JPH0125455Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案はスイツチ要素等を開閉させるために押
圧操作される操作軸の先端側に放光表示パターン
形成部材を設け、その操作状態或いは存在位置を
放光表示パターンからの放光によつて知らせる押
圧操作部材用表示装置に関する。

従来、上記したように操作軸を透光材製としこ
の操作軸の先端に設けられる釦本体に光が通るパ
ターン即ち放光表示パターンを形成し、夜間に光
源からの光を操作軸内に案内させて放光表示パタ
ーンに至らせしめ操作状態の表示としたり、その
存在位置の表示としたりすることが行なわれてい
る。ところが操作軸に取付けられる釦本体が大形
になると入射光量が一定なため放光表示パターン
の明るさが低下し見ずらくなる欠点がある。

本考案はこの欠点を除去し、操作軸内に十分な
量の光を入射でき、従つて釦本体等放光表示パタ
ーン形成部材を設ける部分の形状が大形になつて
も放光表示パターンの明るさを十分な値に確保で
きる押圧操作部材用表示装置を提供することを目
的とする。

以下本考案の一実施例につき図面を参照して説
明する。まず、第１図において１は図示しないス
テアリングコラムの上端に取着された横長のボデ
イーで、これの左右両側には一対の操作パネル２
（左側のみ図示）が設けられている。図示はしな
いがボデイー１の中央にはステアリングシヤフト
が貫通し、このステアリングシヤフトの上端には
ステアリングホイールが固着されている。３はボ
デイー１に設けたターンスイツチのキヤンセル機
構で、これはボデイー１のうち操作パネル２以外
の部分に設けたコラムカバー（図示せず）により
常時覆われている。

さて、ボデイー１のうち操作パネル２の裏側に
は、車両用のワイパー、エアコンデイシヨナー等
（いずれも図示せず）を制御するための複数のス
イツチ装置が設けられており、以下これらのスイ
ツチ装置のうちエアコンデイシヨナーのオートス
イツチにつき第２図及び第３図に基づき具体的に
説明する。尚、このオートスイツチとはエアーコ
ンデイシヨナーを連続運転状態から車内温度に応
じた自動運転状態に切換えるためのものである。
４はボデイー１の下方に固定したスイツチケース
で、これの底部にはプリント基板５が固定されて
いる。６は略円筒状を成す押圧子であり、これは
スイツチケース４に形成した透孔４ａを貫通して
上下に移動可能に設けられており、ばね７により
常時上方に付勢されている。８はスイツチケース
４内のプリント基板５上に設けた作動子で、これ
は短円筒部８ａの下端に末拡がり状の弾性部８ｂ
を一体に有すると共に、短円筒部８ａの下面に図
示しないスイツチ要素の一方を構成するコンタク
トが配設されている。そして、プリント基板５の
上面にはこのコンタクトに対応してスイツチ要素
の他方を構成する一対の固定コンタクト（図示せ
ず）が配設されている。一方前記操作パネル２に
は押圧子６に対応して角孔９が形成され、この角
孔９内に角形の操作部材１０が上下動可能に収納
されている。操作部材１０は遮光性を有する角形
の外筒１１内に操作棒体１２の頭部１２ａの先端
側を嵌め込んで構成されている。１３は操作部材
１０の操作部に相当する放光表示パターン形成部
材即ち表示プレートで、これは角筒１１の開放上
面を塞ぐよう設けられると共に、裏面に遮光性の
インクによつて「AUTO」の文字１４がいわゆ
る抜き印刷されて、文字１４部分のみが透光性を
有するようになつている。前記操作棒体１２は前
記頭部１２ａと共に軸部１２ｂ及び押し突部１２
ｃを全体として透光性を有する棒状に透明プラス
チツク等透光材によつて一体形成している。１８
は透光材製の光ガイドパネルであり、これは操作
パネル２とボデイー１との間に設けられ、所定部
位に凹部１９が形成されていてこの凹部１９内に
配置した光源１５からの光を肉厚内に拡散させる
ようになつている。このような光ガイドパネル１
８の前記操作パネル２に形成した角孔９と対向す
る部分に案内孔１６を形成している。而して、案
内孔１６の内周面には略45度の傾斜面１７ａが形
成されており、これにより光ガイドパネル１８内
から軸部１２ｂに向かう光は傾斜面１７ａで反射
されて上方即ち頭部１２ａと軸部１２ｂとの段差
面１２ｅに向かう。また、前記操作棒体１２の頭
部１２ａと押し突部１２ｃとの間に位置する軸部
１２ｂは案内孔１６に軸方向移動自在に貫通され
ており、以て表示プレート１３を押圧操作したと
き押し突部１２ｃが押圧子６従つて作動子８を押
し、これによりスイツチ要素を閉成してエアコン
デイシヨナーを自動運転に切換えるようにしてい
る。さて、このように機能する操作棒体１２にお
いて、頭部１２ａが軸部１２ｂよりも径大に形成
されていると共に光ガイドパネル１８の案内孔１
６が頭部１２ａよりも径小に形成され更に軸部１
２ｂの下面（押し突部１２ｃから径方向に突出し
た面）が傾斜形成されて補助傾斜面たる反射面１
２ｄとしている。

この結果、夜間に光源１５が他の計器照明ラン
プと共に点灯されると、その光ガイドパネル１８
中に拡散された光は案内孔１６の内周面から操作
棒体１２内にその軸部１２ｂの外周を通り入射す
る一方、案内孔１６の開口周囲に形成した略45度
の傾斜面１７ａにより効率良く反射されて端面１
６ａから頭部１２ａの軸部１２ｂとの段差面１２
ｅを通り入射される。更に傾斜面１７ａにより反
射されずに軸部１２ｂに到達した光も反射面１２
ｄにより効率良く反射されて頭部１２ａに入射さ
れる。斯様に、反射面１２ｄ、傾斜面１７ａは入
射した光を高効率に頭部１２ａ方向に向かわせ
る。こうして操作棒体１２に入射した光は頭部１
２ａの先端面から表示プレート１３を照射し文字
１４部分を明るくさせる。

本考案は以上の実施例から明らかなように、光
ガイドパネルに形成した案内孔に挿通せしめた透
光材製の操作棒体の先端側に放光表示パターン形
成部材設けて光表示する場合に、光源からの光を
案内孔の内周面に設けた傾斜面での反射により操
作棒体における頭部と軸部との段差面に入射さ
せ、更に傾斜面１７ａで反射されることなくこれ
を透過してしまつた光を軸部に設けた補助傾斜面
での反射により頭部に導く構造であるので、操作
棒体への入射光量が増し従つて操作或いは表示の
都合から頭部が大形化しても放光表示パターンを
明るい状態に表示できる。その上、これを達成す
る構造は操作棒体に頭部及び軸部たる異径部分を
形成し且つ光ガイドパネルの案内孔の径を軸部よ
り径大で頭部より径小に設定し、そして案内孔内
周面に傾斜面を形成すると共に、操作棒体の軸部
に補助傾斜面を形成する構成であつて、極めて簡
単であるから経済的にも有利である。

【図面の簡単な説明】

図面は本考案の一実施例を示すもので、第１図
は正面図、第２図は操作部材の拡大正面図、第３
図は第２図中−線に沿う要部の拡大縦断面図
である。 図中、１０は操作部材、１２は操作棒体、１２
ａは頭部、１２ｂは軸部、１２ｄは反射面（補助
傾斜面）、１７ａは傾斜面、１８は光ガイドパネ
ル、１６は案内孔である。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 軸部及びこれよりも径大な頭部を透光材により
   一体に形成し該頭部の先端側に放光表示パターン
   形成部材を設けた操作棒体と、所定部位に前記軸
   部を移動自在に挿入すべく前記頭部よりも径小な
   案内孔が形成され光源から入射された光を内部に
   拡散させる透光材製の光ガイドパネルと、この光
   ガイドパネルにおける前記案内孔内周面に設けら
   れ該光ガイドパネル内から前記軸部に向かう光を
   前記頭部と軸部との段差面に向かうように反射す
   る傾斜面と、前記軸部に設けられ前記傾斜面を透
   過して該軸部に到達した光を前記頭部に向かうよ
   うに反射する補助傾斜面とを具備して成り、前記
   光源からの光を前記傾斜面での反射により前記頭
   部と軸部との段差面に入射させると共にその傾斜
   面を透過した光を前記補助傾斜面での反射により
   前記頭部に向かわせるようにしたことを特徴とす
   る押圧操作部材用表示装置。