JPH0128515Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、乾式複写機におけるトナー供給装置
に関するもので、トナーカートリツジとこれを収
容するホツパーとを改良して、オペレータの手、
衣服および周囲を汚すことなく、かつ、コストの
安いトナーカートリツジと、これを挿入した際、
簡単確実に前記トナーカートリツジの開封を行う
ホツパーとよりなるトナー供給装置を得ようとす
るものである。

従来、カートリツジをホツパーにセツトするに
当つて、セツト前にカートリツジの開口部のシー
ルを手で剥がしてセツトする方式とか、カートリ
ツジをホツパーに挿入する時に、蓋が自動的に押
し出されて開口部からトナーを落下させる方式な
どが用いられているが、前者の場合はシールを剥
す時にどうしてもトナーが飛び散り、オペレータ
が手その他を汚すことが多く、また、後者の場合
は、カートリツジの構造が複雑になりコストアツ
プになるばかりでなく、押し出されてきた蓋には
やはりトナーが付着しているので周囲が汚れる恐
れがあつた。

本考案はこれらの欠点を解消しようとするもの
で、以下図面に従つて説明する。

第１図は、本考案によるトナーカートリツジと
ホツパーを備えた現像装置の概略正面断面図で、
感光体ドラム１、現像スリーブと現像剤撹拌機構
等を内蔵した現像器、ホツパー３、およびホツパ
ー３に挿入されるトナーカートリツジ４で構成さ
れており、第２図に斜視図として示されているト
ナーカートリツジ４が機械本体側に設けられた案
内溝５に沿つて矢印Ａの方向から鎖線で示す状態
でホツパー３の受入側縁６上に挿入され、次に矢
印Ｂの方向に回転されて実線で示す状態とされ
る。ホツパー３の側縁６の上側部に第３図に示す
ようなカツター７が設けられていて、カートリツ
ジ４を矢印Ａ方向にホツパーに挿入してさらに矢
印Ｂ方向に回動させる際に、カツター７によりカ
ートリツジ４を開封するようになつている。

第２図に示すように、補給用トナーを収容する
トナーカートリツジ４はほぼ箱形をした容器体の
一部分がおよそ180°の半円筒形部４ａとなつてお
り、その半円筒形の一部（および90゜）に開口部
４ｂが設けられ、この部分にアルミ箔に樹脂フイ
ルムをラミネートしたような薄膜部材４ｃが容器
の蓋となるよう貼付されている。また、半円筒形
部４ａの側壁部には、カートリツジ４をホツパー
３に挿入する際、機械本体に設けられてある案内
溝５に係合してカートリツジ４を案内するための
円柱状突起４ｄが左右に設けられてある。

また、カートリツジ４をホツパー３に挿入係止
した際にカートリツジ４の薄膜部材４ｃを切り裂
くためのカツター７には、第３図に示すように、
前縁に鋸歯状刃７ａ、両側縁に上方に立ち上つた
側刃７ｂが設けられており、さらに鋸歯状刃７ａ
の後方に平行して上方に突出した停止歯７ｃが設
けられている。このカツター７は第１図に示すよ
うにホツパー３の側縁６の上側に取り付けられ
る。

カートリツジ４とカツター７とは前記のように
構成されているので、第１図において鎖線で示す
ような状態でカートリツジ４の円柱状突起４ｄを
機械本体側に設けられた案内溝５に案内させてカ
ートリツジ４をホツパー３に挿入すれば、カート
リツジ４はホツパー３の側縁６上のパツキン材８
と接触して停止するが、この際、カツター７の鋸
歯状刃７ａによりカートリツジ４の開口部４ｂを
蓋いでいる薄膜部材４ｃが横（長手方向）に切り
破られる。続いてトナーカートリツジ４を矢印Ｂ
の方向に回動させると、カツター７の側刃７ｂに
よつて薄膜部材４ｃは鋸歯状刃７ａに切り破られ
た部分に続いて縦に左右を切り裂かれるようにな
る。即ち第２図二重鎖線で示すように切り口があ
けられることになる。この際、カツター７には停
止歯７ｃが設けられてあるので、切り裂かれた薄
膜部材４ｃの先端付近は停止歯７ｃと係合してそ
の位置に停留させられ、カートリツジの矢印Ｂ方
向への回動に伴なつて切り裂かれた薄膜部材４ｃ
はカツター７上面にアーコデオン状に折り縮めら
れるようになり、したがつて、切り裂かれた薄膜
部材４ｃにより開口部４ｂが塞がれることはな
い。切り裂かれた薄膜部材４ｃがこのようにアー
コデオン状に折り縮められ易くするために、薄膜
部材４ｃにはアルミ箔のように裂け易くかつ可塑
性のものと、その裂け易さを補強するものとして
樹脂フイルムとをラミネートした材料を用いれば
よい。

以上説明したように、トナーカートリツジの開
口部４ｂを塞いでいた薄膜部材４ｃは、セツト完
了後は開口部４ｂを塞ぐことなく収納していたト
ナーをホツパー３に落下させる。矢印Ｂ方向の回
動の動作をゆつくり行うことにより、薄膜部材４
ｃはゆつくり切り裂かれることになるので、収納
トナーの落下も徐々に行われ、トナーの飛散を防
止することができる。なお、ホツパー３とカート
リツジ４との間のシールはパツキン材８により行
うようにすればよい。

以上のように、本考案のトナー供給装置によれ
ば、カートリツジを機械にセツトする時もシール
部材（本考案における薄膜部材）を剥すことなく
行うことができるので、手や衣服を汚すこともな
く、また、カートリツジの製作も容易であるので
コストも安くできるという利点も備えるものとな
る。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案によるトナー供給装置を備えた
現像装置を示す概略正面断面図、第２図はトナー
カートリツジ単体を示す斜視図、第３図はカツタ
ーの詳細を示す斜視図、である。 １……感光体ドラム、２……現像器、３……ホ
ツパー、４……カートリツジ、４ａ……半円筒形
部、４ｂ……カートリツジ開口部、４ｃ……薄膜
部材、６……ホツパー側縁、７……カツター、７
ａ……鋸歯状刃、７ｂ……側刃、７ｃ……停止
歯。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. その一部に設けた開口部に薄膜部材を貼付して
   なる半円筒形部を有するトナーカートリツジと、
   このカートリツジの半円筒形部をホツパーの受入
   側縁に挿入した際、前記カートリツジ開口部の薄
   膜部材と対応する位置に、前記薄膜部材を横に切
   り破る鋸歯状刃と、半円筒形部を中心としたカー
   トリツジの回動に伴なつて前記薄膜部材の左右を
   切り裂く側刃と、切り裂れた薄膜部材の先端を停
   留させる停止歯とを備えたカツターを設けてなる
   ホツパーとよりなる乾式複写機のトナー供給装
   置。