JPH01266923A - 適応制御深絞り法 - Google Patents

適応制御深絞り法

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JPH01266923A
JPH01266923A JP63094381A JP9438188A JPH01266923A JP H01266923 A JPH01266923 A JP H01266923A JP 63094381 A JP63094381 A JP 63094381A JP 9438188 A JP9438188 A JP 9438188A JP H01266923 A JPH01266923 A JP H01266923A
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stage
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JP63094381A
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Kenichi Manabe
健一 真鍋
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】
(産業上の利用分野) 本発明は板材の深絞り法に係り、特に4品種少量生産の
なかでも生産量の極端に少ない単品生産にも適用できる
適応制御深絞り法に関するものである。 (従来の技術) 鋼板などの加工法の1つである深絞り法はパンチとしわ
押えを備えたプレス機で板材を加工する方法であるが、
他の加工法に比べて板材ブランクのフランジ部にしわが
発生するという固有の問題があり、従来より様々なしね
押え方式が提案されている。 代表的なしね抑え方式としては一定荷重方式、一定面圧
力式、しわ抑え力可変方式(何台方式)などがあり、一
定荷重方式は従来より広く行われている方法で加工中の
しね押え力を一定にする方法であり、一定面圧力式はフ
ランジ面にかかる面圧が一定になるようにしわ押え力を
制御する方法であり、しわ押え力可変方式は成るしね高
さ以上にしわが成長させないための必要最小限のしわ押
え力を与える方法である。 しかし、これらのしわ押え方式では、従来にない新しい
特性をもった新材料には対処しきれず実用化が困難であ
ることから、本発明者は、新規なしね押え方式による深
絞り法を先に提案した(特願昭61−2491.4.2
号)。 本方式によれば、深絞り工程で材料が破断しないぎりき
りのしね押え力(破断限界しわ押え力)を加えることに
より、しわに対して十分な抑制及び矯正能力を有し、た
とえ−旦しわが発生しても成形後期でしわが矯正され、
成形限界(限界絞り比)が向上すると共に絞り深さも向
上することが可能となった。 (発明が解決しようとする課題) 一方、近年、工業製品の多様化に伴い、多品種少量生産
への要求が強まり、プレス加工においても、機械加工と
同様に、柔軟かつ迅速な生産量ニジステム化の要望が高
まっている。 深絞り法について、」1記要望に対処すへくフレキシビ
リティと生産性の二つの要求を両立せしめるには、シス
テム化もさることながら、まず、適応制御を応用する加
工法を開発する方が効果的であり、実用性も高い。 現在、適応制御加工法を導入して、多品種少量生産に適
する高精度、高能率な塑性加工法の開発が進んでいるが
、深絞り加工に対しては全く行われていない。 本発明は、か\る状況のもとでなされたものであって、
前記提案を踏まえ、更に深絞り加工に適応制御の考えを
導入して、多品種少量生産のなかでも生産量の極端に少
ない単品生産に対応でき、また素材の不明なブランク材
に対しても対応できる新規な適応制御深絞り法を提供す
ることを目的とするものである。 (課題を解決しようとする手段) 前記課題を解決するためには、深絞り工程中にブランク
材の材料特性も含むた諸条件が求められなければならな
い。 そこで、本発明者は、深絞りに初等解析法等を適用し、
探絞り中にブランクの材料特性及びダイスとブランク間
の摩擦係数を同定し材料破断を予測し、成形中にそのブ
ランク材に最適な深絞り条件になるようにしわ押え力を
制御する方法を見い出した。この方法、すなわち、加工
中にブランクの材料特性やダイス・ブランク間の摩擦係
数を同定する方法は、変圧しわ押え方式を利用するもの
で、加工中の極初期は殆どしわ押え力を加えず、その直
後にステップ状に成る一定のしね押え力を加えて、その
前後のパンチ力、しわ押え力、フランジの絞り量、ダイ
ス接触角から、未知数である平均相当応力と摩擦係数を
求めるものである。 このような適応制御深絞り法での同定工程以降に、深絞
り製品に要求される項目に応じてそれぞれに最適な変圧
しね押え方式に移行する。具体的には、前記提案に係る
最適しわ押え方式(破断限界変圧しね押え方式)に移行
すると、材料節約の観点から容器深さを向上したり、L
DR(深絞り限界)の向上が可能となる。また、他の最
適しわ押え方式(しわ押え力漸増しわ押え方式)に移行
すると、深絞り容器側壁部の胸肉化を図ることが可能と
なる。 なお、本発明者は、別途、破断検知及び防止法について
も開発した。この方法は、ブランクのフランジ端流入速
度とパンチ速度を監視し、その比の急増により破断を予
測検知し、しわ押え力を小さくして破断を防止する方法
であり、特に引張強さや伸びが小さい材料で、相対的に
板厚が薄くなる大物部品や異形形状の深絞りなどにおい
て生ずる壁割れに有効であり、破断なく深絞りが可能と
なる。 以下に本発明を更に詳細に説明する。 (1)本適応制′深絞り法の基礎式と原理■基礎式 適用する深絞りの数値解析法としては、初等解析法のほ
か、有限要素法又は差分法などがある。 ここでは、初等解析法の場合について説明する。 適用する初等解析法はS 1ebelの式をもとに提案
された何台の円筒絞りの式である。それはフランジ部の
変形に着目したもので、次の仮定を設けている。 1)材料は等方性であり、σ、二〇なる平面応力状態で
ある。 2)板厚ひずみは零で、平面ひずみ状態とする。 3)相当応力σe9.はフランジ部各部で一様とみなし
、フランジ部平均相当応力LJeq、、を用いる。 このとき、フランジ部の平均相当ひずみEes、平均相
当応力Cesは次式のようになる。 正eq、 = F乙、“              
(2)なお、上記式及び以後の式における記号は第1図
に示すとおりであり、Ro:成形前ブランクのフランジ
端半径、ro:成形中ブランクのフランジ端半径、Rd
:ダイス内径、P:パンチ力、H:しわ押え力、T1絞
り力(壁部張力)、Rp:パンチ半径、α、:ダイス肩
部曲率、r、:ダイス肩部半径、αμパンチ肩部曲率、
r、:パンチ肩部半径、S:パンチストローク、C:ク
リアランス(=Rd−Rp)、F:材料のF値である。 図中、1はブランク、2はダイス、3はしわ押えである
。 力の釣合方程式に修正T rescaの降伏条件を代入
して積分し、境界条件としてしわ押え力Hがフランジ部
外縁に集中してかかるとする。更にダイス肩部の摩擦と
曲げ曲げ戻しを考慮すると、ダイス入口における合計の
半径方向応力σ14、絞り方(壁部張力)T、及びパン
チ力Pは次式のようになる。 一7= 2r、I T = 2 x Ra t [(1+μα)(1,−1
ae、Q n−Rd P=Tsinα :27CR6t [(1+ μα)(1,1aas Q
n −Rd πrot   2r、1 上式中のα(=α、=α、)は、第1図におけるダイス
接触角であり、パンチとダイスとのクリアランス部のブ
ランク断面が直線であると仮定することにより、パンチ
ストロークSから以下のように求められる。 (c+r、+r、1)2 ■本適応制御法の原理 深絞り工程中にブランクの材料特性を同定するため、前
記式(5)を用いる。すなわち、工程中に、パンチ力P
、ダイス接触角α、しゎ押えカH、フランジ端半径r。 を測定すれば、式(5)の未知数は平均相当応力6e、
と摩擦係数μの2つとなる。 測定に際しては、第2図に示すように、パンチ力Pはパ
ンチ力測定用ロードセル4により測定され、ダイス接触
角αは(6)式中のパンチストロークSをラム変位測定
用マグネスケール5により測定して求められる。しゎ押
えカHはしゎ押え力測定用ロードセル6により測定され
、またフランジ端半径r0はトランスデユーサ−7によ
り測定される。 しかし、このままでは、前記2つの未知数は、ともに(
5)式中にあるので、求められない。そこで、本発明で
は、成形開始初期にしわ押え力をステップ状に変化させ
る工程を新たに設けることにより、この問題を解決した
のである。 第3図に本適応制御法の原理を示す。図中、横軸は成形
中のブランクの半径r。をダイス内径Rdで除した瞬間
絞り比(D、R,”)を示しており、成形開始前の絞り
比(D、R,)の位置から左に向かって成形工程が進む
ことを表わしている。なお、本方式の同定工程における
適正条件を検討するために平均相当応力九、にのみ着目
し、これを精度良く評価するための最適しわ押え条件(
図中、BHFl、BHF2、ΔD、R,*l)について
説明する。 材料特性(F値、n値、σB)及び摩擦係数μの同定手
順は以下(1)、(2)のとおりである。 (1)平均相当応力を求める工程 第3図における成形開始初期(stageI )にしわ
押え力BHF1をその影響が無視できる程度に十分低く
加える。その場合、成形初期であるためダイス接触角α
が極めて小さくなり、前記式(5)におけるμα、μH
の項が無視できるものとすると、平均相当応力(I t
L、は次式によって表わされる。 工程 次に、成形が成る程度進んだ段階(stage II 
)に、しわ押え力BHF2をその摩擦力が無視できない
程度に大きく加える。このとき摩擦係数μを、前記式(
7)から求めたり、をもとに式(5)から得られる以下
の式によって求める。 Aμ2千Bμ十C= O(8) その計算結果を式(5)から得られる次式を用いて平均
相当応力;e、を求める。 d2r6 以降は、深絞り工程中のデーターサンプリング毎に式(
8)及び式(9)から交互にμと;e、、を計算する。 このようにすれば、深絞り工程の極初期にブランク材の
平均相当応力cl as、フランジ部の平均相当ひずみ
7 及び摩擦係数μが同定できる。更に、e$ この結果からF値、n値、引張強さσ8及びブランクが
破断するときの絞り力(つまり、最大絞り力)TiIl
axが以下の式より求められる。 F=exp(Qna   −n Qni  1)   
 、   (11)e%i          !昏 σ = F (n / e)”           
 (12)Tmax=3.30πRdt aB(13)
(2)ロ  エ 後の   絞り玉子への移′テ以上の
ような材料特性等の同定工程が終れば、深絞り製品に要
求される項目によって、それぞれ最適な変圧しね押え方
式の深絞り工程■、■に移ればよい。 すなわち、■ 材料を節約し容器深さの向上等を図りた
い場合には、第3図の実線のような破断限界変圧しわ押
え方式で深絞りを行う。 この破断限界変圧しわ押え方式は、ブランクの絞り力が
最大絞り力T maxと等しく一定になる必要なしわ押
え力Hを求めて、そのしわ押え力になるように制御する
方法である。具体的には、前記式(5)においてT”T
maxと置いて得られる次の式によってしわ押え力Hを
制御する方法である。 −1,1a  un()]    (14)仁瞥 d この方式によれば、同一のブランク径から、最も深い深
絞り容器が得られ、材料節約にも大変有利である。 また、■ 容器側壁部の胸肉化を図りたい場合には、第
3図の破線のような変圧しね押え方式で深絞りを行う。 この変圧しね押え方式は、成形前期はフランジしわが発
生しない限界のしわ押え力(何台方式)まで緩めてパン
チ肩部付近の肉厚減少を抑え、後期には破断限界のしわ
押え力(破断限界変圧しね押え方式)をかけて増肉を抑
えることにより、胸肉化を図る。この場合、前期から後
期への経路はしわ抑え力をできるだけ滑らかに変化させ
るようにし、また前期には極小の破断限界しわ押え力で
一定に保持する方法が簡便で適当である。 なお、以上の本適応制御法は、等方性材料に限らず、深
絞り加工で多用される垂直異方性r値の大きな材料にも
適用できる。これは、材料特性を同定する工程のうち、
BHF、(第3図)を加える段階ではBHFlを極めて
小さくする(すなわち、しわ押え力の影響をなくす)た
め、フランジ外周端は円周方向の単軸圧縮応力状態とみ
なすことができるためである。よって、深絞り加工にお
けるBHFlを加える工程で、フランジ外周の半径r。 とブランク厚さtを測定しておけば、次式よりブランク
材料のr値が求められ、より適正な材料特性値も求めら
れることになる。なお、ro、 tの測定は第3図にお
いてそれぞれ1−ランスデューサーにより求め得ること
は明らかである。 (3)破断検知及び防止法 深絞り工程中にブランクの破断を変形状態から予測して
破断を未然に回避することは、特に引張強さや伸びが小
さいブランク材料で、相対的に板厚が薄くなる大物部品
や異形形状などの深絞りで生ずる「壁割れ」のように、
ブランク材の強度で破断を予測できない場合に、有効で
ある。 通常の深絞りでは、成形中はフランジ端流入速度V、は
ほぼ一定である。しかし、破断の直前ではV、が急激に
低下し、最終的にはフランジ端は流入せず、パンチがそ
のまま押し込まれ破断に至−15−” る。したがって、フランジ端変位とパンチ変位を制御中
のサンプリング毎にCPU(第4図参照)に取り込み、
それよりあるVp / Vpの比が急増したとき、破断
が近いとみなし、しわ押え力をより小さくして、変形が
集中しないように制御すれば、破断を防止できる。 そのため、本発明者は、前記適応制御法で使用する測定
機器を利用して、フランジ端流入速度V。 とパンチ速度V、を常に監視し、vF/v、が急増した
とき破断が近いと判定し、破断を防ぐためにしわ押え力
を小さくする方法を開発した。 これは、前記適応制御法の可変しわ押え力制御中でも、
変形状態から破断を予測する」1記の方法を併用し、ブ
ランク材の延性によって支配される深絞り限界が前記の
破断荷重(強度)によって支配される限界よりも先に現
われる場合には、制御の原理をそれまでの破断荷重から
延性の尺度に適宜変更し、破断推定部に変形が集中しな
いようにしわ押え力を小さくしながら、それ以外の部分
の成形を継続させ、破断のない深絞りを可能にする方=
16− 法である。これによって、本適応制御法の適用範囲を「
壁割れ」が生ずる加工条件や材料にも拡げることができ
る。 また、もし深絞り限界(LDR)を超えている大きさの
ブランクを深絞りすることになった場合でも、本方式を
採用することによって、いくらしね押え力を小さくして
も一箇所に変形が集中する場合には、パンチを止め、深
絞りを中断してから、適正な大きさにブランクを修正す
れば、破断させることなく再度深絞りを行うことができ
る。このように材料の無駄も省ける。
【以下余白】
(実施例) 次に本発明の実施例を示す。 失澹貫よ 本適応制御深絞り法があらゆる条件に対しても適用でき
るようにするため、パラメータとして材料、潤滑方法、
ブランク寸法を取り上げて、これらすべてに満足する最
適しわ押え条件を検討した。 そのため、供試材は、軟質材として純アルミニウムA1
070−H26(板厚1 、0 mm)を400 ’C
X1hr保持後空冷したもの(以下、AQ−0材と呼ぶ
)と、硬質材として深絞り用冷延鋼板(板厚0゜98m
m)(以下、spc材と呼ぶ)を用いた。 第1表に供試材の材料特性を示す。潤滑剤は摩擦係数の
小さいフッ素樹脂と大きいタービン油の2種類を選んだ
。各材料とも2.3種類の絞り比(D 、 R、)につ
いて実験を行った。 実験に用いたプレスはアウタ最大能力98kN、インナ
294kNのコンピュータ制御複動油圧プレスで、パン
チ荷重、しわ押え力、しわ押え板変位、ブランクのフラ
ンジ端移動量及びパンナス1〜ロークを時々刻々測定し
、コンピュータに取り込み、最適なしね押え力制御を可
能としたものであり、工具及び測定機器の配置は第2図
に示すとおりである。パンチ速度は約0 、1 mm/
sとした。第4図に本実験装置のシステムブロック図を
示し、第2表に工具条件を示す。 なお、第2図中、左側はプレス前の状態を示し、右側は
プレス中の状態を示している。本プレスはアウターラム
9とインナーラム10を有し、アウターラムにけしね押
え(ブランクホルダー)3が固定されており、このしわ
押え3によってダイス2上のブランク1が押えられる。 一方、インナーラム10にはパンチ11が接続されてい
る。これらのアウターラム9及びインナーラム10は各
々油圧式で旺動される。12はパンチ11のガイドであ
る。このような構成のプレスは第4図に示すコントロー
ルシステムにより作動する。インナーラム10の変位り
に基づく加工工程において、ロードセルでパンチ力Pを
常に測定し、増幅器、A/D変換器を介して中央情報処
理装置(cpU)に入力される。CPUの出力はD/A
変換器、増幅器、サーボバルブ13に入力され、アウタ
ーラム9によりしわ押え力が制御される。 [以下余白] −2r/ 以上の実験結果は以下のように考察される。 ■摩擦係数 しわ押え力が60kN一定で深絞りを行った実験の測定
データ及び第1表に示した材料特性値を式(2)と式(
8)を用いて摩擦係数μをi−l算した結果を第5図に
示す。同図より、フッ素樹脂はμ=0゜05から0.1
であり、タービン油はμ岬0.2であり、加工中はぼ一
定であることがわかる。この結果は、別途行った両温滑
剤の摩擦係数測定実験結果に良く一致しており、本解析
式が十分妥当なものであることを示している。 ■同定工程における最適しわ押え条件 本方式は、成形工程の極初期のstage Tに低いし
わ押え力(BHF□)を加えた後、次いでstage 
Uにより大きいしね押え力(BHF2)を加えてブラン
クの材料特性を同定するものであるため、材料特性等の
精度良い評価を行うには、同定工程における最適なしね
押え条件(BHF、、BHF2、ΔD、R,”l)につ
いて明らかにする必要がある。 ここで、stage Iのしわ押え力(B HF□)は
本プレスの制御下限である4、9kNに設定した。第6
図に、成形中に式(7)から計算した−5と、引張試験
から求めた実際の相当応力(σ、)Ten(σ8が最小
の方向)の比とΔD、R,”lの関係を示す。ここで、
ΔD、R,”lはブランク半径変化量Δr0を初期ブラ
ンク半径R8で無次元化した量である。同図より、SF
6材よりもAQ、−0材の方が潤滑剤の差が大きく現わ
れている。 次に、第7図にSF6材における平均相当応力の評価結
果と実測値との比に及ぼすstage Uのしわ押え力
(B HF2)の影響を示す。同図より、Spc材の場
合は、相当応力is / (σtz ) TenとΔD
、R,”l(第6図)、B I−I F 2(第7図)
との゛関係は潤滑剤によって著しく変化しないことがわ
かる。 これに対し、AQ−○材では、推定相当応力Ua1に及
ぼすΔD、R,”l、BHF2の影響は潤滑剤によって
変化し、タービン油潤滑の場合はフッ素樹脂潤滑より相
当応力を過大に評価することになる。 これは初期しわ押え力BHF工の影響であり、AQ−0
材では変形抵抗が小さいため、摩擦係数の大きいタービ
ン油潤滑ではB HF工=4.9kNでもその摩擦力の
大きさが無視できないほど大きくなるためと考えられる
。なお、このような推定相当応力に及ぼすB HF□の
影響は、BHF、を4゜9kN以上で行った実験からも
確認された。したがって、4.9kN以下のBHF、を
負荷できるプレス機であれば、AQ−〇材でも精度の良
い同定が可能であると云える。そこで、以降の適応制御
実験は、spc材の場合はフッ素樹脂とタービン油、A
Q−〇材の場合はフッ素樹脂のみについて行った。 以上より、材料、潤滑剤及び絞り比(D、R,)にも依
存せずに実測に近い相当応力が評価できる最適しわ押え
条件は、第6図及び第7図より、Te。 / (a、 )Ten = 1となるようにΔD、R,
”l=0.03、BHF2=30kNとした。更にst
age Hに移行しEQSが0.03増加したところで
椙料のn値、F値、σ8、T maxを決定することと
した。 上記のように決定した最適しわ押え条件で材料特性(n
値、F値、引張強さσ8及び最大絞り力Tmax)を同
定し、実際の値との比をとった結果を第8図〜第10図
に示す。これらの図より、等方性で、板厚不変と仮定し
た初等解析法であっても成る程度の精度で材料特性を評
価できることがわかる。spc材でもAQ−○材でも、
σ0、Tmaxは10%程度の精度で求めることができ
、ばらつきも10%程度である。 失旌桝I 実施例1に示したように、材料特性の同定が完了し、第
3図に示す適当な変圧しね押え方式の深絞り工程に移行
すれば、適応制御深絞りは達成できることになる。 本例では、適応制御として、第3図に示す実線の破断限
界変圧しわ押え方式を採用した。 第12図にタービン油潤滑において絞り比(D。 R,)=2.13で実施したspc材の適応制御深絞り
実験結果を示す。この結果は、従来の一定しわ押え方式
における最大バンチ力付近を十分過ぎて途中で中止した
ものであるが、本SPC材の最大絞り力等を精度良く評
価しているため、第13図に示すように、従来の一定し
わ押え方式の限界絞り比(L、D、R,)(42,1)
に近い絞り比(D。 R,)でも試行することなく適正な深絞りができること
がわかる。 以上より、初等解析法を応用した本適応制御深絞り法で
も従来の一定しわ押え方式の限界絞り比付近まで十分に
適応できることが確認された。 失態孤立 実際の材料は異方性を有している。この場合、本適応制
御法ではしわ押え力がBHFlのとき、フランジ外縁部
は円周方向に車軸圧縮変形していると考えられるため、
面内異方性が小さい場合にはフランジ外縁部の肉厚と半
径を計測することによって異方性パラメータの平均F値
は以下の式より計算できる。 前記の式(1)、(9)、(13)は、異方性を考慮す
るとそれぞれ次式のように表わされる。 ・・・・・(17) 上式を用いれば、面内異方性の小さい異方性材料にも本
適応制御法を適用できることになる。 本例の実験では、ブランク厚を測定する変位計の測定精
度上、成形中に〒を精度良く推定することができなかっ
た。しかし、〒が正しく評価されたと仮定して第1表の
F値を用い、他の材料特性値を計算すると、異方性の大
きいspc材ではF値、n値、σ8、最大絞り力ともに
実測値により近い評価が得られることが確認された。 (発明の効果) 以上詳述したように、本発明によれば、初等解新法等を
応用して深絞り成形中の極初期段階でブランク材の材料
特性及び摩擦係数を同定し、そのブランク材に最適の深
絞り条件となるようにしわ押え力を制御する適応制御を
実施するので、材料特性の既知のブランク材はもとより
、材料特性の不明なブランク材に対しても適応すること
ができ、特に成形限界が向上すると共に絞り深さも向上
し、また増肉化も可能となる。等方性の材料のみならず
、異方性のブランク材に対しても適応可能である。した
がって、殊に多品種少量生産の深絞り製品を経済的に生
産することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は深絞りにおけるブランク材、ダイス、しわ押え
等の配置並びに諸元を示す説明図、第2図は本発明の実
施に用いる深絞り装置における工具及び測定機器の配置
を示す図、第3図は本発明の適応制御深絞り法の原理を
説明する図で、しわ押え力(BHF)と瞬間絞り比(D
、R,”)の関係をプロセスの進行と共に示しており、 第4図は本発明の実施例に用いた実験装置のシステムブ
ロック図、 第5図は成形中の摩擦係数を示す図、 第6図(a)、(b)は成形中の極初期段階のうちのs
tage Iの平均相当応力の計算結果を示す図で、(
a)はspc材の場合、(b)はAA−0材の場合を示
し、 第7図は平均相当応力に及ぼすstage Uの影響を
示す図、 第8図〜第11図はそれぞれn値、F値、引張強さ、最
大絞り力の評価結果を示す図、第12図は適応制御実験
の結果を示す図で、しわ押え力(BHF)及びパンチ荷
重と瞬間絞り比(D、R,”)との関係をプロセスの進
行と共に示しており、 第13図はしわ押え力(BHF)と絞り比(D。 R,)の関係を示す図である。 1・・・ブランク、2・・ダイス、3 ・しわ押え、4
・・ロードセル(パンチ荷重測定用)、5・・・マグネ
スケール、6・・ロードセル(しわ押え力測定用)、7
・・トランスデユーサ−(ブランクのフランジ端移動量
測定用)、8・・・1ヘランスデユーサー(しゎ押え変
位測定用)、9・・・アウターラム、1o・・・インナ
ーラム、11・・パンチ、12・・ガイド、13・・・
サーボバルブ。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)パンチとしわ押えを備えたプレス機によって板材
    ブランクを深絞りするに際し、深絞り工程の初期にステ
    ップ状のしわ押え力を加えることにより、その間に材料
    特性値及びダイスと板材ブランク間の摩擦係数を同定す
    ることを特徴とする適応制御深絞り法。
  2. (2)請求項1記載の適応制御深絞り法において、該同
    定工程の後、深絞り工程においてパンチ力を常に監視し
    、該パンチ力が板材ブランクの破断荷重の直下の値を前
    工程にわたり常に維持するように可変しわ押え力を連続
    して制御する方法。
  3. (3)請求項1記載の適応制御深絞り法において、該同
    定工程の後、深絞り工程においてパンチ力を常に監視し
    、工程前記では該パンチ力が工程中に板材ブランクの破
    断荷重に徐々に近づくように、また工程後期では該パン
    チ力が板材ブランクの破断荷重の真下の値を常に一定に
    維持するように、それぞれ可変しわ押え力を連続して制
    御する方法。
  4. (4)パンチ力としわ押えを備えたプレス機によって板
    材ブランクを深絞りするに際し、深絞り工程中にブラン
    クのフランジ端流入速度とパンチ速度とを常に監視し、
    その比(フランジ流入速度/パンチ速度)が急増したと
    き、破断が近いと判定して、しわ押え力を小さくし、破
    断を防止することを特徴とする深絞り法。
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