JPH0128781Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 (イ) 産業上の利用分野 本考案は家庭で広く使われる洗濯機に関する。

(ロ) 従来技術 一般に、洗濯機では洗濯槽の底部に配設した回
転翼が回転して回転水流を発生させて洗濯を行う
が、洗濯物の上部は空気を含んでふくらみ洗濯液
から浮き上つた状態でいつまでもぐるぐる回転し
て洗浄できないことがあつた。特に洗濯物として
シーツとか毛布のような大きな物を洗濯する場合
によく発生した。

(ハ) 考案の目的 本考案の目的は、洗濯物の浮き上りを防止して
洗濯物の洗いむらを少なくし、且つ洗濯物が充分
に洗濯液中を回転して洗浄力も良好な洗濯機を得
るところにある。

(ニ) 考案の構成 そのために本考案では、洗濯槽の上部開口を覆
う如き抑え体を、洗濯槽の口縁部に洗濯槽の口縁
に沿つて回転自在に設置し、この抑え体には、衣
類出入用の蓋体を開閉自在に設けたものである。

かかる構成にすることにより、洗濯物の浮き上
りを抑え体にて阻止し、且つ抑え体が回転自在に
なつているので、洗濯物につられて回転して洗濯
物の回転を阻害することのないようにし、充分に
洗濯物が洗濯液中を回転できるようになる。

(ホ) 実施例 第１図は洗濯機として脱水洗濯機を示し、１は
周壁に多数の小孔２を有する脱水兼洗濯槽で、そ
の底部には回転翼３が配設され、その口縁にはバ
ランスリング４が取付けられている。洗濯槽１の
外周には外槽５が設けられ、外槽５は外箱６上部
より複数の吊棒７にて防振的に吊下されている。
外槽５の底部には、回転翼３や洗濯槽１を回転せ
しめる駆動モータ８や軸受ケース９が装着されて
いる。

洗濯槽１の内周壁上部には、洗濯槽１の口縁に
沿うレール１０が取付けられている。１１は抑え
体で、その周縁部には前記レール１０上をころが
る複数のローラ１２が取付けられている。抑え体
１１の中央部は衣類出入用の蓋体１３となつてお
り、蓋体１３は抑え体１１に薄肉ヒンジ１４を介
して連結され、このヒンジ１４を中心に開閉自在
となつている。１５は蓋体１３の把手である。抑
え体１１はこのように洗濯槽１の上部開口を覆う
もので、回転自在に洗濯槽の口縁部に設置されて
いる。１６はバランスリング４の下面に取付けら
れたローラ１２の上面と摺接する上側レールであ
る。

このような構成にしたので、洗濯時洗濯物Ａが
洗濯液Ｂより浮き上がろうとすると、抑え体１１
で阻止される。又抑え体１１は回転自在なので、
洗濯物Ａが抑え体１１に当たると洗濯物につられ
て廻わり、洗濯物の回転を阻害することがない。
従つて洗濯物は万遍なく洗濯液中を充分に回転で
き、洗いむらは少なく洗浄力も良好なものとな
る。洗濯物の出入れに際しては蓋体１３を一点鎖
線の如く開ければ簡単にできる。

第３図及び第４図は抑え体１１の他の実施例を
示し、蓋体１３の裏面に放射状のリブ７と１８と
が一体に垂設されている。これらリブ１７と１８
は蓋体１３の補強になる一方、洗濯物の上部がこ
すれて洗い板の役目をする。同図で１９はローラ
１２の軸である。

(ヘ) 考案の効果 本考案によれば、洗濯物の浮き上りを阻止する
と共に洗濯物の回転も良好に保つので、洗いむら
を少なくして良好な洗浄力を得られるものであ
る。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案を示し、第１図は洗濯時における
洗濯機の縦断面図、第２図は抑え体の斜視図、第
３図及び第４図は抑え体の他の実施例で、第３図
は下面図、第４図は第３図−線に沿う断面図
である。 １……洗濯槽、１１……抑え体、１０……レー
ル、１２……ローラ、１３……蓋体。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 洗濯槽の上部開口を覆う如き、抑え体を、前記
   洗濯槽の口縁部に洗濯槽口縁に沿つて回転自在に
   設置し、前記抑え体には、衣類出入用の蓋体を開
   閉自在に設けてなる洗濯機。