JPH01283309A - 溶融還元炉の操業法 - Google Patents

溶融還元炉の操業法

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JPH01283309A
JPH01283309A JP25795288A JP25795288A JPH01283309A JP H01283309 A JPH01283309 A JP H01283309A JP 25795288 A JP25795288 A JP 25795288A JP 25795288 A JP25795288 A JP 25795288A JP H01283309 A JPH01283309 A JP H01283309A
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furnace
slag
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carbon
carbonaceous material
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Masao Yamauchi
雅夫 山内
Tetsuji Ibaraki
哲治 茨城
Michitaka Kanemoto
金本 通隆
Katsuhiko Sakamoto
阪本 克彦
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Nippon Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 本発明は、鉄浴式の溶融還元を効率的にかつ安定して操
業するための操業法に関する。
〈従来の技術〉 溶融還元法は、炉内に鉱石、炭材、石灰等の原料を装入
して、酸素ガスを炉内に吹き込めながら炭材を燃焼させ
、さらに炉内を撹拌させつつ炭材を還元材として作用さ
せ、鉱石を還元さゼで)容銑を得るものである。
この溶融還元反応を効率的かつ安定して操業するために
は、炉内の特に金属浴の温度、スラグの量や成分、炭材
の量、溶融金属量などを把握し、これを適正に制御する
必要がある。
また還元反応を起こす位置は、鉄浴内での酸化鉄含有ス
ラグと溶鉄中炭素、スラグ浴内での酸化鉄含有スラグと
溶鉄中炭素、さらにスラグ浴内での酸化鉄含有スラグと
スラグ内に残留している炭材の炭素があり、これらの反
応位置での反応速度を向上させるために種々の提案がな
されてきた。
このような制御を行うために、たとえば、合金鉄の精練
方法として特開昭60〜67708号公報には、酸素を
含有するガスを溶融金属中に上吹きできる反応容器に、
溶鉄、予備還元鉱石の粒塊状物、炭材および酸素を供給
して、鉄系合金の溶融還元をおこなう精練方法が開示さ
れている。
また特開昭61−69943号公報には、炭材とスラグ
の重量比をある値として、スラグ中の酸化金属を還元す
ることによって高歩留で溶融還元をおこなう技術に関し
て開示されている。
〈発明が解決しようとする課題〉 金属の溶融還元を効率的に実施しようとする場合に、次
の点が技術的な課題となっている。
(1)浴面積当たり、もしくは浴体積当たりの見掛けの
還元反応速度定数を向上させて、スラグ中の酸化鉄濃度
が低いまま生産性をあげる。
(2)、スラグの過剰なフォーミングを抑制して、炉口
からスラグが噴出する現象(以下スロッピングという)
を防止する。
(3)、炭素および水素を、炉内で極力CO−1−(1
/2)・02→CO2、H+(1/2)  ・02→H
20、で表される完全燃焼(以下二次燃焼という)をお
こさせる。この二次燃焼率を高めて還元反応で消費され
る多量の熱を補償する。しかもこの二次燃焼熱を効率的
に浴に伝達する。
以上の3点を満足させて熔融還元操業をおこなう必要が
ある。
金属の溶融還元を効率的に行うためには、溶融スラグ中
に炭材を混在させる方法が行われるが、このような溶融
還元をおこなう場合、特にスラグ中の炭材量の制御が適
当でない場合には、次のような問題が生じる。
すなわち炭材量の制御に関して、スラグ中の炭材量が減
少した場合には、 ■ C−スラグ中FeOの反応界面積が減少して、還元
反応速度が低下する。
■ Cを02により直接酸化してCO7まで燃焼した場
合は、浴への伝熱効率が高いが、炭材が減少すると二次
燃焼率が低下するとともに浴への伝熱効率が低下する。
■ スラグ中のFeOの濃度増加に伴うスラグフォーミ
ングを防止するので、炭材量が減少した場合には、スラ
グフォーミングにより操業ができなくなる。
また、スラグ中の炭材量が増加した場合には、■ 炭材
量が厚くなりすぎて、炭材の燃焼熱がうまく鉄浴に伝熱
されず、鉄浴温度が低下する。
■ 炭材量が厚くなりすぎて、炭材が酸素と直接接触せ
ずに、炭材の燃焼によって生成したCO2と接触するた
め、CO□+C→2COの反応によりCO□生成比率(
二次燃焼率)が低下して、鉄浴が熱不足となり鉄浴温度
が低下する。
この結果、反応速度の低下、スラグ流動性の悪化、炭材
原単位の増加等の問題が生ずる。
また従来技術においては、スラグ内(炉内)の炭材量は
直接測定することは困難であった。したがって、炉内の
炭材量が減少もしくは増加して、所定の還元反応速度・
二次燃焼率を安定して得ることは困難であった。
さらには、炉内の炭材量を測定する方法としては、−旦
操業を中止して目視または検知用の棒を挿入して炭材量
を推定する方法があるが、正確な測定が出来ないことと
、測定が間欠的であり、また測定のために操業を停止す
る必要があり、反応やプロセスの制御に即応する適確な
制御ができなかった。
本発明は、上記問題点に鑑みなされたもので、炉内の燃
焼速度、炭素量の変化を連続的にとらえて適正な炭材量
に維持することによって、効率的な還元反応をおこなえ
る操業法を提供するものである。
〈課題を解決するための手段〉 本発明は、炉内に供給される炭素量の総和と、炉内から
排出される炭素量の総和を連続的に計測し、それぞれの
総和の差からその時点に炉内に蓄積されている炭素量を
計算し、この計算値を積算して炉内に残留する炭材の量
および変化率を求めて炉内の炭材の量を制御することを
特徴とする溶融還元炉の操業法である。
また」−記操業法において、炉内の炭材の総1表面積を
スラグの量に対して25m/T−スラグ以上、炭材重量
を2000kg/T−スラグ以下とし、かつ底吹ガスの
有効流量をメタル1当たり0.15〜1.0 Nm’/
m1n−Tの範囲になるように制御することを特徴とす
る溶融還元炉の操業法である。
〈作 用〉 以下本発明を、作用とともに口面に基づいて詳細に説明
する。
第1図は、本発明を実施するだめの溶融還元制御の一例
を示すブロック図である。■は炉体、2は送酸ランスで
あり、基部には流量計2aが取りつけられる。3は底吹
羽口であり、同様に流量計3aが取りつりられている。
炉−Lには鉱石(予備還元鉱石を含む)供給装置4、石
炭供給装置5、副原料供給装置6が設けられ、それぞれ
計量器4a、5a、6aを経てソユートから炉内に原料
が供給される。炉上に取りつけられた排気ダクト17は
、発生ガス冷却器16、集塵器7を経て誘引ファン10
に接続され、その途中に発生ガス成分分析器8と発生ガ
ス流量計9が取りつけられている。なお、12は溶鉄、
13は溶融スラグ、14はコークスなどの炭材である。
ここで、流量計2a、3aにより供給酸素流量、計量器
4a、5a、6aにて鉱石供給速度、石炭供給速度、副
原料供給速度、発生ガス流量計9で発生ガス流量、ガス
成分分析器8で発生ガスのCO,CO2、その他の炭化
水素がそれぞれ計測されてプロセスコンピューター11
に入力すれる。
プロセスコンピューター11では下記の演算がおこなわ
れる。
単位時間あたり残留炭素量変化 −(炭材供給速度)×(炭素比率)+(副原料供給速度
)×(副原料中炭素比率)=(発生カス流量)×(含有
炭素比率)−(/8鉄に熔解した炭素量)−−−−−−
−−−−−−−−−−一−−−−−−−−−−(1)含
有炭素比率−(CO+CO3十炭化水素中炭素以上の演
算結果に基づき、残留炭材量および変化率を求めて後述
する適正な炭材量となるように炭材供給速度、酸素供給
量および供給方法、撹拌力を調整して高反応速度、高二
次燃焼率、高着熱効率となるように制御する。
これらの制御は、プロセスコンピューター〕]からの指
令信号により、計量器5aを制御して炭材量を、流量計
2aおよび3aを制御して酸素供給量および撹拌力の調
整を、さらにランス2を上下させて二次燃焼率燃焼の制
御をそれぞれ行う。
次に炭十イの制御量について説明する。
第2図は、鉄浴溶融還元操業時の炉内の状態を模式的に
表した図である。溶融還元炉1の内部に溶銑12、スラ
グ13、炭材14をあらかしめ装入しておき、昇熱し溶
融状態に保持する。これらの炉内溶融物を撹拌するため
に炉底に設置された底吹羽口3から撹拌用のガス15が
供給される。
この状態で溶融還元をおこなうために、炉上より原料と
しての鉱石と炭+Aを投入し、メインランス2から酸素
を供給する。スラグ13の中には、前記撹拌用のガスに
よって溶銑12から同伴された粒鉄24が懸濁している
。炉上より供給された鉄鉱石と炭材はスラグ中に懸濁す
るとともに、鉄鉱石は短時間で溶融状態となり、スラグ
内に酸化鉄として均一な濃度で分布する。
一方炭材は、上吹き酸素との燃焼反応により還元反応時
の熱を補償するとともに、溶銑中へ溶銑温度に対する飽
和濃度まで溶解する。また過剰な炭材は、スラグ中に炭
材粉として懸濁する。還元反応は、このスラグ内の酸化
鉄が、■スラグー溶銑の鉄浴界面21において溶銑中の
炭素と反応する、■スラグースラグ中粒鉄界面22にお
いて粒鉄中の炭素と反応する、■スラグースラグ中に懸
濁した炭材界面23において炭材中炭素と反応する、こ
とによって生ずる。これらの反応は吸熱反応であるため
、メインランスから供給された酸素と還元反応によって
発生したCOもしくはスラグ中炭材との燃焼反応熱によ
ってこの還元反応熱を補償している。
従来は、鉄浴溶融還元の反応は、(1)スラグ−鉄浴界
面にて生しる反応速度が最も大きく、反応速度式R[k
mol−027min ]は、供給鉱石中の酸素骨の除
去速度で定義すると、下記(4)式で表されているに過
ぎなかった。
R=A、  ・k、  ・(XT、Fe)−rr  l
   (4)しかし、本発明者らの詳細な研究によって
、前述の■、■で述べたスラグ−粒鉄界面、スラグ−炭
材界面での反応速度も全体の還元反応速度には寄与して
おり、下記(5)式で表されることを見出した。
R=Ab ・kb  −(χT、lンe)+Ap −k
p ・(XT、Fe)+Ac  ・kC・(XT、Fe
)−rr−−−−−−−−−−〜−−〜−−<5)ここ
で、 A:界面積(n?:1 に:還元反応速度定数(kmol−Oz/min  ・
rn・ (χT、Fe) ] (χT、Fe) ニスラグ中酸化鉄濃度〔%〕rr :
逆(酸化)反応速度(F e + O−) F e O
)(kmol−02/min ) 添字bニスラグー銖浴界面 〃pニスラグー粒鉄界面 〃cニスラグー炭材界面 rrは還元反応によって生成した鉄が酸素と反応して再
度酸化鉄になる速度を表している。
」二記反応速度式に基づいて溶融還元反応を考えるにあ
たり、還元反応速度定数には、おもに操業時の温度、ス
ラグ組成によって決定される定数である。この還元反応
速度定数は、温度が増大すると増加するため、操業条件
の設定によって還元反応速度定数を向上させることは可
能であるが、高温操業は耐火物の溶損を促進させる要因
となるため望ましい操業方法ではない。
スラグ組成は、耐火物の溶損防止、供給原料の組成等に
よって決まるものであり、スラグ組成のわずかな変化で
は還元反応速度定数を大きく改善させることはできず、
このために多量の添加物を投入することは製造原価を増
大させることになるため、スラグ組成の面から還元反応
速度定数を向上させることはできない。また、反応動力
学的にみるとに、とkpは液−液の反応であり、固−液
反応であるkcにくらべ1〜1.5オーダー大きい値を
とることが一般に知られている。
次に、界面積Aに注目する。炉径が5〜8m、鉄浴の量
が50〜150t、スラグ量が30〜40L程度の商業
規模の熔融還元装置について考えた場合、鉄浴の界面積
A、は炉の内径によって決定され、20〜50ボの範囲
になる。スラグ−粒鉄の界面積A、はスラグ中の粒鉄の
量によって決まる値であり、スラグ量と底吹ガスによる
撹拌力の関数と考えられる。スラグ中の粒鉄の粒径が1
〜10mm程度とすると、Apの値は100〜300 
r4の範囲になる。この量は撹拌力を増せば増加するが
、ある値以上に底吹ガス量を増加させると、粒鉄がスラ
グ層を突き抜は上吹き酸素と接触し、rrで表される逆
反応が生しるため、見かけの還元反応速度か低下するこ
とになる。
スラグ中炭材の界面積ACは、供給炭材の粒径を変化さ
せること、炉内に懸濁させる炭材量を変化させることに
よって容易に制御可能である。たも とえば、上方投入によっセ嘱散ロスの少ない大きさであ
る20mmの粒径の炭材を供給した場合、炉内に懸濁さ
せる量を20〜30 ton とすると、ACは600
0〜9000ボとなり、ApやA、に比べ10〜100
倍大きい値をとることが可能となることがわかる。
後述するように、見かけの還元反応速度定数は、還元反
応速度定数にと界面積Aの積であられされることから、
固−液反応であるために還元反応速度定数kが他にくら
べて小さいにもかかわらず、下記(6)式の関係が得ら
れ、低いスラグ中酸化鉄濃度(XT、 Fe)であって
も高い還元反応速度を得ることは可能である。
Ab’ kb<Ap’ kp≦AC−k c −−−−
−−(6)同時に、スラグ中の酸化鉄濃度が低位に維持
できることでのスラグのフォーミング抑制効果だけでな
く、スラグ中に多く懸濁しているスラグ中の炭材の界面
の破泡効果のために、還元反応によって発生したCOガ
スによって引き起こされるスラグのフォーミング現象が
抑制される効果も期待できることがわかった。したがっ
て、この方法によって、スラグ中の酸化鉄濃度を低位に
でき、安定操業を維持しながら高還元反応速度を達成す
ることか可能となる。
以上の結果から、炭材の粒径をできるだU小さくし、炉
内スラグ中の懸濁量をできるだけ多くするごとによって
、1−タルの還元反応速度がいくらでも増大するように
も考えられるが、スラグ量に対する炭+AMをあまり多
くしすぎると、前述のとおり底吹カスによる撹拌が良好
におこなえず、」二吹き酸素により供給されるへき二次
燃焼熱がスラグ内に良好に伝達できなくなるため、炉内
スラグおよび炭材の撹拌のための底吹ガス流量をスラグ
量、炭+A量に応して適正に設定し、スラグ量に応した
炭材量を存在させる必要がある。
そこで本発明者らが、これらの点Qこ関して実験、研究
をおこなった結果、高還元反応速度を維持し、安定操業
をおこなうためには、スラグ中に懸濁させる炭材量とそ
の表面積および底吹ガス流量の間に次に示すような相関
があるごとを見いだした。
スラグ中炭拐量   2000kg/T−スラグ以丁ス
ラグ当たり表面積 25 m2/T−スラグ以上底吹ガ
ス流量 0.]5〜]、ONm3/min  −T(有
効ガス基準) これらの相関を確認するために炉内炭材量、底吹ガス流
量を変化さ−けて操業した結果の一例を第1表に示す。
この第1表から明らかなように、ケース1,2゜5では
スロッピングが激しく、操業を長時間続けることはでき
なかったが、ケース3.4,6.7は操業への支障は生
じなかった。しかしながらケース3では二次燃焼率が充
分に上がらず、ケース4ではややフォーミング傾向にあ
るなどの現象がみられた。而して溶融還元操業の目標が
高生産性、高二次燃焼率を達成しつつ安定操業を行うの
であれば、前述した範囲内にあるケース7が最も適して
いた。
なお、底吹ガス流量は、たとえばCO7を用いた場合に
は、炉内の溶銑中を通過する際にCO6+C→2COな
る反応を生し、撹拌に寄与する有効ガス量は供給量の2
倍になるため、前記底吹ガス量はこの有効ガス量で評価
している。底吹ガスとして一般に窒素、二酸化炭素、−
酸化炭素、酸素、アルゴン、LPGが使用されているが
、いずれのガスを用いてもよく、二酸化炭素の場合は2
倍、酸素(2倍)、LPG (7倍)補正をおこなえば
よい。アルゴンガス等の不活性ガスの場合は、1倍でよ
い。
〈実施例〉 以下に示す操業条件で本発明を実施した。操業の構成は
、第1図および第2図に示す通り、塊状原料の全量上方
投入とした。
(条 件) (イ)溶融還元炉 炉径 6.5M、炉容100T(ロ
)初期溶銑量    100T 初期スラグ量   30T スラグ中炭材量  30T (ハ)供給原料平均粒径 鉄鉱石 : 10 mmコー
クス:5〜!50 m m (ニ)原料等供給速度 鉄鉱石 =20〜60T/H コークス:10〜40T/H 酸素  :20000−30000 Nm3/h底吹ガ
ス流量:500(N2)〜3500(Co2)Nm3/
h(ボ)鉄浴温度 1500°C (へ)溶鉄成分 C4,lHSi O,02Z  Mn 0.22%S 
 O,09X  P  O,07Xスラグ成分 塩基度1.35  MgO10χ A12o38χ(1
)還元反応速度 操業の結果を第3図に示した。この図は、操業開始後、
還元反応と原料の供給速度が平衡になった時点の還元反
応速度を求め、その時期の炉内に残留している炭材の表
面積とスラグ量との比に対してプロットしたものである
。見かけの還元反応速度定数に−Aは前記(5)式の両
辺を(χT、Fe)で除したもので、下記(7)式で定
義した値である。
k   −A=           =A、  kb
  +Ap   kp  +Ac   kc(χT −
Fe) ただし本実施例ではスラグ量を多くし、上吹き酸素を超
ソフトブローとしたため、溶銑と酸素との接触はほとん
どないと考えられ、また測定も困難なために逆反応速度
項r、は無視した。炭材の表面積が増加するにつれて見
かけの還元反応速度定数はほぼ直線に増大している。こ
れは、炭材の表面積を増加させることで還元反応速度が
向上することを意味している 底吹ガス流量を鉄浴の撹拌力に換算しすると、本実施例
では0.5kw/T  −minから6kw/T−mi
nまで変化させたことになり、第3図はこの場合のデー
タを示している。底吹撹拌力0.5kw/T  −mi
nの場合は、底吹ガス量が非常に少なくスラグ中の粒鉄
の量は少ないので、この場合の実線の切片の値は、鉄浴
界面での反応の寄与が大きいと考えられる。
また、第3図における2本の実線の幅が、底吹撹拌力の
増大によりスラグ中の粒鉄量が増加することにともなう
、スラグ−粒鉄界面における還元反応速度定数kpの寄
与分を表している。底吹撹拌力を0.5kw/T  −
minから6kw/T  −minに増加させても、見
かけの還元反応速度定数はほとんど改善されていない。
これは底吹撹拌力の増大によりスラグ中粒鉄量は増加し
、還元反応速度は増加しているが、スラグ量に対し底吹
ガス量が大きくなり、粒鉄のスラグ上面への飛散量も増
大し、上吹き酸素との逆反応量が大きくなったため、見
かけの還元反応速度の向上を享受できなくなってしまっ
たものと考えられる。したかって、これ以−1−底吹ガ
ス量を増大させても還元反応素の向上は望めないことが
わかった。
(2)9着熱効率 本実施例に示す操業においては、スラグ中の炭材重量、
炭材の表面積、底吹流量にかかわらず二次燃焼率は50
〜70%を維持できた。第4図は着熱効率を調査した結
果を示す図であり、炉内スラグ中に懸濁している炭材量
とスラグ量の比との関係を表したものである。炭材量が
2000kg/T−スラグまでは着熱効率は80%以上
を確保できているが、それ以上になると急激に着熱効率
が低下する現象がのられる。
二次燃焼熱を効率よくスラグ全体に伝達するためには、
スラグ量に対して適正な底吹ガス量が設定されるはずで
あるが、スラグ量、溶銑量を変化させた実験研究の結果
、溶銑量に対するガス流量で整理することによって良好
に撹拌特性を表せることかわかった。
(3)、スラグのフメーミング現象 第5図は、スラグの膨れ高さと炭材表面積とスラグ量の
比の関係を求めた図である。すなわち、スラグのフォー
ミングにおよほす操業条件の影響を調査した結果である
。この結果もまた、炭材表面積/スラグ量の値が22m
T−スラグ以下ではスラグの膨れ高さが炉口以上、ずな
わちフォーミングしたスラグが炉口からあふれることを
示しており、炭材表面積/スラグ量がそれ以上になると
スラグのフォーミングもほとんどみられず、安定した操
業が可能となった。
第3図から第5図までの結果は、原料、とくに炭材(本
実施例においては炭材としてコークスを使用した)の粒
径(平均粒径)を5〜50mmまで変化させたものを同
一の図上で整理したものであり、本発明に基づく考え方
で統一的に操業特性、反応特性を表すことが可能であっ
た。
以上のことから、(1)スラグ中の酸化鉄濃度が低い状
態で見かけの還元反応速度を高位に維持し、(2)スラ
グのフォーミングを抑制しつつ、(3)着熱効率を向」
ニさせる方法として、スラグ中に存在している炭材の総
表面積をスラグの量に対して25ポ/T−スラグ以上と
し、かつ炭材の重量を2000kg/T−スラグ以下と
し、かつ底吹ガス流量を0.15〜1.ONm3/mi
n  −Tとすることによって、上記の課題を解決でき
ることが明らかとなった。
〈発明の効果〉 以上説明した如く本発明によれば、金属の溶融還元法に
おいて、(1)スラグ中の酸化鉄濃度が低い状態で見か
けの還元反応速度を高位に維持し、(2)スラグのフォ
ーミングを抑制しつつ、(3)着熱効率を向上させる安
定操業が可能となった。また着熱効率の向上とともに、
溶鉄温度、スラグ温度の異常上昇も無くなるため、熱バ
ランスもよくなるので、炭材、耐火物などの原単位も小
さくなり、原価低減を回ることができる。さらに本発明
で提案したパラメーターを用いることによって、鉄浴式
の溶融還元法においては、矩形状にかからず安定した操
業条件を統一的に整理することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明を実施するための溶融還元制御の一例を
示すブロック図、第2図は溶融還元操業時の炉内の状況
を模式的に表した図面、第3図は溶融還元の見かけの還
元反応速度定数とスラグ中の炭材の表面積/スラグ量の
関係を示した図面、第4図は着熱効率とスラグ中の炭材
の重量/スラグ量の関係を示した図面、第5図は操業中
のスラグフォーミングの指標となるスラグの膨れ高さと
スラグ中の炭材の表面積/スラグ量の関係を示した図面
である。 ■・・・溶融還元炉、2・・送酸用ランス、3・・・底
吹羽口、2a、3a・・流量計、4・・鉄鉱石供給装置
、5・・・石炭供給装置、6・・・副原料供給装置、4
a。 5a、6a・・・計量器、7・・集塵器、8・・・発生
ガス成分分析器、9・・・発生ガス流量計、11・・プ
ロセスコンピューター、12・・溶銑(鉄浴)、13・
・・スラグ、14・・炭材、15・・底吹ガス、16・
・・発生カス冷却器、17・・・排気ダクト、21・・
・スラグ−鉄浴界面、22・・・スラグ−粒鉄界面、2
3・・スラグー炭材界面、24・・・粒鉄 代理人 弁理士 秋 沢 政 光 他1名

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)炉内に供給される炭素量の総和と、炉内から排出
    される炭素量の総和を連続的に計測し、それぞれの総和
    の差からその時点に炉内に蓄積されている炭素量を計算
    し、この計算値を積算して炉内に残留する炭材の量およ
    び変化率を求めて炉内の炭材の量を制御することを特徴
    とする溶融還元炉の操業法。
  2. (2)、炉内に供給される炭素量の総和と、炉内から排
    出される炭素量の総和を連続的に計測し、それぞれの総
    和の差からその時点に炉内に蓄積されている炭素量を計
    算し、この計算値を積算して炉内に残留する炭材の量お
    よび変化率を求めて、スラグの量に対して炉内の炭材の
    総表面積を25m^2/T−スラグ以上、炭材重量を2
    000kg/T−スラグ以下とし、かつ底吹ガスの有効
    流量をメタル量当たり0.15〜1.0Nm^3/mi
    n・Tの範囲になるように制御することを特徴とする溶
    融還元炉の操業法。
JP25795288A 1988-01-29 1988-10-13 溶融還元炉の操業法 Pending JPH01283309A (ja)

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JP25795288A JPH01283309A (ja) 1988-01-29 1988-10-13 溶融還元炉の操業法

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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WO2007075025A1 (en) * 2005-12-26 2007-07-05 Posco Method for manufacturing molten irons by injecting a hydrocarbon gas and apparatus for manufacturing molten irons using the same

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