JPH0129421Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は石油温風暖房機における残量灯油量に
よる燃焼制御装置に関するものである。

従来より石油温風暖房機は燃焼用の灯油が減つ
てきてある一定量以下になつた場合、ランプ或い
はブザー等により給油の必要性を周囲に促がし、
それから一定時間経過後も給油動作が行なわれな
い場合は運転を停止させるべく制御するものがあ
つた。これを第１図を参照して説明する。第１図
において１は燃焼用の灯油の受け皿、２は油受け
皿１内の灯油残量を検知するフロートスイツチ、
３はフロートスイツチ２の浮きであり、油受け皿
１内の油面に追ずいして移動する。４はフロート
スイツチ２のリード線であり、灯油残量がある量
以上にあるときリード線４の端子間は短絡してお
り、また以下にあるときは開放している。５は灯
油のカートリツジタンク、６は油受け皿１から燃
焼機へ油を送る送油管である。そして動作は灯油
が十分有る場合はカートリツジタンク５から油受
け皿１へ灯油が供給され灯油の油面は７の位置に
あり、フロートスイツチ２のリード線４の端子間
は短絡している。次第に灯油が減つてくるとカー
トリツジタンク５内の灯油が無くなり、供給が停
止するため、油受け皿１内の灯油が減つてきて灯
油面７から８方向へ下がつてくる。そして８のレ
ベルまで下がるとそれまで短絡していたフロート
スイツチ２のリード線４の端子間が開放する。そ
の信号により制御装置はランプ、ブザー等により
給油の必要性を促がし、それから一定時間Ｔは通
常の燃焼を行ない一定時間Ｔ経過後に燃焼は停止
される。このときは油受け皿１内にはわずかでも
灯油が残つている方が良い。これは通常燃焼時に
灯油が全く無くなると燃焼が不安定になつてしま
うからである。よつて一般に停止するときは油面
は送油管６の上端よりわずかに上のレベル９でお
さえる必要がある。つまり一定時間Ｔ内に消費可
能な灯油量はレベル８からレベル９までの油受け
皿内容積Ｖで決定されるため、一定時間Ｔを長く
するためには容積Ｖを大きくとらなければならな
いという欠点があつた。

本考案は上記欠点を克服するべくなされたもの
でその目的は油受皿容積を大きくしないで一定時
間を長くする残量灯油量にする燃焼制御装置を得
るにあり、灯油残量があるレベルになつたときを
もつて給油の必要性を促がすと共に、燃焼状態を
強制的に弱燃焼にせしめ、灯油の減る割合を小さ
くすることによつて予告一定時間Ｔを長くしよう
とするものである。

以下、本考案による一実施例を第２図を参照し
て説明する。１０は商用電源であり、その両端は
後述のリレー１１の常開側接点１１ａを介して温
風暖房機の全負荷１３に接続されると共に、リレ
ー１１の常開側接点１１ａを介して後、後述のリ
レー１２の常開側接点１２ａを介して強弱燃焼切
換負荷１４に接続され、更にトランス１５に接続
される。リレーの接点はリレー接点１１ａがオン
しているときは燃焼中、オフしているときは停止
であり、リレー接点１２ａがオンしているときは
リレー描強燃焼、オフしているときは弱燃焼であ
る。トランス１５の２次側は直流電源回路１６に
接続される。直流電源回路１６は本回路の制御回
路用の直流電源を供給している。１７は灯油残量
検出回路であり、その入力には灯油のフロートス
イツチ２がリード線４を介して接続される。灯油
残量検出回路１７出力１８は抵抗１９を介してト
ランジスタ２０のベースに接続される。トランジ
スタ２０のコレクタ出力はブザー２１と表示ラン
プ２２を駆動するべく接続される。さらに灯油残
量検出回路１７の出力１８は燃焼量切換回路２３
に接続される。また灯油残量検出回路１７の別の
出力２４は電子タイマー回路２６に入力される。
また電子タイマー回路２６の出力２５は灯油残量
検出回路１７に入力される。また電子タイマー回
路２６の別の出力２７は抵抗２８を介してトラン
ジスタ２９のベースに接続される。トランジスタ
２９のコレクタはリレー１１を駆動するべく接続
される。燃焼量切換回路２３出力３０は、抵抗３
１を介してトランジスタ３２のベースに接続され
る。トランジスタ３２のコレクタ出力はリレー１
２を駆動するべく接続される。

次に本考案による一実施例の動作を説明する。

油受け皿１内の残量灯油量がレベル８より上に
ある場合はフロートスイツチ２のリード線４の端
子は短絡状態にあり、そのとき灯油残量検出回路
１７の出力１８は“Ｌ”であり、このためトラン
ジスタ２０はオフしておりブザー２１及び表示ラ
ンプ２２はオフしたままである。さらに燃焼量切
換回路２３へも“Ｌ”が入力されるため、強制的
に弱燃焼になるべく動作はせずに、他の要素（例
えば室温状態）により強弱が決定され運転する。
次に、油面がレベル８を下まわるとフロートスイ
ツチ２のリード線４の端子は開放状態になり、そ
のとき灯油残量検出回路１７の出力１８は“Ｈ”
になる。このためトランジスタ２０はオンし、ブ
ザー２１及び表示ランプ２２もオン状態となる。
これによつて給油の必要性を周囲に促がす。また
燃焼量切換回路２３へも“Ｈ”が入力され、これ
により出力３０には“Ｌ”が出力されトランジス
タ３２は強制的にオフし、リレー１２もオフする
ため、強弱燃焼切換負荷１４は非通電状態になり
強制的に弱燃焼運転を行なうことになる。さらに
灯油残量検出回路１７からは別の出力２４によつ
て電子タイマー回路２６に残量灯油量の不足信号
を発生し、この信号を受けて電子タイマー回路２
６は一定時間Ｔを遅延させる。そして一定時間Ｔ
内に給油が行なわれない場合は、その后に電子タ
イマー回路２６出力２７には“Ｌ”が出力されト
ランジスタ２９がオフし、リレー１１もオフする
ことによつて、温風暖房機の全負荷１３は非通電
状態になり燃焼状態は停止モードになる。また同
時に電子タイマー回路２６の別の出力２５により
必要に応じて給油予告のブザー２１及び表示ラン
プ２２を停止させることも可能である。

以上のように本考案によれば灯油残量が油受け
皿内の任意の一定レベル以下になつたときをもつ
て給油の必要性を促がすと共に、燃焼状態を強制
的に弱燃焼にせしめ、灯油の減る割合を小さくす
ることによつて予告一定時間Ｔを長くすることが
可能になる。

尚、灯油残量検出回路、燃焼量切換回路、電子
タイマー回路は従来公知のものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は従来及び本考案で用いる灯油残量検出
部分を示した断面図、第２図は本考案による一実
施例の制御装置の電気的概略構成図を示したもの
である。 １……灯油受け皿、２……フロートスイツチ、
５……カートリツジタンク、１３……温風暖房機
の全負荷、１４……強弱燃焼切換負荷、１７……
灯油残量検出回路、２６……電子タイマー回路、
２３……燃焼量切換回路。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. カートリツジタンクと油受け皿を備えた石油温
   風暖房機において、油受け皿内に設けた灯油フロ
   ートスイツチ２により灯油受け皿内の灯油が減少
   して残量が任意の一定のレベル８以下になること
   を検出して、その灯油不足信号を灯油残量検出回
   路１７に入力し、その出力を電子タイマー回路２
   ６と燃焼量切換回路２３とに入力し、それらの出
   力で全負荷１３及び強弱燃焼切換負荷１４を制御
   し、任意の一定時間Ｔで自動的に消火すると共
   に、前記灯油残量検出回路１７の出力を報知装置
   ２１，２２に接続入力し、任意の一定時間Ｔ内は
   燃焼量を強制的に弱燃焼状態にすると共に灯油残
   量が前記任意の一定レベル８以下になつたときに
   報知装置２１，２２により、給油の必要性を促す
   ことを特徴とする燃焼制御装置。