JPH0128932B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 本発明は感圧性乾式転写シートの新規な製造法
および該方法によつて製造される新規な乾式転写
シートに関する。

乾式転写シートは、転写を行うため液体の使用
を必要とせずに文字または他の像を転写するため
に広く使用されている。転写シートはその上に像
を転写しようとする表面上に置かれ、そしてシー
ト上の像はある量のバニシ仕上によつて転写され
ることができる。

典型的な感圧性転写シートはスクリーン印刷技
術を使用してつくられ、そしてこの方法で数千枚
もの複製シートをつくることができる。しばしば
転写すべき特定の像を含む少数枚のシートだけが
欲しい場合があり、そして非常に限られた枚数の
転写シートの製造のためにスクリーン印刷技術を
使用することは非能率である。さらに転写シート
上に像を印刷するためにスクリーン印刷技術を使
用して感圧性転写シートを製造することは時間を
必要とし、そしてとくに顧客が特定の像の少数枚
だけの転写シートを欲しい場合には比較的高価で
ある。

従つて本発明の目的の一つは、スクリーン印刷
技術を必要としない感圧性転写シートの製造法を
提供することである。

本発明の他の目的は、少数枚の転写シートを短
時間で製造することを可能とする感圧性転写シー
トの製造法を提供することである。

本発明のその他の目的はスクリーン印刷技術と
対照的に、写真技術を使用する感圧性転写シート
の製造法を提供することである。

本発明のさらに他の目的は構成が簡単で、製造
が効率的な感圧性転写シートを提供することであ
る。

本発明の他の目的および利益は、説明が進行す
るに従つて明瞭になるであろう。

本発明の概要 本発明によれば、感圧性乾式転写シートの製造
方法が提供される。該方法はベースシートへ離型
剤コーチングを最初適用する工程を含む。次に該
離型剤コーチング上に顔料インキが適用され、該
顔料インキの上にフオトレジストのコーチングが
適用される。フオトレジストの選定された部分が
光へ露出され、そして転写像部分でないフオトレ
ジストと顔料インキの部分が除去される。その後
で感圧性接着剤コーチングが転写像の上に施され
る。

例証した具体例においては、顔料インキの適用
工程は水不溶性タイプの顔料インキを適用する工
程よりなり、そしてフオトレジストコーチング適
用工程は水溶性フオトレジストを適用する工程よ
りなる。この具体例においては、フオトレジスト
の選定された部分が露光された後、転写像部分で
ないフオトレジスト部分を除去するために水が導
入され、その後でフオトレジストで被覆されてい
なくて、そして転写像部分でない顔料インキの部
分を除去するため溶剤が導入される。

本発明によれば、感圧性乾式転写シートが提供
される。本発明の乾式転写シートは顔料インキが
離型剤コーチング上に重なつている離型剤コーチ
ングを有するベースシートよりなり、フオトレジ
ストが顔料インキの上に重なり、そして感圧性接
着剤がフオトレジストの上に重なる。

本発明のさらに詳細な説明は以下の記載および
特許請求の範囲に提供され、そして添付図面に例
証されている。

図面の簡単な説明 第１図は、本発明に従つて製造過程にある乾式
転写シートの断面図である。

第２図は、第１図と同様の、しかし本発明方法
の次の段階を示す断面図である。

第３図は、第１図と同様の、しかし本発明方法
のさらに次の段階を示す断面図である。

第４図は、第３図と同様の、しかし完成した形
の感圧性乾式転写シートの断面を示す図面であ
る。

第１図ないし第４図の図の尺度は実際の尺度で
はないことを理解すべきである。使用した尺度は
図解のためのみであり、そして本発明の完全な理
解を得ようとするためのものである。

例証した具体例の詳細な説明 感圧性乾式転写シートは、本発明によつて以下
の態様で提供される。平坦な、滑らかな材料のベ
ースシート１０が最初に用意される。ベースシー
トは、グラシン紙、ポリエチレン、ポリプロピレ
ン、ポリエステル、ビニル、ポリスチレンまたは
他の任意の適当な材料よりなることができる。ベ
ースシートは、好ましくは0.004インチないし
0.005インチの厚みである。

シリコーン離型剤コーチング１１がベースシー
トの表面へ適用され、そして水不溶性、顔料入り
のラツカータイプのインキのコーチング１２がシ
リコーン離型剤コーチング１１の上に適用され、
乾燥される。顔料インキ１２は転写されようとす
る色相の着色顔料を含有するであろう。

インキ表面はケイ酸マグネシウム微粉末１３で
被覆される。このため、ケイ酸マグネシウム微粉
末１３のサイジングが乾燥インキの全表面上にこ
すり付けられる。該粉末はその後に適用される写
真乳剤と反応し、インキ１２と機械的結合を形成
する。

フオトレジストで、スクリーン印刷ステンシル
をつくるのに使用されるタイプのもののような写
真乳剤１４が粉末１３で被覆されたインキ１２の
全表面に均等に適用され、そして乾燥される。得
られる構造は第１図に図解的に図示されており、
そしてベースシート１０、ベースシート１０上の
離型剤コーチング１１、離型剤コーチング上の顔
料インキ１２、顔料インキ１２上の粉末１３、お
よび顔料インキ１２と粉末１３上のフオトレジス
トコーチング１４とよりなる。

フオトレジスト１４が乾燥した後、所望の像の
ネガがフオトレジスト１４と接触して置かれる。
フオトレジストは光へ露出され、ネガが除去さ
れ、そしてシートはクランプ中において乳剤を上
にして平らな傾いた平面上に置かれる。シートは
水溶性フオトレジストの未露光部分を除去するた
めに水でリンスされ、フオトレジスト層１４の露
光（硬化）部分１４ａのみが残つている第２図に
示すシートを得る。

次に水不溶性インキに対する適当な溶剤で飽和
したパツドをもつて表面を拭く。フオトレジスト
１４ａによつてカバーされていない区域における
インキが除去され、フオトレジスト１４ａで被覆
されたインキ部分１２ａのみが残る。次に低粘着
性感圧性接着剤１５が全体の表面に適用され、乾
燥される。得られるシートは第４図に図示され、
そしてベースシート１０、離型剤コーチング１
１、顔料インキ部分１２ａ、顔料インキ部分１２
ａをコーチングする粉末１３、インキ部分１２ａ
をコーチングするフオトレジスト１４ａ、および
シートの表面をコーチングする感圧性接着剤１５
よりなる。

像は次に、接着剤１５が像を転写しようとする
表面と係合するようにシートを該表面に接触させ
ることにより、所望の表面上に転写されることが
できる。

作業者は次に像を乾式転写シートから該表面へ
転写するため、バニシ工具をベースシート１０に
適用することができる。

第１の実施例として、ポリスチレンのベースシ
ート１０がダウコーニング社のSyl−off23シリコ
ーンコーチング１１により被覆された。顔料イン
キ、この実施例ではイリノイ州シカゴのアドバン
ス、プロセス、サプライ社からのDLWシリーズ
として知られるラツカータイプのインキのコーチ
ングが適用され、乾燥された。ケイ酸マグネシウ
ムのコーチング１３が次に乾燥したインキ層１２
の全表面上に散布された。写真乳剤のコーチン
グ、この例ではニユーヨーク州ブルツクリンの
Ulano社販売の重クロム酸アンモニウムで感光性
にしたUlano Fotocoat449が適用され、乾燥され
た。次に所望の像のネガフイルムが乾燥した写真
乳剤１４と密着して置かれ、紫外線へ露光され
た。露光後ネガフイルムを除去し、写真乳剤１４
を水で洗い、未露光部分を洗い流し、そしてイン
キ表面１２にネガから硬化した不溶性像を残し
た。ポリエーテル発泡体の条片をキシレンで飽和
し、インキ表面１２を横断してぬぐい、硬化した
写真乳剤１４でカバーされていないインキを除去
した。感圧性接着剤１５を全体の表面に適用し、
乾燥した。シートを次にひつくり返し、接着剤層
を下にして紙シート上に置いた。シートを次に像
の区域においてバニシ加工し、像を紙シート上に
転写した。

第２の実施例として、実施例１と同じ方法を用
いたが、しかしベースシート１０はグラシン紙で
あり、コーチング１１はゼネラルエレクトリツク
社のSS4191シリコーンコーチングであつた。顔
料インキはイリノイ州シカゴのゼネラル、プリン
テイング、インキ社よりのFlexoglossとして知ら
れるポリイミドタイプのフレキソ印刷インキであ
つた。写真乳剤１４はジアゾ樹脂で感光性とした
Ulano Fotocoat771であつた。硬化した写真乳剤
でカバーされていないインキを除去するため、イ
ゾプロピルアルコールとナフサ混液でポリエーテ
ル発泡体を飽和した。

第３の実施例においては、実施例１で述べた同
じ方法を使用したが、ベースシート１０はポリス
チレンの代りに透明なポリエステルからなつてい
た。

スクリーン印刷と対照的に、写真技術を使用し
それにより少数枚の乾燥シートの効率的な製造を
許容する新規な感圧性乾燥転写シートの製造法が
記載されたことが見られる。本発明の一例証具体
例を図示し、記載したが、当業者には本発明の新
規な精神と範囲を逸脱することなく各種の改変お
よび置換が可能であることを理解すべきである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明方法に従つて製造過程にある乾
式転写シートの断面図、第２図および第３図は以
後の工程にある第１図の転写シートの断面図、第
４図は仕上つた転写シートの断面図である。 １０はベースシート、１１は離型剤、１２は顔
料インキ、１３はサイジング微粉末、１４はフオ
トレジスト、１５は感圧性接着剤である。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ バニシ加工によつて像を容易に転写すること
   ができる離型表面を持つたベースシートを用意す
   る工程と、 ベースシート上へ顔料インキを適用する工程
   と、 顔料インキ表面へフオトレジストと反応し顔料
   インキと機械的結合を形成する微粉末を適用する
   工程と、 前記微粉末の上にフオトレジストを適用しフオ
   トレジストコーチングを形成する工程と、 フオトレジストコーチングの選定した部分だけ
   を光へ露光する工程と、 転写像部分ではないフオトレジストコーチング
   と顔料インキを除去する工程と、 転写像の上に感圧性接着剤コーチングを適用す
   る工程と、 転写シートを被転写体の上に置きバニシ加工を
   適用する工程と、 を含むことを特徴とする感圧性乾式転写シートの
   製造法。 ２ 離型表面を持つたベースシートを用意する工
   程は、ベースシートへシリコーン離型剤コーチン
   グを適用することからなることを特徴とする特許
   請求の範囲第１項記載の転写シートの製造法。 ３ 顔料インキを適用する工程は、水不溶性のラ
   ツカータイプの顔料インキを適用することよりな
   ることを特徴とする特許請求の範囲第１項記載の
   転写シートの製造法。 ４ 微粉末を適用する工程は、ケイ酸マグネシウ
   ムを適用することよりなることを特徴とする特許
   請求の範囲第１項記載の転写シートの製造法。 ５ フオトレジストコーチングを適用する工程
   は、水容性フオトレジストを適用することよりな
   ることを特徴とする特許請求の範囲第３項記載の
   転写シートの製造法。