JPH0125458B2 - - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】 本発明は各無線装置が独立に無線回線を選択・
設定するデイジタル伝送技術を用いた移動通信方
式において、同一周波数の干渉妨害波が存在する
場合、受信レベルの変動が大きくとも干渉妨害波
の検出が可能である検出方式に関するものであ
る。

従来のこの種の方式は、比較的受信レベルの変
動が少ない無線伝送路を前提としたものであつ
た。しかし各無線装置が独立に無線回線の選択・
設定する移動通信方式においては移動局が常時移
動するため希望波と干渉波のいずれもの受信レベ
ルの変動が大きいため、従来の方式では干渉波に
よる品質劣化と受信レベル変動による劣化とを識
別できず安定に干渉波の検出ができない欠点があ
つた。

本発明は、これらの欠点を解決するため、常時
受信レベル変動が大きく、同一周波干渉が存在す
る移動無線伝送路においてデイジタル伝送技術を
用いて同一周波干渉検出機能を向上することを目
的としたもので、以下図面について詳細に説明す
る。

第１図は本発明の実施例の音声が存在するとき
のデイジタル信号の構成であつて、１はプリアン
ブル符号、これはクロツク信号抽出のための前置
信号である。２はスタート符号、３は無線装置の
識別信号、４は符号化された音声信号、５はエン
ド符号を示しており、通話において音声を検出す
ると同時にプリアンブル符号１とスタート符号２
を付加して符号化された音声信号のデータととも
に信号列を構成し、音声が中断すると音声信号の
後にエンド符号５と無線装置識別信号３を付加す
る構成となつている。

第２図は本発明の実施例の送信機の構成であつ
て、６は音声符号化装置、７は音声検出装置、８
は第１図のデイジタル信号を構成する信号構成装
置、９は変調装置、１０は送信装置を示してい
る。送話器１９からの音声信号を音声検出装置７
にて検出すると音声符号化装置６にて符号化する
とともに第１図に示したプリアンブル符号１、ス
タート符号２および無線装置識別信号３を信号構
成装置８にて付加し、送信装置１０の電源を投入
して送信する。また音声信号断を音声検出装置７
にて検出すると、信号構成装置８にてエンド符号
５および無線装置識別信号３と付加して送信した
後送信装置１０の電源を断として送信を中断す
る。すなわち音声信号がある間のみ送信機を動作
させ、それ以外の時間では停止させている。

第３図は本発明の実施例の受信機の構成であつ
て、１１は受信装置、１２は復調装置、１３は受
信レベル検出装置、１４はクロツク信号抽出装置
あるいは識別信号抽出装置を含むクロツク信号抽
出装置、１５は第１図の信号をプリアンブル信号
１、スタート符号２、無線装置識別信号３、エン
ド符号５と符号化された音声信号４とを分離する
信号分離装置、１６は復号化装置、１７はプリア
ンブル符号１、スタート符号２、無線装置識別信
号３、エンド符号５を識別して音声検出する装
置、１８は受信レベル検出装置１３、クロツク信
号抽出装置１４および音声検出装置１７の信号か
ら干渉の有無を判定する干渉判定装置を示してい
る。これを動作するには、希望波が受信装置１１
にて受信されると、受信された信号は受信レベル
検出装置１３にて受信レベルをモニターされると
ともに復調装置１２にて復調される。復調された
信号からクロツク信号抽出装置１４にてクロツク
信号を抽出するとともに信号分離装置１５にて第
１図の信号のうちのプリアンブル符号１、スター
ト符号２、無線装置識別信号３、エンド符号５と
符号化された音声信号４とを分離し、このうちエ
ンド符号５と無線装置識別信号３を干渉判定装置
１８に送る。音声が中断し音声検出装置１７にて
エンド符号５と無線装置識別信号３を検出する
と、その信号を干渉判定装置１８に送る。干渉判
定装置１８ではエンド符号５と無線装置識別信号
３を受信すると、受信レベル検出装置１３からの
受信レベルの状態と、クロツク信号抽出装置１４
からのクロツク信号の有無のモニターを開始す
る。第１図のエンド符号５と無線装置識別信号３
を送信した後で電波が断となり、受信レベル検出
装置１３の出力が無くなるとともに、復調装置１
２の復調出力が、熱雑音を復調したランダムな信
号となるため、クロツク信号抽出装置１４は、ク
ロツク信号の抽出が出来なくなる。そのため、ク
ロツク信号抽出装置１４はクロツク信号無し、と
判定する。この状態のとき、干渉判定装置１８は
受信レベル検出装置１３とクロツク信号抽出装置
１４の出力信号から干渉波が無いものと判断す
る。

もし同一周波数の干渉妨害が発生すると、音声
の中断による希望波のない状態であつても受信レ
ベル検出装置１３において干渉波のレベルが受信
レベル検出装置１３で検出されるとともに、その
同一周波数の干渉波が復調装置１２で復調され、
クロツク信号抽出装置１４によつてクロツク信号
有りと検出されると、干渉判定装置１８は同一周
波数の干渉妨害が発生したと判断する。

また干渉判定装置１８は、受信レベルとクロツ
ク信号の有無の他に、干渉波の復調出力から音声
検出装置１７が検出した無線装置識別信号３が希
望局の識別信号でないことを検出して干渉妨害が
発生したと判断する方法を採ることもできる。

以上説明したように音声信号のある間のみ信号
を送信し、それ以外は送信を停止し、音声信号の
ない間希望波を停止して干渉波のレベルとクロツ
ク信号の検出あるいはこれに加えて干渉局の識別
信号の検出を行い、これらが検出された時に同一
周波干渉妨害が発生していると判定するので、希
望波と干渉波が混在する場合に比べて飛躍的に同
一周波干渉検出能力を向上させることができる利
点がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は、本発明の一実施例の音声があるとき
の信号構成を示す図、第２図は一実施例の送信機
の構成を示す図、第３図は一実施例の受信機の構
成を示す図である。 １……プリアンブル符号、２……スタート符
号、３……無線装置識別信号、４……符号化され
た音声信号、５……エンド符号、６……音声符号
化装置、７……音声検出装置、８……信号構成装
置、９……変調装置、１０……送信装置、１１…
…受信装置、１２……復調装置、１３……受信レ
ベル検出装置、１４……クロツク信号抽出装置、
１５……信号分離装置、１６……復号化装置、１
７……音声検出装置、１８……干渉判定装置、１
９……送話器、２０……送信空中線、２１……受
信空中線、２２……受話器。

Claims (1)

1. 【特許請求の範囲】 １ 加入者線と接続された基地局無線装置と無線
   回線により通信する移動局無線装置とを有し、前
   記基地局無線装置と移動局無線装置との間でデイ
   ジタル伝送技術を用いた複数の無線回線郡中より
   他の無線装置とは独立に任意の一つの無線回線を
   選択・設定して通話を行なう無線方式において、
   無線装置が、音声信号に、その開始と終了を示す
   信号ならびに、無線装置識別信号を付加して音声
   時のみ送信電力を送出し、無音声時には、送信電
   力を断とする手段を持つ送信機と、無音声である
   ことを検出する音声検出手段と、無音声時に受信
   レベルを検出する手段と、他の無線装置からのデ
   イジタル信号で変調された同一周波数の干渉妨害
   波を復調してデイジタル信号のクロツク信号を抽
   出する手段と、前記三つの手段の出力によつて、
   干渉の有無を識別する手段を持つ受信機とから構
   成されることを特徴とする干渉検出方式。 ２ 受信機の音声検出手段が、干渉局の識別信号
   を認識する機能を有する特許請求の範囲第１項記
   載の干渉波検出方式。