JPH0129367B2 - - Google Patents

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JPH0129367B2
JPH0129367B2 JP59044390A JP4439084A JPH0129367B2 JP H0129367 B2 JPH0129367 B2 JP H0129367B2 JP 59044390 A JP59044390 A JP 59044390A JP 4439084 A JP4439084 A JP 4439084A JP H0129367 B2 JPH0129367 B2 JP H0129367B2
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JP
Japan
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copolymer
water
oil
structural unit
mol
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Application number
JP59044390A
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English (en)
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JPS60186531A (ja
Inventor
Taneomi Soei
Masayoshi Shinjo
Yasuko Okazaki
Hiroichi Aoyama
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Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Kogyo Co Ltd
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Publication date
Application filed by Daikin Kogyo Co Ltd filed Critical Daikin Kogyo Co Ltd
Priority to JP59044390A priority Critical patent/JPS60186531A/ja
Priority to US06/697,865 priority patent/US4563493A/en
Priority to EP85101289A priority patent/EP0152065B1/en
Priority to DE8585101289T priority patent/DE3580766D1/de
Publication of JPS60186531A publication Critical patent/JPS60186531A/ja
Publication of JPH0129367B2 publication Critical patent/JPH0129367B2/ja
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  • Materials Applied To Surfaces To Minimize Adherence Of Mist Or Water (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
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  • Paints Or Removers (AREA)
  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、ω−パーフルオロアルキル−1,2
−エポキシアルカンの共重合体およびその製法と
用途に関する。 従来、ω−パーフルオロアルキル−1,2−エ
ポキシアルカンの共重合体については、一般式: (式中、Rfは炭素数5〜13のパーフルオロアル
キル基を表わす。) で示されるエポキシドと無水コハク酸、無水マレ
イン酸、無水フタル酸などの環状酸無水物との共
重合体(一種のポリエステル。特公昭57−11324
号公報および同57−1325号参照)が知られてい
る。これらの共重合体は、ω−パーフルオロアル
キル−1,2−エポキシアルカンの単独または相
互重合体と同じく、撥水撥油剤、非粘着剤などと
して有用であるが、単独または相互重合体が多く
の有機溶媒に不溶性ないし難溶性であるため応用
範囲が制限されるのに対し、そのような欠点を持
たない。 しかしながら、これらの共重合体の製造では、
酸無水物を残留させずに共重合することが極めて
困難で、しかもこれが残留すると水洗などにより
除去することが必要であり、あるいは残留したま
ま使用すると撥水撥油性、非粘着性などに悪影響
を与える。 本発明の目的は、新規なω−パーフルオロアル
キル−1,2−エポキシアルカンの共重合体、特
に多種類の有機溶媒に対して溶解性を有し、生産
性の良好なかつ撥水撥油性、非粘着性などの性能
が優れ、前記のような欠点の軽減された共重合体
を提供することにある。 本発明の前記目的は、一般式: −OCH[(CH2)pRf]CH2−または −OCH2CH[(CH2)pRf]− () (式中、Rfは炭素数3〜21のパーフルオロアル
キル基およびpは1〜10の整数を表わす。) で示される構成単位(a)および一般式: −[(R)m−COO]− () (式中、Rは−CH2−または−CF2−およびmは
2〜5の整数を表わす。) で示される構成単位(b)を含んで成る共重合体によ
り達成される。 本発明においても構成単位(b)の給源となる環状
エステルが共重合において残留するが、これは沸
点が一般の揮発性有機溶剤と同程度と低く、放置
または加熱等の方法により簡単に除去することが
できる。 本発明の共重合体は、通常構成単位(a)と構成単
位(b)をモル比3:97〜99:1の割合で含むポリエ
ステルである。分子量は、通常2000〜50000、好
ましくは5000〜20000の範囲にある。分子量が
2000より低ければ得られる共重合体の撥水撥油性
などの性能が劣り、一方50000より高ければ溶解
性が低下する。 本発明の共重合体は、パーフルオロアルキル基
の側鎖を有するポリエステルであつて、種々の固
体物質表面への被膜形成用材料として有用な物質
である。また、この被膜はパーフルオロアルキル
側鎖により低い表面活性を有し、同時に主鎖のエ
ステル結合およびエーテル結合により基材への良
好な接着性を有しているので、この共重合体は各
種固体物質表面に対する撥水撥油剤や非粘着剤と
して有用である。 本発明の共重合体の製造は、一般式: (式中、Rfおよびpは前記と同意義。) で示されるエポキシドと、一般式: (式中、Rおよびmは前記と同意義。) で示される環状エステルとを重合条件下に反応さ
せて行なうことができる。 この反応は、エポキシド(′)と環状エステ
ル(′)との開環共重合であつて、生成する共
重合体はエーテル基およびエステル基によつて結
合した共重合体である。環状エステルの一部を他
のエポキシド、環状エーテル、環状ホルマール
(′)に置き換えた場合も同様である。 前記出発物質であるエポキシド(′)は公知
の化合物である。たとえば、2−パーフルオロア
ルキル−1,2−エポキシエタン(p=0の場
合)は、西ドイツ特許公開第2160783号に記載さ
れている。また、3−パーフルオロアルキル−
1,2−エポキシプロパン(p=1の場合)は、
特公昭44−26286号公報に記載されており、3−
パーフルオロアルキル−2−ヨードプロパノール
−1と水酸化アリカリの反応によつて製造するこ
とができる。ここで、パーフルオロアルキル基の
炭素数は、通常3〜21であり、好ましくは5〜16
である。なお、出発物質としてパーフルオロアル
キル基の炭素数の異なる2種以上のエポキシドの
混合物を使用することもできる。 他方の出発物質である環状エステルの具体例と
しては、β−プロピオラクトン、γ−ブチロラク
トン、δ−バレロラクトン、ε−カプロラクトン
および特開昭52−23020号公報ならびに特開昭52
−83417号公報に記載のパーフルオロ−γ−ブチ
ロラクトンを挙げることができる。 また、前記エポキシド(′)としては、エチ
レンオキシド、プロピレンオキシド、イソブチレ
ンオキシド、ブタジエンオキシド、スチレンオキ
シド、エピクロロヒドリンなどのエピハロゲンヒ
ドリン、メチルグリシジルエーテルやフエニルグ
リシジルエーテルなどのアルキルまたはアリール
グリシジルエーテルなどを例示することができ
る。環状エーテル(′)としては、オキセタン、
テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、3,
3−ビス(クロロメチル)オキセタン、パーフル
オロオキセタンなどを例示することができる。環
状ホルマールとしては、1,3−ジオキソラン、
トリオキサン、テトラオキサン、1,3,6−ト
リオキソカン、1,3,5−トリオキソカンなど
を例示することができる。 本発明における前記エポキシド(′)または
これと他のエポキシド(′)の混合物と環状エ
ステルとの重合反応は、これら単量体を開始剤の
存在下に反応させて行なうことができる。重合開
始剤としては、エポキシドの開環重合に活性を示
すことが知られているカチオン重合触媒(たとえ
ば、三フツ化ホウ素、三フツ化ホウ素錯体たとえ
ばBF3O(C2H52、四塩化錫、AlCl3、金属ハロゲ
ン化物、アミンなど)、配位アニオン重合触媒
(たとえば、トリアルキルアルミニウム、ジアル
キル亜鉛、リン酸など)を用いる。重合温度は、
特に限定されるものではなく、各単量体の反応性
に応じて適当な温度を選択すればよい。通常、0
〜50℃が採用される。また、重合に際し、溶媒は
必ずしも必要としないが、反応温度の制御などの
便宜上使用することもできる。重合溶媒は、トリ
クロロトリフルオロエタン、ジメチルホルムアミ
ド、ジメトキシエタン、n−ヘキサン、エーテル
など、使用する単量体に対して不活性である溶媒
から選択することができる。 本発明の共重合体は、上記の繰り返し単位を主
鎖に持つ構造を有し、透明な外観を有する熱可塑
性共重合体である。ガラス転位点は、使用する単
量体の種類および割合によつて異なるが、通常0
〜150℃、多くの場合20〜100℃の範囲にある。本
発明の共重合体は、アセトン、酢酸エチル、クロ
ロホルム、トリクロロトリフルオロエタン、ヘキ
サン、トルエンなどの溶媒に可溶である。また、
水、エタノール、メタノールなどの溶媒には、一
般に構成単位(a)が多い場合不溶であり、少ない
(特に(a)が20モル%以下)の場合可溶である。共
重合体の溶解性は、主として単量体の種類および
割合によつて定まる。 本発明の共重合体の大きな特徴は、これら溶液
または水性乳濁液を固体物質に塗布することによ
つて、その表面に撥水撥油性や非粘着性を付与す
ることができることである。また、この溶液また
は水性乳濁液から自立性キヤストフイルムを調製
することも可能である。このフイルムは、同様に
特異な撥水撥油性を有している。さらに、各種の
溶媒およびエポキシ樹脂、ポリエステル樹脂など
の液状樹脂に対して、それらの表面張力を低下さ
せる能力があつて、塗料のレベリング剤を用いる
ことができる。 本発明の共重合体はそのままの形で、または有
機溶剤溶液あるいは水性乳濁液の形で各種の用途
に利用できるが、パーフルオロアルキル基を側鎖
として有するため、その低い表面エネルギーを利
用して特に撥水撥油剤および非粘着剤として有用
である。 撥水撥油剤とは対象とする固体物品表面の臨界
表面張力を低下させて水性および油性の物質を撥
く性質を付与するもので、水性物質には水やアル
コールの如き水溶性物質またはその水溶液、油性
物質としては灯油、重油、ガソリン、流動パラフ
イン、ピツチ、アスフアルト、綿実油、菜種油、
鯨油等の動植鉱物油脂類が包含される。このよう
な撥水撥油剤は、たとえば対象物品が繊維や繊物
の場合、インキ、ソース等の水性汚れや天プラ
油、鉱油等の油性汚れを撥くことにより、それら
の汚染物質より繊維や繊物が汚染されるのを保護
することができる作用を有する。また、この撥水
撥油剤を用いて紙やシートを処理することによ
り、アスフアルトや油類を浸透させないための包
装などとして用いることができる。 非粘着剤とは撥水撥油剤と同じく対象物品表面
の臨界表面張力を低下させて、粘着性物質の対象
物品に対する粘着を防止するもので、いわゆる離
型剤、背面処理剤、離型紙用加工剤、アンチブロ
ツキング剤などを包含する。離型剤は、ゴム、合
成樹脂などの成型工程において金型、木型などの
モールドに噴霧、塗布などの方法で処理してお
き、型離れをよくさせるものであるが、一般に内
部離型といわれる樹脂類に離型剤を混合しておい
て型ばなれをよくさせるものも含まれる。離型紙
用加工剤および背面処理剤には、セロフアンテー
プ、粘着テープなどの背面に塗布して、永久的な
接着を防止し、巻き戻しを容易にさせるものや、
ラベル、ワツペンなどの離型紙の製造、フイル
ム、合板成型工程に使用される離型紙の製造に用
いられるものなどを包含する。また、アンチブロ
ツキング剤とは、シート、フイルムなどを長時間
密着保持させた場合のブロツキング防止のための
処理剤として使用されるものである。 本発明の共重合体を撥水撥油剤または非粘着剤
として実用に供するためには、共重合体をアセト
ン、メチルエチルケトン、酢酸エチル、ジメチル
ホルムアミド、メチルクロロホルム、トリクロロ
エチレン、トリクロロトリフルオロエタン、テト
ラジフルオロエタン、ヘキサン、トルエンなどの
有機溶剤の1種または2種以上の混合物中に溶解
させるか、溶媒中で重合させた共重合体を前記の
ような溶剤で稀釈することにより製剤する。この
ような溶剤溶液にジクロロジフルオロメタン、モ
ノフルオロトリクロロメタン、ジメチルエーテル
などの噴射剤を添加して適当な容器に充填すれば
エアゾール型のものも調製可能である。また、本
発明の共重合体を各種の添加剤と共に適当な界面
活性剤を用いて水性媒体中に乳化分散させること
により、水性乳濁液としても調製されうる。乳化
分散に用いられる界面活性剤としては陰イオン
型、非イオン型、陽イオン型のいずれも採用可能
で、特に限定されることはない。また、場合によ
つては本発明の共重合体をそのままの形で対象物
品に塗布する等の方法により使用することもでき
る。 撥水撥油剤および非粘着剤として使用する場
合、本発明共重合体の構成単位の組成について特
に限定はなく、種々の種類のものが利用できる
が、前記()単位は製造上少なくとも3モル%
含有されるのが好ましい。 本発明の共重合体を有効成分とする撥水撥油剤
で処理可能な物品としては特に限定なく、種々の
例を挙げることができる。たとえば、繊維織物、
紙などに特に有用である他、木、皮革、毛皮、フ
エルト、石綿、レンガなどの多孔性物品や、金
属、タイル、プラスチツク、各種塗装面などのよ
うに平滑性表面を有する物品が挙げられる。繊維
織物としては、綿、麻、羊毛、絹などの動植物性
天然繊維、ポリアミド、ポリエステル、ポリビニ
ルアセタール、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化
ビニル、ポリプロピレンの如き種々の合成繊維、
レーヨン、アセテートの如き半合成繊維、ガラス
繊維、アスベスト繊維の如き無機繊維、あるいは
これらの混合繊維の織物が挙げられる。 本発明の共重合体を有効成分とする非粘着剤で
処理可能な物品にも特に限定はなく、前記の撥水
撥油剤で処理可能な物品の殆んどに適用できる。
本発明の非粘着剤で非粘着の対象となる物質とし
ては、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、フエノ
ール樹脂、塩化ビニル樹脂、アクリル樹脂、天然
ゴム、クロロプレンゴム、フツ素ゴムなどの合成
または天然樹脂、合成または天然ゴムなどが挙げ
られる。非粘着剤の工業的適用例としては、いわ
ゆる離型剤として、プラスチツクやゴムの成型工
業に用いられる金型、木型、プラスチツク型、紙
型などに適用できるほか、紙、セロフアン、布、
プラスチツクフイルム、金属箔などの粘着テープ
の背面処理や予め粘着剤を塗布したラベル、シー
ル、ワツペン類の離型紙の製造などに適用されう
る。 撥水撥油剤中の共重合体濃度について特に限定
はないが、通常は0.01〜30重量%程度、特に好ま
しくは0.1〜2.0重量%程度が採用される。余りに
低濃度の溶液では撥水撥油性能の付与が不十分で
あり、また、余りに高濃度では経済的に不利であ
る。 非粘着剤中の共重合体濃度は、離型剤として用
いる場合、1回の離型だけを目的とするときは
0.01%以下で十分であるが、一度の離型剤塗布で
特に寿命を長期間要求する場合には、0.05〜30重
量%、好ましくは0.1〜10重量%が適当である。
背面処理剤やアンチブロツキング剤として用いる
場合もこれとほぼ同等量で使用することができ
る。共重合体を内部離型剤として使用する場合に
は、本発明の共重合体を対象樹脂に対して0.05〜
10重量%、特に0.1〜3重量%程度添加して用い
るのが適当である。また、本発明の非粘着剤に
は、必要に応じて、アクリル樹脂、酢ビ樹脂等の
被膜形成樹脂やラツカー、塩化ビニル塗料等の塗
料類、酸化珪素、ポリテトラフルオロエチレン等
の微粉末、シリコン油、フツ素系オイルなどのオ
イル類などを配合してもよい。 本発明の共重合体を有効成分とする撥水撥油剤
および非粘着剤の適用方法は、被処理物の種類や
使用目的、撥水撥油剤および非粘着剤の調製形態
などに応じて、もつとも適切なものを選択すれば
よい。水性乳濁液や溶剤溶液型の場合、噴霧、浸
漬、塗布などの既知の方法で被処理物の表面に付
着させ乾燥させればよく、必要ならばキユリアン
グを行う。また、エアゾール型の場合は被処理物
に噴射吹き付けして乾燥させるだけでよい。 さらに、本発明の撥水撥油剤には、必要に応じ
て、帯電防止剤、難燃剤、防シワ剤、サイズ剤な
どや、他の重合体ブレンダーとしてアクリル樹
脂、酢ビ樹脂などの被膜形成樹脂や酸化珪素、ポ
リテトラフルオロエチレンなどの微粉末を添加し
てもよい。 次に本発明を実施例により説明する。なお、実
施例中、「部」および「%」は特に断わらない限
り「重量部」および「重量%」である。 なお、実施例中に示される撥水撥油性は、次の
尺度で示される。すなわち、撥水性はJIS L−
1005のスプレー法による撥水性No.(下記第1表参
照)をもつて表わし、撥油性はn−ヘプタンとヌ
ジヨールの各混合比の組成物(下記第2表参照)
を被試験物に滴下して、その液滴を3分間以上保
持するか否かをもつて撥油性No.として表わす。
【表】
【表】 実施例 1 (以下[1]と表示する。)9.35g(66.7mol%)、
β−プロピオラクトン0.65g(33.3mol%)およ
びトリクロロトリフルオロエタン30gを還流冷却
器および撹拌装置を備えた50mlフラスコ中に窒素
雰囲気下で仕込み、撹拌した。フラスコ内の温度
を30℃一定にしてから47%三フツ化ホウ素エテラ
ートエチルエーテル溶液0.1ml仕込み、30℃で2
時間反応させた。なおガスクロマトグラフイー分
析から[]およびβ−プロピオラクトンの転化
率は共に100%であつた。 この内容物をメタノール中に投ずることにより
沈殿物が生成した。このようにして得られた沈殿
物をトリクロロトリフルオロエタンに溶解した。
この溶液をメタノール中に投ずると再沈殿した。
このように精製することにより白濁したグリース
状生成物7.40g(収率74.0%)を得た。 この生成物はガラス転移点(Tg)が30.3℃で
あり、赤外スペクトルには1740cm-1にエステル基
のC=Oに特有の吸収、1150〜1250および980cm
-1にC−F結合に特有の吸収が認められた。 なお、元素分析値は、実測値C、28.67%;H、
1.26%;F、63.22%であり、X=1.7およびY=
1とした時の計算値C=29.05%;H、1.29%;
F、63.52%とほぼ一致した。また、ゲルパーミ
エイシヨンクロマトグラフイー分析により平均分
子量を測定したところ、M=13600となりZは約
23であつた。 実施例 2 (以下[]と表示する。)8.685(50mol%)、β
−プロピオラクトン1.315g(50mol%)および
トリクロロトリフルオロエタン30gを還流冷却器
および撹拌装置を備えた50mlフラスコ中に仕込
み、撹拌した。フラスコ内温度を30℃一定にして
から、47%三フツ化ホウ素エテラートエチルエー
テル溶液0.113mlを仕込み30℃で4時間反応させ
た。なお、ガスクロマトグラフイー分析から、
[]の転化率は80.2%、β−プロピオラクトン
の転化率は100%であつた。 この内容物をメタノール中に投ずることにより
沈殿物が生成した。このようにして得られた沈殿
物をトリクロロトリフルオロエタンに溶解した。
この溶液をメタノール中に投ずると再沈殿した。
このように精製することにより白色のもろい固体
5.02g(収率50.2%)を得た。 この生成物のガラス転移点(Tg)は67.0℃で
あり、赤外スペクトルには1740cm-1にエステル基
のC=Oに特有の吸収、1150〜1250cm-1にCF結
合に特有の吸収が認められた。 なお、元素分析値は実測値C、30.98%;H、
1.51%;F、56.02%であつた。FおよびCの含
有量よりXおよびYを計算すると、X=0.78、Y
=1となり、[]の転化率80.2%であつたこと
とほぼ一致した。また、ゲルパーミエイシヨンク
ロマトグラフイー分析により平均分子量を測定し
たところM=11600であつた。 実施例 3 (m=3;61mol%、m=4;2mol%、m=
5;9mol%、m=6;3mol%、m=7;1mol%
の混合物。以下[]と表示する。236.4g、β
−プロピオラクトン63.6gおよびトリクロロトリ
フルオロエタン900gを還流冷却器および撹拌装
置を備えた1フラスコに窒素雰囲気下で仕込
み、撹拌した。フラスコ内温度を30℃一定にして
から47%三フツ化ホウ素エテラートエチルエーテ
ル溶液を3mlを仕込み30℃で8時間反応させたと
ころ、ガスクロマトグラフイー分析から転化率
は、[]98.2%およびβ−プロピオラクトン100
%であつた。その後、70℃に加熱し、溶媒を除去
して残つた粘性な液体である内容物を取り出し
た。室温まで放置冷却して黄かつ色の固体294.2
gを得た。この生成物の融点は47℃であり、赤外
スペクトルには1740cm-1にエステル基のC=Oに
特有の吸収、1150〜1250cm-1にCF結合に特有の
吸収が認められた。 実施例 4〜11 実施例1〜3と同様の手順を用い、単量体の種
類および仕込比を変更して重合を行つた。その結
果を、原料の種類と量および重合条件とともに第
3表に示す。なお、第3表の単量体の[]は実
施例3で使用した含フツ素エポキシドを表わす。
また生成共重合体はいずれも黄色ないし茶色の固
体であつた。
【表】 次に、本発明の共重合体の応用例を示す。 1 繊維用撥水撥油剤 実施例4〜9において調製された共重合体の
各々をアセトン20wt%、トリクロロトリフル
オロエタン80wt%の溶剤に固形分濃度1%と
なるように溶解させた。この溶液にポリエステ
ルアムンゼン繊物を浸漬し、マングルで液の付
着率100%に絞り、100℃で3分乾燥させた。こ
の処理物について、撥水性および撥油性を測定
した。結果を第4表に示す。
【表】
【表】 2 接触角 各基板に1%上記溶液を塗布し、水またはn
−ヘキサデカンの接触角を測定した。結果を第
5表に示す。
【表】 3 離型剤 アルミニウム金型(6cmφ×3cm)に各種
Rf化合物(2%)溶液を塗布し、常温乾燥さ
せた。この金型に下記の半硬質ウレタンフオー
ム組成A液、B液を5000rpm×10secで撹拌し
たものを注入する。10分間で硬化させた後、引
張り試験機を用いて離型性を測定した。 A 液 スミセン3900(ポリオール) 90 部 水(発泡剤) 1.6部 トリエタノールアミン(触媒) 3 部 トリエチルアミン(触媒) 0.5部 カオライザーNo.1(整泡剤) 0.5部 結果を第6表に示す。
【表】 4 内部離型剤 実施例4、9または11において調整した共重
合体0.2部とエピコート#828(シエール化学株
式会社エポキシ樹脂)100部をよく混合し、さ
らにトリエチレンテトラミン10部を混合した。
この混合物を4cmφ×2mmの金型に注入する
(金型は予め洗浄を行つた後、離型剤の塗布を
行わない。)。その後、常温で2時間放置し、
100℃で1時間加熱して硬化後取り出したとこ
ろ、いずれも成形物は極めて容易に金型からは
なすことができた。 参考までに本実施例11の成形物の接触角を測
定したところ、水の接触角は119゜、n−ヘキサ
デカンの接触角は67゜であつた。また、本成形
物において実施例4、9または11の共重合体を
配合しない場合、金型と成形物が完全に接着し
てしまつた。 5 剥離剤 実施例6、7、8において調整した共重合を
用い180゜剥離強度を測定した。 第7表に示す溶媒に共重合体を2%溶解す
る。この溶液をポリエステルフイルムにバーコ
ーター#8を用いて塗布し、乾燥する。次に、
ポリエステルテープ(日東電気工業株式会社
製)を用いてテープ剥離試験により測定した。
結果を第7表に示す。
【表】 6 塗料への添加(アンチブロツク、防汚性) 塩化ビニール塗料(ビニローゼ:大日本塗料
(株)100部に実施例4において調整した共重合体
の10%n−ヘキサン溶液5部を混合し、これを
化粧紙貼合ベニヤ合板の上にバーコーター#8
で上塗りし、乾燥する。比較のため、上記塗料
において実施例4の重合体の代りにn−ヘキサ
ンのみを5部使用して塗料を調整し、これを前
記と同様の方法で合板に塗布する。 この合板に幅18mmのセロフアンテープ(ニチ
バン(株))を指で強く圧着した後、勢いよく引き
はがす操作を繰返すと、共重合体溶液を加えな
い塗料で塗布した合板は1回目で表面がメクレ
上つてしまつたが、共重合体を加えた塗料を塗
布した合板は6回繰返した後も変化がなかつ
た。 また、この合板を自動車のマフラーよりスス
で汚し、布でふき取つたところ、共重合体溶液
を加えない塗料で塗布した合板は黒く汚れたの
に対し、共重合体を加えた塗料を塗布した合板
は汚れも少なく、布でふき取ることによりきれ
いになつた。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1 一般式: −OCH[(CH2)pRf]CH2−または −OCH2CH[(CH2)pRf]− (式中、Rfは炭素数3〜21のパーフルオロアル
    キル基およびpは1〜10の整数を表わす。) で示される構成単位(a)3〜99モル%および 一般式: −[(R)m−COO]− (式中、Rは−CH2−または−CF2−およびmは
    2〜5の整数を表わす。) で示される構成単位(b)97〜1モル%を含んで成る
    分子量2000〜50000の共重合体。 2 一般式: −OCH[(CH2)pRf]CH2−または −OCH2CH[(CH2)pRf]− (式中、Rfは炭素数3〜21のパーフルオロアル
    キル基およびpは1〜10の整数を表わす。) で示される構成単位(a)3〜99モル%および 一般式: −[(R)m−COO]− (式中、Rは−CH2−または−CF2−およびmは
    2〜5の整数を表わす。) で示される構成単位(b)97〜1モル%を含んで成る
    分子量2000〜50000の共重合体を有効成分とする
    撥水撥油剤。 3 一般式: −OCH[(CH2)pRf]CH2−または −OCH2CH[(CH2)pRf]− (式中、Rfは炭素数3〜21のパーフルオロアル
    キル基およびpは1〜10の整数を表わす。) で示される構成単位(a)3〜99モル%および 一般式: −[(R)m−COO]− (式中、Rは−CH2−または−CF2−およびmは
    2〜5の整数を表わす。) で示される構成単位(b)97〜1モル%を含んで成る
    分子量2000〜50000の共重合体を有効成分とする
    非粘着剤。
JP59044390A 1984-02-08 1984-03-07 ω―パーフルオロアルキル―1,2―エポキシアルカン共重合体およびその用途 Granted JPS60186531A (ja)

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