JPH0128993Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 技術分野 この考案はアングルスライド研削盤などにおい
て小径で比較的長い工作物を支持するセンタレス
トに関する。

従来技術 小径で長物の工作物に対してはセンタレストが
用いられているが、巾が広いためにツーリング上
の他のユニツトを付けると干渉が起つて取付ける
ことが困難であつた。またシユー調整握りの目盛
が荒いために段取交換時に支持径を変更して工作
物を支持すると調整が思うようにいかず調整時間
を要するうえ支持精度の点で満足できるものでは
なかつた。

目 的 従つてこの考案は上記に鑑みなされたもので微
調整ができて支持精度が向上するとともにセツチ
イング時間の短縮できるセンタレストを提供しよ
うとするものである。

解決手段 テーブル上に取付けられたセンタレスト本体
と、水平方向に擢動のみ可能に上下に支持された
工作物の正面を支えるシユーを有する第１レスト
軸と工作物の下側を支える第２レスト軸と、該第
１レスト軸と第２レスト軸の出入りを調整すると
ともに粗セツチイング時に固定ナツトを伴に軸方
向にのみ調整できる第１差動ねじ機構と第２差動
ねじ機構と、前記第２レスト軸の進退によつて旋
回され工作物の下側を支えるシユーを有する旋回
レバーと、前記第１、第２レスト軸と平行に支承
された第３レスト軸と、該第３レスト軸を進退さ
れる操作レバーと、前記第３レスト軸の進退によ
つて旋回され工作物の上面を押えるシユーを有す
る旋回レバーとを備えたものである。

実施例 以下本考案の実施例を図面にもとづき説明す
る。テーブル１の上面にセンタレスト本体２が固
定され同一垂直面上の上下にキー１９で回り止め
された第１レスト軸３とキー２０で回り止めされ
た第２レスト軸４とが擢動可能に支承されてい
る。第１レスト軸３の先端には工作物の正面横側
を支えるシユー５が着脱可能に取付けられてお
り、後端には差動ねじによつて微調整可能の進退
調整機構が取付けられている。この調整機構は第
１レスト軸３の後端の雌ねじは例えばp1.25の右
ねじが刻設されており、このねじに先半分が
p1.25の右ねじ、後半分がp1.27の右ねじを刻設し
たねじ軸６の先側が螺合されている。ねじ軸６の
後側にはp1.27の右雌ねじを刻設したナツト７が
螺合されており、ナツト７はセンタレスト本体２
に軸方向に擢動可能に支承されていて、ナツト止
レバー８によつて回り止めと軸方向の位置が決め
られ固定される。ねじ軸６の後端のねじの刻設し
てない部分には目盛ダイヤル９がボルトにより一
体に固定されていて、目盛ダイヤル９には１目盛
φ0.001mmの目盛が刻設されている。そして目盛ダ
イヤル９は中心より離れた位置で軸方向に螺設さ
れたクランプねじ１０により旋回しないように固
定される。第２レスト軸４の先にはその先端に圧
接するようばね２６で付勢されレスト軸の軸方向
の動きを旋回に変える旋回レバー１１がセンタレ
スト本体２の旋回軸１２に枢支されており、第２
レスト軸４と対向しない側のレバー端の上面にシ
ユー１３が設けられている。また後端には差動ね
じによつて微調整可能の進退調整機構が取付けら
れている。この調整機構は第１レスト軸と同様で
後端の雌ねじは例えばp1.5の右ねじが刻設されて
おり、このねじに先半分がp1.5の右ねじ後半分が
p1.5875の右ねじを刻設したねじ軸１４の先側が
螺合されている。ねじ軸１４の後側にはp1.5875
の右雌ねじを刻設したナツト１５が螺合されてお
り、ナツト１５はセンタレスト本体２に軸方向擢
動可能に支承されていて、ナツト止レバー１６に
よつて回り止めと軸方向の位置が決められ固定さ
れる。ねじ軸１４の後端のねじの刻設してない部
分には目盛ダイヤル１７がボルトにより一体に固
定されていて目盛ダイヤル１７には１目盛φ0.005
mmの目盛が刻設されている。そして目盛ダイヤル
１７には中心より離れた位置で軸方向に螺設され
たクランプねじ１８により旋回しないように固定
される。第１レスト軸３と第２レスト軸４との間
には平行に第３のレスト軸２１が軸方向移動可能
にセンタレスト本体２およびセンタレスト本体２
に取付けられたブラケツト３４に支承されてお
り、その先端に旋回ピンを有する突子２３が固定
され、後端にはセンタレスト本体２に水平に軸承
された軸２４に固定のリンク２５端とピン２６に
より僅かな遊隙を有して枢結されている。突子２
３の旋回ピン２２にはセンタレスト本体２に取付
けられたブラケツト３４の工作物より越えた前端
部に旋回軸２７が設けられていてこの軸２７に枢
支されたレバー２８の下端の二又部が係合してい
る。レバー２８の上端屈曲部には工作物ｗの上面
を下方に押えるシユー２９が設けられている。ま
た軸２４の外端には第３レスト軸２１を進退させ
る操作レバー３０が固着されており、レバー３０
の下端は山形３０ａに形成されていてセンタレス
ト本体２に植設したピン３１に枢支されたシユー
押えレバー３２の山形３２ａ部に係合するように
なつていて、ばね３３で上方に付勢されたシユー
押えレバー３２の山形３２ａの一方の斜面にレバ
ー３０の山形３０ａが係合しているときシユー２
９は工作物を押え込んでおり他方の斜面に係合し
ているときはシユー２９は上方に退避している位
置をとるものである。

このように構成されたセンタレストで工作物ｗ
を支えるには先づシユー２９を退避させるため第
３レスト軸２１を後退させるべく操作レバー３０
を第１図で左に示す。第１、第２レスト軸３，４
はナツト止レバー８，１６をゆるめ目盛ダイヤル
９，１７を引いて後退させる。そして主軸と心押
軸の両センタで工作物ｗを支える。目盛ダイヤル
９，１７で第１第２レスト軸３，４を前進させて
粗セツチイングをしナツト止レバー８，１６をし
めてナツト７，１５を固定する。目盛ダイヤル１
７を旋回させて第２レスト軸４を微少前進して旋
回レバー１１を旋回させてシユー１３を工作物ｗ
に下側より接触させる。このとき工作物を手で回
しながら接触を感知する。目盛ダイヤル１７の目
盛位置を読み取り記憶しておき、目盛ダイヤルを
僅かに逆転してシユー１３を工作物ｗから僅かに
離す。次に目盛ダイヤル９を回して第１レスト軸
３を微少前進させシユー５が工作物ｗとの接触を
同様に工作物ｗを回しながら感知しクランプねじ
１０をしめて目盛ダイヤルを固定する。このとき
必要により工作物ｗを少し押し気味にする。そし
て目盛ダイヤル１７を回して先の記憶した目盛位
置におきシユー１３を接触させてクランプねじ１
８をしめる。次いで操作レバー３０を第１図時計
方向に倒して第３レスト軸２１を前進させレバー
２８を回動させてシユー２９で工作物ｗを上から
押える。操作レバー３０の山形３０ａはシユー押
えレバー３２の山形３２ａをのり越えて倒れた位
置で保持される。このようにして工作物ｗは３方
向より挾持されるものである。

効 果 以上詳述したように本考案は第１、第２レスト
軸のセツチイングを進退調整機構の差動ねじの固
定側のナツトを自由として手押しで粗セツチイン
グを行ない固定ナツトをクランプしたあと差動ね
じで微細調整するようになしたので異なつた直径
の工作物に対するセツチイング時間が短縮される
とゝもに微調整により確実に高精度のセツチイン
グが可能となるものである。また上下に一列に配
列して狭い巾にまとめたので、小径の小形部品を
砥石と干渉することなく支持できる効果を有す
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の縦断面図、第２図は第１図の
−視図、第３図は第２図の各シユーを取外し
た状態の−視図、第４図は第１図の−線
断面図、第５図は第１の−線断面図、第６図
は工作物支持状態図である。 ２……センタレスト本体、３……第１レスト
軸、５，１３，２９……シユー、４……第２レス
ト軸、６，１４……ねじ軸、７，１５……ナツ
ト、９，１８……目盛ダイヤル、２１……第３レ
スト軸、３０……操作ハンドル。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. テーブル上に取付けられたセンタレスト本体に
   水平方向に擢動のみ可能に上下に支持された工作
   物の正面を支えるシユーを有する第１レスト軸と
   工作物の下側を支える第２レスト軸と、該第１レ
   スト軸と第２レスト軸の出入りを調整するととも
   に粗セツチイング時に固定ナツトを伴に軸方向に
   のみ調整できる第１差動ねじ機構と第２差動ねじ
   機構と、前記第２レスト軸の進退によつて旋回さ
   れた工作物の下側を支えるシユーを有する旋回レ
   バーと、前記第１、第２レスト軸と平行に支承さ
   れた第３レスト軸と、該第３レスト軸を進退され
   る操作レバーと、前記第３レスト軸の進退によつ
   て旋回され工作物の上面を押さえるシユーを有す
   る旋回レバーとを備えてなることを特徴とするセ
   ンタレスト。