JPH0138251Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 〓産業上の利用分野〓 この考案は、エンジン停止時だけオイルレベル
検出回路が動作するようにしたオイルレベル減少
検出装置に関するものである。

〓従来の技術〓 従来、サーミスタのオイル中と空気中とに於け
る温度上昇の違いによる抵抗値の変化を検出して
エンジンオイルが規定量以下になつたことを知ら
せるようにしたエンジンオイル減少警告装置が知
られている。

第１図は、そのオイルレベル検出回路の一例を
示したものであり、エンジン停止後プツシユスイ
ツチSW１を押して装置を始動させておくと、所
定時間後エンジンオイルがオイルパン内に落下す
るのを待つてエンジンオイルが規定量あるか否か
を検出しその結果を記憶しておき、オイル不足で
あれば次回のエンジン始動時に点燈表示するよう
になつている。

その回路構成および動作について簡単に説明す
ると、オイルレベル検出回路は、２つのタイマー
IC１およびIC２、タイマーIC２によりオンオフ
制御されるスイツチングトランジスタＴ１、オイ
ルパン内の所定レベル位置に設置されたサーミス
タＮ、サーミスタＮの端子電圧を規準電圧と比較
する比較回路IC３、比較回路IC３の出力を記憶
するサイリスタTh、オイル不足およびサーミス
タの断線を表示する発光ダイオードＤ１、動作表
示用の発光ダイオードＤ２等から成つている。

２個のタイマーIC１とIC２とは、前者の方が
その動作時間が長くなつていて（例えばIC１が
10分、IC２が５分）プツシユスイツチSW１を押
して両者を起動させると両者の３番端子にＨレベ
ルの電圧が出力され、リレーRL１が動作して電
源回路を自己保持し、所定時間後（エンジンオイ
ルがオイルパン内に落下した頃に）タイマーIC
２の動作が終了するとその３番端子の出力がＬレ
ベルとなりトランジスタＴ１が導通し、抵抗Ｒ１
とサーミスタＮの直列回路および比較回路IC３
に電源が接続される。

エンジンオイルが規定量より少ないと、比較回
路IC３の出力端子にＨレベルの信号が出力され
サイリスタThがターンオンし、その後タイマー
IC１の動作が終了してリレーRL１が切れた後も
（リセツトスイツチSW２を通して電流が供給さ
れるから）サイリスタThはオン状態を保持する。

そして、次回にエンジン始動の際イグニツシヨ
ンスイツチSW３が閉じるとスイツチングトラン
ジスタＴ２が導通し、発光ダイオードＤ１が点燈
してオイル不足を表示する。

〓考案が解決しようとする課題〓 ところが、このようなオイルレベル検出回路に
於ては、オイルレベル検出動作中にエンジンを始
動させた場合、または、エンジンが回転している
とき検出操作を行なつた場合には、オイル面が躍
つているためおよびオイルが潤滑部に行つていて
見掛けのオイル量が減少しているため、実際には
エンジンオイルが十分あるにもかかわらずオイル
不足が表示されるという欠点があつた。

この考案の目的は、上記従来装置の欠点を改良
することであり、オイルレベル検出中にエンジン
を始動させた場合や、エンジン回転中にプツシユ
スイツチSW１を押した場合に誤動作することの
ないオイルレベル減少検出装置を提供することで
ある。

〓課題を解決するための手段〓 上記の目的を達成するため、この考案のオイル
レベル減少検出装置は、(イ)エンジン内の所定レベ
ル位置に設置されたサーミスタの抵抗値を測定し
エンジンオイルが前記所定レベルより減少したこ
とを検出するオイルレベル検出回路と、(ロ)スイツ
チ操作によりタイマー始動後所定時間経過したと
きオイルレベル検出回路を動作させるタイマー
と、(ハ)イグニツシヨンスイツチが閉じているとき
前記タイマーをリセツト状態に保つリセツト回路
とを備えている。

〓作用〓 オイルレベル検出動作中にイグニツシヨンスイ
ツチを入れるとリセツト回路が動作してタイマー
をリセツトしオイルレベル検出回路の検出動作を
中止する。また、エンジンが回転しているとき検
出動作を行なわせようとしてもイグニツシヨンス
イツチが閉じていてタイマーがリセツト状態に保
たれているから検出動作は行なわれない。

〓実施例〓 この考案の実施例について、第２図を参照しな
がら説明する。

イグニツシヨンスイツチSW３の下流にリレー
RL２が設けられ、そのリレー接点がタイマーIC
１およびIC２のリセツト端子（４番端子）とア
ースとの間に接続されている。

その他の回路構成は、第１図に示された従来装
置と全く同様である。

その動作について説明すると、いま、オイルレ
ベル検出動作中でタイマーIC１およびIC２が動
作しているとき、イグニツシヨンスイツチSW３
を入れると、リレーRL２が動作してタイマーIC
１およびIC２のリセツト端子がアースされるか
ら両タイマーはリセツトされ、オイルレベル検出
動作は中止される。

また、エンジンが回転しイグニツシヨンスイツ
チSW３が閉じているときには、リレーRL２が
動作してタイマーIC１およびIC２のリセツト端
子が接地されているから、プツシユスイツチSW
１を押してもタイマーIC１およびIC２は動作を
開始しない。

エンジン停止後、プツシユスイツチSW１を押
しておくと、所定時間後にオイル量が検出され、
エンジンオイルが不足している場合には次回のエ
ンジン始動時に発光ダイオードＤ１により表示さ
れる点は、従来装置と全く同様である。

なお、プツシユスイツチSW１を押したとき、
断線などにより（抵抗Ｒ２を通して）サーミスタ
Ｎに電流が流れないときは、PUTが弛張発振し
てトランジスタＴ３をオンオフし、発光ダイオー
ドＤ１を点滅させサーミスタの断線を表示する。

〓考案の効果〓 以上説明したように、この考案のオイルレベル
減少検出装置は、オイルレベル検出動作中にエン
ジンを始動させた場合オイルレベル検出回路が停
止し、また、エンジンが回転しているとき検出操
作を行なつた場合オイルレベル検出回路が動作し
ないから誤動作のおそれがなく、無駄な電力消費
を防止することができるという効果を奏するもの
である。

【図面の簡単な説明】

第１図…従来知られているエンジンオイル減少
警告装置の回路図、第２図…この考案の実施例の
回路図。 IC１，IC２……タイマー、IC３……比較回路、
Ｎ……サーミスタ、RL１，RL２……リレー。

Claims (1)

1. 【実用新案登録請求の範囲】 (イ) エンジン内の所定レベル位置に設置されたサ
   ーミスタの抵抗値を測定しエンジンオイルが前
   記所定レベルより減少したことを検出するオイ
   ルレベル検出回路と、 (ロ) スイツチ操作によりタイマー始動後所定時間
   経過したときオイルレベル検出回路を動作させ
   るタイマーと、 (ハ) イグニツシヨンスイツチが閉じているとき前
   記タイマーをリセツト状態に保つリセツト回路
   とを備えたことを特徴とするオイルレベル減少
   検出装置。