JPH0129250B2 - - Google Patents

Description

明細書 本発明は湯沸かし器、集中暖房容器、熱交換
器、圧縮空気容器、ガス容器等の大型容器の耐漏
洩性を試験する方法および装置に関する。

大型容器またはコンテナの耐漏洩性を試験する
多種多様の方法が知られている。スウエーデン特
許明細書第205768号に記載された試験方法による
と、容器は液体で充たされ、そして液体の圧力を
連続的に増加させて圧力と体積の関係が記録され
る。圧力−体積曲線に変化が生じると直ちに圧力
の増加は中断され、漏洩が生じたことが確認され
る。この方法は大きな漏洩に対しては適用可能で
はあるが、僅かな漏洩を検知することは困難であ
る。

さらに、作動媒体として気体、とりかけ空気を
用いる圧力増加方法および圧力低減方法が周知で
ある。圧力低減方法によると、被試験体と基準容
器が同圧になるまで空気で充たされる。この後、
基準容器と被試験体間の連絡が閉鎖され、所定時
間を経た後個々の容器の圧力に差があるか否かに
ついて測定される。圧力差が漏洩の程度の尺度と
なる。

圧力増加方法によると、被試験体は加圧空気で
充たされる。同時に、被試験体は全体あるいは一
部を治具によつて包囲され、治具と被試験体との
間に密封された測定体積が形成される。測定体積
の圧力増加が漏洩を示すが、この方法においても
圧力測定は所定の時間を経た後に行なわれる。

かなり大型の容器を試験する際、測定時間はか
なり長くなり従つて連続生産の場合には欠点とな
ることが判明している。事実、気体の圧力を安定
させることが必要である。さらに、漏洩が僅かで
ある場合には空気圧力は極く僅かしか変化せず、
高感度の測定設備であつてもかなり長い時間が経
過するまで反応しない。

従つて、本発明の目的は大型容器等の耐漏洩性
とりわけ僅かな漏洩を迅速かつ高い信頼性の下で
試験することのできる新規な耐漏洩性試験方法を
提供することにある。

この目的は、耐漏洩性試験過程中容器を充たす
作動流体として液体、とりわけ水を用い、これに
対し気体とりわけ空気を用いて測定を行うことに
よつて達成される。測定過程中、液体と気体は圧
力伝達装置例えばダイアフラム箱と連通し可撓性
ダイアフラムの両側の室に収容されて同圧に維持
される。

本発明の方法および装置は添付請求の範囲に明
示されている。

本発明によりもたらされる利点は、かなり大型
の被試験容器が液体すなわち圧縮不可能な流体で
充たされ、これに対し圧力測定は気体すなわち圧
縮可能な流体によつて行なわれるという特徴に関
係する。従つて、液体容積の僅かな変化が比較的
大きい圧力低減となるため試験工程を迅速に行な
うことができ、一方、気体による圧力測定は高い
信頼性でかつ高精度で遂行される。

本発明の耐漏洩性試験方法を遂行する装置を略
示する図面を参照して、以下に本発明を詳述す
る。

図面において、被試験体Ｔが略示されている。
被試験体は頂部と底部において迅速連結具Ｓ１，
Ｓ２によつて連結されており、加圧された水が第
１しや断弁Ｖ１（Ｖ６は閉鎖されている）を介し
て底部へ供給される。充填過程中、水は容器Ｔを
上昇して上部連結具Ｓ１を通過してＶ２へ達す
る。装置の空気が抜けたことを好ましくは自動的
に点検した後、弁Ｖ２が閉鎖され、かつ弁Ｖ３が
開放されることにより、被試験体はダイアフラム
箱Ｍ１の半分と連通する水で充たされる。この
後、高圧ポンプＰによつて水の圧力が所定のかな
り高い値まで上昇されて弁Ｖ１が閉鎖される。ダ
イヤフラム箱Ｍ１の他の半分には空気圧が後述の
方法で付与される。

図示しない加圧空気源（または加圧空気システ
ム）は弁Ｖ４を介して連結されており、該弁Ｖ４
はこの後閉鎖された状態に維持される。高圧ポン
プＰにより発生する液体圧力より多少低いながら
も所定のかなり高い空気圧が基準容器Ｒと差圧セ
ンサーＭ２のダイアフラムの両側に流布している
（この時弁Ｖ５は開放されている）。

上述したような水圧の上昇によつて、この圧力
はダイアフラム箱Ｍ１を介して伝達されるので、
空気回路ならびに差圧センサーＭ２の両側はこの
圧力にさらされる。

圧力を増加した結果、被試験体が破壊した場合
には無論、この耐漏洩性試験は終了し、そして新
規または補修済みの被試験体について全試験工程
が反復される。一方、被試験体が圧力増加に耐え
る場合には、弁Ｖ５が閉鎖され、そしてこの直後
に差圧センサーＭ２のダイアフラムの両側に全く
同じ圧力（ポンプＰによつて発生した所定圧力
値）が付与される。弁Ｖ５を閉鎖した時、被試験
体の僅かな漏洩に関する耐漏洩性試験が開始され
る。調節可能な所定時間中、被試験体に漏洩が生
じると水回路の水の容積が減少し、これによつて
水圧低下のみならずダイアフラム箱Ｍ１と差圧セ
ンサーＭ２のダイアフラム間の空気圧も低下す
る。この圧力低下が高感度で作動する差圧センサ
ーＭ２によつて検知される。

所定の測定時間中に圧力低下が全く認められな
い場合には、この被試験体は耐漏洩性有りと認め
られ、そして弁Ｖ２，Ｖ３およびＶ６を開放する
ことによつて測定が完了し、水圧が低下すると直
ちに弁Ｖ３が再度閉鎖される。従つて、水回路と
被試験体Ｔは空になり新規被試験容器が連結され
て耐漏洩性試験が行なわれる。一方、空気回路に
当初付与された空気圧を維持する方が有益であ
り、ダイアフラム箱Ｍ１はダイアフラムが水回路
に向つて偏倚した際に支持表面に当接することに
よりダイアフラムの永久変形や損傷を防止するよ
うに構成されることが好ましい。

本発明は以下の請求の範囲内において多種多様
に応用される。例えば、本発明の方法によつて配
管系全体の耐漏洩性を試験することができる。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 圧力伝達装置Ｍ１を介して水等の液体と空気
   等の気体とをそれぞれ連通させ等圧に保ち、容器
   Ｔを前記液体で加圧下に充たし、一方閉鎖型気体
   回路Ｒには前記気体を充満させ、前記液体の容積
   変化に対応する前記気体の圧力変化を検知装置Ｍ
   ２により検知することにより容器Ｔの漏洩の有無
   を判定することを特徴とする大型容器等の耐漏洩
   性試験方法。 ２ 前記気体回路Ｒの圧力値を先ず第１の圧力値
   まで上昇させ、次に前記容器Ｔの液体で充たして
   該液体の圧力を前記第１圧力値以上の第２圧力値
   にまで上昇させる請求の範囲第１項記載の方法。 ３ 前記圧力低下の検知を差測定Ｍ２によつて行
   ない、前記閉鎖型気体回路の気体圧力を該気体回
   路全体を通じて等しくし、次に前記気体回路を基
   準回路部分Ｒと前記圧力伝達装置Ｍ１に連結され
   た（Ｍ２とＭ１の間の）回路部分とに分割Ｖ５す
   る請求の範囲第１項または第２項記載の方法。 ４ 加圧した液体で充たされる容器Ｔに連結可能
   な液体回路と、圧力伝達装置Ｍ１によつて前記液
   体回路の圧力を伝達するように設けられた閉鎖型
   気体回路Ｒ、および前記容器の漏洩によつて生じ
   た前記気体回路の圧力低下を検知するための検知
   手段Ｍ２を包含することを特徴とする大型容器等
   の耐漏洩性試験装置。 ５ 前記圧力伝達装置がダイアフラム箱Ｍ１から
   なり、該ダイアフラム箱Ｍ１のダイアフラムが前
   記液体回路の液体と気体回路の気体を分離する請
   求の範囲第４項記載の装置。 ６ 前記気体回路が差圧センサーＭ２の片側に連
   結された基準容器Ｒを有し、前記差圧センサーＭ
   ２の他側に前記圧力伝達装置Ｍ１が連結されてい
   る請求の範囲第４項または第５項記載の装置。 ７ 前記差圧センサーＭ２の両側に短絡導管が連
   結され、該短絡導管にしや断弁Ｖ５が挿入されて
   いる請求の範囲第６項記載の装置。