JPH01288243A - 超音波探触子音響カプラ - Google Patents

超音波探触子音響カプラ

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JPH01288243A
JPH01288243A JP63119495A JP11949588A JPH01288243A JP H01288243 A JPH01288243 A JP H01288243A JP 63119495 A JP63119495 A JP 63119495A JP 11949588 A JP11949588 A JP 11949588A JP H01288243 A JPH01288243 A JP H01288243A
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JP
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acoustic
ultrasonic probe
ultrasound probe
acoustic coupler
ultrasonic
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Application number
JP63119495A
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Masao Nanbu
南部 昌生
Nobushiro Shimura
孚城 志村
Shiro Takeda
武田 志郎
Kiyoto Matsui
清人 松井
Kenji Kawabe
川辺 憲二
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Fujitsu Ltd
Eneos Corp
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Nippon Oil Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔概要〕 体腔内の診断に用いられる超音波探触子を被覆するため
の超音波探触子用音響カプラに関し。
この音響カプラを被覆することで構成される体腔内診断
用超音波探触子が、鮮明な画像を撮像できるようになる
とともに1体腔内に挿入されるときに粘膜を傷つけない
ようになることを目的とし。
音響インピーダンスが(1,49ないし1.74 )×
106kg/J’sの範囲であり、減衰率が0.5dB
/c+i/MHz以下であるポリビニルアルコール水溶
液のゲル化物で超音波探触子用音響カプラを形成するよ
うにと構成する。
〔産業上の利用分野〕
本発明は1体腔内の診断に用いられる超音波探触子を被
覆するための超音波探触子用音響カブラに関するもので
ある。
〔従来の技術〕
例えば1食道、十二指腸、直腸などの体腔内に超音波探
触子を挿入して病変等を診断するときにおいて、従来で
は、硬い超音波探触子をそのまま体腔内に挿入すること
で使用されていたのである。
すなわち、従来では9体腔内診断用超音波探触子として
、特に音響カプラを装着するといった手段は採られてい
なかったのである。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、硬い超音波探触子をそのまま体腔内に挿
入するという従来技術では、第1に、硬い超音波探触子
のために1体腔内に挿入するときに被検査者に痛みを与
えてしまうことになるとともに1体腔内の粘膜を傷つけ
てしまうという問題点があったのである。
そして、第2に、セクタ型超音波探触子を用いて診断部
位を診断するときにおいて5診断部位が体腔内表面に近
いときには、近距離音場が乱れているために鮮明な断層
画像が得られないという問題があったのである。特に経
膣による妊婦子宮頚部の診断は非常に難しかった。また
、リニア型超音波探触子にあっても、癌の浸潤状態や、
血管の種属を診断するために体腔内の粘膜付近をリニア
型超音波探触子で診断することが従来行われていたが、
超音波探触子に近接する粘膜付近の反射波は、超音波探
触子を駆動する際の励振が収まらないうちに戻って来る
ため殆ど断層画像を取得出来ないという問題点があった
のである。
このように、従来技術では、解決しなければならない問
題点が2つあったのである。すなわち。
1つは超音波探触子が硬いため体腔内に挿入するときに
痛く、粘膜を傷つけることであり、もう1つは診断部位
が体腔内表面に近いときに焦点を合わせることができな
かったり、近距離音場が乱れている超音波探触子を用い
ることができないことである。
例えば経膣における子宮、胎児などの超音波診断におい
ては、距離が離れているために、セクタ型超音波探触子
を用いて十分に診断可能であるが。
同じセクタ型超音波探触子を用いて妊婦の子宮頚管の開
口の程度を診断しようとすると、近距離音場の乱れのた
め鮮明な画像が得られず、また超音波探触子近傍の視野
が狭いことから頚管の全長が測定できなかったのである
。鮮明な画像や超音波探触子近傍から広い視野を得よう
とするためには5Im以上離す必要があり、また、方位
分解能の点から301w以内が好ましい、また、リニア
型超音波探触子においても、超音波探触子表面の掻く近
傍を見る場合に、駆動時の励振と反射波が混在しないよ
うにするためには、使用する超音波の周波数にも依存す
るが駆動後約2μs以上遅延して粘膜表面からの反射波
が到達することが好ましい。
このように1診断したい部位から超音波探触子を離す必
要がでてくるが、そのまま離してしまうと体腔内には空
気が存在するため超音波の伝達が全く不十分となり画像
が得られないことになる。
したがって、粘膜を傷つけずに挿入でき、かつ診断部位
から超音波探触子を離しても超音波の伝達を損なうこと
のない体腔内診断用超音波探触子が要求されることにな
る。すなわち、セクタ型の場合には5〜30n離す必要
があり、リニア型の場合には音速が人体に近い物質を介
在させることを想定すると少なくとも2m1以上は離す
必要があることから、この2〜30u分の空間を何らか
の物質で埋める必要があるのである。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、超
音波探触子に適度の軟らかさと強度をもち、かつ超音波
の伝達を損なうことのない音響カブラを被覆することで
、従来技術の有していた問題点を解決せんとするもので
ある。
〔課題を解決するための手段〕 本発明に従う超音波探触子用音響カプラは、音響インピ
ーダンスが(1,49ないし1.74 )X106kg
7m” /sの範囲であり、減衰率が0.5 dB /
cm/M)Iz以下であるポリビニルアルコール水溶液
のゲル化物で形成される。
そして3本発明に従う超音波探触子用音響カプラは、超
音波探触子の超音波放射面の先端部分でその厚みが2な
いし30龍となるように形成される。
〔作用〕
本発明の超音波探触子用音響カプラを装着することで体
腔内診断用超音波探触子となすと1人体の音響特性に近
い被覆物が超音波探触子に被覆されることで、超音波探
触子と体腔内表面との間を離すことができるようになり
、これにより近距離音場の乱れや反射超音波の混在の影
響を取り除けるので1体腔内表面に近い診断部位に対し
ても鮮明な画像が得られることになる。しかも、この超
音波探触子用音響カプラは、適度の軟らかさと強度と潤
滑性とをもつので3体腔内への挿入も容易で、かつ粘膜
も傷つけることがない。
そして、超音波探触子用音響カプラの厚みを適当にとる
ことで、従来不可能であった経膣部分の画像も鮮明に得
られるようになる。
〔実施例〕
以下、好適な体腔内診断用超音波探触子をなすために、
超音波探触子に被覆されることになる超音波探触子用音
響カプラの充足すべき条件を開示し、この条件を満たす
物質として本発明で採用したポリビニルアルコール水溶
液のゲル化物を用いた実施例について説明する。
最初に、超音波探触子用音響カプラとして1体腔内表面
と超音波探触子との間に介在することになる介在物質の
充足すべき音響特性を、音響インピーダンス、音速、減
衰率の順に開示する。
超音波探触子から放射された超音波がその介在物質に入
射するとき、超音波探触子自身の備える音響整合層は人
体の音響インピーダンスに合わせて設計されており、ま
た、音響整合層の上に形成されている超音波レンズの音
響インピーダンスも人体のそれと比較的近い値に設定さ
れているので。
その介在物質の音響インピーダンスも人体のそれに近い
値でないとレンズと介在物質の界面で超音波は多重反射
を起こし、リングダウンタイムが増加するので時間分解
能が劣化する。また、その介在物質と人体の粘膜との音
響インピーダンスが異なれば、界面における超音波の反
射によって界面に強い反射面が画像に現れ、従って診断
したい部分がその界面の極く近傍にあるときはその強い
反射面のため鮮明に見ることができなくなる。これから
、介在物質の音響インピーダンスは1人体のそれと合う
ようなものでなければならない。
人体の皮膚の音響インピーダンスは(1,52ないし1
.64 )×106 kg/m”/sの範囲にあり、し
たがって1診断部位が特に界面近傍でなければ介在物質
の音響インピーダンスは(1,48ないし1.66 )
×106ktr/la”/sの範囲にあればよい。一方
、粘膜の音響インピーダンスは1人体の皮膚の中心値よ
り少し小さめであるため1診断部位が界面近傍であると
きは、介在物質の音響インピーダンスは(1,49ない
し1.56 ) X 106kg/m2/sである必要
がある。これから、介在物質の音響インピーダンスは余
裕をみて(1,42ないし1.74 )×106 kg
7m27sの範囲であることが必要である。
次に5音速について考察する。人体の音速は1500〜
1600 m八であるが、超音波放射面に人体の音速と
異なる物質が存在すると、形状にもよるが。
−Sに歪んだレンズ効果をもたらすので避ける必要があ
る。皮膚の音速と若干異なる程度であれば。
そのことを承知の上で画像を診るので多少の差は許され
る。本出願人が具体的に検討した結果、介在物質の音速
の許容範囲は1診断目的にもよるが。
1480ないし1650 m八であり、好ましくは14
80ないし1550 m/sであった。
更に、介在物質の超音波の減衰率が大きいと受信波の音
圧が小さくなるため雑音との区別がつかなくなり、鮮明
な画像を得ることは困難になる。
鮮明な画像を得るための介在物質による往復の減衰率は
本出願人が具体的に検討した結果によると。
6dB程度が限界で、好ましくは3dB以下であり。
理想的にはもちろんOdBである。超音波の減衰率は使
用する周波数によって異なり、また、一般に物質の減衰
率は周波数の範囲が狭い場合には周波数が高くなるとほ
ぼ1次で比例して大きくなる。
今例えば使用する周波数を3.5MHzとし、2〜30
龍の物質が人体との間に介在している場合1例えば20
flの場合をとると、往復で6dBの減衰率を生ずる介
在物質の減衰率は0.43dB/cm/MHzであり。
3dBの減衰率を生ずる介在物質の減衰率は0.21d
B/am/MHzである。普通体腔内診断を目的とする
とき、使用する周波数は3.5ないし10MHzである
LOMHzの場合は、6dBと3dBでそれぞれ0.1
5dB/cm/MHzおよび0.07dB/cm/MH
zである。使用周波数は使用目的によって異なるので介
在物質の減衰率を一義的に限定することは困難であるが
50.5dB/cn+/MHzが上限と考えられる。
以上から1本出願人は、超音波探触子表面古カブラの音
響特性は音響インピーダンスは(1,42ないし1.7
4 )×106 kg/蒙2 / Sの範囲であること
が必要であり、好ましくは(1,52ないし1.64 
) x 10’kg7m” /sの範囲がよく、音速は
1480ないし1650m1sであり、好ましくは14
日0ないし1550 misであり、また減衰率は0.
5 dB/cm/1IHz以下である必要があると判断
した。
体腔内診断用超音波探触子を実用的ならしめるためには
1体腔内に超音波探触子を挿入するときにできるだけ痛
くな(、かつ粘膜を傷つけないように構成していく必要
がある。これから2本出願人は、音響特性のマツチング
のための超音波探触子用音響カプラを利用して硬い超音
波探触子表面を軟らかクシ、かつ超音波探触子表面を粘
膜に対して滑り易くして、粘膜に無用の力をかけないよ
うにすることを提案するものである。その結果体腔が曲
がっていたり、病変があっても極刃傷つけず、また挿入
時にも痛くないようにすることができる。
柔軟性のある物質は種々存在する。例えば生ゴム、ブタ
ジェンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴムなどの非水
系ゴムは、柔軟性の程度を自由に変えることができる。
また、滑り易さに関しても。
超音波ゲルなどの潤滑剤を表面に塗布することによっで
ある程度は得られるものである。しかし。
これらの非水系ゴムの音響特性すなわち音響インピーダ
ンス、音速および減衰率の3つの特性が前述の許容範囲
に入るものを得ることは困難である。
例えば粉末を含まないジメチルシリコーンゴムは減衰率
が0.1 dB/cn+/MHzと十分に小さいが、音
響インピーダンスが約1.OXIOhkg/m”/s 
、音速が約1000 misと許容範囲から大幅に外れ
る。そこで。
音響インピーダンスが音速と密度の積であることを利用
し、密度の大きな無機粉末を加えて密度を上げ、結果と
して音響インピーダンスを人体のそれに近づけようとす
ると、減衰率が1.0dB/am/MHz以上となって
しまうだけでなく、音速は逆に小さくなってしまい1本
発明の目的を達することはできない。また、生ゴムは音
響インピーダンスが約1.53 X 10” kg/m
”/sと人体に近いが、音速が約1940 misで許
容範囲外であるし、減衰率が2 dB/CI+!/MH
z以上なので本発明の目的を達することはできない。非
水系ゴムの中で最も本発明に必要な音響特性の許容範囲
に近いものはブタジェンゴムであろう、音響インピーダ
ンスが(1,40ないし1.50)xto’ kg/m
”/s 、音速が1500ないし1600 misと許
容範囲内にあり、しかも減衰率は0.7ないし1.0d
B/cm/MHz とかなり小さい。したがって、 2
.5MHzで使用する場合には充分に鮮明な画像が得ら
れるし、あるいは3.5MHzで使用する場合でも画像
が若干不鮮明になるが使用可能ではある。しかし9本発
明における減衰率の許容範囲である0、5 dB/cm
/MHz以下の範囲からは外れる。従って、高分解能を
実現できるより高周波での使用が実現できなくなってし
まうことになるのである。
本来、超音波特性のみを考えるなら、介在物質として水
を使うことが理想的であるかも知れない。
何故なら人体の75%以上は水であり、水の音響インピ
ーダンスと音速は人体のそれと非常に類似しており、更
に、減衰率はほぼOdB/cm/MHzと見做せるから
である。しかし例えば子宮頚部を診断しようとする場合
超音波探触子の前方の空気を完全に除外して水を充満す
ることは現実には困難である。薄いゴムの袋に水を入れ
ることも考えられるが軟らかすぎるので体腔内の空気を
除去しながら挿入することは困難である。また、比較的
硬い物質で挿入しうる中空の形状にし、中に水を充満し
ておくことも考えられるが、破損しないだけの機械的強
度を得るためにはその物質の厚さをある程度大きくして
おかなければならず、硬い物質で超音波特性、特に音響
インピーダンスが前述の範囲のものは見当たらないので
、その物質と人体との界面および水とその物質との界面
で超音波の強い反射が生ずるため、鮮明な超音波画像を
得ることは困難である。
このように水を直接的に使うことは現実には困難である
が、水を介在させることが理想的であることは変わりが
ない。すなわち2人体と同様に水を主成分とし1人体と
同様に若干の有機物質が存在することによって9人体と
同様に特定の形状をもち、かつ人体と同様の弾力性、柔
軟性を示すもの、すなわち人体と類似の組成の物質を前
記介在物質すなわち超音波探触子用音響カブラとして用
いることである。そのような物質であれば人体の音響特
性例えば音響インピーダンスあるいは音速と完全に合致
させる可能性もあり、水よりもさらに理想的な介在物質
となることが予想される。本出願人はこのような観点に
立って様々な物質を検討した結果、高含水物質としての
ポリビニルアルコールのゲル化物が9体腔内診断用超音
波探触子をなすための音響カプラの材料として最も好適
であることを見つけ出したのである。
ポリビニルアルコール(以下PVAという)は原料粉末
を水に加熱溶解後冷却することによってゲル化し、ゲル
化後はゴム状の弾性体となることが報告されている(特
開昭57−130543 、特開昭58−36630.
特開昭6l−247448)。次に、これらの先行技術
で開示されているPVAの製造方法及び物性の概略につ
いて説明する。PVA水溶液を−10℃以下にすること
でII(II架橋点の増加が起き1機械的強度が増すだ
けでな(、そのあと50〜80℃に温度を上げても再溶
解しない高温安定性が得られるようになる。高温で溶解
したPVA水溶液を冷却したときゴムになるかどうかは
原料PVAの分子構造および分子量による。平均重合度
が1000以−ヒでけん化率が75モル%以上の場合に
はゴムになり、−10℃以下の凍結・乾燥を3回以上繰
り返すことで強度の大きなゲルとなるが、平均重合度が
1000以下あるいはけん化率が75モル%以下では、
あるいは濃度が極端に低い場合は多数回凍結させたとし
ても室温に戻せばまた液体に戻ってしまう。平均重合度
が1500以上でけん化率が98モル%以上の場合、3
重量%以上の濃度であれば、−10℃以下例えば−50
℃に冷却し、室温に戻し、また−50℃に冷却するとい
った冷却サイクルを2回以上繰り返すことによって引き
裂き強度の大きな、かなり安定で柔らかなPVAゴムを
得ることができるが、3重量%程度が下限の濃度である
。なお、凍結・乾燥の繰り返し回数は多すぎていけない
ことはないが、効果のあるのは10回程度である。一方
、PVAの濃度が高くなると、PVA溶液の粘度が非常
に増加し、脱泡などの取り扱いが困難になるため35重
川用程度が上限である。また、−度凍結してゴムとして
から減圧処理することによって表面付近の水分を若干薄
光させることでも硬さを増し1機械的強度を増加するこ
とも可能である。
このように製造されるPVAゲルは弾力性、引き裂き強
度、耐衝撃性などの機械的強度に優れ。
また、水が主成分であるため、潤滑剤などを使用しなく
ても十分な潤滑性を有している。さらに。
人体との親和性があり1人体に対する毒性も少ないこと
が知られている。これから近年2体腔内に挿入する医用
材料(例えば、義歯床、コンタクトレンズ、神経刺激用
電極)としてPVAゲルを用いることが行われている。
本出願人は、このような特性を有するPVAゲルを、今
度は、超音波音響特性および機械的強度の観点から検討
を加え、超音波探触子のための音響カプラとして好適な
特性があることを見つけ出したのである。これにより、
従来のセクタ型超音波探触子やリニア型超音波探触子で
は鮮明な画像が得られなかった体腔内表面に近い診断部
位に対しても十分鮮明な画像を得られるとともに、粘膜
も傷つけることのない極めて実用的な体腔内診断用超音
波探触子を構成できることが判明したのである。
以下1本出願人が検討したどのような組成、製造法のP
VAゲルがどのような機械的強度と超音波音響特性を有
し、超音波探触子用音響カブラの材料として本発明に適
用できるかについて詳細に説明する。
本出願人の実験結果によれば、PVAの濃度を3.5,
10.20および30重量%と増加させたとき、PVA
ゲル密度は、それぞれ1.01.1.02゜1.03.
1.05および1.08 g/cm’と増加し、′6L
結回数が1回のとき2音速はそれぞれ1483.149
4.1523゜1570および1625 m/sと増加
した。ただし、測定誤差は±10m八である。その結果
、音響インピーダンスはそれぞれ1.49.1.52.
1.56.1.65および1.75xlO’ kg/a
+’/sとなった。逆をいえば、音響インピーダンスの
値が1.49 X 10hkg/m”/sのPVAゲル
は、PVAの濃度が3重P%で実現でき2音響インピー
ダンスの値が1.75 X 10” kg/m”/sの
PVAゲルは、PVAの濃度が30重盪%で実現できる
ということが明らかとなったのである。すなわち、PV
Aの濃度を適切に設定すれば、PVAゲルの音響インピ
ーダンスの値は1体腔内診断用超音波探触子のための音
響カプラに要求される音響インピーダンスの値に合わせ
られることが明らかとなったのである。
このPVAの濃度を3.5.10.20および30重四
%と増加させたときの減衰率は、中心周波数3.5M!
(zで測定したところによると、それぞれ0.01.0
.02.0.05.0.15および0.32dB/cm
/MHzであった。したがって、減衰率に関しては少な
くともpvA4度30度量0重量%以下ば、前述した体
腔内診断用超音波探触子のための音響カプラに要求され
る減衰率の許容範囲内とすることができるのである。
一方、音速に関しても、PVAQQ度30重1%以下で
は1490ないし1620 m八で1650 m/s以
下であるから全て許容範囲内である。ただし、経膣によ
る子宮頚部開口の診断の場合のように診断部位が粘膜近
傍にあるときは1480ないし155o m八が好まし
いので、この場合のpvg、6度は25重量%以下がよ
い。一方、音響インピーダンスに関しては。
好ましい許容範囲が(1,48ないし1.66 )×1
06 k+r/m”/sであるから、PVA濃度は好ま
しくは20重晋%以下である必要があり1診断部位が粘
膜近傍にあるときは、 (1,49ないし1.56 )
xio6kg/m”/sの範囲であることが望ましいの
で、PVA濃度の範囲は10重量%以下である。以上か
ら本発明に適用できるPVAtffi度の下限は機械的
強度で限定され、上限は音響インピーダンスによって限
定され、その範囲は3ないし25重量%であり。
診断部位が粘膜近傍にあるときは3ないし10重景%で
あることが望ましい。
次に1本出願人が具体的に試作した超音波探触子用音響
カブラの実施例について説明する。第1図及び第2図に
、今回試作した超音波探触子用音響カブラの形状を表す
ための構造図を示す。第1図(A)は、試作した経膣診
断用セクタ型超音波探触子用の音響カプラの断面図であ
り、第1図(B)は、この音響カプラを装着した経膣診
断用セクタ型超音波探触子の断面図である。また、第2
図(A)は、試作した経食道用リニア型超音波探触子用
の音響カプラの断面図であり、第2図(B)は、この音
響カプラを装着した経食道用リニア型超音波探触子用の
音響カプラの断面図である。第1図及び第2図において
1図中、■は音響カプラ12は超音波探触子のための装
着用穴部。
3は超音波探触子、4は超音波振動子、5は超音波レン
ズ、6はケーブル取り出しガイド、7は音響カプラ1を
係着するためのくびれ部を示している。
PVAゲルからなる音響カプラは最初から超音波探触子
に装着した状態で製造することも可能であるし、それを
外しておき、音響カプラを保存しておいて、必要なとき
だけ超音波探触子に装着して用いることもできる。超音
波探触子は高価なので、音響カプラを製造する際には、
用いる超音波探触子と同一寸法の模擬探触子を作ってお
いて型として用いるとよい。PVAゲルは高含水である
ので保存は水分の蒸発を避けるために例えばポリエチレ
ン製の袋に密閉しておくか、水中に入れておくことが必
要である。また1体腔内に挿入1診断後、取り出すとき
にPVAゲルの音響カプラが超音波探触子から外れ1体
腔内に置き去りにすることを防ぐため、コンドームのよ
うな薄いゴム製の被覆をしたり、あるいは超音波探触子
の構造を単純な棒状にしないで、途中から細くしたり、
くびれを付けたりすることも必要である。
以下、試作した3つの実施例について詳細に説明する。
〔実施例1〕 平均重合度1000. けん化度87%のPVAの10
重量%水溶液を、90℃に加熱溶解後5真空加熱攪拌装
置に入れ、脱泡し9次いで70°Cに放冷したあと、 
 SMtlz用セクタ走査型経膣診断用超音波探触子と
同一寸法の模擬超音波探触子をセットした金型にPVA
水溶液を注入し、さらに真空恒温槽に入れて脱泡した。
脱泡後、金型を室温まで放冷したあと一30℃に冷却、
凍結させたあと室温にまで暖め、解凍した。この凍結解
凍を8回操り返して、含水率90%のゲルからなる第1
図(A)に示す形状の5 MHz用の経膣診断用超音波
探触子に用いる音響カプラを得た。この音響カプラの先
端部の厚さは20龍のもので、このPVAゲルからなる
音響カプラを超音波探触子に装着した結果、装着された
超音波探触子は体腔内への挿入も容易であり、PVAゲ
ルと子宮界面での超音波の反射は若干あるだけで1頭部
から子宮内部まで鮮明に観察できた。
(実施例2〕 イオン交換水190gおよび平均重合度1500.けん
化度95モル%のPVA10gをオートクレーブに入れ
、撹拌しなから120°Cで1時間加熱し、溶解と同時
に滅菌を行った。70〜75℃まで冷却後、真空加熱攪
拌装置にPVA水溶液を入れ、脱泡し9次いで10MH
zの経食道用リニア型超音波探触子と同一寸法の模擬超
音波探触子をセントした金型に70℃のPVA水溶液を
注入し、さらに真空恒温槽に入れて脱泡した。脱泡後、
金型を室温まで放冷したあと、−20℃の冷凍庫に24
時間放置し、室温に戻し、さらにもう−度−20℃の冷
凍庫に入れて凍結させ、室温に戻して解凍させる工程を
5回繰り返して第2図(A)の経食道用超音波探触子の
音響カプラを得た。この音響カプラを超音波探触子に装
着したときの超音波放射面側のPVAゲルの厚さは3璽
■である。PVAゲル化物の層はほぼ透明であり、この
音響カプラを装着した超音波探触子を食道内に挿入し3
食道粘膜付近のBモード断層像を得た結果、PVAゲル
と食道粘膜の界面には超音波反射面がほとんど現れず、
鮮明に粘膜構造を示すBモード像が取得出来た。
〔実施例3〕 平均重合度1500.けん化度95.0%のPVAの3
%水溶液を、80’Cに加熱溶解後、真空加熱攪拌装置
に入れ、脱泡し1次いで50℃に放冷したあと、実施例
1と同様の工程で、ただし凍結・解凍工程を9回繰り返
して第1図(A)に示す形状の経膣診断用超音波探触子
に用いる音啓カプラを得た。このPVAゲルは実施例1
のものより若干軟らかであったが、引き裂きに対しても
十分な強さを有しており、超音波探触子に装着後の体腔
内への挿入も容易であった。このPVAゲルと子宮界面
での超音波の反射はほとんどなく9頭部から子宮内部ま
で鮮明に観察できた。
このように形成された音響カプラは2診断の使用後に取
り外し、洗浄後、再度装着使用することも可能であり、
少なくとも10回以上の着脱繰り返し使用ができること
が確認された。このように。
着脱自在で複数回使用できるので2本発明の99カプラ
は、極めて経済的なものになるのである。
以上実施例について説明したが1本発明はこれに限定さ
れるものではない。例えば、PVAゲルの製造方法、製
造条件は記載のものに限られるものではない。また、P
VAゲルの形状も図示の実施例に限られるものではない
のである。
〔発明の効果〕
以上説明したように2本発明の超音波探触子用音響カブ
ラを装着した体腔内診断用超音波探触子を用いると2体
腔内表面と超音波探触子を離間させることができるよう
になるので、近距離音場の乱れや反射超音波の混在の影
響を取り除けることができる。従って、従来では不可能
であった体腔内表面に近い診断部位に対しても、鮮明な
画像が得られるようになるのである。しかも1体腔内診
断用超音波探触子の表面は、装着する音響カブラにより
適度の軟らかさと強度と潤滑性とをもつようになるので
1体腔内への挿入も容易であり、かつ粘膜も傷つけるこ
とがないのである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、試作した経膣診断用超音波探触子のための音
響カブラの構造図。 第2図は、試作した経食道用超音波探触子のための音響
カブラの構造図である。 図中、lは音響カブラ、3は超音波探触子である。 番(19°t?鑑/r川λr自浪イ轡へ弓す且噛11力
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Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)体腔内診断のための超音波探触子の先端および周
    囲を被覆するための超音波探触子用音響カプラであって
    、この超音波探触子用音響カプラが、音響インピーダン
    スが(1.49ないし1.74)×10^6kg/m^
    2/sの範囲であり、減衰率が0.5dB/cm/MH
    z以下であるポリビニルアルコール水溶液のゲル化物で
    形成されてなることを特徴とする超音波探触子用音響カ
    プラ。
  2. (2)体腔内診断のための超音波探触子の超音波放射面
    の先端を被覆するための超音波探触子用音響カプラであ
    って、この超音波探触子用音響カプラが、音響インピー
    ダンスが(1.49ないし1.74)×10^6kg/
    m^2/sの範囲であり、減衰率が0.5dB/cm/
    MHz以下であるポリビニルアルコール水溶液のゲル化
    物の2ないし30mmの厚みをもって形成されてなるこ
    とを特徴とする超音波探触子用音響カプラ。
JP63119495A 1988-05-17 1988-05-17 超音波探触子音響カプラ Pending JPH01288243A (ja)

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CN115449173A (zh) * 2022-10-12 2022-12-09 浙江皓洁医药科技有限公司 一种腔内超声探头保护套及其制备方法

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