JPH01286820A - 2軸延伸ポリオキシメチレンフィルム - Google Patents

2軸延伸ポリオキシメチレンフィルム

Info

Publication number
JPH01286820A
JPH01286820A JP63178044A JP17804488A JPH01286820A JP H01286820 A JPH01286820 A JP H01286820A JP 63178044 A JP63178044 A JP 63178044A JP 17804488 A JP17804488 A JP 17804488A JP H01286820 A JPH01286820 A JP H01286820A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
film
polyoxymethylene
stretching
temperature
biaxially stretched
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP63178044A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH0422418B2 (ja
Inventor
Kenji Takasa
健治 高佐
Satoshi Iijima
聡 飯島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Chemical Industry Co Ltd filed Critical Asahi Chemical Industry Co Ltd
Priority to JP63178044A priority Critical patent/JPH01286820A/ja
Publication of JPH01286820A publication Critical patent/JPH01286820A/ja
Publication of JPH0422418B2 publication Critical patent/JPH0422418B2/ja
Granted legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Manufacture Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
  • Shaping By String And By Release Of Stress In Plastics And The Like (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、主鎖の主要部が実質的にオヤシメチレン基+
CH2−0+の繰返し甲位から構成されるポリオキシメ
チレン重合体の二軸延伸フィルムであって、特にその表
面平滑性に優れた二軸延伸ポリオキシメチレンフィルム
に関する。
〈従来の技術〉 ポリオキシメチレンが極めて著しい結晶化傾向を有する
ことは公知である。ポリオキシメチレンフィルムを得る
には、例えば溶融加圧又は溶融押出したのち急冷するこ
とにより形成されるが、これらの方法で得られたフィル
ムは不透明あるいは半透明である上に機械的特性も劣る
。これは結晶化したポリオキシメチレンが高度に発達し
た球晶構造を形成するためと占われている。そのために
、これを二軸延伸することによってかかる特性の向上を
図る試みがなされている。
本発明者らは、先に出願した特開昭61−252135
同61−286115および同62−013318<そ
れぞれ特願昭60−92246、同60−127132
および同60−151349号〉において、二軸延伸す
ることによって高度に二軸配向結晶化されたポリオキシ
メチレンフィルムが高い引張弾性率と優れた寸法安定性
を有すること、更にその工業的製造技術についても同示
し、この優れた特性を有するフィルムの二軸延伸化を可
能なものとした。
〈発明が解決しようとする課題〉 しかしながらこの二軸延伸されたポリオキシメチレンフ
ィルムは、強度、寸法安定性、透明性等は格段に優れた
ものであったが、その表面の平滑性は通常の他のフィル
ム、例えばポリニス−アルフィルム等に比較して充分な
レベルにあるとはいえなかった。表面の平滑性はそれが
用いられる用途によっては極めて重要な因子となる。例
えば磁気テープの改良は近年急速なテンポで進んでおり
、特にベースフィルムの表面に対する要求は厳しいもの
になっている。、!!気録画において高性能化を達成す
るためには、電磁変換特性を高めなければならないが、
このためにはベースフィルムの表面をより平滑にする必
要がある。かかる用途に対応するためには、ベースフィ
ルム表面の中心線平均粗さを少なくとも0.1μ以下に
することが要求される。
本発明はかかる優れた特性を有する二軸延伸ポリオキシ
メチレンフィルムにおいて、その表面平滑性にも優れた
より実用的なフィルム及び同フィルムを製造する方法を
提供するものである。
〈課題を解決するための手段〉 ポリオキシメチレンの溶融物を冷却すると、その著しい
結晶化傾向のために、球晶の速やかな成長が認められる
。この時の球晶の成長速度、大きさ及びその分布は、冷
却温度、冷却速度、圧力、分子量、添加剤の種類及びm
等により異なってくる。
本発明者等はこのポリオキシメチレンに特徴的な球晶成
長性に着目し、球晶成長性の異なるポリオキシメチレン
を調製し二軸延伸して得られたフィルムの表面状態を詳
しく測定した。その結果、球晶成長性が二軸延伸フィル
ムの表面平滑性に極めて密接に関係しており、表面平滑
性の違いが、球晶成長性の差となって現われることを発
見した。
さらにこの球晶成長性の差は二軸延伸されたフィルムを
再溶融し、再結晶化させた時、より顕著に且つ明確に発
現することも見出した。すなわち、表面平滑性の異なる
2種の二軸延伸ポリオキシメチレンフィルムをその融点
以上で再溶融し、その後書結晶化させると表面平滑性に
優れたフィルムの球晶の方が表面平滑性に劣るフィルム
の球晶に比べて極めで小さな径から構成されていること
を見出し、本発明に到達した。
本発明は、主鎖の主要部が実質的にオキシメチレン基+
CH2−0+の繰返し単位から構成されるポリオキシメ
チレン重合体からなる二軸延伸フィルムであって、該フ
ィルムを該フィルムの融点以上で再溶融し、140℃に
てフィルム状に等温再結晶化した後直交偏光子による偏
光顕微鏡で測定された該表面の結晶組織中のポリ第1ジ
メチレンの球晶の個数が、該表面0.1m2当り50個
以上である二軸延伸ポリオキシメチレンフィルムに関す
る。
本発明でいう球晶とは、結晶性高分子の固体組織で最も
典型的かつ比較的容易に観察されるものである。球晶は
球状の結晶高次組織であって中心にある結品核から結晶
が特定の配列をとって成長した結果性じたものであり、
直交偏光子による偏光顕微鏡で容易に観察することがで
きる。多数の球晶が成長すると球晶間に衝突が起こり、
球晶の外形は境界のはつきりした多面体となる。さらに
多数の核が発生する場合は、個々の球晶の境界が不明瞭
になり、光学的顕微鏡の分解能では明確なtl!Wが難
しくなってくる。しかしこの場合でも個個の球晶には球
晶の大きな特徴の一つである「マルテイーズ クロス」
と呼ばれる暗部の十字線が観察されるため、この十字線
によって個々の球晶を同定することができる。
本発明においていうより表面滑性に優れるフィルムにつ
いては上記の同定法ではその個数を正確に測定すること
が難しくなってくる。この場合は、先ず該表面の小さな
面積例えば0.01m2当りの上記十字線の個数を測定
し、この十字線の個数を球晶数とし、次いでこの値を1
0倍することによって本発明の0.1.w2当りの球晶
の個数とすることにより比較的確度が高い値がえられる
。第1図及び第2図に上記の方法によって球晶測定の際
に用いたサンプルの典型的な顕微鏡写真を例示した。第
1図が本発明に係る二軸延伸ポリオキシメチレンフィル
ムの1例、第2図が通常の二軸延伸ポリオキシメチレン
フィルムの場合である。
本発明のフィルムを再溶融・再結晶化させる場合には、
再結晶化後の形状が均一な厚みの平坦なフィルム状にな
る様に再結晶化させる必要がある。
本発明の二軸延伸フィルムは加熱溶融すると配向の緩和
による収縮が起るためにその形状が変化し、平坦なフィ
ルム状になり難い。そこで該フィルムをあらかじめ2枚
のガラス板の間に挟み、フィルムの収縮によってその間
隔が変化しない様に2枚のガラス板を固定して再溶融・
再結晶化を行うとよい。又、この時使用するガラス板に
よって再結晶化の条件が変化しない様にするには、ガラ
ス板は薄い方が好ましい。好ましくはその厚さ1m以下
のものがよい。又再結晶化後のフィルムの厚みは球晶状
態の観察が容易に行える様に薄い方が好ましく、具体的
には5〜30μが好ましい。
この時の再溶融温度はフィルムの融点以上であれば良い
が、好ましくは200℃、溶融時間は30秒〜2分であ
る。また再結晶化に際しては、球晶成長条件を一定に保
つために一定条件で行う必要がある。本発明では140
℃で等温再結晶化を行なう。この場合、再溶融後、この
溶融物を結晶化が進行しないうちに速やかに140℃の
一定温度条件の下に移し、この条件下で再結晶を行なう
上記方法によって測定された球晶の数が多い程そのフィ
ルムの表面平滑性はより優れたものになる。表面平滑性
は一般にその表面粗度を測定することによって定m化さ
れる。表面粗度はその表現に種々の方法があるが、本発
明では中心線平均粗さRa(μ)で表現する。このRa
は、JISB−0601(1976)にもとづき一定の
長さ(1)の試験片を切り取り、この抜き取り部分の中
心線をX軸、縦倍率の方向をY@とじ、粗さ曲線をy−
f(x)で表わしたとき、次式で与えられる値をマイク
ロメートル(μm)中位で表わしたものを言う。
例えば磁気テープ用ベースフィルムでは、少なくともR
aが0.1μ以下、最近では更に小さい値が要求されて
きている。かかる要求に対し本発明のフィルムは充分対
応することが可能であり、製造時のロールの面精度等に
もよるがRaおいて、o、ooi〜0.1μという優れ
た表面平滑性を有するフィルムとなり得る。
かかる用途のように、より優れた表面平滑性が要求され
る場合には、本発明に係るフィルムのより好ましい球晶
の個数は0.1#2当り100個以上である。
本発明のフィルムにおいて、ポリオキシメチレンの球晶
成長性のコントロールが極めて重要である。ポリオキシ
メチレンの球晶成長性は、前述の如く色々な要因によっ
て異なってくるが、これを容易に、かつ顕著にコントロ
ールする方法として、一般によく知られた結晶核発生剤
(以下、核剤と略称する)を少量添加する方法がある。
例えばポリオキシメチレンにo、oooi〜0.5重量
%のタルクを添加して分散させる方法(英国特許第11
33490号)、またポリオキシメチレン溶融物中に全
く、またはわずかしか溶解しない特定の有機溶剤例えば
ヒドロキシル基含有イミダゾール、またはピラジン誘導
体を添加する方法(英国特許第1193708号)があ
る。
また、ポリオキシメチレンの結晶構造を、ポリオキシメ
チレン溶融物の冷却時に、ポリオキシメチレンの結晶融
点より高い温度で化学的に安定な核剤によって変性し得
ることも公知である(米国特許第3367926号)。
さらにポリオキシメチレンが別のポリオキシメチレンの
核剤として作用することも知られている(特公昭55−
19942号公報)。この場合ホルムアルデヒドまたは
トリオキサンを重合して得られる通常の線状ホモまたは
共重合ポリオキシメチレンは同一のまたは別の線状ポリ
オキシメチレンに対しては核剤作用を有しない。核剤作
用を有するのは分校状または網状ポリオキシメチレン(
以下、分校状ポリオキシメチレンと省略する)であり、
これら分校状ポリオキシメチレンについては特公昭44
−6277号公報、同44−6278号公報、同45−
25114号公報、同45−26507号公報、同56
−42623号公報、及び特開昭59−93717号公
報等にその技術が詳しく開示されている。
以上の如くポリオキシメチレンの球晶成長性をコントロ
ールする方法はよく知られており、これによってポリオ
キシメチレンがより小さな径の球晶から構成されること
もよく知られている。しかしながら、かかる材料を二軸
延伸してなるフィルムにおいて、この球晶成長性の差が
表面平if1竹の差として顕著に発現してくることは全
く知られて居らず、本発明者らによって始めて見い出さ
れたものである。即ち二軸延伸されたフィルムにおいて
始めてその優れた作用が明らかになったのである。
本発明に係るポリオキシメチレンフィルムは二軸延伸フ
ィルムであって、かつ再溶融、再結晶化後のポリオキシ
メチレンの球晶成長状態で特定されるものである。従っ
て、かかるフィルムを製造するに当って、ポリオキシメ
チレンの球晶成長性をコントロールする方法について上
記の例示した手法等に特に限定するものではないが、そ
のためには、二軸延伸に際し、ポリオキシメチレン自体
の延伸性能を低下さぜたり、あるいは延伸後のフィルム
の機械的、熱的性質を低下させる等の影響を極力抑える
ことが重要である。例えば添加剤の種類によってはその
分散性が悪いと凝集し、これが延伸性の低下を引き起こ
したり、フィルム中に異物として残りフィルム品位の低
下につながることもある。
従って核剤には無機系核剤と有機系核剤が知られている
が、本発明では有機系核剤が好ましく、さらにポリオレ
ジメチレン溶融物に親和性があり、比較的溶解し易いも
のが好ましい。
有機系核剤として例えば 2.3−ジヒドロキシ−キノギザリン、2,6−ジヒド
ロキシ−m−ベンゾどスイミダゾール、2.2′−ジヒ
ドロキシ−6,6’ビスベンズイミダゾール、2−ヒド
ロキシナフトイミダゾール、2.3−ジヒドロキシーペ
ンゾーキノキザリン等のヒドロキシル基含有イミダゾー
ル類、またはピラジン誘導体等が知られている。従って
これら核剤を用いる場合はポリオキシメチレン溶融物へ
の親和性及び溶解性を考慮して、その添加量あるいは混
合方法等に注意を払う必要がある。
更に上記核剤以外に本発明において、特に有効に作用す
る核剤は既に例示した分校状ポリオキシメチレンである
分校状ポリオキシメチレンはその主要部は実質的にオキ
シメチレン基+CH2−0+の繰返し単位で構成されて
おり、通常の他のポリ第4ジメチレン、例えば線状ホモ
または共重合ポリオキシメチレンと任意の割合で、しか
も均一に混合することが出来る。更に核剤としても極め
て有効に作用する。従ってポリオキシメチレンに対して
有効な他の無機あるいは有機核剤に比べ、異物として作
用することあるいは凝集して分散性が悪くなることも少
ない。本発明において、その効果を発現せしめるための
分校状ポリオキシメチレンの添加量は線状ポリオキシメ
チレン1001ffi部に対して少なくとも0.01重
量部以上であり、少鼠でも極めて有効に作用する。
一方、分校状ポリオ都ジメチレンを添加混合することに
よって、本発明者らは更にもう1つの大きな効果を見い
出すに至った。即ち通常の線状ポリオキシメチレンにこ
の分校状ポリオキシメチレンを混合して延伸を行うと延
伸の安定性が大きく向上することを見い出した。
即ち優れた機械的、熱的特性を有するフィルムを得るた
めには、二軸延伸の延伸倍率をより高く設定することが
望まれる3、シかしながら通常の線状ポリオキシメチレ
ンでは特に延伸倍率が高い領域では、延伸時にフィルム
が破断する度合が大きく、その安定性に問題があった。
延伸の安定性を向上させるためには、先ず延伸温度、延
伸速度等の延伸条件を適切な範囲内に正確且つ均一にコ
ントロールすることが重要である。これによってかなり
のレベルまで安定化を図ることが出来るようになったが
、より高い延伸倍率のフィルム、あるいは実用上の収率
等を考慮した場合、まだ充分と言えるレベルにはなくよ
り安定化を図るべき方策が望まれていた。
分校状ポリマーを添加混合するとその核剤作用により5
〜10μ、場合によっては更に小さい径からなる球晶が
形成される。この様な小さな球晶からなるポリオキシメ
チレンは各球晶の径が小さいために球晶同士の結合点の
数が増加する。即ら各球晶間の結合力が増大するために
延伸応力に対する抵抗力が増大する。また各球晶が小さ
いためにこの延伸応力の局部集中が回避され応力の分散
が図られる。しかも前述の如く通常の他のポリオ計シメ
ヂレンと任意の割合でしかも均一に混合することが出来
るために各球晶共その主要部が実質的に+CH2−0+
の繰返し単位から構成される均質な結晶から構成される
。分校状ポリオキシメチレンのこの様な作用効果が通常
の線状ポリオキシメチレンのみの場合に比べ更にその延
伸性能を大きく向上せしめたものと推定される。この延
伸安定性向上効果についても、かかる材料を二軸延伸す
ることによって始めて見い出されたものである。
更に、線状ポリオキシメチレンがホルムアルデヒド又は
トリオキサン、テトラ第1サンのホモ重合体からなる場
合、これに分枝状ポリマーを添加すると上記の如くその
延伸性能は向上するが、これに更に線状の共重合体、即
ちトリオキサンとトリオキサンと共重合しうる少なくと
も1つの単官能的に反応する化合物、例えばエチレンオ
キサイド、とからなる共重合体を添加するとその延伸安
定性能は更に一層向上することも本発明名らは見い出し
ている。この時の線状ポリオキシメチレン共重合体の添
加品は線状ポリオキシメチレンホモ重合体100重量部
に対し、0.1重量部以上である。これ以下ではその添
加効果は小さい。又上限については、ホモ重合体と共重
合体とは任意の割合で混合することが出来るため特に限
定はしないが、ホモ重合体の有する優れた機械的・熱的
性質を損なわないためには50重伊那以下、好ましくは
30重p部以下である。
本発明で使用される分校状ポリオキシメチレンについて
更に詳細に説明する。分校状ポリオキシメチレンは前述
の公知の方法によって得ることが出来る。
例えば特公昭55−19942号にはその製法について
以下の記述がある。
(1)トリオキサンと、トリオキサンと共重合しうる少
くとも1つの多官能的に反応する化合物及び場合により
トリオキサンと共重合しうる少なくとも1つの単官能的
に反応する化合物とを共重合せしめることにより、或は (2)  側位又は連鎖位に官能性基を有する線状ポリ
オキシメチレンについて優から分校化反応又は網状化反
応を行うことにより、或は 13)トリオキサンと、トリオキサンと共重合しうる少
なくとも1つの単官能的に反応する化合物及び分校を有
する又は網状化したポリエーテルとを共重合せしめるか
、あるいは線状のポリオキシメチレンを分校を有する又
は網状化したポリエーテルと反応せしめることにより 製造することが出来る。
本発明に使用される分枝状ポリオキシメチレンは、優れ
た結晶核発生作用、即ち核剤作用を有することが特徴で
ある。この効果は、既に述べた様に二軸延伸後のフィル
ムを再溶融・再結晶化した時に前述の方法で測定される
球晶の個数として現われ、この個数が多い程、そのフィ
ルムの表面平滑性はより優れたものになる。即ち、本発
明に使用される分校状ポリオキシメチレンとしてより好
ましいこととなる。
かかる分校状ポリオキシメチレンとして、本発明では、
トリオキサンとトリオキサンと共重合しつる少なくとも
1つの多官能的に反応する化合物、又はトリオキサンと
トリオキサンと共重合しつる少なくとも1つの多官能的
に反応する化合物とトリオキサンと共重合しつる少なく
とも1つの単官能的に反応する化合物とからなる共重合
体を挙げることが出来る。多官能的化合物は一般に0.
01〜5重屯%、好ましくは0.05〜2重量%、単官
能的化合物は一般に0.1〜10!1%、好ましくは1
〜5重量%使用される。
多官能的化合物としては、メヂルグリシジルホルマール
、エチルグリシジルホルマール、プロピルグリシジルホ
ルマール、ブチルグリシジルホルマール等のアルキルグ
リシジルホルマール、ジエチレングリコールジグリシジ
ルエーテル、トリエチレングリコールジグリシジルエー
テル等のポリグリコールジグリシジルエーテル、ブタン
ジオールジグリシジルエーテル等のアルカンジオールジ
グリシジルエーテル、ビス(1,2,5−ペンタントリ
オール)−トリホルマール、ビス(1,2゜6−ヘキサ
ンドリオール)−トリホルマール等のビス(アルカント
リオール の二官能性化合物が好ましい化合物として挙げられる。
また単官能的化合物としては、エチレンオキシド、プロ
ピレンオキシド、グリコールホルマール、ジグリコール
ホルマール、エピクロルヒドリン、4−クロルメチルジ
オキソラン等の環状エーテルが好ましく、特にエチレン
オキシドが好ましい化合物として挙げられる。
本発明の線状ポリオキシメチレンは公知の方法によって
得られる。ホルムアルデヒド又はトリオキサン、テトラ
オ主サンのホモ重合体、あるいはトリオキサンとトリオ
キサンと共重合しうる少なくとも1つの単官能的に反応
する化合物、例えばエチレンオキサイド、とからなる共
重合体である。
この場合、単官能的化合物の量は一般に0.1〜20重
邑%であり、好ましくは1〜5重漬%である。
本発明において、二軸延伸してその効果を発現せしめる
ためには、使用される分岐状ポリオキシメチレンの借は
線状ポリオキシメチレン100重部部に対して少なくと
も0.011重部以上である。
0.01重量部未満では二軸延伸フィルムとしたときの
本発明の効果は小さい。よりその効果を発現せしめるた
めには好ましくは0.1重囲部以上、更に好ましくは0
.5重E部以上である。−般に添加口の増大とともに、
その効果は大きくなり、フィルムの表面平滑性もより優
れてくるが、分校状ポリオキシメチレンの分子ヱ、ある
いは1分子中の分校点の@(分枝密度)等によってもそ
の効果は異なり、使用する分枝状ポリオキシメチレンに
よっては少量の添加でも極めて有効に作用する。例えば
、メルトインデックスの小さい分校状ポリオキシメチレ
ンの方が大きいものより少量で有効に作用する。
一方本発明では、加えることの出来る分校状ポリオキシ
メチレンの上限については、特に限定はない。使用され
る分校状ポリオキシメチレンの本発明の作用効果に応じ
て、又この分枝状ポリオキシメチレンが有する他の機械
的、熱的諸性質に応じて、添加Iが決定される。例えば
、表面平滑性が特に重要視される場合、この添加ωを大
幅に増すこと、例えば500重部以上とすることも出来
る。また線状ポリオキシメチレンがホモ重合体であって
、ホモ重合体の有する浸れた機械的、熱的諸物性を出来
るだけ保持したい場合、分校状ポリオキシメチレンの添
加量はかかる諸物性の低下を引き起こさない程度に抑え
ることが望ましい。この場合の添加口の上限は使用され
る分校状ポリオキシメチレンの作用効果の度合にもよる
が、本発明の二軸延伸フィルムにおいては一般に30重
量部1ス下、好ましくは155重部以上である。
本発明の二軸延伸ポリオキシメチレンフィルムは分校状
ポリオキシメヂレン等の核剤作用を有する成分に加えて
他の熱可塑性樹脂あるいはエラストマー等をその第三成
分として加えることも出来る。例えば具体的には以下の
ものが挙げられる。
(1)  α−オレフィンのホモ及び共重合体、例えば
ポリエチレン、エチレン/プロピレン−共重合体、エチ
レン/アクリル酸エステル−共重合体、エチレン/メタ
アクリル酸エステル−共重合体、エチレン/アクリル酸
−共重合体 f211.3−ジエンのホモ及び共重合体、例えばポリ
ブタジェン、ポリイソプレン、ブタジェン/スチレン−
共重合体、ブタジェン/アクリルニトリル共重合体 (3)  ビニルエステルのホモ及び共重合体、例えば
ポリ(ビニルアセテート)、ポリ(ビニルプロピオネー
ト)、ポリ(ビニルブチラード)(4)  アクリル酸
エステル又はメタアクリル酸エステルのホモ及び共重合
体、例えばポリ(エチルアクリレート)、ポリ〈ブチル
アクリレート)、ポリ(ブヂルメタアクリレート)、ポ
リ(ヘキシルメタアクリレート)、ポリ(2−エチルへ
キシルメタアクリレート)、ポリ(オクチルメタアクリ
レート) (5)  ポリエーテル酸、例えばポリエチレングリコ
ール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレン
グリコール、エチレンオキシド/プロピレンオキシド−
共重合体 (6)  ポリエステル類、例えばセバシン酸/エチレ
ングリコール−ポリエステル、セバシンB/ブタンジオ
ールーポリエステル (71ポリエーテル/ポリアミド共重合体、例えばポリ
テトラメチレングリコール/6−ナイロン共重合体など
である。
この場合、これら第三成分の添加量は全混合物に対して
10重間%以下、好ましくは5重間%以下である。又、
これら第三成分以外にも、必要に応じて熱安定剤、酸化
防止剤等の添加剤をも加えることか出来る。
本発明の二軸延伸フィルムにおいて、そのIj造方法に
ついては特に限定はしない。延伸倍率は通常縦方向、横
方向とも各々3倍以上、好ましくは5倍以上である。具
体的な製造方法としては、例えば本出願人が先に出願し
、特願昭60−127132号(特開昭61−2861
15号)、同60−151349号(同62−0133
18号)に開示した方法が好ましい方法として挙げられ
る。
即ち、本発明の組成からなるポリオレジメチレンの混合
物を溶融し、シートあるいはフィルム状に成形固化する
(以下これを原反と称する)。
次いで原反シートを1方向に延伸(前段延伸)した後、
該シートあるいはフィルムの温度を差動熱Φ副によって
測定された原反の結晶融解曲線のピーク温度より30℃
低い温度から該ピーク温度より5℃高い温度の温度第四
に保持しつつ、次いで前段延伸の方向に対して直角方向
に後段延伸を行う方法である。即ち、前段延伸されたシ
ートあるいはフィルムの温度を上記温度範囲内に保ち、
続いて後段延伸を行う方法である。
シート又はフィルムの温度が上記温度の下限より低い場
合、前段延伸による配向結晶化が急激に進行し、続く後
段延伸において延伸応力の急激な増大が起る。この下限
温度はポリオ主ジメチレンの結晶成長温度と密接な関係
にあると推定され、フィルム温度がこの温度に近づくに
伴い、結晶化速度が増大し、この下限温度より下ると、
その速度が極めて大きくなり、プロセスの制御上、その
抑制が実質的に不可能になる。従って、より安定にプロ
セスを制御し、且つ安定な後段延伸を達成させるために
は、この保持温度の上限が、差動熱岱計によって測定さ
れた原反の結晶融解曲線のピーク温度より20℃低い温
度であることが好ましい。
又、温度が上記保持温度の上限より高い場合、結晶分子
の溶融が支配的となり、前段延伸時の配向効果が低減し
、場合によってはフィルムが溶断する恐れが生じる。そ
して、好ましくは、該上限温度は上記結晶融解曲線のピ
ーク温度である。
又、通常の延伸工程では、前段延伸と後段延伸は連続的
に行なわれるものであり、生産効率上、あるいは装置的
にも、この保持温度を延伸温度近傍にセットしておく方
がより有利であり、プロセス制御もより容易に且つ安定
に遂行出来、より好ましいと言える。
上記保持温度における保持時間は、結晶化を進行さぜな
いために、出来るだけ短かい方が好ましい。具体的には
、保持温度にも依存するが、0.1〜800SeCであ
る。
また、この時の前段延伸及び後段延伸における延伸温度
は同じく差動熱m計によって測定された原反の結晶融解
曲線のピーク温度より25℃低い温度以上、該ピーク温
度より5℃高い温度以下の温度範囲が好ましい。より好
ましくは該ピーク温度より15℃低い温度以上、該ピー
ク温度以下である。
尚、前段と後段での延伸温度は必ヂしも同一温度である
必要はなく、延伸性等の延伸状態に応じて、上記延伸温
度範囲内において適当に定められる。
より好ましくは、前段延伸に先たち、原反を圧下率rが
式 ここにt :圧延前の原反の厚さ t:圧延後の原反の厚さ になるまで縦方向に圧延した後、横方向に5倍以上の上
記前段延伸を行い、次いで縦方向に5(1−r)倍以上
の上記後段延伸を行う方法が挙げられる。
圧延時のフィルム又はシートの温度は、室温以上、差動
熱量計によって測定された原反の結晶融解曲線のピーク
温度より30’C低い温度以下の温度範囲が好ましい。
より好ましくは室温以上、該ピーク温度より50”C低
い温度以下の温度範囲である。圧延の効率からいえば圧
延時のフィルム又はシートの温度は高い方が好ましいが
、上記結晶融解曲線のピーク温度より30℃低い温度以
上の高温になると続く延伸工程で延伸性が低下する傾向
がある。
また、圧延に先立ち、原反を予熱しておいてもよい。更
に、1回の圧延で所望の圧延倍率まで圧延せずに、これ
を何回に分けて繰返し圧延を施すことも出来る。
次に本発明に基づいたポリオ駐ジメチレンフィルムの製
造方法の1例を第4図により具体的に説明する。
押出n1を出たポリオ主ジメチレンは冷却ロール2によ
り冷却され原反を形成する。次にこの原反は圧延磯3に
導かれ圧延される。次いで圧延された原反は横延伸機4
に導かれる。横延伸は通常テンターによって行われる。
4′で延伸温度まで予熱された後、4″で横延伸される
。4″は上述した前段延伸から後段延伸へ至る温度保持
ゾーンで、このゾーン内に設けられたピンチロール5及
び6は横延伸後のフィルムを固定するためのものであり
、又この間においてフィルムのエツジ部のスリット等を
施すことも出来る。また、エツジ部のスリットは次の縦
延伸を行った後に行うことも出来る。縦延伸を肉厚の厚
いエツジ部とともに行うと、ネックインによるフィルム
の幅方向の収縮を抑えることが出来るため本プロセスで
は有効である。
次いでロール7により後段の延伸温度に予熱された後、
延伸ロール8.9により縦延伸される。
延伸ロール8.9の回転速度はそれぞれVl。
v2に設定され、この速度比v2/v1により縦延伸倍
率が決定される。
同図では、縦延伸はロール8.9による1段での延伸で
あるが、必要に応じて、ロール数を増やすことにより、
複数段での延伸を行うことが出来る。
同一縦延伸倍率で比較すると、複数段で延伸することに
より、縦延伸速度を下げることが出来ると共に、延伸応
力を各段に分散することが出来る。
縦延伸されたフィルムは冷却ロールio、i1で冷却さ
れた後、12により捲き取られる。尚同図には示されて
いないが延伸されたフィルムは必要に応じて熱処理が施
され、熱安定性等の改良が行なわれる。
更に必要に応じて上記延伸後に再度縦方向及び/または
横方向に延伸することによって、機械的・熱的諸性質の
向上を図ることも出来る。この場合、1llh向と横方
向を各々単独に行う逐次二軸延伸法あるいは両方向を同
時に行う同時二軸延伸法のいずれの方法も適用出来る。
逐次法の場合、1方向の延伸を行うと、その方向の機械
的性質等はより向上するが、反面これと直角方向は配向
の緩和によりその性質が低下する傾向がある。この用筆
を避け、各方向の性質を共に向上させるために、本発明
のフィルムにおいては同時二軸延伸法がより好ましい方
法として挙げられる。
〈実施例〉 以下に実施例を挙げて本発明を更に訂しく説明するが本
発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例1 トリオキサン97.5L1%、エチレンオキサイド2.
0lffi%、及び1.4−ブタンジオールグリシジル
エーテル0.5重間%よりなる分枝状ポリオキシメチレ
ンコポリマーを調製した。
線状ポリオキシメヂレンホモポリマー(旭化成工業■製
テナツク03010グレード)100I量部に対し上記
分枝状ポリオキシメチレンを1.51吊部添加混合した
。次いでスクリコー型押出機で200℃にて均質化した
後、ベレット状に成形した。
次に、この混合均質化されたポリ第1ジメチレンを20
0℃の温度でスリットダイから押出し、130℃に加熱
されたキャスティングロール上で急冷し、厚さ800μ
、巾150#のシート(原反)に成形した。
次いで以下の方法により二軸延伸化を行い二軸延伸フィ
ルムを得た。先ず原反を100℃に予熱した後、ロール
温度が100℃に設定されたロール圧延機により縦方向
に2.5倍圧延伸長した。
次いでテンター横延伸機さらにロール縦延伸機に導き、
横方向さらに縦方向に延伸した。この時の延伸温度は横
延伸、縦延伸ともに170〜173℃であった。横延伸
は延伸速度200%7 sinで、幅方向に8倍の延伸
を行った。横延伸から縦延伸工程に至る間は温度を下げ
ることなく各々の延伸温度と同じ温度に保持され連続的
に縦延伸を行った。縦延伸は回転速度が1TrL/■i
nの低速ロールと3.5/winの高速ロールの間で縦
方向に3.5倍の延伸を行った。得られた二軸延伸フィ
ルムは原反に対して縦方向に9倍、横方向に6倍の延伸
倍率であり、厚みは15μであった。得られたフィルム
の表面粗度は中心線平均粗さRaで0.042μであっ
た。
次いでこのフィルムを厚さ0.5aI2枚のガラス板の
間に挟んで固定し200℃で30秒間、加熱溶融した後
、140℃の一定温度に保たれたシリコンオイルバス中
に速やかに移しこの温度条件下で再結晶化を行なった。
この再結晶化した表面の球晶を直交偏光子による偏光顕
微鏡でI寮した結果、該表面は大きさ15〜30μの小
さな球晶で形成されており表面0.1am2当りの球晶
の個数は150〜300個であった。この時の顕微鏡写
真を第1図に示した。
尚表面粗度は東京粘密■製554−A型により触針径1
μR1触針圧0.7mN(0,07g)カットオフ0.
25g、測定長さ1.25m、走査速度0 、03 m
/ Secにて測定されたものである。
実施例2 トリオキサン97;Qfflω%、エチレン第1サイド
2.01fi%、及び1,4〜ブタンジオールジグリシ
ジルエーテル0.1ffiffi%からなる分枝状ポリ
オキシメチレンを調製した。
実施例1で用いた線状ポリオキシメチレン100重量%
に対し上記分校状ポリオキシメチレンの添加回が第1表
に記載の割合になる様に各々添加混合した。
次いで、各々について実施例1と同じく均質化した後、
厚さ800μ、巾15011IIIの原反を1qた。
さらに同様な方法で二軸延伸を行い、それぞれの組成か
らなる二軸延伸フィルムを得た。この時の延伸温度は分
校状ポリオキシメチレンの添加伍により各々若干具なり
、165〜175℃の範囲内で各組成に最適な温度が選
ばれた。
又得られた二軸延伸フィルムは各々原反に対して縦方向
に9倍、横方向に6倍の延伸倍率であり、厚みは15μ
であった。
各々のフィルムについてその表面粗度を測定した結果中
心線平均粗さRaで第1表の通りであった。
更に、得られた各フィルムについて実施例1と同じく2
00℃で30秒間加熱溶融した後、140℃の温度条件
下で再結晶化を行なった。この再結晶化された表面の球
晶を直交偏光子による偏光顕微鏡で観察し、該表面0.
1m2当りの球晶の個数を算出した。各フィルムについ
てこの結果を同じく第1表に記載した。
又比較のために、分校状ポリオキシメチレンを含まない
本実施例で用いた線状ポリオキシメチレンのみからなる
二軸延伸フィルム′についても同様な測定を行いその結
果を同じく第1表に併記した。
またこのフィルムの再溶融、再結晶化後の表面の顕微鏡
写真を第2図に示した。第1図と比較すると球晶の大き
さに大きな差があることが分る。
更に第3図は第1表の結果について、表面0.1am2
当りの球晶の個数と中心線平均粗さとの関係を示したも
のである。この図より球晶の個数が増加すると表面平滑
性が優れてくることが判る。
以上の結果は本発明のフィルムがその表面平滑性におい
て極めて優れていることを示すものである。
第1表 実施例3 実施例1と同じ線状ポリオキシメチレンホモポリマーに
、優れた核剤作用を有することが知られている市販のポ
リオキシメチレン(ポリプラスチックス■製ジュラコン
ou−ioグレード)を1゜3.5,10.30重D%
それぞれ添加混合し、実施例1と同じく均質混合された
ベレット状ポリオキシメチレンを得た。実施例1と同様
にシート状に加工した模二軸延伸を行い二軸延伸ポリオ
キシメチレンフィルムを得た。それぞれのフィルムにつ
いて中心線粗さRa、及び再溶融、再結晶化後の表面0
.1履2当りの球晶の個数の測定結果を第2表に示した
実施例4 実施例3で用いた核剤作用を有する市販のポリオキシメ
チレンのみを用いて二軸延伸フィルムを実施例1と同様
な方法で得た。このフィルムの表面粗度Raは0.01
2μであり、再溶融、再結晶化後の表面0.1ms+2
当りの球晶の個数は50011以上と極めて小さな球晶
から形成されていた。
第2表 実施例5 実施例2において、分校状ポリオキシメチレンの量がそ
れぞれO,0,01,5,20小吊部なる厚さ800μ
のシート(原反)を各々ロール圧延機により縦方向に2
.5倍圧延伸長した後、テンター横延伸機、次いでロー
ル縦延伸機に導き二軸延伸を行った。この時の延伸倍率
は横方向に10倍、縦方向に4.5倍に設定された。得
られた二軸延伸フィルムは原反に対して縦方向に11倍
、横方向に9倍の延伸倍率であった。この延伸は巻取速
度が5771/finで各々30分間実施された。
第3表に各々の組成に対して、延伸安定性の評価結果及
び得られた二軸延伸フィルムの縦方向の引張弾性率の測
定結果を記した。延伸安定性の評価は30分間の連続運
転で破断することなく延伸出来たものを○印、15分以
上〜30分以下のものをΔ印、15分以下のものをX印
とした。この結果は本発明のフィルムが延伸性能及び延
伸安定性に優れるとともに、ホモ重合体の有する優れた
機械的性質をもほとんど損なうことなく、場合によって
は更に優れた特性を有していることを示すものである。
第3表 実施例6 実施例1で用いた線状ポリオキシメチレンホモ重合体1
00重π部に対して実施例2で用いた分校状ポリオキシ
メチレンを0.5重(5)部を添加混合したもの、及び
これにさらに線状ポリオキシメチレン共重合体(旭化成
工業■製テナック0C−3510グレード)3重量部を
添加混合したもの両者について、実施例5と同様に二軸
延伸を行いこの時の延伸安定性を両者について比較した
その結果、共重合体成分を含まないものは安定性にバラ
ツキはあったが、20〜60分間での破断が多く見られ
たのに対し、共重合体成分を含むものは1時間以上全(
破断することなく延伸を行うことが出来た。
尚、得られたフィルムの縦方向の縦方向の引張弾性率は
いずれも770Kg/IM12で両者には差はなかった
以上の結果は、線状ポリオキシメチレンホモ1合体と分
校状ポリオキシメチレンからなる混合物に、少量の線状
ポリオキシメチレン共重合体を混合することによって、
ホモ重合体の有する優れた機械的性質を損なうことなく
更に一層延伸4fJ能及び延伸安定性が向上することを
示すものである。
〈発明の効果〉 本発明の二軸延伸ポリオキシメチレンフィルムはポリオ
キシメチレンの有する優れた機械的、熱的性質を損なう
ことなく、その表面平滑性が大幅に改良されたフィルム
であり、又このフィルムを製造するに当っても、その延
伸安定性を大きく向上せしめることが出来る。又本発明
のフィルムはかかる特性を利用する用途、例えば磁気ア
ープ、フロッピーディスク等の磁気記録媒体用ベースフ
ィルムあるいは熱転写用リボンカセットフィルム等の感
熱転写シートのベースフィルム客種々の応用分野に適用
することが出来、その工業的M義は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
較のためのフィルムの再溶融、再結晶後の表面の粗度の
間係を表わしたグラフである。M4図は本発明の実施に
際して使用しうる装置の模式図である。

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 (1)主鎖の主要部が実質的にオキシメチレン基▲数式
    、化学式、表等があります▼の繰返し単位から構成され
    るポリ オキシメチレン重合体からなる二軸延伸フィルムであつ
    て、該フィルムを該フィルムの融点以上で再溶融し、1
    40℃にてフィルム状に等温再結晶化した後、直交偏光
    子による偏光顕微鏡で測定された該フィルム表面の結晶
    組織中のポリオキシメチレンの球晶の個数が該フィルム
    表面0.1mm^2当り50個以上である、二軸延伸ポ
    リオキシメチレンフィルム。 (2)実質的にオキシメチレン基▲数式、化学式、表等
    があります▼の 繰返し単位から構成されるポリオキシメチレン重合体が
    線状ポリオキシメチレン重合体と分枝状ポリオキシメチ
    レン重合体とを含む混合物からなり、かつ該分枝状ポリ
    オキシメチレンの量が、該線状ポリオキシメチレン重合
    体100重量部に対して少なくとも0.01重量部以上
    であることを特徴とする請求項第1項記載の二軸延伸ポ
    リオキシメチレンフィルム。 (3)線状ポリオキシメチレン重合体が、ホモ重合体と
    共重合体との混合物であつて、該共重合体の量がホモ重
    合体100重量部に対して0.1重量部以上であること
    を特徴とする請求項第2項記載の二軸延伸ポリオキシメ
    チレンフィルム。 (4)分枝状ポリオキシメチレンが、トリオキサンとト
    リオキサンと共重合しうる少くとも1つの多官能的に反
    応する化合物、又はトリオキサンとトリオキサンと共重
    合しうる少なくとも1つの多官能的に反応する化合物と
    トリオキサンと共重合しうる少なくとも1つの単官能的
    に反応する化合物とからなる共重合体である請求項第2
    項記載の二軸延伸ポリオキシメチレンフィルム。 (5)分枝状ポリオキシメチレンが、トリオキサンと環
    状エーテル及び二官能性化合物からなる共重合体である
    請求項第2項記載の二軸延伸ポリオキシメチレンフィル
    ム。 (6)二軸延伸ポリオキシメチレンフィルムが磁気記録
    媒体用ベースフィルムである請求項第1項又は第2項記
    載の二軸延伸ポリオキシメチレンフィルム。 (7)溶融固化された原反シートあるいはフィルムを1
    方向に延伸(前段延伸)した後、該シートあるいはフィ
    ルムの温度を差動熱量計によつて測定された原反の結晶
    融解曲線のピーク温度より30℃低い温度から該ピーク
    温度より5℃高い温度の温度範囲に保持しつつ次いで前
    段延伸の方向に対して直角方向に後段延伸を行うことを
    特徴とする請求項第6項記載の二軸延伸ポリオキシメチ
    レンフィルムの製造方法。 (8)原反を圧下率rが式 1.2≦1/(1−r)≦5 r=1−(t/t_0) ここにt_0:圧延前の原反の厚さ t:圧延後の原反の厚さ になるまで縦方向に圧延した後、横方向に5倍以上の前
    段延伸を行い、次いで縦方向に5(1−r)倍以上の後
    段延伸を行うことを特徴とする請求項第7項記載の二軸
    延伸ポリオキシメチレンフィルムの製造方法。 (9)前段及び後段延伸をするに際して、差動熱量計に
    よつて測定された原反の結晶融解曲線のピーク温度より
    25℃低い温度から該ピーク温度より5℃高い温度の温
    度範囲で行なうことよりなる請求項第7項記載の二軸延
    伸ポリオキシメチレンフィルムの製造方法。
JP63178044A 1987-07-21 1988-07-19 2軸延伸ポリオキシメチレンフィルム Granted JPH01286820A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP63178044A JPH01286820A (ja) 1987-07-21 1988-07-19 2軸延伸ポリオキシメチレンフィルム

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP17992387 1987-07-21
JP62-179923 1987-07-21
JP63-12586 1988-01-25
JP63178044A JPH01286820A (ja) 1987-07-21 1988-07-19 2軸延伸ポリオキシメチレンフィルム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH01286820A true JPH01286820A (ja) 1989-11-17
JPH0422418B2 JPH0422418B2 (ja) 1992-04-17

Family

ID=26498360

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP63178044A Granted JPH01286820A (ja) 1987-07-21 1988-07-19 2軸延伸ポリオキシメチレンフィルム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH01286820A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002003694A (ja) * 2000-06-23 2002-01-09 Polyplastics Co ポリアセタール樹脂組成物
JP2007517126A (ja) * 2003-12-30 2007-06-28 メタボリックス インコーポレイティッド 増核剤
JP2008163156A (ja) * 2006-12-27 2008-07-17 Mitsubishi Gas Chem Co Inc オキシメチレン共重合体延伸材料
US7928167B2 (en) 2003-02-21 2011-04-19 Metabolix Inc. PHA blends
US8283435B2 (en) 2003-02-21 2012-10-09 Metabolix, Inc. PHA adhesive compositions

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002003694A (ja) * 2000-06-23 2002-01-09 Polyplastics Co ポリアセタール樹脂組成物
US7928167B2 (en) 2003-02-21 2011-04-19 Metabolix Inc. PHA blends
US8283435B2 (en) 2003-02-21 2012-10-09 Metabolix, Inc. PHA adhesive compositions
JP2007517126A (ja) * 2003-12-30 2007-06-28 メタボリックス インコーポレイティッド 増核剤
US8003719B2 (en) 2003-12-30 2011-08-23 Metabolix, Inc. Nucleating agents
JP2008163156A (ja) * 2006-12-27 2008-07-17 Mitsubishi Gas Chem Co Inc オキシメチレン共重合体延伸材料

Also Published As

Publication number Publication date
JPH0422418B2 (ja) 1992-04-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1023388B2 (en) Polypropylene composition useful for making solid state oriented film
EP0115192B2 (en) Process for producing stretched filaments of ultrahigh-molecular-weight polyethylene
KR910004047B1 (ko) 2축 연신 폴리옥시메틸렌필름
US4962001A (en) Biaxially oriented polyoxymethylene film
JPH01286820A (ja) 2軸延伸ポリオキシメチレンフィルム
JP2000514373A (ja) 二軸配向性ポリプロピレンフィルムの製法
JP4679679B2 (ja) 熱可塑性液晶ポリマーフィルムの製造方法
US6743845B2 (en) Oriented high density polyethylene film, compositions and process suitable for preparation thereof
JPH04284403A (ja) 位相差板の製造方法
JPS59215833A (ja) 超高分子量ポリエチレン多孔質フイルムの製造方法
JPS6020410B2 (ja) ポリブテン系樹脂組成物
JPS61283527A (ja) ポリ−ε−カプロアミド二軸延伸フイルムの製造方法
JPH0436856B2 (ja)
JPH04110133A (ja) 2軸延伸ポリオキシメチレンフィルムの製造方法
JPH01230641A (ja) 二軸配向ポリエステルフィルム
JP2679234B2 (ja) ポリエステルフィルムの製造方法
JPS62255113A (ja) 液晶ポリマ−の製膜方法
JPH10180864A (ja) ポリオレフィン成形体の製造方法
KR0173727B1 (ko) 이축 배향 폴리에스테르 필름의 제조방법
JPH08276493A (ja) ポリエステルフイルムの製造方法
JP2000351155A (ja) 延伸成型用ポリエチレン原反シート及びそれを用いたシートの製造方法
JPH044126A (ja) フィルムの製造方法
JPH0298424A (ja) 2軸延伸ポリオキシメチレンフィルムの製造方法
JP2011088339A (ja) 4−メチルペンテン−1(共)重合体を含む二軸延伸用樹脂フィルム、およびその製造方法
JPH02200416A (ja) 開封テープ用基材フィルム

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees