JPH0129209B2 - - Google Patents

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JPH0129209B2
JPH0129209B2 JP17961782A JP17961782A JPH0129209B2 JP H0129209 B2 JPH0129209 B2 JP H0129209B2 JP 17961782 A JP17961782 A JP 17961782A JP 17961782 A JP17961782 A JP 17961782A JP H0129209 B2 JPH0129209 B2 JP H0129209B2
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JP
Japan
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reaction
acid
parts
unsaturated
resin
Prior art date
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JP17961782A
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English (en)
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JPS5968327A (ja
Inventor
Shigeji Sato
Hiroo Tadokoro
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Resonac Corp
Original Assignee
Hitachi Chemical Co Ltd
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Publication date
Application filed by Hitachi Chemical Co Ltd filed Critical Hitachi Chemical Co Ltd
Priority to JP17961782A priority Critical patent/JPS5968327A/ja
Publication of JPS5968327A publication Critical patent/JPS5968327A/ja
Publication of JPH0129209B2 publication Critical patent/JPH0129209B2/ja
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  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
  • Macromonomer-Based Addition Polymer (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
本発明は、不飽和ポリエステルの製造法に関す
るものであり、その目的は特に貯蔵安定性、耐薬
品性および耐熱水性に優れた不飽和ポリエステル
を極めて容易に製造する方法を提供することにあ
る。 従来、不飽和ポリエステルは、マレイン酸、フ
マル酸のような不飽和カルボン酸もしくはこれら
の無水物、またはこれらの不飽和カルボン酸もし
くは無水物の一部をフタル酸のような飽和ジカル
ボン酸もしくはその無水物で置き換えた混合物と
エチレングリコール、ジエチレングリコール、プ
ロピレングリコール、ジプロピレングリコールな
どのグリコールとの縮合反応により製造されてい
る。 しかしながらこれらの不飽和ポリエステルの最
も代表的なもの、たとえば無水マレイン酸、無水
フタル酸およびプロピレングリコールから得られ
る不飽和ポリエステルは、耐薬品性および耐熱水
性に劣るという欠点を有しており、そのため利用
範囲を自ずから限定しなければならず、広範囲な
用途に供しえないという問題を抱えているのが現
状である。もちろんこの他に、いわゆるビスフエ
ノール系不飽和ポリエステルがあるが、これは耐
薬品性および耐熱水性に優れているけれども極め
て高価であり工業生産性、市場性などに問題が多
く一般的でない。 本発明者らは、飽和ジカルボン酸としてテレフ
タル酸を使用することが極めて有効であるという
知見を得、不飽和二塩基酸、多価アルコールおよ
びテレフタル酸を反応させて上述のような欠点の
ない不飽和ポリエステルを製造したが、テレフタ
ル酸とグリコールの反応は通常の条件下では、極
めて遅く、工業的に採用することは困難であるこ
とが判明した。これを克服するためには、たとえ
ば加圧下で反応温度を上げることが行なわれてい
るが、生成物は着色が著しいばかりでなく、同時
に起こる副反応によりポリエステル中にエーテル
結合が増加し、貯蔵安定性、耐薬品性および耐熱
水性を悪くしている。このようにテレフタル酸を
用いる場合、反応方法を種々工夫しても得られる
効果には限界があるため、テレフタル酸ジメチル
の形で利用しなければならない。この場合、エス
テル交換反応触媒を用いても高温で長時間必要と
するので製造上の検討例はほとんどなく、物性に
関する報告がわずかにあるだけである。また従来
からのフタル酸およびイソフタル酸を用いて不飽
和ポリエステルの合成法を試みたが、反応温度が
高く、反応時間が長いために製造時にゲル化する
かゲル化に近い状態でしか樹脂を得ることができ
ない。 フタル酸は勿論、イソフタル酸を用いた不飽和
ポリエステルでは反応原料を一度に仕込む一段合
成法が可能である。しかしテレフタル酸ジメチル
を用いた不飽和ポリエステルは、エステル交換反
応触媒を用いても一段合成法では反応が進みにく
く、分留器に未反応のテレフタル酸ジメチルが昇
華して附着し、不活性ガスを吹き込みながら反応
するため分留器が詰つて危険な状態になり反応を
進めることができない。一般にイソフタル酸を用
いる不飽和ポリエステルの合成には二段合成法が
利用されている。二段合成法では、まずテレフタ
ル酸ジメチル、多価アルコールおよびエステル交
換反応触媒を仕込み、加熱して反応を進め、つぎ
に無水マレイン酸および残りの多価アルコールを
仕込み、加熱して反応を行なうと一段目の反応で
長時間にわたり200℃以上の高温に保たなければ
ならないため不活性ガスを吹き込みながら反応さ
せて、酸素の影響を除去しても原料中に存在する
微量の不純物によつて着色が著しく、二段目の無
水マレイン酸および残りの多価アルコールの仕込
み後に反応抑制が困難で急激な粘度上昇が著しい
場合には、反応途中でゲル化する。この傾向は高
反応性の不飽和ポリエステルほど著しく急激な粘
度上昇の直後に反応を中止しても、得られた樹脂
は貯蔵安定性が悪く、満足に利用できない。 本発明は、これらテレフタル酸ジメチルを用い
た不飽和ポリエステルの製造法について溶剤の効
果を有効に発揮できる方法を検討した結果得られ
たものである。 本発明は、(1)テレフタル酸ジメチルおよび多価
アルコールをエステル交換反応触媒下で反応さ
せ、次いで(2)不飽和二塩基酸および多価アルコー
ル、必要に応じて、さらに飽和二塩基酸を溶剤を
用いて反応させる不飽和ポリエステルの製造法に
関する。 本発明においては、テレフタル酸ジメチルを用
いた不飽和ポリエステルの製造において溶剤を用
いるため、反応温度を低くして円滑にエステル化
反応を進めることができる。得られた不飽和ポリ
エステルは副反応で生成するエーテル結合が少な
く、かつ末端基濃度も低く、さらに分子量分布が
シヤープになり、貯蔵安定性、耐薬品性、耐熱水
性および色相が著しく向上する。 本発明に用いられる溶剤は、多価アルコールに
溶解し、水に対して難溶ものであればよく特に制
限はない。例えばベンゼン、エチルベンゼン、ク
ロルベンゼン等のベンゼン誘導体、トルエン、キ
シレン、シクロヘキサン、ヘプタン、これらの混
合物などが用いられる。本発明に用いる溶剤は添
加量が少なすぎると効果が小さく、多すぎると突
沸する危険があるので、用いられる酸およびアル
コールの重量に対して、好ましくは0.5〜10重量
%、より好ましくは2〜4重量%である。用いら
れる溶剤の沸点は、低くすぎると突沸あるいは溶
剤の損失をまねき、高すぎると効果が小さいの
で、好ましくは80℃〜180℃、より好ましくは100
℃〜145℃である。 本発明において不飽和二塩基酸としては、マレ
イン酸、無水マレイン酸、フマル酸、イタコン
酸、シトラコン酸、無水シトラコン酸又はこれら
のハロゲン置換体などが用いられ、必要に応じて
用いられる飽和二塩基酸としては、フタル酸、無
水フタル酸、イソフタル酸、アジピン酸、テトラ
ヒドロフタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メ
チルテトラヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロ
無水フタル酸、エンドメチレンテトラヒドロ無水
フタル酸、クロルデン酸などが用いられる。多価
アルコールとしては、エチレングリコール、プロ
ピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプ
ロピレングリコール、ネオペンチルグリコール、
1,3−ブタンジオール、イソペンチルグリコー
ル、1,6−ヘキサンジオール、トリメチレング
リコール、グリセリン、ペンタエリスリツト、o
−、m−又はp−シクロヘキサンジメタノールな
どが用いられる。 本発明になる製造法によつて得られる不飽和ポ
リエステルは共重合性単量体に溶解して不飽和ポ
リエステル樹脂とされるが、共重合性単量体とし
ては、スチレン、t−ブチルスチレン、クロロス
チレン、ジビニルベンゼン、酢酸ビニル、ジアリ
ルフタレート、ジアリルイソフタレートなどが通
常用いられ、これらは、単独で使用してもまた併
用してもよい。 エステル交換反応触媒としては、酢酸鉛、酢酸
亜鉛、酸化鉛、塩化マンガン、アルコール性塩化
マンガンなどが利用できる。ヒドロキノン、2,
5−ジ−t−ブチルヒドロキノン等のヒドロキノ
ン誘導体、ヒドロキノンエーテル類、ビスフエノ
ール類、レゾルシノール類などの重合禁止剤、紫
外線吸収剤、低収縮剤、消泡剤、着色剤などを不
飽和ポリエステル樹脂の製造後に加えることも可
能である。 本発明の方法によれば一段目の反応において
は、200〜210℃の高温に長時間保ち、二段目の反
応において180℃〜230℃に加熱してもポリエステ
ル化反応が円滑に進み、所望の粘度、酸価、分子
量などをもつ不飽和ポリエステル生成物を得るこ
とができ、着色の少ない貯蔵安定性、耐薬品性お
よび耐熱水性の優れた製品が得られる。 つぎに、実施例によつて本願発明を具体的に説
明するが、文中、部とあるのは重量部%とあるの
は重量%である。酸価、粘度および色相はJIS K
6901に準じて測定した。貯蔵安定性は100℃で
測定し、メタノールトレランスはエステル交換反
応の尺度になるもので25℃における値を示した。
耐アルカリ性試験、耐煮沸試験はJIS K 6919
(煮沸時間50時間)に従つて測定した。 実施例 1 テレフタル酸ジメチル1160部およびプロピレン
グリコール760部を温度計、撹拌機、窒素ガス導
入管および分留器を付けた2000ml四つ口フラスコ
に仕込み、つぎに酢酸鉛0.2部を添加し、撹拌し
ながら窒素気流中で除々に温度を上げ200℃に保
つてエステル交換反応を続けた。約15時間後に反
応物のメタノールトレランスが2.8になつたので
加熱を中止し、100℃まで冷却した。これに無水
マレイン酸392部、ネオペンチルグリコール125部
およびキシレン70部を仕込み、再び210℃に加熱
して二段目の反応を行なつた。反応の経過を酸価
およびガードナー粘度計を用いて測定し、約16時
間後に反応物の酸価が9、スチレン40%溶液の粘
度が6ポアズのときキシレンを回収し、スチレン
40%溶液の粘度が12ポアズのとき加熱を中止し、
冷却して反応の終点とした。この反応生成物(不
飽和ポリエステル)をスチレン1467部、ハイドロ
キノン0.24部、10%ナフテン酸銅0.17部を添加し
たスチレン1467部に溶解し淡黄色透明な不飽和ポ
リエステル樹脂を得た(樹脂A)。この樹脂の特
性を表1に示した。比較のため、溶剤のキシレン
を使用しないで樹脂を製造した(樹脂A′)。この
樹脂A′は表1のように製品の寿命が極端に短く
耐薬品性および耐熱水性が著しく劣つており、利
用価値が全然なかつた。 実施例 2 テレフタル酸ジメチル776部、プロピレングリ
コール608部、酢酸鉛0.25部を実施例1と同様に
反応させ、約17時間後にメタノールトレランスが
2.3になつたので反応を中止し、つぎに無水マレ
イン酸588部、ジエチレングリコール318部及びキ
シレン60部を反応容器に追加し、実施例1と同様
の条件で反応させた。約22時間後に40%スチレン
溶液の粘度が15ポアズになつたので加熱を中止
し、冷却して反応の終点とした。この反応生成物
をハイドロキノン0.25部、10%ナフテン酸銅0.19
部を添加したスチレン1550部に溶解し、淡色透明
な不飽和ポリエステル樹脂を得た(樹脂B)。こ
の樹脂の特性を表1に示した。比較のため溶剤の
キシレンを使用しないで同様な実験を行なつたと
ころ、二段目の反応開始14時間目位から、粘度が
急激に上昇してゲル化してしまつた。 実施例 3 ジメチルテレフタレート776部、プロピレング
リコール304部、ネオペンチルグリコール416部を
エステル交換触媒の酢酸鉛0.2部の存在下で実施
例1と同様に反応させた。約18時間後にメタノー
ルトレランスが2.5になつたので反応を中止し、
つぎに無水マレイン酸588部、エチレングリコー
ル186部を反応容器に仕込み、再び220℃に加熱し
て二段目の反応を行なつた。220℃保温後30分経
過後トルエン68部を仕込みトルエンを循環させ、
縮合水を円滑に留出させ酸価8、スチレン40%溶
液の粘度が7ポアズになつた時点でトルエンを回
収し、約3時間後スチレン40%溶液の粘度が13ポ
アズになるまで反応を進行させた。この反応物を
ハイドロキノン0.23部、10%ナフテン酸銅0.17部
を添加したスチレン1444部に溶解し、淡黄色透明
な不飽和ポリエステル樹脂を得た(樹脂C)。こ
の樹脂の特性を表1に示した。 比較のため溶剤のトルエンを使用しないで実施
例2と同様な実験を行なつた(樹脂C′)。この樹
脂C′は表1に示すように製品寿命が短く、耐薬品
性および耐熱水性が悪く商品価値がなかつた。
【表】 本発明の製造法によつて得られる不飽和ポリエ
ステルを用いて得られる不飽和ポリエステル樹脂
は、従来の不飽和ポリエステル樹脂と比較し、極
めて貯蔵安定性が優れ、また副反応が少ないため
著しく耐薬品性および耐熱水性に優れるものであ
る。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 1 (1)テレフタル酸ジメチルおよび多価アルコー
    ルをエステル交換反応触媒下で反応させ、次いで
    (2)不飽和二塩基酸および多価アルコール、必要に
    応じてさらに、飽和二塩基酸を溶剤を用いて反応
    させることを特徴とする不飽和ポリエステルの製
    造法。
JP17961782A 1982-10-13 1982-10-13 不飽和ポリエステルの製造法 Granted JPS5968327A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17961782A JPS5968327A (ja) 1982-10-13 1982-10-13 不飽和ポリエステルの製造法

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JP17961782A JPS5968327A (ja) 1982-10-13 1982-10-13 不飽和ポリエステルの製造法

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Publication Number Publication Date
JPS5968327A JPS5968327A (ja) 1984-04-18
JPH0129209B2 true JPH0129209B2 (ja) 1989-06-08

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ID=16068880

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP17961782A Granted JPS5968327A (ja) 1982-10-13 1982-10-13 不飽和ポリエステルの製造法

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JPH08304903A (ja) * 1995-05-10 1996-11-22 Olympus Optical Co Ltd カメラの遮光装置

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