへイズが増加して透明性を保持したままでは到達する
ことが出来ないレベルの低吸湿性を有する本発明のメタ
クリル系樹脂を得ることが可能である。シクロヘキシル
メタクリレートの添加割合は５〜２０重量％、より好ま
しくは７〜１５重量％である。５重量％未満では上記特
徴が満足されず、また２０重量％を超えると低吸湿性の
向上は良好であるが、Ｒ械的強度が低下し好ましくない
。

本発明でのアルキルアクリレートは流動性向上の目的で
添加され、添加量としては０〜１０重量％である。１０
重量％を超えると耐熱性が低下し好ましくない。またア
ルキル基の炭素数が１〜４のアルキルアクリレートが好
ましく、特にメチルアクリレートとエチルアクリレート
が好ましい。

本発明のメタクリル系樹脂を＃造する方法は特に限定さ
れず、情状重合、懸濁重合、乳化重合などが可能である
。

本発明のメタクリル系樹脂を重合する際に用いられる重
合開始剤としては、一般にラジカル重合で用いられる任
意の開始剤の使用が可能であり、２．２−−アゾビスイ
ソブチロニトリル、２，２−−アゾビス（２，４−ジメ
チルバレロニトリル）などのアゾ化合物、ラウロイルパ
ーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、ｔ−ブチル
パーオキシ−２−エチルヘキサノエートなどの有機過酸
化物が挙げられる。

本発明のメタクリル系樹脂を重合する際に、必要に応じ
て用いられる分子量調整剤としては、ｎ−オクチルメル
カプタン、ｎ−ドデシルメルカプタ、ン、チオグリコー
ル酸２−エチルヘキシルなどのメルカプタン化合惣が挙
げられる。

本発明のメタクリル系樹脂を重合する際の温度は、特に
制限はないが０〜２００℃の間で選択され、殊に５０〜
１５０°Ｃが好ましい。

また、本発明のメタクリル系樹脂に於ては必要に応じて
紫外線吸収剤、酸化防止剤、滑剤、離型剤、染顔料など
を添加しそもよい。

（実施例）以下、実施例を挙げて本発明をさらに詳しく説明する。

なお、第１表に記載した物質名の略称は下記の通りであ
る。

ＭＭＡ・・・メチルメタクリレート２．４．６−ＴＢＰＭＡ・・・２，４．６−トリブロモ
フエニルメタクリレートＣＨＭＡ・・・シクロヘキシルメタクリレートＭＡ・・
・メチルアクリレートＥＡ・・・エチルアクリレートさらに、実施例中のメタクリル系樹脂の物性評価は下記
の方法に従い測定した。

（１）熱変形温度：　ＨＤＴＡＳＴＭ−Ｄ６４８　（２６４ｐｓ　ｉ　＞（２）全光
線透過率、ヘイズＡＳＴＭ−Ｄ　１００３　（５Ｉ１ｍ厚）（３）平衡吸
水率ＡＳＴＭ−Ｄ５７０　（２３℃）（４）引張強度ＡＳ’ｒ”Ｍ−Ｄ６３８（５）ＭＦＩＡＳＴＭ−Ｄ１２３８１条件（２３０℃、３．８ｈｒ）実施例１メチルメタクリレート７０重量％、２．４．６−トリブ
ロモフェニルメタクリレート２０重量％およびシクロヘ
キシルメタクリレート１０重量％とｔ−ブチルパーオキ
シ−２−エチルヘキサノエート０．１ＰＨＲ，ｎ−オク
チルメルカプタン０゜２　ＰＨＲからなる単量体混合物
２０ｋｇとイオン交換水９９．７５重量％、ポリメタク
リル酸カリウム０．０５重量％および硫酸ナトリウム０
．２重量％からなる水溶液５０＋ｑｒをジャケット付き
の１゜Ｏ（耐圧重合槽に仕込み、Ｎ２雰囲気下で撹拌し
ながらジャケットに温水を通して重合温度７５°Ｃで重
合を開始した。重合開始後３時間でジャケットにスチー
ムを通して１２０℃に昇温し、さらに１時間保持して重
合を完結させた。均一なビーズが収率よく得られ、水洗
乾燥後６０ｍφのベント付き押出機を用いて２５０℃で
ベレット化した。

得られたベレットのＭＦＩは２．５　ｇ／　１０１ｉｎ
であった。ついでシリンダー温度２６０’Ｃ１金型温度
６０°Ｃで射出成形し物性試験片を得な、試験片を用い
ての測定結果を第１表に示す。

実施例２〜６、比較例１〜５メチルメタクリレート、２，４．６−）リブロモフェニ
ルメタクリレート、シクロヘキシルメタクリレートおよ
びアルキルアクリレートの組成を変え、かつ実施例３，
５．比較例２で重合開始剤および連鎖移動剤をそれぞれ
ラウロイルパーオキサイド０．３ｐＨＲおよびｎ−ドデ
シルメル力グタン０．２５　ＰＨＩｔに変えたこと以外
は、実施例１と同様にして重合し、ビーズ、ベレットを
得て物性試験片を成形し、測定した。得られた結果を第
１表に示す。

以下余白。

（発明の効果）以上述べたように、本発明の光学用メタクリル系樹脂は
、メータクリル樹脂の特徴である優れた透明性、成形性
、バランスの取れた機械的性質を有するとともに、低吸
湿性と耐熱性が大幅に改善された新規な樹脂である。

それ故、カメラ、複写機、レーザー光学機器等の光学レ
ンズ、光学用情報記録用ディスク等の光学素子に好適で
ある。

Claims

【特許請求の範囲】

（１）メチルメタクリレート５０〜８５重量％、トリブ
ロモフェニルメタクリレート１０〜３５重量％、シクロ
ヘキシルメタクリレート５〜２０重量％およびアルキル
基の炭素数が１〜４のアルキルアクリレート０〜１０重
量％からなる単量体混合物を共重合してなる光学用メタ
クリル系樹脂。