JPH01288242A - 体腔内診断用超音波探触子 - Google Patents

体腔内診断用超音波探触子

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JPH01288242A
JPH01288242A JP11949488A JP11949488A JPH01288242A JP H01288242 A JPH01288242 A JP H01288242A JP 11949488 A JP11949488 A JP 11949488A JP 11949488 A JP11949488 A JP 11949488A JP H01288242 A JPH01288242 A JP H01288242A
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ultrasonic probe
body cavity
ultrasonic
diagnosis
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JP11949488A
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English (en)
Inventor
Masao Nanbu
南部 昌生
Nobushiro Shimura
孚城 志村
Shiro Takeda
武田 志郎
Kiyoto Matsui
清人 松井
Kenji Kawabe
川辺 憲二
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Fujitsu Ltd
Eneos Corp
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Nippon Oil Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔概要〕 体腔内の診断に用いられる体腔内診断用超音波探触子に
関し。
鮮明な画像が得られるとともに、粘膜を傷つけないよう
にできる体腔内診断用超音波探触子の提供を目的とし。
音響インピーダンスが(1,49ないし1.74 )X
IO’kg/+w”/sの範囲であり、減衰率が0.5
dB/cm/MHz以下であるポリビニルアルコール水
?8液のゲル化物で超音波探触子を被覆して1体腔内診
断用超音波探触子をなすようにと構成する。
〔産業上の利用分野〕
本発明は5体腔内の診断に用いられる体腔内診断用超音
波探触子に関し、特に1鮮明な画像が得られるとともに
、粘膜を傷つけないようにできる体腔内診断用超音波探
触子に関するものである。
〔従来の技術〕
例えば1食道、十二指腸、直腸などの体腔内に超音波探
触子を挿入して病変等を診断するときにおいて、従来で
は、硬い超音波探触子をそのまま体腔内診断用超音波探
触子として体腔内に挿入することで使用されていたので
ある。
〔発明が解決しようとする課題〕
しかしながら、硬い超音波探触子をそのまま体腔内に挿
入するという従来技術では、第1に、硬い超音波探触子
のために2体腔内に挿入するときに被検査者に痛みを与
えてしまうことになるとともに5体腔内の粘膜を傷つけ
てしまうという問題点があったのである。
そして、第2に、セクタ型超音波探触子を用いて診断部
位を診断するときにおいて1診断部位が体腔内表面に近
いときには、近距離音場が乱れているために鮮明な断層
画像が得られないという問題があったのである。特に経
膣による妊婦子宮頚部の診断は非常に難しかった。また
、リニア型超音波探触子にあっても、癌の浸潤状態や、
血管の腫瘤を診断するために体腔内の粘膜付近をリニア
型超音波探触子で診断することが従来行われていたが、
超音波探触子に近接する粘膜付近の反射波は、超音波探
触子を駆動する際の励振が収まらないうちに戻って来る
ため殆ど断層画像を取得出来ないという問題点があった
のである。
このように、従来技術では、解決しなければならない問
題点が2つあったのである。すなわち。
1つは超音波探触子が硬いため体腔内に挿入するときに
痛く、粘膜を傷つけることであり、もう1つは診断部位
が体腔内表面に近いときに焦点を合わせることができな
かったり、近距離音場が乱れている超音波探触子を用い
ることができないことである。
たとえば経膣における子宮、胎児などの超音波診断にお
いては、距離が離れているために、セクタ型超音波探触
子を用いて十分に診断可能であるが、同じセクタ型超音
波探触子を用いて妊婦の子宮顕管の開口の程度を診断し
ようとすると、近距離音場の乱れのため鮮明な画像が得
られず、また超音波探触子近傍の視野が狭いことから顕
管の全長が測定できなかったのである。鮮明な画像や超
音波探触子近傍から広い視野を得ようとするためには5
f1以上離す必要があり、また、方位分解能の点から3
0鶴以内が好ましい。また、リニア型超音波探触子にお
いても、超音波探触子表面の極く近傍を見る場合に、駆
動時の励振と反射波が混在しないようにするためには、
使用する超音波の周波数にも依存するが駆動後約2μs
以上遅延して粘膜表面からの反射波が到達することが好
ましい。
このように1診断したい部位から超音波探触子を離す必
要がでてくるが、そのまま離してしまうと体腔内には空
気が存在するため超音波の伝達が全く不十分となり画像
が得られないことになる。
したがって、粘膜を傷つけずに挿入でき、かつ診断部位
から超音波探触子を離しても超音波の伝達をt員なうこ
とのない体腔内診断用超音波探触子が要求されることに
なる。すなわち、セクタ型の場合には5〜3Qmm離す
必要があり、リニア型の場合には音速が人体に近い物質
を介在させることを想定すると少な(とも21以上は離
す必要があることから、この2〜3Q鰭分の空間を何ら
かの物質で埋める必要があるのである。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、超
音波探触子の近傍を適度の軟らかさと強度をもち、かつ
超音波の伝達を損なうことのない物質で被覆することで
、従来技術の有していた問題点を解決せんとするもので
ある。
〔課題を解決するための手段〕
本発明に従う体腔内診断用超音波探触子は、超音波探触
子に、音響インピーダンスが(1,49ないし1.74
 )XIO’ kg/m”/sの範囲であり、減衰率が
0.5 dB /am/MHz以下であるポリビニルア
ルコール水溶液のゲル化物を被覆するように構成する。
そして、その被覆物の厚みが、超音波探触子の超音波放
射面の先端部分で2ないし3Qmmとなるように構成す
る。
また、ポリビニルアルコール水溶液ゲル化物の被覆物が
着脱可能であるように構成する。
〔作用〕
本発明の体腔内診断用超音波探触子によると。
人体の音響特性に近い被覆物が超音波探触子に被覆され
ることで、超音波探触子と体腔内表面との間を離すこと
ができるようになり、これにより近距離音場の乱れや反
射超音波の混在の影響を取り除けるので1体腔内表面に
近い診断部位に対しても鮮明な画像が得られることにな
る。しかも、この被覆物は5適度の軟らかさと強度と潤
滑性とをもつので9体腔内への挿入も容易で、かつ粘膜
も傷つけることがない。
そして、被覆物の厚みを適当にとることで、従来不可能
であった経膣部分の画像も鮮明に得られるようになる。
また、被覆物を着脱可能とすることで、被覆物も複数回
使用できるようになり、経済性を高めることができるの
である。
〔実施例〕
以下、好適な体腔内診断用超音波探触子をなすために、
超音波探触子に被覆されることになる被覆物の充足すべ
き条件を開示し、この条件を満たず物質として本発明で
採用したポリビニルアルコール水溶液のゲル化物を用い
た実施例について説明する。
最初に、被m物として1体腔内表面と超音波探触子との
間に介在することになる介在物質の充足すべき音響特性
を、音響インピーダンス、音速。
減衰率の順に開示する。
超音波探触子から放射された超音波がその介在物質に入
射するとき、超音波探触子自身の備える音響整合層は人
体の音響インピーダンスに合わせて設計されており、ま
た、音響整合層の上に形成されている超音波レンズの音
響インピーダンスも人体のそれと比較的近い値に設定さ
れているので。
その介在物質の音響インピーダンスも人体のそれに近い
値でないとレンズと介在物質の界面で超音波は多重反射
を起こし、リングダウンタイムが増加するので時間分解
能が劣化する。また、その介在物質と人体の粘膜との音
響インピーダンスが異なれば、界面における超音波の反
射によって界面に強い反射面が画像に現れ、従って診断
したい部分がその界面の極く近傍にあるときはその強い
反射面のため鮮明に見ることができなくなる。これから
、介在物質の音響インピーダンスは1人体のそれと合う
ようなものでなければならない。
人体の皮膚の音響インピーダンスは(1,52ないし1
.64 )XI06に+r/m”/sの範囲にあり、し
たがって1診断部位が特に界面近傍でなければ介在物質
の音響インピーダンスは(1,48ないし1.66 )
XIOhkg / m 2/ sの範囲にあればよい。
一方、粘膜の音響インピーダンスは1人体の皮膚の中心
値より少し小さめであるため1診断部位が界面近傍であ
るときは、介在物質の音響インピーダンスは(1,49
ないし1.56 )XIO’ kg/n”/3である必
要がある。これから、介在物質の音響インピーダンスは
余裕をみて(1,42ないし1.74 )XIO’ k
g/l*”/sの範囲であることが必要である。
次に、音速について考察する0人体の音速は1500〜
1600 n/sであるが、超音波放射面に人体の音速
と異なる物質が存在すると、形状にもよるが。
−Sに歪んだレンズ効果をもたらすので避ける必要があ
る。皮膚の音速と若干具なる程度であれば。
そのことを承知の上で画像を診るので多少の差は許され
る0本出願人が具体的に検討した結果、介在物質の音速
の許容範囲は1診断目的にもよるが。
1480ないし1650−八であり、好ましくは148
0ないし1550 m/sであった。
更に、介在物質の超音波の減衰率が大きいと受信波の音
圧が小さくなるため雑音との区別がつかなくなり、鮮明
な画像を得ることは困難になる。
鮮明な画像を得るための介在物質による往復の減衰率は
本出願人が具体的に検討した結果によると。
6dB程度が限界で、好ましくは3dB以下であり。
理想的にはもちろんOdBである。超音波の減衰率は使
用する周波数によって異なり、また、一般に物質の減衰
率は周波数の範囲が狭い場合には周波数が高くなるとほ
ぼ1次で比例して大きくなる。
今例えば使用する周波数を3.5MHzとし、2〜30
鶴の物質が人体との間に介在している場合1例えば20
wmの場合をとると、往復で6dBの減衰率を生ずる介
在物質の減衰率は0.43dB/cm/MHzであり。
3dBの減衰率を生ずる介在物質の減衰率は0.21d
B/cm/MHzである。普通体腔内診断を目的とする
とき、使用する周波数は3.5ないし10MHzである
10MHzの場合は、6dBと3dBでそれぞれ0.1
5dB/cm/MHzおよび0.07dB/cm/MH
zである。使用周波数は使用目的によって異なるので介
在物質の減衰率を一義的に限定することは困難であるが
、0.5dB/c剛/MHzが上限と考えられる。
以上から1本出願人は、介在物質の音響特性は音響イン
ピーダンスは(1,42ないし1.74 )XIO6k
g/ nf/sの範囲であることが必要であり、好まし
くは(1,52ないし1.64 )X106kg7m”
/sの範囲がよく、音速は1480ないし1650 m
/sであり、好ましくは1480ないし1550 m/
sであり、また減衰率は0.5 dB/cm/MHz以
下である必要があると判断した。
体腔内診断用超音波探触子を実用的ならしめるためには
1体腔内に超音波探触子を挿入するときにできるだけ痛
くなく5かつ粘膜を傷つけないように構成していく必要
がある。これから1本出願人は、音響特性のマツチング
のための被覆物を利用して硬い超音波探触子表面を軟ら
かクシ、かつ超音波探触子表面を粘膜に対して滑り易く
して。
粘膜に無用の力をかけないようにすることを提案するも
のである。その結果体腔が曲がっていたり。
病変があっても極刃傷つけず、また挿入時にも痛くない
ようにすることができる。
柔軟性のある物質は種々存在する。例えば生ゴム、ブタ
ジェンゴム、ウレタンゴム、シリコーンゴムなどの非水
系ゴムは、柔軟性の程度を自由に変えることができる。
また、滑り易さに関しても。
超音波ゲルなどの潤滑剤を表面に塗布することによっで
ある程度は得られるものである。しかし。
これらの非水系ゴムの音響特性すなわち音響インピーダ
ンス、音速および減衰率の3つの特性が前述の許容範囲
に入るものを得ることは困難である。
例えば粉末を含まないジメチルシリコーンゴムは減衰率
が0.1 dB/cII+/MHzと十分に小さいが、
音響インピーダンスが約1.OX 10’ kg/m”
/s 、音速が約1000 l1isと許容範囲から大
幅に外れる。そこで。
音響インピーダンスが音速と密度の積であることを利用
し、密度の大きな無機粉末を加えて密度を上げ、結果と
して音響インピーダンスを人体のそれに近づけようとす
ると、減衰率が1.odB/cn+/MHz以上となっ
てしまうだけでなく、音速は逆に小さくなってしまい2
本発明の目的を達することはできない。また、生ゴムは
音響インピーダンスが約1.53 X 10’ kg/
m2/s と人体に近いが、音速が約1940 m/s
で許容範囲外であるし、減衰率が2 dB/cm/Ml
lz以上なので本発明の目的を達することはできない。
非水系ゴムの中で最も本発明に必要な音響特性の許容範
囲に近いものはブタジェンゴムであろう。音響インピー
ダンスが(1,40ないし1.50)xto’ kg/
m’/s 、音速が1500ないし1600 m/sと
許容範囲内にあり、しかも減衰率は0.7ないし1.0
dB/cm/MHzとかなり小さい。したがって、 2
.5MHzで使用する場合には充分に鮮明な画像が得ら
れるし、あるいは3.5MHzで使用する場合でも画像
が若干不鮮明になるが使用可能ではある。しかし1本発
明における減衰率の許容範囲である0、5 dB/am
/MHz以下の範囲からは外れる。従って、高分解能を
実現できるより高周波での使用が実現できなくなってし
まうことになるのである。
本来、超音波特性のみを考えるなら、介在物質として水
を使うことが理想的であるかも知れない。
何故なら人体の75%以上は水であり、水の音響インピ
ーダンスと音速は人体のそれと非常に類似しており、更
に、減衰率はほぼOdB/cm/MHzと見做せるから
である。しかし例えば子宮頚部を診断しようとする場合
超音波探触子の前方の空気を完全に除外して水を充満す
ることは現実には困難である。薄いゴムの袋に水を入れ
ることも考えられるが軟らかすぎるので体腔内の空気を
除去しながら挿入することは困難である。また、比較的
硬い物質で挿入しうる中空の形状にし、中に水を充満し
ておくことも考えられるが、破損しないだけの4a械的
強度を得るためにはその物質の厚さをある程度大きくし
ておかなければならず、硬い物質で超音波特性、特に音
響インピーダンスが前述の範囲のものは見当たらないの
で、その物質と人体との界面および水とその物質との界
面で超音波の強い反射が生ずるため、鮮明な超音波画像
を得ることは困難である。
このように水を直接的に使うことは現実には困難である
が、水を介在させることが理想的であることは変わりが
ない、すなわち9人体と同様に水を主成分とし1人体と
同様に若干の有機物質が存在することによって2人体と
同様の特定の形状をもち、かつ人体と同様の弾力性、柔
軟性を示すもの、すなわち人体とff(Iuの組成の物
質を前記介在物質すなわち超音波探触子周囲の被覆物と
して用いることである。そのような物質であれば人体の
音響特性例えば音響インピーダンスあるいは音速と完全
に合致させる可能性もあり、水よりもさらに理想的な介
在物質となることが予想される0本出願人はこのような
観点に立って様々なIIJ質を検討した結果、高含水物
質としてのポリビニルアルコールのゲル化物が3体腔内
診断用超音波探触子をなす被覆物の材料として最も好適
であることを見つけ出したのである。
ポリビニルアルコール(以下PVAという)は原料粉末
を水に加熱溶解後冷却することによってゲル化し、ゲル
化後はゴム状の弾性体となることが報告されている(特
開昭57−130543 、特開昭58−36630.
特開昭6l−247448)。次に、これらの先行技術
で開示されているPVAの製造方法及び物性の概略につ
いて説明する。PVA水溶液を一10℃以下にすること
で擬似架橋点の増加が起き3機械的強度が増すだけでな
く、そのあと50〜80℃に温度を上げても再溶解しな
い高温安定性が得られるようになる。高温で溶解したP
VA水溶液を冷却したときゴムになるかどうかは原料P
VAの分子構造および分子量による。平均重合度が10
00以上でけん化率が75モル%以上の場合にはゴムに
なり、−10℃以下の凍結・乾燥を3回以上繰り返すこ
とで強度の大きなゲルとなるが、平均重合度が1000
以下あるいはけん化率が75モル%以下では、あるいは
濃度が極端に低い場合は多数回凍結させたとしても室温
に戻せばまた液体に戻ってしまう。平均重合度が150
0以上でけん化率が98モル%以上の場合、3重量%以
上の濃度であれば、−10℃以下例えば−50℃に冷却
し、室温に戻し、また−50℃に冷却するといった冷却
サイクルを2回以上繰り返すことによって引き裂き強度
の大きな、かなり安定で柔らかなPVAゴムを得ること
ができるが、3重量%程度が下限の濃度である。なお、
凍結・乾燥の繰り返し回数は多すぎていけないことはな
いが、効果のあるのは10回程度である。一方、PVA
の濃度が高くなると、PVA溶液の粘度が非常に増加し
、脱泡などの取り扱いが困難になるため35重量%程度
が上限である。また、−度凍結してゴムとしてから減圧
処理することによって表面付近の水分を若干蒸発させる
ことでも硬さを増し2機械的強度を増加することも可能
である。
このように製造されるPVAゲルは弾力性、引き裂き強
度、耐衝撃性などの機械的強度に優れ。
また、水が主成分であるため、潤滑剤などを使用しなく
ても十分な潤滑性を有している。さらに。
人体との親和性があり1人体に対する毒性も少ないこと
が知られている。これから近年2体腔内に挿入する医用
材料(例えば、義歯床、コンタクトレンズ、神経刺激用
電極)としてPVAゲルを用いることが行われている。
本出願人は、このような特性を有するPVAゲルを、今
度は、超音波音響特性および機械的強度の観点から検討
を加え、超音波探触子の被覆物として好適な特性がある
ことを見つけ出したのである。これにより、従来のセク
タ型超音波探触子やリニア型超音波探触子では鮮明な画
像が得られなかった体腔内表面に近い診断部位に対して
も十分鮮明な画像を得られるとともに、粘膜も傷つける
ことのない極めて実用的な体腔内診断用超音波探触子を
構成できることが判明したのである。
以下1本出願人が検討したどのような組成、製造法のP
VAゲルがどのような機械的強度と超音波音響特性を有
し1体腔内診断用超音波探触子として本発明に適用でき
るかについて詳細に説明する。
本出願人の実験結果によれば、PVAの濃度を3□ 5
.10.20および30重量%と増加させたとき、PV
Aゲル密度は、それぞれ1.01.1.02゜1.03
.1.05および1.08 g/cm3と増加し、凍結
回数が1回のとき、音速はそれぞれ1483.1494
.1523゜1570および1625 m八と増加した
。ただし、測定誤差は±1011/sである。その結果
、音響インピーダンスはそれぞれ1.49.1.52.
1:56.1.65および1.75X10’ kg/n
”/sとなった。逆をいえば、音響インピーダンスの値
が1.49xlO” kir/m”/sのPVAゲルは
、PVAの濃度が3重量%で実現でき。
音響インピーダンスの値が1.75X10” kg/m
”/sのPVAゲルは、PVAの濃度が30重蛋%で実
現できるということが明らかとなったのである。すなわ
ち、PVAの濃度を適切に設定すれば、PVAゲルの音
響インピーダンスの値は2体腔内診断用超音波探触子の
ための被覆物に要求される音響インピーダンスの値に合
わせられることが明らかとなったのである。
このPvAの濃度を3.5,10.20および30重量
%と増加させたときの減衰率は、中心周波数3.5MH
zで測定したところによると、それぞれ0.01.0.
02.0.05.0.15および0.32dB/cm/
MHzであった。したがって、減衰率に関しては少なく
ともPVA濃度30重量%以下であれば、前述した体腔
内診断用超音波探触子のための被覆物に要求される減衰
率の許容範囲内とすることができるのである。
一方、音速に関しても、PVAfi度30重量%以下で
は1490ないし1620 m八で1650 m/s以
下であるから全て許容範囲内である。ただし、経膣によ
る子宮頚部開口の診断の場合のように診断部位が粘膜近
傍にあるときは1480ないし1550 m/sが好ま
しいので、この場合のPVA濃度は25重量%以下がよ
い。一方、音響インピーダンスに関しては。
好ましい許容範囲が(1,48ないし1.66 ) X
 10’ kg/mg/sであるから、PVA濃度は好
ましくは20重量%以下である必要があり2診断部位が
粘膜近傍にあるときは、 (1,49ないし1.56)
XIO″kg/m”/sの範囲であることが望ましいの
で、PVA水溶液度の範囲は10重景%以下である。以
上から本発明に適用できるPVA濃度の下限は機械的強
度で限定され、上限は音響インピーダンスによって限定
され、その範囲は3ないし25重量%であり1診断部位
粘膜近傍にあるときは3ないし10重量%であることが
望ましい。
次に1本出願人が具体的に試作した体腔内診断用超音波
探触子の実施例について説明する。第1図及び第2図に
、今回試作した体腔内診断用セクタ型及びリニア型の超
音波探触子の形状を表すための断面図を示す、第1図は
経膣診断用超音波探触子の構造の断面図である。図中、
lはPVAゲル被覆層、2は超音波振動子、3はケース
、4はケーブル取り出しガイド、5は超音波レンズ、6
は音響整合層をそれぞれ示す。そして、第2図は経食道
用超音波探触子の構造の断面図である。図中、7は超音
波探触子、8はPVAゲル被覆層が外れないためのくび
れ、9は信号取り出しのためのガイドをそれぞれ示す。
以下、試作した3つの実施例について詳細に説明する。
〔実施例1〕 平均重合度1ooo、けん化度87%のPVAの10重
量%水溶液を、90°Cに加熱溶解後、真空加熱攪拌装
置に入れ、脱泡し1次いで70℃に放冷したあと、  
5MHz用セクタ走査型経膣診断用超音波探触子をセッ
トした金型にPVA水溶液を注入し、さらに真空恒温槽
に入れて脱泡した。脱泡後、金型を室温まで放冷したあ
と一30℃に冷却。
凍結させたあと室温にまで暖め、解凍した。この凍結解
凍を8回繰り返して、含水率90%の粘着性透明ゲルが
先端および周囲に形成された第1図に示す形状の5 M
H2用の経膣診断用超音波探触子を得た。この先端部ゲ
ルの厚さは20mmのもので5この超音波探触子は体腔
内への挿入も容易であり。
また、このPVAゲルと子宮界面での超音波の反射は若
干あるだけで、頚部から子宮内部まで鮮明に観察できた
〔実施例2〕 イオン交換水190gおよび平均重合度1500.けん
化度95モル%のPVA10gをオートクレーブに入れ
、攪拌しながら120℃で1時間加熱し、溶解と同時に
滅菌を行った。70〜75℃まで冷却後、真空加熱攪拌
装置にPVA水溶液を入れ、脱泡し9次いで10MII
zの経食道用リニア型超音波探触子をセットした金型に
70℃のPVA水溶液を注入し、さらに真空恒温槽に入
れて脱泡した。
脱泡後、金型を室温まで放冷したあと、−20℃の冷凍
庫に24時間放置し、室温に戻し、さらにもう−度−2
0℃の冷凍庫に入れて凍結させ、室温に戻して解凍させ
る工程を5回繰り返して第2図の経食道用超音波探触子
とした。この超音波探触子の放射面側のPVAゲルの厚
さは3鶴である。
PVAゲル化物の層はほぼ透明であり、この超音波探触
子を食道内に挿入し1食道粘膜付近のBモード断層像を
得た結果、PVAゲルと食道粘膜の界面には超音波反射
面がほとんど現れず、鮮明に粘膜構造を示すBモード像
が取得出来た。
〔実施例3〕 平均重合度1500.けん化度95.0%のPVAの3
%水溶液を、80℃に加熱溶解後、真空加熱攪拌装置に
入れ、脱泡し1次いで50℃に放冷したあと、実施例1
と同様の工程で凍結・解凍工程を9回繰り返して第1図
に示す形状の経膣診断用超音波探触子を得た。この超音
波探触子のPVAゲル部は実施例1のものより若干軟ら
かであったが。
引き裂きに対しても十分な強さを有しており1体腔内へ
の挿入も容易であった。このPVAゲルと子宮界面での
超音波の反射はほとんどなく0頭部から子宮内部まで鮮
明に観察できた。
また、実施例3で得たPVAゲル付き超音波探触子から
被覆物であるPVAゲル音響カプラーを外し、カプラー
を水中で保存しておき1診断直前になって超音波探触子
に装着してみた。超音波探触子からの取り外しおよび装
着は容易であり1診断に使用後、また取り外し、洗浄後
、再度装着。
使用することも可能であり、少なくとも10回以上の着
脱繰り返し使用ができることが確認された。
このように9着脱自在で複数回使用できるので。
本発明の体腔内診断用超音波探触子は極めて実用性の高
いものとなるのである。
以上実施例について説明したが1本発明はこれに限定さ
れるものではない。例えば、PVAゲルの製造方法、製
造条件は記載のものに限られるものではない。また、P
VAゲルの形状も図示の実施例に限られるものではない
のである。
〔発明の効果〕
以上説明したように9本発明の体腔内診断用超音波探触
子を用いると1体腔内表面と超音波探触子を離間させる
ことができるようになるので、近距離音場の乱れや反射
超音波の混在の影響を取り除けることができる。従って
、従来では不可能であった体腔内表面に近い診断部位に
対しても、鮮明な画像が得られるようになるのである。
しかも5体腔内診断用超音波探触子の表面は、適度の軟
らかさと強度と潤滑性とをもつようになるので3体腔内
への挿入も容易であり、かつ粘膜も傷つけることがない
のである。更に複数回使用できるので。
実用的な体腔内診断用超音波探触子となすことができる
のである。
【図面の簡単な説明】
第1図は、試作した経膣診断用超音波探触子の断面図。 第2図は、試作した経食道用超音波探触子の断面図であ
る。 図中、1はPVAゲル被覆層、2は超音波振動子を表し
ている。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)先端および周囲に、音響インピーダンスが(1.
    49ないし1.74)×10^6kg/m^2/sの範
    囲であり、減衰率が0.5dB/cm/MHz以下であ
    るポリビニルアルコール水溶液のゲル化物を被覆してな
    る体腔内診断用超音波探触子。
  2. (2)超音波放射面の先端に、音響インピーダンスが(
    1.49ないし1.74)×10^6kg/m^2/s
    の範囲であり、減衰率が0.5dB/cm/MHz以下
    であるポリビニルアルコール水溶液のゲル化物で形成さ
    れる2ないし30mmの厚みの被覆層を有することを特
    徴とする体腔内診断用超音波探触子。
  3. (3)請求項1及び請求項2記載の体腔内診断用超音波
    探触子において、ポリビニルアルコール水溶液ゲル化物
    の被覆物が着脱可能であることを特徴とする体腔内診断
    用超音波探触子。
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