JP3580059B2 - クロム鉱石の溶融還元方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、クロム鉱石の溶融還元方法に関し、特に安価なクロム鉱石を直接用いてステンレス鋼の母溶湯である含クロム溶湯を効果的に溶製しようとするものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、転炉等の溶融還元炉において、高価な合金鉄を用いる代わりに、安価なクロム鉱石を直接用いて含クロム溶湯を得る、いわゆる溶融還元技術が開発された。
この溶融還元においては、使用されるクロム鉱石の大半が粒径の小さい砂状鉱石であることから、かような砂状のクロム鉱石を飛散させることなく転炉内に投入することが重要である。
また、クロム鉱石は極めて硬いことから、供給配管の摩耗を軽減することも重要な技術である。
【0003】
発明者らは、かような事情に鑑み、その上記の問題の解決策について研究を重ねた結果、粉状クロム鉱石を配管の摩耗が無い状態で供給できるだけでなく、高い歩留りの下で炉内に投入できる方法を見い出し、特公平7−33536号公報において開示した。
この方法は、上底吹き転炉において、上吹きランスと独立に操作可能な鉱石投入用のランスを転炉の中心より半径の2/3以内の領域に設置し、かつランスの高さを上吹きランスとの関係で所定レベルに設定することにより、鉱石を配管の摩耗が無い低速で供給した場合であっても、添加歩留りの高い炉内投入を可能にしたものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記の方法により、クロム鉱石を安定して高い歩留りの下で投入することができるようになったが、依然として、以下に述べるような問題を残していた。
すなわち、クロム鉱石は、酸化鉄・酸化クロム等の金属酸化物を含有する鉱石であり、かかる金属酸化物を溶融スラグ中にてコークス等の炭材で還元するのが溶融還元プロセスである。ここに、炉壁耐火物としては、いわゆるMgO系耐火物、中でも耐酸化性に優れるMgO−Cレンガが用いられることが多い。
このように、金属酸化物はスラグ中の炭材で還元されるわけであるが、かかる金属酸化物は耐火物中の炭素とも反応するため、MgO−Cレンガから炭素が消費され、結果としてレンガが溶損することになる。その結果、耐火物寿命は通常の転炉使用の場合に比べて大幅に短いという問題があった。
【0005】
なお、溶融還元炉における耐火物溶損を防止する技術としては、MgO−C組織からのMgOの溶出を防止することが有効であろうとの観点から、MgO源を添加する技術が特開平7−11319号公報および同7−11321号に提案されているが、かかる技術では満足いく結果が得られるまでには至っていない。
【0006】
また、溶融還元炉では、熱供給がクロム鉱石の供給を律速しており、熱供給能力を高めるためには二次燃焼を高めることが有効であるが、二次燃焼率を高くすると耐火物寿命が短くなる不利がある。
【0007】
この発明は、上記の問題を有利に解決するもので、クロム鉱石の溶融還元に際し、鉱石中の金属酸化物と炭材との反応を促進させる一方で、耐火物中炭素との反応を抑制することにより、クロム還元効率の向上と共に、耐火物損耗の軽減ひいては転炉寿命の延長を実現できるクロム鉱石の溶融還元方法を提案することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
さて発明者らは、上記の目的を達成すべく、数多くの研究を重ねた結果、熱源および還元剤として供給する炭材が、クロム鉱石の還元のみならず、転炉の耐火物寿命にも大きな影響を与えていることを新たに見い出した。
この発明は、上記の知見に立脚するものである。
【0009】
すなわち、この発明の要旨構成は次のとおりである。
1.転炉等の冶金反応容器内に収容した溶鉄中に、炭材とクロム鉱石を添加し、酸素ガスを供給することによりクロム含有溶湯を溶製するいわゆる溶融還元製
錬法において、
該炭材として、ハードグローブ指数(HGI)が45以下で、かつ炭材中の揮発成分量(VM)が10%以下である石炭を用いることを特徴とするクロム鉱石
の溶融還元方法。
【0010】
2.上記1において、反応容器が、スラグに接触する部位の少なくとも一部にC含有率が8〜25%のMgO−Cレンガを用いた転炉であることを特徴とするクロム鉱石の溶融還元方法。
3.上記1または2において、反応容器炉内の二次燃焼率が30%以下であることを特徴とするクロム鉱石の溶融還元方法。
4.上記1,2または3において、粒径:3mm以上のものが少なくとも90%以上存在する石炭を使用することを特徴とするクロム鉱石の溶融還元方法。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の解明経緯について説明する。
さて、発明者らはまず、小型試験転炉を用いて、クロム鉱石を投入した際のスラグの還元状況および耐火物の溶損機構・速度を調査した。
一般に、クロム投入ランスからクロム鉱石を投入した場合、図1に示すように、鉱石は1個1個の粒子ではなく、粒子群となって上昇流にほとんど影響されずにまっすぐ落下してスラグ中に入り、スラグに到達したクロム鉱石はスラグ中で溶解しながら、スラグの中の炭材により還元されていくものと考えられる。
【0012】
しかしながら、実際の試験転炉の結果によれば、図2に示すように、鉱石の一部は未溶解のまま耐火物壁まで到達し、その鉱石中の酸化物、中でも鉄酸化物が耐火物中の炭素と反応し、MgO−Cレンガの溶損を助長していることが判明した。また、かようなスラグの過酸化状態は、上吹きランスの二次燃焼率が高い条件下で極端に大きくなることも明らかにされた。
なお、図1,2中において、番号1は転炉、2は上吹きランス、3はクロム投入ランスである。
【0013】
そこで、発明者らは、スラグ中におけるクロム鉱石の還元を促進させることが、還元効率を向上させるだけでなく、耐火物の溶損を低減する上でも有効であると考え、炭材の種類を種々に変えて同様の実験を行った。
一般に、クロム鉱石の溶融還元に用いられる炭材としては、コークスが多用されており、特開昭58−9959号公報および特開昭55−91913号公報にその例が示されている。また、鉄鉱石の溶融還元では、コークスよりも安価ないわゆる一般石炭(揮発分VM:25〜40%程度)を用い、塊炭は炉上から、粉炭は炉肩に設けたノズルから直接吹き付ける方法が、特開平3−177513号に開示されている。さらに、最近では、クロム鉱石の溶融還元に際し、予め水を含有させた無煙炭を使用する方法が、特開平7−41872号公報に開示されている。
【0014】
さて、上記した炭材も含め種々の炭材を用いてクロム鉱石の溶融還元実験を行った結果では、特定の石炭を用いるとクロム鉱石の還元率と耐火物寿命が飛躍的に改善されることが判明した。
そこで、飛躍的な改善結果が得られた石炭について、その性状を調査したところ、炭材としては、JIS M 8801で定めるハードグローブ指数(HGI)が45以下で、かつ炭材中の揮発成分量(VM)が10%以下を満足するものが、クロム鉱石の還元率と耐火物寿命の改善に有効であることが究明された。
ここに、HGIとは、JIS M 8801に定められているもので、所定の試料(粒径が約1mmの粉体:約50g)を、ハードグローブ試験機で粉砕した後、所定のふるい(74μm )でふるい分け、ふるい下の質量(W)を、次式に代入して求めたもので、粉砕性の指標となるものである。
HGI= 13 + 6.93 W
【0015】
次に、これらの石炭が飛躍的改善効果を持つ原因を探るべく、図2に示したように、炉上のホッパーから石炭4を投入し、添加直後ただちに倒炉して、添加直後のスラグ中よりサンプリングを行った。その結果を、図3(a), (b)に、投入前と投入後スラグ中から回収した炭材の粒度分布について調べた結果を、比較して示す。
同図から明らかなように、上記の条件を満足する炭材は、投入後、炉内において速やかに細粒化していることが判明した。
また、5ton 試験転炉実験において、還元率の低かったコークスやHGIが45を超える炭材について同様の実験を行ったところ、粒径は投入前後でやや減少するだけであり、熱崩壊は認められなかった。
【0016】
このように、HGIが45以下で、かつVMが10%以下の石炭を用いると、まず第1に、炉内添加後に熱崩壊により細粒化することで還元反応に最も重要である反応界面積が増大する。その結果、溶融還元工程における還元率が向上するものと考えられる。
また、第2に、崩壊した炭材の一部は炉内の二次燃焼で形成されるCO2 を還元し、ガス温度を低下させる。従って、この CO2の還元によるガス温度の低下と、既に述べた金属酸化物をスラグ中で迅速に還元させることにより、耐火物の溶損が軽減されるものと考えられる。
【0017】
なお、HGIは45以下であるが、VMが30%程度の一般炭を炭材として用いた場合についても実験したところ、投入後微細化することは確認されたが、操業上以下のような問題が生じた。
第1に、ダスト中へのC飛散が増加し、添加効率が極端に悪くなり、その結果スラグ中に残留する炭材が減少し、鉱石の還元率が低下した。この理由は、VMが高いと、炉内に入れた時に瞬時に揮発分の反応が進行し、排ガス発生量が急激に増加するため、炭材の系外への飛散が増大するためと考えられる。
第2に、耐火物寿命の著しい劣化を招いた。この原因は、VMが高いと排ガス温度が上昇していることから、特に二次燃焼率の増加に伴いスラグ表面の温度が増加したことによるものと考えられる。
【0018】
従って、この発明では、炭材として、揮発分(VM)が10%以下と少なく、しかも炉内へ添加した際に瞬時に熱崩壊し炉内ガス中で細粒化するHGI:45以下を満足する石炭を用いることにしたのである。
なお、HGIが45を超える石炭を用いた場合は、耐火物寿命の改善は望めなかった。この原因は、炉内からのサンプリングでは炭材の熱割れが生じていなかったことから、上記石炭は熱崩壊が生じないため、還元促進効果および排ガスの温度低下効果が得られなかったことによるものと考えられる。
【0019】
ところで、MgO−Cレンガとしては、レンガ中C量が通常用いられるC>5%のレンガを使用したが、耐スラグ酸化性の観点からはC>8%の方が良好であり、Cを増加させると、耐スラグ酸化性と、スポーリングの点で有利となる。実験では、Cの上限は25%まで使用可能であったが、Cが高くなると耐磨耗性の面で重要とされる緻密性、耐酸化性ガス防止の点では不利であった。
【0020】
図4に、レンガ中C濃度とスラグライン(図2参照)の溶損速度との関係について調べた結果を示す。
同図より明らかなように、C含有量が8〜25%とくに13〜20%の範囲で優れた効果が得られている。
しかしながら、既に述べたように、スポーリング、耐酸化性ガスなども部位によっては重要であるので、部位によってC濃度の異なるレンガを適宜使用することが好ましい。
【0021】
また、二次燃焼率が高くなるとスラグラインの溶損速度は大きくなる。これは既に述べたように二次燃焼率が増加すると、溶鋼に伝わる熱効率が低下し、スラグ表面温度と排ガス温度が上昇するためであり、このような条件では、スラグ中の酸化物によるレンガの酸化が進行する。
この点、HGIが45以下の石炭を使用すれば、上述したとおり、還元速度が増加し、また排ガス温度が低下するので、レンガの酸化防止には有利となるが、それでも二次燃焼率が高い条件では耐火物の保護はやはり不利である。
【0022】
図5に、二次燃焼率とスラグライン(スラグとガス相の境界面)の溶損速度の関係について調べた結果を示す。ここで、石炭としては、ベトナム産(HGI=35, VM=5.8 %)を用いた。粒度は6〜50mmが80%以上であった。
同図から明らかなように、二次燃焼率が30%を超えると溶損速度が急激に増加した。
従って、二次燃焼率は30%以下の条件で操業することが好ましい。
なお、調査結果では、二次燃焼率が30%を超えると排ガス温度が急激に上昇しており、二次燃焼率の着熱効率の低下によって耐火物の溶損が進んだものと推定される。
【0023】
上述したとおり、炭材としては、VMが10%以下でHGIが45以下の石炭が最も有効で、その結果MgO−Cレンガをスラグラインに用いた転炉耐火物寿命が飛躍的に向上する。
しかしながら、この炭材を用いた場合、通常の塊コークスと比べるとダストへのC飛散率が増加した。ダスト中の飛散したCの粒径を調べたところ、2mm以下が99%,85%は0.5mm 以下であった。
以上の知見から、微粒の炭材はダストロスの点からは不利であると考え、装入する炭材粒度のダストロスへの影響を調べるために、無煙炭を種々の方法でふるいに掛けて試験を行った。
表1に示す粒度分布の炭材をふるいに掛け、表2に示す粒度分布の炭材を得た。表中、記号a〜eは、主に3mm以下の粒度のものをカットすることを意図したもの、またfは主に1.2mm 以下の粒度のものをカットすることを意図したものである。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
このふるい掛けを行った無煙炭を用いて操業を行った結果を、ふるい掛けを行わなかった場合およびコークスを用いた場合と比較して図6に示す。
同図から明らかなように、3mm以下の粒度のものを主にカットした場合には、ダストロスが低減できたが、意外にも1.2 mm以下の粒度のものを主にカットした場合はダストロスの低減効果はほとんど見られなかった。しかも、操業上、1.2 mmでふるった場合、ふるいの詰まりが多発する不利があった。
以上の知見より、炭材のダストロス低減のためには、3mm以下の粉炭の比率を実質的に10%以下、望ましくは5%以下に抑制することが有効であることが判明した。
【0027】
なお、この発明において、冶金反応容器については特に限定されることはなく、上吹き炉、底吹き炉および横吹き炉いずれを用いても問題ないが、特に好ましくは上底吹き転炉である。
【0028】
【実施例】
実験は、150tonの規模の上底吹き溶融還元炉を用いて行った。130tonの予め脱珪・脱りん処理した溶銑を、トピード台車にて運送した後、スクラップを30トン前もって投入した後、溶融還元炉に装入した。クロム鉱石を投入するランスと酸素を供給する上吹きランスとは、図2に示すような配置とした。スラグラインとなる部位には、カーボン含有量:13〜20%のMgO−Cレンガを用いた。
【0029】
上吹きランス2の高さは静止溶鋼面から 4.2m、また投入ランスの高さは静止溶鋼面から 5.2mの位置とし、上吹き酸素量:400 〜800 Nm3/min 、底吹き酸素流量:80 Nm3/min、底吹き窒素:40 Nm3/minの条件で吹錬を行った。溶銑温度が1550℃から1600℃になるまで、各種の石炭 (A銘柄(ベトナム産):HGI=35, VM=5.8 %, B銘柄(ロシア産):HGI=38, VM=3.7 %, C銘柄(中国産):HGI=42, VM=9%)を炭材として1.60 kg/Nm3−O2の比率で供給した。なお、炭材は、ジャンピングスクリーンと呼ばれる傾斜振動ふるいに3〜4mm×17mm程度の横長の網目を用いてふるった。従って、ふるい掛け後の炭材は、表2中dに示す粒度になっており、3mm以上の割合は96%以上になっていた。
【0030】
溶銑温度が所定の温度に達した時点で、クロム鉱石の供給を行った。供給量は、クロム鉱石:1.35 kg/Nm3−O2、炭材:1.25〜1.4 kg/Nm3−O2 の比率とした。吹錬期スラグを定期的に採取すると共に温度を測定して、温度を1570℃から1600℃の範囲に保持した。スラグ中のクロム濃度は約2〜4%の範囲で変動した。
所定の時間(約70〜80分) が過ぎてから、ランスを上昇させてクロム鉱石の供給を停止し、さらに酸素供給のみを行う吹錬を約5〜7分行った。二次燃焼率は25%前後で操業を行った。吹錬終了直後にコレマナイトを炉内に投入し、処理後のスラグの改質を図った。
このような操業を約 100チャージ連続して行い、各耐火物の溶損部位をレーザー式プロフィール計で測定した。
得られた結果を、表3に整理して示す。
同表から、明らかなように、この発明に従う炭材を用いた場合には、89%以上という高いクロム還元率の下で、耐火物の損耗速度を 1.2 mm/ch以下まで低減することができた。
【0031】
【表3】
【0032】
また、比較例1〜2として、二次燃焼率を35%,45%に上昇させること以外は実施例と同様にして操業を行った。
この場合は、クロム還元率は向上したものの、スラグラインの耐火物溶損が著しく劣化した。
【0033】
さらに、比較例3〜7では、D銘柄(中国産,HGI=49, VM=9.9 %)、E銘柄(ロシア炭,HGI=75, VM=18%)、F銘柄(豪州炭,HGI=68, VM=20%) 、G銘柄(豪州炭,HGI=70, VM=25%) および高炉用コークスを使用した。操業条件は、実施例と同じである。ただし、投入係数はコークスは上記石炭と同じとしたが、ロシア炭と豪州炭では、昇温期に 1.8 kg/Nm3−O2、溶融還元期に 1.6 kg/Nm3−O2で操業をしないとスロッピング、温度維持の観点で操業が困難であった。
さらに一般炭 (HGI=40, VM=30%) を使用を試みたが、上述のダストへの飛散が大きく、事実上操業が不可能であった。
【0034】
比較例3〜7についても、約80チャージ連続して行い各耐火物の溶損部位をレーザー式プロフィール計で測定したが、クロム鉱石を供給するランスが存在する側である出鋼サイドに局部的に溶損が大きい部分が存在して修理をやむなくさせられた。
また、クロムの還元率も劣化していた。
【0035】
【発明の効果】
かくしてこの発明によれば、クロム鉱石の還元率を向上できるだけでなく、従来問題とされた溶融還元炉の耐火物の溶損、中でも局部溶損を格段に低減でき、ひいては耐火物寿命を大幅に延長することができるので、クロム鉱石の溶融還元において、生産性の向上と共に、耐火物コストの低減を併せて実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】クロム投入ランスからクロム鉱石を投入した場合におけるクロム鉱石の落下状態を示した図である。
【図2】上記の方法でクロム鉱石を投入した場合における炉壁耐火物の溶損状態を示した図である。
【図3】炉内への投入前と投入後における炭材の粒度分布を示したグラフである。
【図4】レンガ中C濃度とスラグラインの溶損速度との関係を示したグラフである。
【図5】二次燃焼率とスラグラインの溶損速度との関係を示したグラフである。
【図6】炭材の種類および大きさがダストへのC飛散に及ぼす影響を示したグラフである。
【符号の説明】
1 転炉
2 上吹きランス
3 クロム投入ランス
4 石炭
Claims (4)
- 転炉等の冶金反応容器内に収容した溶鉄中に、炭材とクロム鉱石を添加し、酸素ガスを供給することによりクロム含有溶湯を溶製するいわゆる溶融還元製錬法において、
該炭材として、ハードグローブ指数(HGI)が45以下で、かつ炭材中の揮発成分量(VM)が10%以下である石炭を用いることを特徴とするクロム鉱石の溶融還元方法。 - 請求項1において、反応容器が、スラグに接触する部位の少なくとも一部にC含有率が8〜25%のMgO−Cレンガを用いた転炉であることを特徴とするクロム鉱石の溶融還元方法。
- 請求項1または2において、反応容器炉内の二次燃焼率が30%以下であることを特徴とするクロム鉱石の溶融還元方法。
- 請求項1,2または3において、粒径:3mm以上のものが少なくとも90%以上存在する石炭を使用することを特徴とするクロム鉱石の溶融還元方法。
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