JPH012652A - 医療用チューブ - Google Patents

医療用チューブ

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JPH012652A
JPH012652A JP62-220350A JP22035087A JPH012652A JP H012652 A JPH012652 A JP H012652A JP 22035087 A JP22035087 A JP 22035087A JP H012652 A JPH012652 A JP H012652A
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金子 憲明
平田 吉見
森脇 政浩
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宇部興産株式会社
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 [発明の目的] (産業上の利用分野) 本発明は開存性の優れた医療用チューブ、特に1人工血
管、とりわけ中小径の人工血leに適した医療用チュー
ブに関する。
(従来の技術及び発明が解決しようとする問題点) 従来、病変した尿管、気室、食道及び血管の機能を確保
するための根治手術として、人工の医療用チューブによ
る置換又はバイパス手術が行われいる。
これらの医療用チューブとしては、ポリエステル繊維を
編織したチューブにひだを付けたもの及びポリ弗化エチ
レンをチューブ状に成形したのち、延伸して微細なHH
a状構造を持たせたものなどが使用されている。
これらの医療用チューブは、尿管、気管、食道及び内径
が10mm以上の血管として適用された場合には、比較
的良好な開存成績が得られているが未だ充分ではない、
また、内径が7mm以下1、とりわけ、6mm以下の小
径の血管では開存成績が極めて不良で前記のポリ四弗化
エチレンを多孔質にしたものが限られた用途に使用され
ているに過ぎない。
特に、内径3〜4mmの末梢動脈に適用可能な人工血管
は、冠状動脈バイパス手術への応用など、広く臨床医か
らその完成が切望されており。
昨今、数多くの中小径血管の研究が行われているが、使
用可能なものは未だ存在していない。
前記のポリエステル繊維を編織した人工血管では、移植
直後に内腔に厚さ1mmにおよぶ血栓層が生じるため、
この素材を中小径血管に適用すると、短時間のうちに内
腔が血栓によって閉塞してしまう、したがって、素材自
身が初期の血栓によって閉塞しないだけの抗血栓性を有
することが必須である。
一方、抗血栓性の異なるポリエーテルウレタン又はポリ
ウレタンウレアの数種を用いて断面及び内面構造の異な
る人工血管多数を試作して、犬による移植実験を行った
結果では、閉塞の原因はすべて吻合部分のパヌスである
ことが判明している。
このパヌスとは、生体器官を切断し、その端面と医療用
チューブとを吻合連結した部分で、生体器官壁の断面か
ら成長する肉芽であり、これが内腔側に成長することに
よって、内部を流通する血液などの流れに乱れが生ずる
。特に1人工血管では、生体血管側から人工血管側に流
れ込む部分、すなわち、中枢側吻合部でパヌスが生長す
ると、その直後に血液の滞留部分が生じ、血栓が徐々に
生長し、これが有効断面積が減少し、血流速も低”ドし
、最終的には人工血管内は血栓で閉塞されてしまう、こ
のパヌスの生成は、切断された組織の自己修復機能であ
るために本質的に避は難いものであり、パヌスが人工の
医療用チューブとの吻合部分で内腔の横断面の中心方向
に生長することが問題である。
このような現象は、例えば1wA目の粗いポリエステル
布を材料とした人工血管では生じない、しかし、この編
目の粗いポリエステル布を内径の小さな人工血管に適用
すると、前述のように1mm以上にも及ぶ血栓が内腔表
面全体に短時間で生成してしまうため、W1換した移植
片の流動に対する抵抗が大きくなり、血栓の生長も促進
され、やがて閉塞に至る。
近年、抗血栓性に関する基礎的な検討が進歩し、一定の
すり速度以上の流れにおいて、血栓生成を顕著に抑制し
得る材料が開発されている。
したがって、このような材料で内表面にある程度の凹凸
を有するチューブを製造し、移植すれば1〜2年の開存
を保証し得ると考えられている。
しかし、実際、そのような中小口径医療用チューブは成
功していない。
その理由は、吻合部分でパヌスが内腔の横断面中心に向
かって過剰形成されるためであり、殊に4人工血管の場
合にはその背後に血流の停滞部分が生じて血栓が生じて
しまうためである。
すなわち、吻合部の門閥が解決されれば、現在、臨床医
から完成を切望されている人工血管、人工食道、人工尿
管、中小口径の人工血管等の医療用チューブは実用可能
となる。
したがって、本発明は、上記の問題点を解消し、開存性
が優れ、特に中小径の人工血管に適した医療用チューブ
を提供することを目的とする。
[発明の構成] (問題点を解決するための手段及び作用)本発明の医療
用チューブは、その内腔面の全部又は一部に、開口直径
及び深さが20〜100ル朧の孔を多数有することを特
徴とする。
本発明の医療用チューブの構成材料としては、血液及び
生体組織との適合性に優れたもの、すなわち急性及び慢
性毒性、発熱性、溶血性を有さす、移植後、長期に亘っ
ても周囲の組織に炎症を惹起しない高分子化合物を用い
る。
かかる高分子化合物(高分子エラストマー)としては、
例えば、ポリハロゲン化ビニル、ポリスチレン及びその
誘導体、ポリオレフィン系重合体、ポリエステル系縮合
体、セルロース系重合体、ポリウレタン系重合体、ポリ
スルホン系重合体、ポリアミド系重合体などを挙げるこ
とができ、これらを相互に含む共重合体又は混合物でも
よい。
これらの中でも力学的性質、生体内における安定性及び
抗血栓性の面から、ポリウレタン系の重合体が好ましい
かかるポリウレタン系の重合体としては、例えば、ポリ
ウレタン、ポリウレタンウレア又はこれらとシリコーン
ポリマーとの混合物もしくは相互侵入網目構造を有する
ものを挙げることができる。また、ポリウレタン系の重
合体としてはセグメント化ポリウレタン又はポリウレタ
ンウレア、主鎖中にポリジメチルシロキサンを含むもの
、ハード及び又はソフトセグメントに弗素を含むものも
含まれる。
ポリウレタン又はポリウレタンウレアの中でもポリエス
テル型よりもポリエーテル型の方が生分解を受は難いと
いう点で好ましい。
ポリウレタン又はポリウレタンウレアのポリエーテルセ
グメントを構成するポリニーエルとしては、ポリテトラ
メチレンオキシドが最も好ましいが、その他のアルキレ
ンの炭素数2〜3のポリアルキレンオキシドでもさしつ
かえない、かかるポリアルキレンオキシドとしては、例
えば、ポリエチレンオキシドもしくはポリプロピレンオ
キシド又はエチレンオキシド−プロピレンオキシド共重
合体もしくはブロック重合体を挙げることができる。ま
た、同一主鎖中にポリテトラメチレンオキシドセグメン
トとアルキレンの炭素数2〜3のポリアルキレンオキシ
ドセグメントを含む親木性と力学的性質とを兼ね備えた
ポリウレタンを用いてもよい。
ソフトセグメントを構成するポリエーテルの分子量は、
通常400〜3000、好ましくは450〜2500、
さらに好ましくは500〜2500の範囲であるが、最
も優れたポリエーテルセグメントは分子量800〜25
00、特に1300〜2000のポリテトラメチレンオ
キシド鎖である。このポリエーテルソフトセグメントの
分子量が3000を超えると得られる医療用チューブの
機械的性質が劣悪となり、400未満では硬過ぎて医療
用チューブとしては使用できない。
ポリウレタンの製造は、両末端水酸基の上記のポリエー
テルを、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート
、トルイジンジイソシアネート、4.4′−ジシクロヘ
キシルメタンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソ
シアネートなどの公知のポリウレタン合成に用いるジイ
ソシアネートと反応させて得られる末端にインシアネー
ト基を有するプレポリマーを、エチレンジアミン、プロ
ピレンジアミン、テトラメチレンジアミンなどのジアミ
ンやエチレングリコール、プロピレングリコール、ブタ
ンジオールなどのジオールで鎖延長する常法により行う
ことができる。
次に、本発明の医療用チューブの製造方法を、その−例
を挙げてを説明する。
まず、医療用チューブの構成材料となる高分子化合物の
溶液を調製する。
ここで用いる溶媒は、高分子化合物に応じて適宜選択す
ることができるが、製品中への残留を防止するため及び
製造コストの点から、水溶性のものが好ましい、かかる
溶媒としては、例えば、ジメチルホルムアミド、ジメチ
ルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N−メチル−
2−ピロリドン、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ア
セトンなどを挙げることができる。なお、高分子化合物
の溶液は必ずしも良好な溶解状態でなくてもよい、この
ため、貧溶媒や尿素などの膨潤剤を多量に混合すること
ができる。これは1本発明の目的である医療用チューブ
にとって非常に有利である。すなわら、溶媒系を幅広く
選択することにより、造孔剤を使用することなしに、容
易にポロシティ (有孔度)を広い範囲で変化させるこ
とができるからである。
次に、この溶液を用い、円形のオリフィスから断面円形
の剛体の芯線を押し出すことにより、該オリフィスと該
芯線との間隙スリーlトより高分子化合物の溶液を芯線
の全周表面に付着させながら、そのまま(湿式凝固法)
又は乾燥工程を経たのち、(乾式凝固法)芯線を凝固浴
中に導き、付着した高分子化合物を凝固させる0次に、
充分水洗して脱溶媒を行い、その後、芯線を取り出すこ
とにより、外表面が多孔質のチューブを得ることができ
る。
芯線として用いる剛体の棒は、溶液に溶解せず、凝固浴
に導くまでの間、形状が容易に変化しないものであるこ
とが必要である。また、その他にも、耐腐食性が求めら
れることから、例えば、ステンレススチール又は鋼もし
くは黄銅にクロムメツキやテフロン加工を施したものが
好ましい。
チューブの製造方法としては、その他にも、熱可塑性の
高分子化合物を押し出し加工する方法又は公知の中空繊
維の溶融紡糸に用いられる二重環状ノズルを用いられる
方法を適用することができる。
このようにして得られたチューブの内腔面の全部又は一
部に、開口直径及び深さが20〜100μ−の孔を形成
する。この孔の形成方法としては、下記の方法を適用す
ることができる。
ポリウレタン製のチューブ内腔部に高分子化合物溶液を
注入し、内腔面に該高分子化合物溶液層を形成させる0
次に、内腔面の全部又は一部、すなわち孔を形成しよう
とする部分に粉体を注入し、該溶液層表面に付着させる
。粉体を付着後。
しばらくそのままの状態で保持する。その後、このチュ
ーブを乾燥するか又は凝固浴中に浸漬・保持し、高分子
化合物を凝固させる0次に、粉体を分離除去したのち、
乾燥することにより、内腔面に多数の孔を有する医療用
チューブを得ることができる。また、上記方法の他にも
、例えば、ポリウレタン製のチューブをその一端から内
腔面が外表面になるように裏返したのち1表面に高分子
化合物溶液を塗布し、孔を形成しようとする部分に粉体
を付着させ、その後、凝固、粉体の除去などの同様の処
理を行ったのち、チューブを再び裏返す方法を適用する
ことができる。
これらの方法で用いる高分子化合物としては。
医療用チューブの構成材料として使用可能なもので溶媒
に可溶性のものであれば如何なるものであってもよく1
例えば、ポリ塩化ビニル、ポリメチルメタクリレート、
ポリウレタン、ポリウレタンウレアなどを挙げることが
できる。
溶媒は、良溶媒を用い、その中でも取り扱いや除去操作
の容易なものが好ましく、例えば、テトラヒドロフラン
、ジオキサン、アセトン、ジメチルホルムアミド、ジメ
チルアセトアミドを挙げることができる。かかる溶媒と
しては、必要に応じて貧溶媒を鰯加混合することもでき
る。
高分子化合物溶液の濃度は溶液層が形成可能であれば特
に制限されないが、通常は5〜35r!1量%、好まし
くは5〜25重量%がよい、この濃度があまり高すぎる
場合には、得られる医療用チューブの強度は大きくなる
ものの、付着させた粉体中への高分子化合物溶液の侵入
速度が遅くなりすぎるので好ましくない、また、濃度が
あまり低すぎる場合には、厚みのある医療用チューブを
得ることができるものの、強度が低くなるために好まし
くない。
粉体としては高分子化合物溶液に不溶であり、後工程に
おいて高分子化合物からの分離除去が可能なものである
ことが必要である。また、粉体は、得ようとする医療用
チューブの空隙率、孔の大きさ(孔の径)及び形状を考
慮して適宜選択する0例えば空隙率を高めるためには規
則的な同形状のバッキングし易いものを用いる。これは
最細密充填した場合に間隙が少ない程得られる材料の空
隙率は高くなるからである。
粉体としては、水溶性の有機又は無機の塩1例えば、塩
化ナトリウム、塩化カリウム、塩化カルシウム、Vt酸
ナトリウム、炭酸ナトリウム、酢酸ナトリウムなど;水
溶性澱粉:カゼインなどを粉体として用いることができ
る。これらのなかでも水溶性澱粉は、球状で・あること
から好ましく、また、ふるいにかけて分級して使用する
ことにより、所望の孔径の多孔質材料を得ることができ
るために好ましい、粉体としては、その他、加熱除去で
きる程度に用いた高分子化合物よりも融点が低いもの又
は加水分解により除去が可能であるような、高分子化合
物と化学反応性の著しく異なるものなどを用いることが
できる。
溶液層に粉体を付着させる方法は特に制限されないか、
粉体が均一な厚さになるように付着させることが好まし
い。
粉体を付着させたのち、そのまま所定時間保持して、粉
体中に高分子化合物溶液を毛細管現象により侵入させる
。したがって、付着させる粉体の量(粉体層の厚さ)は
、侵入させる高分子化合物溶液の量に関連して決定する
この場合の保持時間は、高分子化合物溶液の粘度、粉体
の濡れ易さや粉体のバッキングの状態などの要素により
異なるが、通常は数秒から数分間である。
その後、粉体を付着したチューブを、乾燥するか又は凝
固浴中に浸漬し、保持する。
ここで用いる凝固浴としては、高分子化合物及び粉体に
対して貧溶性又は不溶性の溶媒を用いるが、これら以外
にも溶解速度に差が充分あるか又は溶液の凝固が充分に
早く進行するものであればよい。
凝固浴中における保持時間は、用いる高分子化合物及び
凝固浴となる溶媒の種類により異なるが1通常は1〜2
4時間である。
高分子化合物から粉体を除去する方法は、用いた粉体の
性質により異なる。例えば、粉体として水溶性澱粉を用
いた場合には50℃以上の湯に一定時間浸漬するか又は
アミラーゼもしくは希塩酸により分解処理する方法を適
用することができる。
チューブの端部近傍の内腔面にのみ孔を形成する場合に
は、直径0.5mmの針で、末端から1cm程度まで繰
り返し穿刺して、穿孔する方法も適用することができる
。また、この方法以外にも、チューブの端部近傍に、こ
のチューブと同一材料もしくは異なる材料の20JL1
1以上の直径及び深さの孔を少なくとも内表面に有する
別のチューブを接合する方法、高分子化合物溶液の稀薄
溶液をチューブの端部近傍に塗布したのち、Eαちに湿
式で凝固させる方法又は曇点に近く、貧溶媒を加えた高
分子化合物溶液を塗布したのち、脱溶媒を行う方法を適
用することもできる。
このようにして形成された孔は、内腔表面から外表面ま
で連通していても、連通していなくてもよい、また、そ
の開口部の直径及び深さは20〜100μ厘、好ましく
は20〜80.騰である。
開11部の直径及び深さが201Lm未満の場合は、吻
合部におけるパヌスの生長を抑える効果がなく、100
ルmt−超える場合は、吻合部で生成する血栓が多量に
なる。また、この孔は均一に数多く存在する方がよく、
1cm2当たり少なくとも100個以上、好ましくは2
00個以上あることがよい、孔の数が100個未満の場
合はパヌスの内腔断面の中心方向への成長に対する抑制
効果が低くなる。なお、形成された孔のうち、偶発的に
直径及び深さが上記の範囲外のものが存在していてもよ
い。端部近傍に孔を形成する場合は、チューブの末端か
ら5〜10mmまでであることが好ましい、末端からの
距離が5mm未満である場合には、肉芽抑制に対する効
果が不充分であり、10mmを超える場合には、例えば
、流動する物質の付着や変化が起こり易くなる。
このようにして得られる医療用チューブは、その構成材
料の軟化点よりも低くガラス転移点よりも高い温度で、
適当な寸法の型を挿入した状態で加熱することにより、
端部の径のみを拡張することができる。これにより端部
近傍を多孔質にした場合に、端部近傍に生着した肉芽組
織にょる内腔断面積の現象に予め備えることができる。
この場合、端部近傍の径は、拡張されない部分の径より
も内径で1mm位大きいものが好ましい、この内径があ
まり大きすぎる場合には、血液の乱流の原因となり、移
植直後に血栓が多量に生成することがある。
本発明の医療用チューブは、人工血管、特に、血液透析
用の人工血管、人工尿管1人工気管及び人工食道などと
して有用である。
(¥施例) 以下、実施例を掲げ、本発明をさらに詳しく説明する。
なお、以下において「%」はすべて「重量%」である。
実施例1 分子量1300の両末端に水m基を有するポリテトラメ
チレングリコールを、4.4′−ジフェニルメタンジイ
ンシアネートと反応させて両末端インシアネートのプレ
ポリマーとし、これをブタンジオールで鎖延長してポリ
ウレタンを合成した0合成したポリウレタンをテトラヒ
ドロフラン−エタノール系溶媒で3回綴り返し再沈澱し
て精製した。この精製ポリウレタンをジメチルアセトア
ミドに溶解して20%の溶液とした。
直径6mmの円形オリフィスから、このオリフィスと同
心になるように設定された外径4mmのステンレススチ
ール製の棒とオリフィスとの環状の均一な間隙から、こ
の棒の全周表面に前記ポリウレタン溶液が付着しつつ押
し出し、そのまま25℃の水中に導き、外部から急激に
凝固させた。このまま48時間水中に浸漬して充分に脱
溶剤したのち、棒を抜き取り、乾燥した。
得られたポリウレタンチューブは、白色透明で、多孔質
の壁膜を有し、内表面には5〜15戸膿の孔が観察され
た。チューブの外径は約6mm、内径は約4mm、壁膜
厚み2は約1mmであった。
このチューブを5cmの長さに切断したものの両末端か
ら長さ5mmの範囲に、外径0.3mmの4を繰り返し
穿刺した。穿刺による孔は、ポリウレタンの弾性のため
、用いた針の径よりも小さく20〜30ILmの径であ
った。
このようにして得られた医療用チューブを犬の腹部大動
脈に移植した。その結果、3か月経過後も血流は良好で
あり、血管造影を実施した場合でも吻合部には肉芽の過
剰形成は認められなかった。6か月経過後は、犠生死の
上、移植した医療用チューブを観察したところ、41合
に用いた糸の上には、やや厚く細胞の増殖が起こってい
たが滑かに連なっていて、内腔断面の中心方向への肉芽
の成長は認められなかった。
実施例2 実施例1と同様のポリウレタンチューブの両断面から1
0mmの範囲を、ポリウレタンのジメチルアセトアミド
5%溶液に浸漬したのも5秒後に引き上げ、ただちに5
0℃の温水中にて凝固させ、脱溶剤を行った。
かかる処理を施した部分には20〜80ILmの不規則
な凹凸を有する。粗い多孔質の内面が形成されていた。
このチューブを2頭の犬の腹部大動脈の一部に置換移植
した。
4か月経過後に摘出した結果、生体血管との縫合による
界面から端部的5mmの範囲が、厚さ0.1〜0.2m
mの透明な組織で檀われていた。8か月経過後にも、血
流は良好であり、摘出標本を観察すると吻合部分付近に
は厚さ約0.3mmの肉芽組織が観察されたが、管壁内
面に密着癒合していた。
実施例3 実施例2と同様にして製造したチューブの両端に、ステ
ンレススチール製の円錐形状の型を押し込み、100℃
で20分間加熱処理を行い、両端部をラッパ状に拡張し
た。このとき両末端の内径は、もとの径に対して約25
%増加して約5mmとなった。
このチューブを人工血管として犬の腹部大動脈の一部に
置換して移植した。
6か月後に摘出した標本観察の結果、吻合部付近には厚
さ約0.3〜0.4mmの肉芽組織が見られたが、予め
人工血管の両端部が拡張されてた部分に強固に癒合して
おり、内腔は滑かな面となっていた。
比較例1 実施例1と同様の方法でポリウレタンを製造し、チュー
ブを湿式成型した。ただし、両端近傍への穿刺を行わず
にそのまま滅菌して犬の腹部大動脈に移植した。
3か月後に体表から脈圧を触れることができたが、血管
造影を実施して観察すると、生体血管との吻合部には、
内腔側に肉芽が約Inm延び、肉芽の陰にあたる部分に
は赤色血栓が生成していた、6か月後には血流は停止し
た。
比較例2 実施例1と同様の方法でポリウレタンを製造し、チュー
ブを湿式成型した。
次に、食塩を粉砕したのち、ふるいにかけて粒径100
〜200 p、11のものを集め、そのIgをポリウレ
タンの10%ジメチルアセトアミド溶液2−に加えて充
分に混合した。その後、この液を上記チューブの両端か
ら7mmの部分に浸漬して食塩を溶解させて、100〜
200 JLraの孔を多数有するチューブを得た。
このチューブを人工血管として犬の腹部大動脈に移植し
たところ、1か月で血流は停止した。摘出した試料の端
部には多量の赤色血栓が生成していた。
実施例4 実施例1と同様にして得られた長さ5cm、内径0.5
cmのポリウレタンチューブの内腔面に、分子量150
,000のポリエーテルポリウレタンのジメチルアセト
アミドの20%溶液を注射器状の注入装置で注入し、厚
さ50〜80ルmのポリエーテルポリウレタン溶液の層
を形成した。次に、同様の装置を用い、最大径100膳
mの水溶性ε粉を、チューブの両末端からLOmmの部
分又は全面に溶液層表面に付着させた。その後、そのま
まの状態で1分間静行した0次に、25℃の水中にチュ
ーブを浸漬したのち12時間保持して、ポリエーテルポ
リウレタンを凝固させた。その後、このチューブを、5
0℃の湯中に5時間保持して水溶性澱粉を除去し、自然
乾燥した。
このようにして、内腔面の両末端又は全面に孔を有する
ポリウレタンチューブを得た。孔の開口部の径は、30
−100座厘、深さは40〜90ルコであり、その数は
、5X 103個/Cm2であった。
このポリウレタンチューブを用い、実施例1と同様にし
て犬の腹部大動脈に移植したところ、同様の優れた結果
が得られた。
実施例5 実施例1と同様にして得た長さ100m内径5.5mm
のポリウレタンチューブを、その一端から裏返したのち
、実施例4のポリエーテルポリウレタン溶液中に浸漬し
た。その後、このチューブの両末端から1cmの部分に
、厚さ2mmになるように水溶性澱粉を付着させたのち
、1分間保持した。その後、実施例4と同様の処理を行
ったのち、チューブを再び裏返して、内腔面の両末端に
孔を有するポリウレタンチューブを得た。孔の開口部の
径は、30〜60−■、深さは40〜50 gtsであ
り、その数は、104個/Cm2であった。このポリウ
レタンチューブを用い、実施例と同様にして犬の腹部大
動脈に移植したところ、同様の優れた結果が得られた。
[発明の効果] 本発明の医療用チューブは、生体器官と吻合した場合に
、吻合部において、内腔断面中心方向への肉芽組織生長
がないため、吻合部の開存性を長期に亘って維持するこ
とができる。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)その内腔面の全部又は一部に、開口直径及び深さ
    が20〜100μmの孔を多数有することを特徴とする
    医療用チューブ。
  2. (2)内腔面の一部が該チューブの端部近傍である特許
    請求の範囲第1項記載の医療用チューブ。
  3. (3)該チューブの端部近傍の内径が、他の部分の内径
    に比べて大きい特許請求の範囲第1項記載の医療用チュ
    ーブ。
  4. (4)医療用チューブが高分子エラストマーからなる特
    許請求の範囲第1〜3項のいずれか1項に記載の医療用
    チューブ。
  5. (5)高分子エラストマーがポリウレタン及び/又はポ
    リウレタンウレアである特許請求の範囲第4項記載の医
    療用チューブ。
  6. (6)医療用チューブが血液透析用人工血管である特許
    請求の範囲第1〜5項のいずれか1項に記載の医療用チ
    ューブ。
JP62220350A 1987-03-13 1987-09-04 人工血管 Expired - Fee Related JP2587066B2 (ja)

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