JPH01292074A - 誤字修正液 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 （産業上の利用分野） 本発明は、油性ボールペン、水性ボールペン、マーキン
グペン、万年筆等による筆記線および印刷物、コピー、
タイプ等の印字を修正するための誤字修正液に関する。

（従来の技術） 従来より、誤字修正用液として多数の修正液が製造、市
販されている。修正剤、すなわち筆記跡あるいは印刷物
、コピーなどの隠蔽剤として、酸化チタンを用いたもの
（特公昭５２−４４２４６　、特公昭６１−４２９５２
）あるいは酸化チタンと少量のホワイトカーボン（フユ
ームドシリカ）を用いたもの（特公昭６１−３６５５２
）が知られている。また、修正液用結合剤として、ポリ
ビニルアルキルニー７−／ｌ／（特公昭６１−４２９５
２）、エチルセルロース（特公昭６１−３６５５２）等
の油溶性樹脂を用いるもの、またポリビニルアルコール
、カルボキシエチルセルロース等の水溶性樹脂を用いる
もの（特公昭５２−３８７７８）あるいは水分散性樹脂
エマルジョンを用いるものなどが知られている。

（発明が解決しようとする課題） 結合剤としてポリビニルアルコールなどの水溶性樹脂あ
るいは水分散型樹脂エマルジョンを用いる修正液は、溶
剤が主に水のため、修正面の乾燥に時間がかかること、
また、水溶性染料を着色剤とした筆記線の修正を行うと
染料が修正面に浮上して、良好な修正隠蔽ができないこ
と、修正面が極めて親水性であるため、水を溶剤あるい
は分散剤とした筆記具インキで再筆記すると、筆記線か
にじむなどの問題があった。

一方、エチルセルロースあるいはアクリル酸エステル樹
脂等を用いた油溶性の修正液は、水溶性染料あるいは水
分散型顔料を着色剤に用いた筆記線の修正隠蔽は容易で
あるが、コピーあるいは印刷物の修正においては、用い
る溶剤の溶解力によってコピー用トナー中のスチレン樹
脂や印刷インキ中に含有される樹脂分が溶出し、良好な
修正隠蔽ができないという問題点がある。

かくして、上記の欠点を補うため、修正液には水溶性タ
イプと油溶性タイプの２種が市販されているのが実状で
ある。

上記の問題点る解決すべく開発されたのが、結合剤とし
てポリビニルアルキルエーテルを用いた修正液であるが
、これも、溶剤として使用するシクロヘキサン量が増加
すると、コピー用トナー中に含有されるスチレン樹脂等
を容易に溶解させ、良好な修正隠蔽ができない場合があ
る。その上、以上で述べた修正液は、そのほとんどが修
正隠蔽面上に再筆記を行うと、水分散型顔料インキを用
いた筆記線の乾燥が極めて遅いこと、染料を着色剤とし
た筆記具を用いて再筆記すると、筆記線が白みをおびる
こと、また、再筆記線が紙面に書いた場合よりもにじん
だり（水溶剤型修正液）細くなる（油溶性修正液）こと
などの問題点があった。

（課題を解決する為の手段） 本発明者は、これらの課題を解決するため、鋭意研究を
重ねた結果、極性の小さい樹脂を、シクロパラフィン系
および／またはパラフィン系飽和炭化水素系溶剤に溶解
せしめ、これに隠蔽無機粉体として酸化チタンを添加し
、更に、再筆記インキの吸着、吸蔵を早めて、再筆記イ
ンキの乾燥を早めるため、多孔性シリカ、シリカアルミ
ナゲル、アルミナゲルあるいは天然多孔性無機質を少量
添加すれば、従来の修正液の問題点を容易に解決できる
ことを見出だした。

用いる樹脂の極性が小さいか否かは、それぞれの樹脂の
溶解性パラメーター（Ｓ、Ｐ、）を指標とした。本発明
で用いる樹脂のｓ、ｐ、値は７〜９程度の範囲が適当で
、これを溶解させる溶剤のＳ。

Ｐ、値も７〜９程度が適当であるが、油性の染料やコピ
ー用トナーに用いられているスチレン樹脂等を溶解しに
くい溶剤を選定した。このような溶剤としては、炭素数
５〜１０の飽和炭化水素が適当であった。炭素数４以下
の飽和炭化水素系溶媒は、蒸発速度が早く良好な修正塗
膜を形成する以前に、修正面が固化して平滑な修正面を
形成できないばかりか、引火性か強いため火災を引き起
こす危険がある。一方、炭素数１）以上の飽和炭化水素
では蒸発速度が遅く、修正面の乾燥が遅い。

飽和炭化水素のうち、環状化合物であるシクロヘキサン
系溶剤は、トナー中に含有されるスチレン樹脂を容易に
溶解するが、用いる溶剤全量に占めるシクロヘキサン系
溶剤を少量におさえれば、修正面上にスチレン樹脂が溶
出することはない。

また、上記炭化水素のアイソマーも使用できる。

溶剤臭が強い場合は、これらの溶剤に可溶な香料を微量
添加すれば、使用時の不快感を低減することができる。

前記、極性の大きくない樹脂および溶剤の配合物に極性
の強い酸化チタンなどの隠蔽性無機物を適当な界面活性
剤を添加して分散させると、添加した無機物は、樹脂の
粘度にも助けられて分散する。しかし、用いる無機質の
極性が極めて高いので、これを大気中にて塗布すると、
極性無機物は塗布面すなわち修正面の乾燥過程で、大気
中の水分子の影響を受けて、水分子が存在する大気との
接触面に移行する。その結果、修正面に含有される無機
物は、修正液中に含まれる樹脂と界面活性剤を介して接
着する一方、表面を大気中にさらして存在することにな
る。すなわち、修正面上の無機物は、修正面のツヤ消し
効果を発揮する一方、筆記具インク中に含有される溶剤
骨あるいは染料を速やかに吸着し、再筆記面の筆記線の
乾燥を早めることができた。

本発明においては、更に、多孔性無機質、たとえば、シ
リカゲル、シリカアルミナゲル、アルミナゲルあるいは
活性白土、ケイソウ土、大谷石等の天然多孔性無機質を
添加することで、再筆記インキの乾燥を更に早めること
に成功した。用いる多孔質無機物の細孔径は、大きい方
が大気中の水分子を細孔内に凝縮しにくいことはＫｅｌ
ｖｉｎの毛管凝縮式からも明らかである。たとえば、相
対湿度７０％では、細孔直径約６０Å以下の細孔が、水
分子によって凝縮されるが、多孔性無機物の表面水酸基
と水分子との強い相互作用を考慮すれば、細孔径は大き
い方が有利である。ただし、大気中の相対湿度が極端に
低下した場合は、直径１０人程度の細孔でも、再筆記イ
ンキ中の水分あるいは溶剤骨を細孔内に吸着、吸蔵する
ことが可能であり、この結果、再筆記線の乾燥速度を早
めることができ、更には再筆記線が白みをおびたり、細
くなるなどの問題がなくなる。

なお、添加する多孔質体によっては、固体酸性を示す物
質もあるので、これらの物質は、あらかじめトリエタノ
ールアミンなどの塩基を用いて酸点を中和して用いれば
、染料を用いた筆記具で再筆記を行っても、筆記線が変
色することがなく、鮮明にして良好な再筆記が可能とな
る。

また、従来より用いられている無機質充填剤としてタル
ク、炭酸カルシウムなどの微粉末も添加できる。更には
、色度調整用着色顔料の添加も可能である。

前述のごとく、極性の大きくない樹脂、これを溶解する
溶剤、酸化チタン隠蔽無機物、多孔性無機物質および界
面活性剤からなる誤字修正液は、修正されるべき筆記物
質をおかすことなく良好に修正隠蔽し、かつ速乾性であ
ることもさることながら、修正面のツヤ消し効果ならび
に再筆記インキの乾燥を極めて早めることができるばか
りか、再筆記線が白みをおびたり細くなったり或いはに
じんだりすることがなく、修正前の紙面に筆記した場合
と同様の状態で再筆記が可能である。

（実施例） 実施例１ 実施例２ 実施例３ 比較例１ 実施例１〜３および比較例１の配合物をボールミル中に
投入し、５時間混合して誤字修正液を得た。これらの修
正液を用いて種々の筆記線の修正隠蔽を行い、この結果
を表１に示した。

表　１　　誤字修正テスト結果 ○　良好に修正隠蔽する。

（×　筆記線かにじみ出す。

次に修正隠蔽面に水性ボールペン（顔料分散型）を用い
て筆記し、再筆記インキの乾燥時間（筆記面にレポート
用紙を１ｋｇ／ｃｕｔの力で圧締したときに圧締紙にボ
ールペンインクが付着しなくなるまでの時間）および筆
記線の太さを測定した。その結果を表２に示す。なお大
気の相対湿度は６０％、室温は２５℃で測定した。

（発明の効果） 以上のように、揮発性有機溶媒として極性の小さいシク
ロへ牛サン系溶剤および／または炭素数５〜１０のノル
マルあるいはアイソマーの飽和炭化水素系溶剤を用い、
これに可溶な樹脂であるアクリル酸エステル樹脂、スチ
レン樹脂、イソプレン樹脂、イソブチレン樹脂、ブタジ
ェン樹脂、シロキザン樹脂、アクリロニトリル低含有ブ
タジェン樹脂、エチレンプロピレン共重合体、スチレン
系共重合体の少なくとも一種を用い、これに隠蔽性無機
粉体である酸化チタン、分散剤である界面活性剤、色度
調整剤を添加し、更に多孔性無機粉体であるシリカゲル
、シリカアルミナゲル、アルミナゲルあるいは、天然多
孔性無機質である活性白土、ケイソウ土、大谷石などを
添加して誤字修正液を得た。

この修正液は、あらゆる筆跡あるいは印刷物、コピーな
どの修正に掻めて有効であり、修正面の乾燥固化が早く
、かつ、修正面がツヤ消し状態となる。更に、修正面に
再筆記した場合、再筆記インキの乾燥が極めて早く、か
つ、再筆記線が細くなったり、にじんだり、白みを帯び
ることがないという、従来の誤字修正液では得られない
優れた性能を発揮した。

Claims (7)

【特許請求の範囲】
1. （１）揮発性有機溶剤、樹脂、隠蔽性無機粉体、界面活
   性剤からなる組成物に、シリカゲル、シリカアルミナゲ
   ル、アルミナゲル等の多孔性無機質を少なくとも一種添
   加してなる誤字修正液。
2. （２）揮発性有機溶剤として、シクロヘキサン系溶剤及
   び／又は炭素数５〜１０ノルマル或いはアイソマーの飽
   和炭化水素を用いた特許請求の範囲（１）記載の誤字修
   正液。
3. （３）シリカゲルとして、多孔性シリカゲル微粉末を用
   いた特許請求の範囲（１）記載の誤字修正液。
4. （４）シリカアルミナゲルとして、多孔性シリカアルミ
   ナゲル微粉末を用いた特許請求の範囲（１）記載の誤字
   修正液。
5. （５）アルミナゲルとして、多孔性アルミナゲル微粉末
   を用いた特許請求の範囲（１）記載の誤字修正液。
6. （６）その他の多孔性無機質として、天然の活性白土、
   ケイソウ土、大谷石の微粉末を用いた特許請求の範囲（
   １）記載の誤字修正液。
7. （７）樹脂として、エステル基部分の炭素数が３以上の
   アクリル酸エステル樹脂、スチレン樹脂、イソプレン樹
   脂、イソブチレン樹脂、ブタジエン樹脂、クロロプレン
   樹脂、シロキサン樹脂、スチレン系共重合体（ＳＢＲ、
   ＡＳ、ＡＢＳ、ＡＥＳ及びＭＢＳ樹脂）、アクリロニト
   リル低含有ブタジエン共重合体、エチレンプロピレン共
   重合体の少なくとも一種を用いた特許請求の範囲（１）
   記載の誤字修正液。