JP2007283358A - 金型絞り流入量測定装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】金型1,2により絞り加工される際のワーク3の絞り流入に追従して移動される板ばね等の移動部材5と、この移動部材5に検出部6aが連結されてワーク3の絞り流入量を検出し、電気信号として出力するリニアセンサ付エアーシリンダ等の検出手段6とを設ける。検出手段6からの電気信号に基づきワーク3の絞り流入量が演算可能で、演算された絞り流入量はディスプレイ11で表示可能である。また、演算された絞り流入量に上下限値を設定して演算処理装置8から異常信号S1を出力することも可能となり、不良品発生時に報知したり、加工ラインを停止することも可能となる。
【選択図】図2
Description
すなわち、特許文献1はモニタカメラでプレスラインにおける割れを検知する技術であり、特許文献2は上型の移動量等を調整するためにCCDカメラを用いる技術であり、特許文献3は姿勢ずれ検出用カメラの撮像画像からプレス加工品の基準姿勢に対する姿勢ずれを求める技術である。
そこで実際には、コンピュータを用いた加工シミュレーションによってワークの流入量に起因した面品質の確認を行っていたが、この方法は、現実の加工品についての確認、検査(実測)する手法ではないことから、加工ラインに適用した場合に、必ずしもシミュレーション通りの結果が得られるわけではなかった。また、実際の金型プレス加工時における検査ではないので、不良品が発生しても自動的にそれを報知したり、加工ラインを停止させることはできず、不良品が溶接や塗装等の後工程に流れてしまうことがあった。
特許請求の範囲の請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記移動部材は、先端が前記ワークの被測定側端部に当接され、後端が前記検出手段の検出部に連結された板ばねであることを特徴とする。
特許請求の範囲の請求項3に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記移動部材は、一端が前記ワークの被測定側端部に係合され、他端が前記検出手段の検出部に連結されたワイヤロープであることを特徴とする。
特許請求の範囲の請求項4に記載の発明は、請求項1、2又は3に記載の発明において、前記検出手段からの電気信号を受けて前記ワークの絞り流入量を記録する記録手段を備えることを特徴とする。
特許請求の範囲の請求項5に記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載の発明において、前記検出手段からの電気信号を受けて前記ワークの絞り流入量を表示可能な表示手段を備えることを特徴とする。
特許請求の範囲の請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれかに記載の発明において、前記検出手段で検出された前記ワークの絞り流入量が予め定められた上下限値の範囲内から外れた場合に異常信号を出力することを特徴とする。
始めに、金型プレス絞り加工の概要を図1を参照して説明すると、図中、1及び2は加工に用いる金型で、1は上型、2は下型である。絞り加工されるワーク3は、加工前、両型1,2内、下型2上に投入される。ワーク3の投入後、上型1が下降し、ワーク3に対して上,下型1,2の形状に応じた絞り加工が行われる。クッションリング(ダイクッション)4は、加工の際に上方に向けて反力を与える。実際には、上型1、クッションリング4にドロービードが設けられるが、図1では省略してある。なお、図中の矢印イは加工時の加圧方向を指す。
本実施形態に係る金型絞り流入量測定装置は、移動部材及び検出手段を備えてなる。
上記移動部材は、金型(上,下型1,2)により絞り加工される際の鉄板等のワーク3の絞り流入に追従して移動される部材であり、図示例では、先端がワーク3の端部、詳しくは端面に当接された板ばね5からなる。この板ばね5は、厚みがワーク3の厚みよりも薄く設定され、板ばね5の厚み方向がワーク3の厚み方向に合わされてワーク3端面に当接されている。すなわち、ワーク3流入時、ワーク3の端部が上型1とクッションリング4の間に流入する場合でも、板ばね5の先端側が、ワーク3の流入に追従して上型1とクッションリング4の間に進入可能である。
このリニアセンサ6は、吸排気口6b,6cがプレス設備7の吸排気口7a,7bに連結され、少なくとも加工開始時(ワーク3の流入開始時)以降につき、検出部6aに与えられる板ばね5側への押圧力によって、板ばね5を、その先端がワーク3端面に当接された状態に保持させるよう吸排気制御される。これにより板ばね5は、その先端がワーク3の端面から外れることなくワーク3の絞り流入に追従して移動可能である。このリニアセンサ6は、検出部6aの移動量(ストローク)、換言すればワーク3の絞り流入量をパルス信号(電気信号)で出力する。
なお板ばね5は、加工時に発生する衝撃力をワーク3及びリニアセンサ6の検出部6a間において緩衝するようにも機能する。
モニタディスプレイ10は、演算処理装置8に接続され、この演算処理装置8に取り込まれたワーク3の絞り流入量やクッションリング4の移動量を表示する表示手段であり、上記各種解析等の演算結果も表示可能である。
本実施形態では、演算処理装置8は連続加工されるワーク3毎の絞り流入量をレコーダ9に蓄積記録可能であり、またこれを所望時にモニタディスプレイ10に表示可能である。
演算処理装置8は、クッションリング4の加工時の移動量(ストローク)を取り込んで横軸にとり、縦軸にワーク3の絞り流入量をとったグラフをモニタディスプレイ10に表示することも可能である。
更に本実施形態では、演算処理装置8はワーク3の絞り流入量の演算結果値が予め定められた上下限値の範囲内から外れた場合、つまり、上限値を超えたり下限値未満であった場合に、異常信号S1を出力するように構成されている。異常信号S1は、例えばこのような異常事態においてその旨を報知する報知手段の作動用、あるいはプレス設備7(金型プレス絞り加工機)の加工動作停止用等の制御信号として用いられる。
いま、プレス設備7において加工動作が開始され、上型1が矢印イに示すように下降し、ワーク3を介してクッションリング4に接触すると、プレス設備7がその吸排気口7a,7b及びリニアセンサ(エアーシリンダ)6の吸排気口6b,6c間における測定開始時の吸排気の制御を行い、センサ検出部6aに板ばね5側への押圧力を与え、板ばね5の先端をワーク3端面に当接された状態に保持させる。つまり板ばね5を、その先端がワーク3の端面から外れることなくワーク3の絞り流入に追従して移動可能な状態とする。
絞り加工が終了すると上型1が上昇し、クッションリング4への加圧を解く(離型する)。すると、プレス設備7がその吸排気口7a,7b及びリニアセンサ(エアーシリンダ)6の吸排気口6b,6c間における測定終了時の吸排気の制御を行い、リニアセンサ6を測定開始前の位置に復帰移動させる。これにより、リニアセンサ6は次の加工における絞り流入量測定の準備状態となる。
したがって、不良品が発生した場合に自動的にそれを報知したり、加工ラインを停止させることができる。すなわち、ワーク3の絞り流入量の演算結果値が予め定められた上下限値の範囲内から外れた場合に演算処理装置8は異常信号S1を出力する。この異常信号S1を、異常事態を報知する報知手段の作動用、あるいはプレス設備7の加工動作停止用等の制御信号として用いれば、不良品が発生した場合において自動的にそれを報知し、また加工ラインを停止させることができ、不良品が溶接や塗装等の後工程に流れてしまうことが防止できる。
上記上下限値を適宜値に設定すれば、例えば上限値を超えた旨の報知によってしわの発生を、下限値未満である旨の報知により破断の発生を知り、あるいは推測することが容易に可能となる。
図5は、このようなグラフを、BHF(しわ押さえ力)を高低2例に場合分けして示した図である。このように複数例のグラフを同時にモニタディスプレイ10に表示することにより、例えば加工品の面品質を一定以上に確保できる範囲において、加工に必要なワーク3の最小限の寸法の検討が一工程に亘る可視化された流入量推移データに基づいて可能となり、低コスト化に役立つ。
なお図5に示すように、プレス設備7から取り込んだ加工一工程に亘るダイクッション圧の変化(図中、破線で示す。)を、絞り流入量の変化を示すグラフに重ねて上記モニタディスプレイ10に表示するようにしてもよい。
ワイヤロープ61を用いた場合には、その先端はワーク3の被測定側端部、図示例では左端部に係合され、後端はリニアセンサ(リニアセンサ付エアーシリンダ)6の検出部6aに係合又は固着される。そして、このワイヤロープ61が常時所定の圧力(加工時のワーク3の流入を妨げず、かつ、ワイヤロープ61に弛みが生じない圧力)で張った状態に保持されるように、リニアセンサ6の吸排気口6b,6cが、吸排気制御可能なエアー源62の吸排気口62a,62bに連結される。
この間、センサ検出部6aはワイヤロープ61の移動量、つまりワーク3の絞り流入量に応じた距離を移動し、パルス信号を出力する。演算処理装置8は、このパルス信号を取り込み、パルス信号を計数して移動量に変換(演算)し、その結果であるセンサ検出部6aの移動距離、つまりワーク3の絞り流入量をモニタディスプレイ10に表示するもので、上述実施形態と同様の効果が得られる。
図6中の63は、上記絞り加工時において生成あるいは出力される各種信号の出力源(信号出力源)である。この信号出力源63としては、例えば図2に示すプレス設備7が挙げられ、また出力される信号としては加工中の上型1の位置信号等が挙げられる。このようなプレス設備7からの信号は演算処理装置8に取り込まれて適宜演算が施され、その結果は上記絞り流入量の変化を示すグラフに重ねてモニタディスプレイ10に表示することが可能である。
Claims (6)
- 金型により絞り加工される際のワークの絞り流入に追従して移動される移動部材と、この移動部材に検出部が連結されて前記ワークの絞り流入量を検出し、電気信号として出力する検出手段とを具備することを特徴とする金型絞り流入量測定装置。
- 前記移動部材は、先端が前記ワークの被測定側端部に当接され、後端が前記検出手段の検出部に連結された板ばねであることを特徴とする請求項1に記載の金型絞り流入量測定装置。
- 前記移動部材は、一端が前記ワークの被測定側端部に係合され、他端が前記検出手段の検出部に連結されたワイヤロープであることを特徴とする請求項1に記載の金型絞り流入量測定装置。
- 前記検出手段からの電気信号を受けて前記ワークの絞り流入量を記録する記録手段を備えることを特徴とする請求項1、2又は3に記載の金型絞り流入量測定装置。
- 前記検出手段からの電気信号を受けて前記ワークの絞り流入量を表示可能な表示手段を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の金型絞り流入量測定装置。
- 前記検出手段で検出された前記ワークの絞り流入量が予め定められた上下限値の範囲内から外れた場合に異常信号を出力することを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の金型絞り流入量測定装置。
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JP2005125355A (ja) * | 2003-10-23 | 2005-05-19 | Nippon Steel Corp | 材料流入量制御を用いた薄板のプレス方法及び装置 |
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